18 / 53
夕暮れ時 I still・・・
色堂美波(この話は第3夜の人格投影まで読んでいただいた後、お読みになった方がいいと思います
しおりを挟む
――いまだに、朝起きると、自分の隣を見てしまうことがある。
ただ、呆然と無意識に。それが例え、今使っているベットが一人しか寝るスペースのないシングルのものだったとしてもだ。
それが過去のことならばそこには愛する男がまだ静かに寝息を立てて寝ているはずだった。
今日も無意識に隣のスペースに目をやってしまう。彼女はため息を一つ吐いて、キッチンに移動し、コーヒーメーカの電源を入れる。
そして、コーヒーカップを一つ取り出し、コーヒーメーカーのボタンを押す。モードはエスプレッソだ。純白のコーヒーカップが徐々に黒い液体で侵食されていく。その黒い鏡面に写った彼女は自嘲的な笑みを浮かべていた。
あの人はもうこの世のどこを探してもいない、それは頭ではわかっているが今でも無意識にその姿を探してしまう。前なんて、カップがセットされていないのにそのまま2杯目を淹れてしまったことだってある。その床にぶちまけられたコーヒーを拭いていると目から涙が零れ落ち、そのコーヒーとは対照的に透明な液体は溶けて見えなくなる。そのまま彼女は立ち上がれなくなってしまった。
そんな自分を思い出し、「馬鹿」と一言言い聞かせて、彼女はスーツに着替え、今日も変わらず仕事に行く準備をした。
彼女がFBIで働いていた時、オリバーという一人の男がいた。
彼もFBIで共に働く同僚で、宝石強盗の捜査をしていた際、追い詰められた犯人が彼女に発砲し、彼が身を挺して、その凶弾から彼女を守ったことがある。
この時、彼は腹に銃弾を受けたにもかかわらず、犯人の銃を回し蹴りして吹き飛ばしたのだった。その時、彼女には彼が一人の英雄のように煌めいて映ると同時にぼろぼろになりながらも戦う姿が壊れてしまいそうな何かを持っている一人の可哀そうな少年のように感じられた。
その後、彼の退院祝いが終わった後、二人で帰っている時、彼女らはただの職場の同僚という関係から恋人同士という関係に発展する。どちらが切り出したかはもう覚えていない。
彼は少し灰色がかった髪を持つ背の高い白人で、普段の職場では少し静かな印象だった。だが、彼女の前ではリラックスしているのか少し少年のようになることがある。
彼女は付き合い始めてから、彼のこの内面と灰色の髪がたまらなく愛おしく思ええた。
毎日彼より少し早く起きてその灰色の髪を優しく撫でるのが彼女の日課となり、その時間は彼女をリラックスさせる大切な時間になるのだった。
今思い返せば、彼女の前では少年のようになる彼であったが、一方で物の考え方は非常に達観していたように思える。
FBIに入った当初はアジア人で女性というだけで風当たりが強く、男性で彼女と対等に話してくれるような者はほぼ皆無だった。(今はそんなこともなくなり、メル友のような関係の男性もいる)
「ほぼ」とつけたのは例外がいるからで、その例外こそ、オリバーその人だった。
彼は、唯一彼女を偏見の目で見ず、捜査終了後の打ち上げにも声をかけ、公平に徹していた。
付き合い始めてからその理由を聞くと「個人は個人としてしか見ることができない」と答えた。
今、彼女はこの言葉を外交官として日々心がけている。
毎日、仕事が終わったら、一緒にご飯を食べ、一緒に音楽を聴き、そして、一緒に寝る。不変だが、それでも幸せな日々が続いていたし、これからも続いていくと思っていた。
――あの出来事が起こるまでは。
付き合い始めてから1年半が経つ頃、自分たちの担当区域で銃乱射テロが起きたのだ。犯人は顔を見られない内に逃亡し、その追跡がFBIに言い渡された。防弾チョッキとアサルトライフルでの武装が言い渡され、現場に緊張感が走っていく。
犯人を追って彼と彼女は、街の中心街に出る。当然のことだが、中心街ということもあって人が多い。
