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1対1の死闘
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見た目を確認する
触手は消滅している
……触手は無くなってる。手数は減ったか。速度は上がっている
考えている間も素早い攻撃が来る、一撃で仕留める気で放たれた攻撃
攻撃を躱して後ろに下がって距離を取る
……足は問題なく動く、なら行けるな
攻撃を障壁で防いだ後、縮地で素早く懐に潜り込む
翼を勢いよく振るい後ろ足を切る
そして間髪入れずに翼羽を腹に放つ
四足系の魔物は腹側は身体の中でも柔らかい傾向にある
攻撃を与えた後、素早く抜け出して距離を取る
『積極的に攻撃し始めたな』
『突っ込むなぁ』
『行けー倒せー』
『頑張れー』
『怖っ、よくあれに突っ込んでいけるな』
『行け行け!』
『ゴーゴー』
リザーリオレムはすぐに振り返り俺を視界に収め前左足で攻撃を仕掛けてくる
後ろに飛び退いて避けて次に備える
続けて右足で攻撃を仕掛けて来たのを障壁で防ぎ障壁の後ろで待機して考える
……攻撃パターンは前足による攻撃、横薙ぎ払いと振り下ろし、連撃くらいか? 後は狛に使ってた素早い蹴りか。もう1回懐に入るか
攻撃をまた障壁で防いで再び懐に滑り込む
そして攻撃をしようと短剣を向ける
リザーリオレムは地面を蹴り飛び退くと着地と同時に素早く接近し地面を削りながら前足を振り上げる
障壁を張り防ぐが巻き上げられた土や土煙で視界が塞がれる
……土煙!? なんも見えねぇ
すぐに立ち上がり様子を伺う
土煙に隠れたリザーリオレムが障壁を何回も殴りつける
『うわぉ、土煙』
『なんて卑怯な手を』
『視界を塞がれたか。不味いぞ』
『何も見えない。どうなってるんだ?』
『土煙に紛れて攻撃って頭良いな』
『厄介やなぁ』
魔力障壁からピシッと音が鳴る
「まじかよ」
亀裂が入った障壁からすぐに離れる
数秒後、障壁が砕かれる
……数発で砕けるか
すぐにこちらへ視線を向けて素早く襲いかかってくる
前足の攻撃を避けて翼を叩き込む
攻撃後直ぐに走って移動する
体力が少ない俺は既に息が切れ始めている
……長期戦になれば負ける、きついな
リザーリオレムの顔を見るとハンマーで受けた傷が痛々しく残っている
血が流れ大きな傷だと一目で分かる、受けた中で一番大きい傷だろう
「あそこをやれれば……ちっ」
障壁を張り攻撃を防ぐ
見ている間もリザーリオレムは動く
移動も攻撃速度も早い、一瞬遅れれば食らってしまう
……考える時間がねぇ。どう狙うか。この翼じゃ飛べねぇし
攻撃を避けて攻撃を叩き込む
確実にダメージを与えているがダメージが通っているようには見えない
動きが鈍る事がない、それどころか早くなってる気すらする
攻撃が掠り服が切れ白い肌から血が流れる
『攻撃が当たった!』
『掠っただけだが不味いな』
『さっきから呼吸が荒い気がする』
『実質休憩無しの2回戦だからな。それも想定していない』
「なんでビクともしねぇんだこいつは!?」
後ろに飛び退く際に翼を動かして僅かに距離を伸ばす
多少の補助が出来る程度で片翼では到底飛ぶまで行かない
突っ込んでくるリザーリオレムの前に障壁を展開してぶつからせる
硬い障壁にぶつかったリザーリオレムは2回頭突きして破壊する
……あっ、普通に頭突きも出来るのか、空を飛べりゃやりようはあるが
飛行が出来れば高い位置にある胴体、頭を狙える
周りを見るが特に壁以外は何も無い、岩などの高さを確保する足場になるような物は一切無い
「あぶね」
障壁で攻撃を防ぎ翼で攻撃を仕掛ける
リザーリオレムは前足を上げて避ける
