社畜探索者〜紅蓮の王と異界迷宮と配信者〜

代永 並木

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社畜 本気

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炎の腕でぶん殴る
それだけじゃ足りない、今使える炎全てを攻撃に転じる
速攻で攻め落とす
魔物は蓮二の変貌に警戒度を高めて防御に集中する
触手の再生を急ぎ炎の腕を防ぐ
ひたすら2本の炎の腕で殴る
時々炎を放つ、攻撃の手は完全に緩めない

『いけぇ!』
『いけぇ!』
『押せぇ!』
『攻め落とせ!』

再生が間に合っている
(押し切れない)
殴ってゴリ押そうにも触手の壁を突破し切れない
かと言って再び殴るを繰り返しても触手の再生が間に合ってしまう
殴りながら小さく炎を圧縮する
防御が薄くなる瞬間にぶつける
魔物はその行動に気づいている、それを喰らえば最悪押し負ける
1本の触手で攻撃を仕上げる
狙いは頭

「ちっ!」

首を動かして躱す、頬を掠り傷が出来る
かすり傷程度なら支障はない、むしろ1本分防御が減った
拳を振るい触手を焼き貫き防御が薄くなった所に圧縮した炎を叩き込む
爆発するように広がる
魔物は後ろへ飛ぶ
遂に魔物がその場から動いたのだ

「動けるのか」

『動いた!』
『あいつ動けるのか』
『まじか』
『大ピンチだったもんな』
『すげぇ』
『まじか』
『行っけー!』
『魔物に余裕が無いって事だ。おせぇ!』
『頑張れー!』
『行けるぞー!』

「変わったな」
「喋るな。魔物は鶏さんに任せていいから」
「油断をし過ぎた……これは死ぬな」
「弱音吐くな!」

(血が止まらない。治癒系の異能者この傷を治せるレベルの……)
応急処置しながら記憶を頼りに探す、このレベルの傷を癒せる異能者

『治癒系の異能者は……』
『ダメだ近くに居ない』
『早くても1時間は掛かる』
『そもそもあのレベルの傷を癒せる異能者なんているのか?』
『くっそ』
『偶然近くに居たりしないの!?』

(そんな都合のいい事起きないよね)
コメント欄も見て確認しているが絶望的、そもそも治癒系の異能者は珍しい
複数のドローンの映像は視聴者が選択してみる事が出来る、そして1つのメインチャット欄とそれぞれの映像のチャット欄が存在する

「逃がさねぇよ」

接近して炎の腕を振るう
魔物は触手で防がず避ける
かなり素早い、触手で襲いかかってくる
炎を放って触手を迎撃して炎の腕で触手を掴み、触手が焼き落ちる前に自分側に引っ張って体勢を崩したところにもう片手でぶん殴る
拳を触手で防ぎ下から触手で襲いかかる
防御が間に合わないと判断して飛び退く

『おぉ』
『何が起きてるのかわからん』
『すげぇ』
『頑張れー』
『行け行け~押せ押せ~!』
『凄い戦い』

魔物も基本攻撃を避ける事を選択する
触手で攻撃をしてくる、攻撃は単純、魔物は特殊な戦い方などは一切しない
炎の腕で薙ぎ払う
(他に何がある……)
炎を放つが触手で防がれる
回避をし始めた魔物に対して今の戦闘方法だけでは突破出来ない、間違いなく対策されている
戦いながら炎の他の使い方を考える
炎を溜める
触手を横に振るう
炎でガードされる、別方向からも仕掛ける
(魔物も考えてるのか)
蓮二を突破する方法を模索している

「死ね!」

溜めた炎を放つ
真っ直ぐ直線に飛んでいく、魔物は横に飛び回避する
蓮二は手を動かす
炎が曲がり避けた魔物に襲いかかる
防御も間に合わずギリギリで避けようとするが魔物の半身が焼ける
その機を逃す訳もなく炎の腕を叩き込む
炎の腕は魔物の顔面を捉える
その瞬間違和感を感じる
(手応えがない……?)
触手を殴った時は手応えがあった、なのに本体を殴った今その手応えがない
だがしっかりと命中している、不気味に感じる

『よし!』
『倒した!?』
『おぉ!ニワトリさんすげぇ!』
『かっけぇ!』
『おぉ今度こそやったんじゃね!』
『おぉ!』

「倒したのか?」
「どうでしょう」

天音も違和感を感じていた
頭を貫いた際魔物は再生をしなかった、そこに違和感を感じた
倒せていないのなら再生をする筈なのだ

「…………」

地面から触手が生えてくる
蓮二は飛び退き炎を放って触手の攻撃を回避する
触手は地面に戻っていく

『生きてる!?』
『なんで!?』
『倒せてないのか』
『てか地面からも出来るのか』
『こえぇな』
『どうやったら倒せるんだ?』
『どないすればいいんやろ』
『再生持ちで不死身なんか?』
『えぐいなぁ』

1人を除いてカラクリが分かっていない

「成程な、なんとも面倒な」

蓮二だけは気付いた

「分身か」

本体と思って今まで戦っていたのは分身だったのだ
攻撃した時手応えが無かったのは分身であったから
(本体は地面か?)
時間が無い、もし本体が出てこないなら一鬼を連れて外へ向かう
本体が出てくるなら速攻で倒す
そう考えていると触手が出てきた地面から這い出てくる
燃えた分身を取り込んで地面から這い上がってくる
本体は4メートルはある怪物だった

『でっか!』
『怪物やんけ』
『えげつねぇな』
『4mくらいか』
『こんなでかいのか』
『今までは偽物だったってか』
『分身かなぁ』
『異能は再生だけじゃないの?』
『分身も異能なのか?』
『じゃねぇの? そうなると異能2個持ちって事になるが』
『別に有り得なくはねぇな』

「ここからが本番か……悪いが時間はかけられねぇんだよ」

炎の腕を解除して炎を纏う
魔物は動かない、待っている暇は無いので蓮二から仕掛ける
溜めなしで今ある炎を魔物目掛けて放つ
触手で炎を防ぐ、触手は焼かれていく
大量の触手を絡めて大きな腕の形を作り殴り掛かる
すぐに炎を前方に盾のように出して防御する
触手を焼く

「なっ……」

大量の触手で作られた拳、再生能力も相まって焼き切れない
炎の盾が突破される
盾を突破した触手の拳を後ろに飛び回避する
(突破されるか)

『防御が突破された』
『ゴリ押しやがった』
『怖いなぁ』
『分身の戦った経験ごと吸収したのか? 動きを対策してきているな』
『負けるなぁ!』

拳の形にした触手を解いて伸ばして襲ってくる
触手を走って回避する、触手は地面に突き刺さったあとすぐに地面を抉り曲がって追いかけて来る
炎を放って触手を焼き払う
分身と触手の硬さや速度は変わらない
炎の腕を作って追いかけてきた触手全てを薙ぎ払う
炎を溜め圧縮していく
図体がでかくなった分どこが弱点か分からない

「どうするか」

勝ち筋が見えない
分身の戦闘経験を得ている、今の攻撃手段をこの魔物は対策してきている
炎の防御も突破してきた
戦いながら策を考える
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