「まずいわね……。ここで銃を乱射されでもしたら……」
「ああ、そうだな……」
彼は少し考えこむように目を固く瞑って下を向く。
「なに考えてるの?」と彼女が聞くと、彼は目を開け、彼女に顔を向ける。その目には並々ならぬ決意が込められているように感じた。
「パーソナリティトレースを使う」彼はそう言った。
「パーソナリティトレース?」と聞き覚えのない言葉を聞いた彼女は彼に聞き返す。
「ああ、あのテロリストの人格を自分に作る。もうこれしか奴らの居場所を突き止められない」
「それ、大丈夫なの?」と不安に思った彼女は聞いた。
――いま思えばここで止めるべきだったのかもしれない。この後悔を彼女は永きに渡り引きずることになる。だが、この時の彼女は次の被害への懸念で頭がいっぱいだった。
「ノープロブレム。もしなんかあったら、その銃で俺を撃ってくれ」
「……」
「頼む! もうこれしか手はないんだ」
彼女は少し考えて
「分かった。信じるから」と言い渡した。これが彼と彼女の最後の会話となる。
白い歯を見せて笑った彼はすぐに真剣な表情となり、胡坐をかいて座った。そして、そのまま呼吸だけして動かなくなる。
その様子を見守っていた彼女だったが、ふと彼の顔に汗の玉が浮かんでいることに気づいた。その量はどんどん増えていく。
今度は彼の体が小刻みに震え始めた。不安に思った彼女は彼に「ねえ、どうしたの?」と声をかけるが、彼は一向に目を開けない。
そして、彼女が彼を揺さぶろうとしたとき、彼は目を開けた。そのまま遠くを茫然と見つめる。
「なにか分かったの?」と彼女が聞いたが、それに答えないまま彼はゆっくりと立ち上がった。
「ねえ、ほんとに大丈夫?」と聞いた瞬間、彼は人々に向けて銃を向ける。
そして、「ちょっと」という彼女の声をかき消すが如く、アサルトライフルが銃声の産声を上げたのだった。
――突如として起こったFBIによる銃の乱射に人々は逃げ惑った。逃げ遅れたのか、地に崩れ落ちていく人々も見える。一瞬にしてその場は阿鼻叫喚の地獄となった。
「やめて!!」と彼女が銃を奪おうとするが、すさまじい力ではねのけられる。
最終的に彼女は彼に言われたことを思い出し、銃口を彼の頭に向け引き金に指を置く。絶対にこれ以上、彼を堕としてはならないという思いからだった。
しかし、引き金にかかった指は動かなかった。
「撃たなきゃ」と頭ではわかっている。なのに指が引き金を引くことを拒んでいるようかのように動かない。
そして、ついに指の震えは思考にまで影響を及ぼす。
「撃て……るわけ……ないよ……」彼女の頬を涙が伝っていった。
突然、銃声が鳴りやむ。彼は引き金を引き金を引き続けているのを見るに弾切れになったのかもしれない。
彼女は彼を取り押さえようとする。もうこれ以上彼に人々を殺させないために。
だが、それよりもはやく、彼はハンドガンを取り出し、
彼女に向ける。
「え?」としか声が出なかった。愛する人から向けられる銃口、そこに彼女はもはや絶望も見いだせなかった。ただ、「殺される」という事実がそこにあるだけだった。彼女は目を瞑る。
しかし、少し待っていても最期の瞬間は一向に訪れなかった。
目を開けた彼女が見たもの、それは泣きながら引き金を引くまいと人差し指を震わせる彼の姿だった。
「オリバー?」と彼女が問いかけた瞬間、彼の首筋から赤い液体が噴き出るのが分かった。そして、彼はスローモーションのようにゆっくりとその場に崩れ落ちる。
「オリバーの鎮圧を確認」と声が聞こえ、彼女は同僚の誰かが彼を撃ったことを知ったのだった。
その後、テロリストの逮捕と同時に彼女はFBIをやめた。別に職場での風当たりが前より強くなったわけではない。
それでも彼女は思い出したくなかった。彼と過ごした幸せな日々を、豹変しテロリストになってしまった彼を、そして何より、あの時彼を撃つことができなかった自分を。