そのまま俺目掛けて踏み付けを行う
障壁を張ってから急いでその場を離れる
魔力障壁を使う度に魔力が無くなっていく
回復薬は持っているが使うタイミングが無い
魔力に限界がある為、下手に翼に魔力を込める事は出来ない
「……あれやってみるか」
障壁で防ぎギリギリで凌ぐ
触手を失った事で前足による攻撃以外をしてこない
その為、今ギリギリで凌げている、触手による攻撃があれば恐らく凌ぎ切れなかっただろう
……回避、障壁、回避、回避、障壁
魔力を使い切らないように回避を優先してするが疲れで動きが鈍り何度も掠る
右腕の痛みが思考を鈍らせる
傷だらけになりかなりの血が流れている
……傷は浅いが出血が多い
『傷が増えてく……ひぃ』
『やべぇな』
『避け続けてても勝てねぇぞー』
『やばい、壁に追い込まれてる』
『壁まで追い込まれたら更にきついぞ』
攻撃を避ける度に後ろに下がっていく
下がっている為、どんどんと広場の壁に近づいていく
『結構疲れてるっぽいしこれ以上避け続けるのもきついんじゃ』
『魔力障壁は魔力を使う。結構使っている事を考えればもうそう連発は出来ない』
『負けるなー!』
『がんばれー!』
『諦めなければ勝てる!』
『何か打開する手は無いのか』
『こりゃもう無理だろ。無駄な抵抗w』
『見た目は良かったのに残念、探索者になったせいで』
『勝てぇぇ!』
背中が壁に当たる
……くっそ、距離を見誤った。だがここなら
予定より壁が近かった
踏み潰すように叩き付けられた前足を回避する
回避後すぐに壁の方へ向き足に力を入れて地を蹴りジャンプして短剣を壁に突き立てる
『何してるんだ?』
『壁登る気か? 無理だろ』
『よく分かんねぇ事してんな』
『逃げないと不味いぞ!』
『逃げてー!』
『壁を登る? まさか』
翼を壁に突き刺して短剣を抜いてから翼を動かして身体を上に投げるように壁に叩きつける
「ぐへぇ、力加減間違えた……痛ぇ」
激痛が走る
すぐに短剣を突き刺して翼を引き抜いてまた翼を突き刺し身体を持ち上げる
『す、すげぇ登り方』
『もはや登ってる……のか?』
『翼と短剣を突き刺して登るって』
『考えてもやらなくね』
……想定より翼の力が強いな。良い想定外だ
短剣を壁に突き刺して短剣に乗る
ダンジョン製の武器は頑丈、この身体は前の身体より体重も軽い
……何とか行けた
壁を登った理由は高さが欲しかった、見下ろせる程度の高さが欲しかった
逃げる為ではなく勝つ為に
翼を引き抜く
リザーリオレムは行動の意味を理解したのか後ろに飛び退く
それは予定通り
壁に突き刺した短剣を握り短剣から降りる
降りた瞬間に短剣の力を放つ
「弾け!」
壁に突風を叩き込んで勢いよく吹き飛ぶ
短剣を握っている俺ごと数メートル前に吹き飛ぶ
『と、飛んだ』
『おぉ凄い』
『風の力で自らを押し出したのか』
『な、なるほどぉ?』
『そうかこうすれば届くのか』
……あと少し
片翼を羽ばたかせて少しだけ滑空する
そして狙い通り頭上まで行く
……よし届いた! 解除するか
翼の魔法を解除する
翼の魔法を解除した事で飛ぶ力を失い落下する
短剣を放り投げて刀を取り出す
変わらず刀を抜く事は出来ない
『刀?』
『抜けないんだよな?』
『わぁお』
『よく思いつくなあんなやり方、実行するには無茶苦茶過ぎる』
『何をやる気か分かったのか』
『見れば分かる』
これもダンジョン製、つまり頑丈で乱暴に扱っても簡単には壊れない
その上壊れてもこの刀には修復機能がある
左手で柄を強く握り刀を大きく振り被る
狙いは頭、それも狛が攻撃を与えた部分
振り下ろす
狙い通りに当たる
「くたばれぇぇ!」
全力で鞘ごと刀を叩きつけ押し込む
『行けぇぇ!』
『やれー!』
『行けぇぇ!』