しかし、どんな結末を迎えたかを知っている今でさえ、本当に彼を撃てたのかどうか分からない。
本来だったら迷わず撃つべきだったし、撃たなかった自分は多くの命を犠牲にした、ただの最低な殺人者だとわかっている。それでも、日本に帰国し、外交官として、そして外国組織対策局の協力者として働き始めてもそこだけは分からなかった。
こつこつと誰かがこちらに向けて歩いてきたのが分かる。彼女がいるのは棚田状に机が並べられた会議室の一番上だ。ここまで登ってくるということは同業者なんだろうと、彼女がそっと顔をあげる。そこには灰色のコートを着た一人の少年が立っていた。多分、最近うわさに聞く刑事局のA級協力者だと彼女は推察した。
この少年を見た彼女の胸に、ほんとに中学生なんだという驚きとある既視感が去来する。
似ているのだ、この少年は彼に。人種も、身長も、年齢も何もかも違う、それでも似ていると言わざるを得なかった。
この少年は彼と同じく「壊れてしまいそうな何か」を胸に宿している。その正体が何かは分からない。彼のでさえも分からないのに、まだ会ってすぐの少年の何かなんて知るはずもない。
ただ、一つの結末を知る者として不安が胸をよぎる。
――もし、この子が暴走してしまったら、この子の相棒と呼べる刑事は、この子を止めることができるのか、と。
ただ、呆然と無意識に。それが例え、今使っているベットが一人しか寝るスペースのないシングルのものだったとしてもだ。
それが過去のことならばそこには愛する男がまだ静かに寝息を立てて寝ているはずだった。
今日も無意識に隣のスペースに目をやってしまう。彼女はため息を一つ吐いて、キッチンに移動し、コーヒーメーカの電源を入れる。
そして、コーヒーカップを一つ取り出し、コーヒーメーカーのボタンを押す。モードはエスプレッソだ。純白のコーヒーカップが徐々に黒い液体で侵食されていく。その黒い鏡面に写った彼女は自嘲的な笑みを浮かべていた。
あの人はもうこの世のどこを探してもいない、それは頭ではわかっているが今でも無意識にその姿を探してしまう。前なんて、カップがセットされていないのにそのまま2杯目を淹れてしまったことだってある。その床にぶちまけられたコーヒーを拭いていると目から涙が零れ落ち、そのコーヒーとは対照的に透明な液体は溶けて見えなくなる。そのまま彼女は立ち上がれなくなってしまった。
そんな自分を思い出し、「馬鹿」と一言言い聞かせて、彼女はスーツに着替え、今日も変わらず仕事に行く準備をした。
彼女がFBIで働いていた時、オリバーという一人の男がいた。
彼もFBIで共に働く同僚で、宝石強盗の捜査をしていた際、追い詰められた犯人が彼女に発砲し、彼が身を挺して、その凶弾から彼女を守ったことがある。
この時、彼は腹に銃弾を受けたにもかかわらず、犯人の銃を回し蹴りして吹き飛ばしたのだった。その時、彼女には彼が一人の英雄のように煌めいて映ると同時にぼろぼろになりながらも戦う姿が壊れてしまいそうな何かを持っている一人の可哀そうな少年のように感じられた。
その後、彼の退院祝いが終わった後、二人で帰っている時、彼女らはただの職場の同僚という関係から恋人同士という関係に発展する。どちらが切り出したかはもう覚えていない。
彼は少し灰色がかった髪を持つ背の高い白人で、普段の職場では少し静かな印象だった。だが、彼女の前ではリラックスしているのか少し少年のようになることがある。
彼女は付き合い始めてから、彼のこの内面と灰色の髪がたまらなく愛おしく思ええた。
毎日彼より少し早く起きてその灰色の髪を優しく撫でるのが彼女の日課となり、その時間は彼女をリラックスさせる大切な時間になるのだった。
今思い返せば、彼女の前では少年のようになる彼であったが、一方で物の考え方は非常に達観していたように思える。