コメント欄もこの配信最大の盛り上がりを見せる
『ぶっ倒せぇ!』
『勝てるぞ! 押せぇぇ!』
『勝って!』
『行けるぞ!』
そして振り切る
着地に失敗して転ぶ
「ぐへぇ……痛ぇ」
リザーリオレムは目の前で倒れているがまだ油断は出来ない
消滅し始めていない、もし消滅を始めてたとしても動き出す可能性がある
「……まだ生きてんか。生命力G並かよ」
ゆっくり立ち上がり翼の魔法を発動させようとするが発動出来ない
……くっそ、魔力が無い。魔力障壁でかなり使ったもんなぁ
発動する分の魔力が足りなかった
短剣は放り投げて何処にあるか分からない探す時間は多分無い
「バックに回復薬あったはず」
片手しか使えない為、刀を放り投げてバックから魔力回復薬を取り出して飲む
そして回復した僅かな魔力で翼の魔法を使う
右側に翼が生える
「これでトドメになってくれよ、てかさ! いい加減にくたばれやぁぁぁ!!」
残った力を使い切り翼で突きを繰り出す
刀のダメージも相まって中が見えている所へ突き刺す
脳を貫きリザーリオレムは消滅し始める
『これはどうだ?』
『消滅し始めてるが……』
『まだ分からねぇぞ』
コメント欄はザワつく
配信を見ている人々も消滅し始めたのが動き出した事を見ている
だからまだ不安が残る
『流石にまた立ち上がらないよな?』
『分からねぇ』
『動いだしたら負けだな』
『お願い終わって』
魔力が尽きて翼が消え俺は後ろに倒れ込む
息切れし魔力も無くなり武器を握る力が無い
完全に力を使い切った
……もう動かねぇ。これ以上は無理だ
寝転がっていると扉が開く音がする
「悠永!」
聞き覚えのある声がして駆け寄る足音がする
「狛か」
「無事……か?」
「ご覧の通りって感じだ。奴は消えたか?」
俺の胴体にコートを被せる
……あぁ服も身体も傷だらけだったからな
「あぁ、完全に消滅した、お前の勝ちだ」
「そりゃ良かった。流石にあれでやれなかったら無理だった」
「よくあれを倒せたよ。あっ、そうだあの本で浅い傷なら治せるか」
「持ってたなそういや」
狛がバックから治癒の本を取り出して治療をする
ゆっくりと傷が癒えていく
「配信見てて思ったんだが武器の扱い俺より雑過ぎね」
「武器? ……あぁ、放り投げたなそういや」
「刀に関しては鍛冶屋が助走つけて殴りそうなやり方」
「抜けなかったのが悪い。良い打撃武器でした」
『おぉ倒した!』
『すげぇほぼタイマンで倒し切った!』
『勝ちだァ!』
『うぉぉぉぉぉぉ!!』
『リアタイでこの配信見て良かったわ』
『高評価確定!』
『チャンネル登録します!』
『勝ったァ! やったぁ!』
『すげぇ!』
『イレギュラーと遭遇して討伐か。とんでもないな』
『リザーリオレムが発見させ討伐されてから数十年一度として無かった異常事態に遭遇しそれをたった1人で討伐した、これは話題になるぞ』
狛がドローンを回収する
「今回の配信の目標、リザーリオレムの討伐が終わったので配信終わりにします。後で雑談しながら振り返り配信か動画かするからチャンネル登録と高評価お願いしまーす」
狛が終わりの挨拶をする
俺も言おうとするが狛に止められる
『おつかれです』
『お疲れ様です!』
『お疲れ様でした! 帰りもお気を付けて!』
『雑談配信絶対見る』
『お疲れ様でした!』
配信を終えて休憩する
触手は消滅している
……触手は無くなってる。手数は減ったか。速度は上がっている
考えている間も素早い攻撃が来る、一撃で仕留める気で放たれた攻撃
攻撃を躱して後ろに下がって距離を取る
……足は問題なく動く、なら行けるな
攻撃を障壁で防いだ後、縮地で素早く懐に潜り込む
翼を勢いよく振るい後ろ足を切る
そして間髪入れずに翼羽を腹に放つ
四足系の魔物は腹側は身体の中でも柔らかい傾向にある
攻撃を与えた後、素早く抜け出して距離を取る
『積極的に攻撃し始めたな』
『突っ込むなぁ』
『行けー倒せー』
『頑張れー』
『怖っ、よくあれに突っ込んでいけるな』
『行け行け!』
『ゴーゴー』
リザーリオレムはすぐに振り返り俺を視界に収め前左足で攻撃を仕掛けてくる
後ろに飛び退いて避けて次に備える
続けて右足で攻撃を仕掛けて来たのを障壁で防ぎ障壁の後ろで待機して考える
……攻撃パターンは前足による攻撃、横薙ぎ払いと振り下ろし、連撃くらいか? 後は狛に使ってた素早い蹴りか。もう1回懐に入るか
攻撃をまた障壁で防いで再び懐に滑り込む
そして攻撃をしようと短剣を向ける
リザーリオレムは地面を蹴り飛び退くと着地と同時に素早く接近し地面を削りながら前足を振り上げる
障壁を張り防ぐが巻き上げられた土や土煙で視界が塞がれる
……土煙!? なんも見えねぇ
すぐに立ち上がり様子を伺う
土煙に隠れたリザーリオレムが障壁を何回も殴りつける
『うわぉ、土煙』
『なんて卑怯な手を』
『視界を塞がれたか。不味いぞ』
『何も見えない。どうなってるんだ?』
『土煙に紛れて攻撃って頭良いな』
『厄介やなぁ』
魔力障壁からピシッと音が鳴る
「まじかよ」
亀裂が入った障壁からすぐに離れる
数秒後、障壁が砕かれる
……数発で砕けるか
すぐにこちらへ視線を向けて素早く襲いかかってくる
前足の攻撃を避けて翼を叩き込む
攻撃後直ぐに走って移動する
体力が少ない俺は既に息が切れ始めている
……長期戦になれば負ける、きついな
リザーリオレムの顔を見るとハンマーで受けた傷が痛々しく残っている
血が流れ大きな傷だと一目で分かる、受けた中で一番大きい傷だろう
「あそこをやれれば……ちっ」
障壁を張り攻撃を防ぐ
見ている間もリザーリオレムは動く
移動も攻撃速度も早い、一瞬遅れれば食らってしまう
……考える時間がねぇ。どう狙うか。この翼じゃ飛べねぇし
攻撃を避けて攻撃を叩き込む
確実にダメージを与えているがダメージが通っているようには見えない
動きが鈍る事がない、それどころか早くなってる気すらする
攻撃が掠り服が切れ白い肌から血が流れる
『攻撃が当たった!』
『掠っただけだが不味いな』
『さっきから呼吸が荒い気がする』
『実質休憩無しの2回戦だからな。それも想定していない』
「なんでビクともしねぇんだこいつは!?」
後ろに飛び退く際に翼を動かして僅かに距離を伸ばす
多少の補助が出来る程度で片翼では到底飛ぶまで行かない
突っ込んでくるリザーリオレムの前に障壁を展開してぶつからせる
硬い障壁にぶつかったリザーリオレムは2回頭突きして破壊する
……あっ、普通に頭突きも出来るのか、空を飛べりゃやりようはあるが
飛行が出来れば高い位置にある胴体、頭を狙える
周りを見るが特に壁以外は何も無い、岩などの高さを確保する足場になるような物は一切無い
「あぶね」
障壁で攻撃を防ぎ翼で攻撃を仕掛ける
リザーリオレムは前足を上げて避ける
そのまま俺目掛けて踏み付けを行う
障壁を張ってから急いでその場を離れる
魔力障壁を使う度に魔力が無くなっていく
回復薬は持っているが使うタイミングが無い
魔力に限界がある為、下手に翼に魔力を込める事は出来ない
「……あれやってみるか」
障壁で防ぎギリギリで凌ぐ
触手を失った事で前足による攻撃以外をしてこない
その為、今ギリギリで凌げている、触手による攻撃があれば恐らく凌ぎ切れなかっただろう
……回避、障壁、回避、回避、障壁
魔力を使い切らないように回避を優先してするが疲れで動きが鈍り何度も掠る
右腕の痛みが思考を鈍らせる
傷だらけになりかなりの血が流れている
……傷は浅いが出血が多い
『傷が増えてく……ひぃ』