FBIに入った当初はアジア人で女性というだけで風当たりが強く、男性で彼女と対等に話してくれるような者はほぼ皆無だった。(今はそんなこともなくなり、メル友のような関係の男性もいる)
「ほぼ」とつけたのは例外がいるからで、その例外こそ、オリバーその人だった。
彼は、唯一彼女を偏見の目で見ず、捜査終了後の打ち上げにも声をかけ、公平に徹していた。
付き合い始めてからその理由を聞くと「個人は個人としてしか見ることができない」と答えた。
今、彼女はこの言葉を外交官として日々心がけている。
毎日、仕事が終わったら、一緒にご飯を食べ、一緒に音楽を聴き、そして、一緒に寝る。不変だが、それでも幸せな日々が続いていたし、これからも続いていくと思っていた。
――あの出来事が起こるまでは。
付き合い始めてから1年半が経つ頃、自分たちの担当区域で銃乱射テロが起きたのだ。犯人は顔を見られない内に逃亡し、その追跡がFBIに言い渡された。防弾チョッキとアサルトライフルでの武装が言い渡され、現場に緊張感が走っていく。
犯人を追って彼と彼女は、街の中心街に出る。当然のことだが、中心街ということもあって人が多い。
「まずいわね……。ここで銃を乱射されでもしたら……」
「ああ、そうだな……」
彼は少し考えこむように目を固く瞑って下を向く。
「なに考えてるの?」と彼女が聞くと、彼は目を開け、彼女に顔を向ける。その目には並々ならぬ決意が込められているように感じた。
「パーソナリティトレースを使う」彼はそう言った。
「パーソナリティトレース?」と聞き覚えのない言葉を聞いた彼女は彼に聞き返す。
「ああ、あのテロリストの人格を自分に作る。もうこれしか奴らの居場所を突き止められない」
「それ、大丈夫なの?」と不安に思った彼女は聞いた。
――いま思えばここで止めるべきだったのかもしれない。この後悔を彼女は永きに渡り引きずることになる。だが、この時の彼女は次の被害への懸念で頭がいっぱいだった。
「ノープロブレム。もしなんかあったら、その銃で俺を撃ってくれ」
「……」
「頼む! もうこれしか手はないんだ」
彼女は少し考えて
「分かった。信じるから」と言い渡した。これが彼と彼女の最後の会話となる。
白い歯を見せて笑った彼はすぐに真剣な表情となり、胡坐をかいて座った。そして、そのまま呼吸だけして動かなくなる。
その様子を見守っていた彼女だったが、ふと彼の顔に汗の玉が浮かんでいることに気づいた。その量はどんどん増えていく。
今度は彼の体が小刻みに震え始めた。不安に思った彼女は彼に「ねえ、どうしたの?」と声をかけるが、彼は一向に目を開けない。
そして、彼女が彼を揺さぶろうとしたとき、彼は目を開けた。そのまま遠くを茫然と見つめる。
「なにか分かったの?」と彼女が聞いたが、それに答えないまま彼はゆっくりと立ち上がった。
「ねえ、ほんとに大丈夫?」と聞いた瞬間、彼は人々に向けて銃を向ける。
そして、「ちょっと」という彼女の声をかき消すが如く、アサルトライフルが銃声の産声を上げたのだった。
――突如として起こったFBIによる銃の乱射に人々は逃げ惑った。逃げ遅れたのか、地に崩れ落ちていく人々も見える。一瞬にしてその場は阿鼻叫喚の地獄となった。
「やめて!!」と彼女が銃を奪おうとするが、すさまじい力ではねのけられる。
最終的に彼女は彼に言われたことを思い出し、銃口を彼の頭に向け引き金に指を置く。絶対にこれ以上、彼を堕としてはならないという思いからだった。
しかし、引き金にかかった指は動かなかった。
「撃たなきゃ」と頭ではわかっている。なのに指が引き金を引くことを拒んでいるようかのように動かない。
そして、ついに指の震えは思考にまで影響を及ぼす。
「撃て……るわけ……ないよ……」彼女の頬を涙が伝っていった。
突然、銃声が鳴りやむ。彼は引き金を引き金を引き続けているのを見るに弾切れになったのかもしれない。