『やべぇな』
『避け続けてても勝てねぇぞー』
『やばい、壁に追い込まれてる』
『壁まで追い込まれたら更にきついぞ』
攻撃を避ける度に後ろに下がっていく
下がっている為、どんどんと広場の壁に近づいていく
『結構疲れてるっぽいしこれ以上避け続けるのもきついんじゃ』
『魔力障壁は魔力を使う。結構使っている事を考えればもうそう連発は出来ない』
『負けるなー!』
『がんばれー!』
『諦めなければ勝てる!』
『何か打開する手は無いのか』
『こりゃもう無理だろ。無駄な抵抗w』
『見た目は良かったのに残念、探索者になったせいで』
『勝てぇぇ!』
背中が壁に当たる
……くっそ、距離を見誤った。だがここなら
予定より壁が近かった
踏み潰すように叩き付けられた前足を回避する
回避後すぐに壁の方へ向き足に力を入れて地を蹴りジャンプして短剣を壁に突き立てる
『何してるんだ?』
『壁登る気か? 無理だろ』
『よく分かんねぇ事してんな』
『逃げないと不味いぞ!』
『逃げてー!』
『壁を登る? まさか』
翼を壁に突き刺して短剣を抜いてから翼を動かして身体を上に投げるように壁に叩きつける
「ぐへぇ、力加減間違えた……痛ぇ」
激痛が走る
すぐに短剣を突き刺して翼を引き抜いてまた翼を突き刺し身体を持ち上げる
『す、すげぇ登り方』
『もはや登ってる……のか?』
『翼と短剣を突き刺して登るって』
『考えてもやらなくね』
……想定より翼の力が強いな。良い想定外だ
短剣を壁に突き刺して短剣に乗る
ダンジョン製の武器は頑丈、この身体は前の身体より体重も軽い
……何とか行けた
壁を登った理由は高さが欲しかった、見下ろせる程度の高さが欲しかった
逃げる為ではなく勝つ為に
翼を引き抜く
リザーリオレムは行動の意味を理解したのか後ろに飛び退く
それは予定通り
壁に突き刺した短剣を握り短剣から降りる
降りた瞬間に短剣の力を放つ
「弾け!」
壁に突風を叩き込んで勢いよく吹き飛ぶ
短剣を握っている俺ごと数メートル前に吹き飛ぶ
『と、飛んだ』
『おぉ凄い』
『風の力で自らを押し出したのか』
『な、なるほどぉ?』
『そうかこうすれば届くのか』
……あと少し
片翼を羽ばたかせて少しだけ滑空する
そして狙い通り頭上まで行く
……よし届いた! 解除するか
翼の魔法を解除する
翼の魔法を解除した事で飛ぶ力を失い落下する
短剣を放り投げて刀を取り出す
変わらず刀を抜く事は出来ない
『刀?』
『抜けないんだよな?』
『わぁお』
『よく思いつくなあんなやり方、実行するには無茶苦茶過ぎる』
『何をやる気か分かったのか』
『見れば分かる』
これもダンジョン製、つまり頑丈で乱暴に扱っても簡単には壊れない
その上壊れてもこの刀には修復機能がある
左手で柄を強く握り刀を大きく振り被る
狙いは頭、それも狛が攻撃を与えた部分
振り下ろす
狙い通りに当たる
「くたばれぇぇ!」
全力で鞘ごと刀を叩きつけ押し込む
『行けぇぇ!』
『やれー!』
『行けぇぇ!』
コメント欄もこの配信最大の盛り上がりを見せる
『ぶっ倒せぇ!』
『勝てるぞ! 押せぇぇ!』
『勝って!』
『行けるぞ!』
そして振り切る
着地に失敗して転ぶ
「ぐへぇ……痛ぇ」
リザーリオレムは目の前で倒れているがまだ油断は出来ない
消滅し始めていない、もし消滅を始めてたとしても動き出す可能性がある
「……まだ生きてんか。生命力G並かよ」
ゆっくり立ち上がり翼の魔法を発動させようとするが発動出来ない
……くっそ、魔力が無い。魔力障壁でかなり使ったもんなぁ
発動する分の魔力が足りなかった
短剣は放り投げて何処にあるか分からない探す時間は多分無い
「バックに回復薬あったはず」
片手しか使えない為、刀を放り投げてバックから魔力回復薬を取り出して飲む
そして回復した僅かな魔力で翼の魔法を使う
右側に翼が生える
「これでトドメになってくれよ、てかさ! いい加減にくたばれやぁぁぁ!!」
残った力を使い切り翼で突きを繰り出す
刀のダメージも相まって中が見えている所へ突き刺す
脳を貫きリザーリオレムは消滅し始める
『これはどうだ?』
『消滅し始めてるが……』
『まだ分からねぇぞ』
コメント欄はザワつく
配信を見ている人々も消滅し始めたのが動き出した事を見ている
だからまだ不安が残る
『流石にまた立ち上がらないよな?』
『分からねぇ』
『動いだしたら負けだな』
『お願い終わって』
魔力が尽きて翼が消え俺は後ろに倒れ込む
息切れし魔力も無くなり武器を握る力が無い
完全に力を使い切った
……もう動かねぇ。これ以上は無理だ
寝転がっていると扉が開く音がする
「悠永!」
聞き覚えのある声がして駆け寄る足音がする
「狛か」
「無事……か?」
「ご覧の通りって感じだ。奴は消えたか?」
俺の胴体にコートを被せる
……あぁ服も身体も傷だらけだったからな
「あぁ、完全に消滅した、お前の勝ちだ」
「そりゃ良かった。流石にあれでやれなかったら無理だった」
「よくあれを倒せたよ。あっ、そうだあの本で浅い傷なら治せるか」
「持ってたなそういや」
狛がバックから治癒の本を取り出して治療をする
ゆっくりと傷が癒えていく
「配信見てて思ったんだが武器の扱い俺より雑過ぎね」
「武器? ……あぁ、放り投げたなそういや」
「刀に関しては鍛冶屋が助走つけて殴りそうなやり方」
「抜けなかったのが悪い。良い打撃武器でした」
『おぉ倒した!』
『すげぇほぼタイマンで倒し切った!』
『勝ちだァ!』
『うぉぉぉぉぉぉ!!』
『リアタイでこの配信見て良かったわ』
『高評価確定!』
『チャンネル登録します!』
『勝ったァ! やったぁ!』
『すげぇ!』
『イレギュラーと遭遇して討伐か。とんでもないな』
『リザーリオレムが発見させ討伐されてから数十年一度として無かった異常事態に遭遇しそれをたった1人で討伐した、これは話題になるぞ』
狛がドローンを回収する
「今回の配信の目標、リザーリオレムの討伐が終わったので配信終わりにします。後で雑談しながら振り返り配信か動画かするからチャンネル登録と高評価お願いしまーす」
狛が終わりの挨拶をする
俺も言おうとするが狛に止められる
『おつかれです』
『お疲れ様です!』
『お疲れ様でした! 帰りもお気を付けて!』
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『お疲れ様でした!』
配信を終えて休憩する
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そんな折、現代日本に迷宮と魔物が出現。それらは拓斗が異世界で散々見てきたものだった。
そして3年後、ついに迷宮で活動する国家資格を手にした拓斗は、安定も平穏も捨てて、自分のすべてを活かせるはずの迷宮へ赴く。
異世界人「フィリア」との出会いをきっかけに、拓斗は自分の異世界経験が、他の初心者同然の冒険者にとって非常に有益なものであると気づく。
やがて拓斗はフィリアと共に、魔物の倒し方や、迷宮探索のコツ、魔法の使い方などを、時に直接売り、時に動画配信してお金に変えていく。
さらには迷宮探索に有用なアイテムや、冒険者の能力を可視化する「ステータスカード」を発明する。
そんな彼らの活動は、ダンジョン黎明期の日本において重要なものとなっていき、公的機関に発展していく――。
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