彼女は彼を取り押さえようとする。もうこれ以上彼に人々を殺させないために。
だが、それよりもはやく、彼はハンドガンを取り出し、
彼女に向ける。
「え?」としか声が出なかった。愛する人から向けられる銃口、そこに彼女はもはや絶望も見いだせなかった。ただ、「殺される」という事実がそこにあるだけだった。彼女は目を瞑る。
しかし、少し待っていても最期の瞬間は一向に訪れなかった。
目を開けた彼女が見たもの、それは泣きながら引き金を引くまいと人差し指を震わせる彼の姿だった。
「オリバー?」と彼女が問いかけた瞬間、彼の首筋から赤い液体が噴き出るのが分かった。そして、彼はスローモーションのようにゆっくりとその場に崩れ落ちる。
「オリバーの鎮圧を確認」と声が聞こえ、彼女は同僚の誰かが彼を撃ったことを知ったのだった。
その後、テロリストの逮捕と同時に彼女はFBIをやめた。別に職場での風当たりが前より強くなったわけではない。
それでも彼女は思い出したくなかった。彼と過ごした幸せな日々を、豹変しテロリストになってしまった彼を、そして何より、あの時彼を撃つことができなかった自分を。
しかし、どんな結末を迎えたかを知っている今でさえ、本当に彼を撃てたのかどうか分からない。
本来だったら迷わず撃つべきだったし、撃たなかった自分は多くの命を犠牲にした、ただの最低な殺人者だとわかっている。それでも、日本に帰国し、外交官として、そして外国組織対策局の協力者として働き始めてもそこだけは分からなかった。
こつこつと誰かがこちらに向けて歩いてきたのが分かる。彼女がいるのは棚田状に机が並べられた会議室の一番上だ。ここまで登ってくるということは同業者なんだろうと、彼女がそっと顔をあげる。そこには灰色のコートを着た一人の少年が立っていた。多分、最近うわさに聞く刑事局のA級協力者だと彼女は推察した。
この少年を見た彼女の胸に、ほんとに中学生なんだという驚きとある既視感が去来する。
似ているのだ、この少年は彼に。人種も、身長も、年齢も何もかも違う、それでも似ていると言わざるを得なかった。
この少年は彼と同じく「壊れてしまいそうな何か」を胸に宿している。その正体が何かは分からない。彼のでさえも分からないのに、まだ会ってすぐの少年の何かなんて知るはずもない。
ただ、一つの結末を知る者として不安が胸をよぎる。
――もし、この子が暴走してしまったら、この子の相棒と呼べる刑事は、この子を止めることができるのか、と。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。
ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。
真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。
引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。
偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。
ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。
優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。
大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
剣客居酒屋草間 江戸本所料理人始末
松風勇水(松 勇)
歴史・時代
旧題:剣客居酒屋 草間の陰
第9回歴史・時代小説大賞「読めばお腹がすく江戸グルメ賞」受賞作。
本作は『剣客居酒屋 草間の陰』から『剣客居酒屋草間 江戸本所料理人始末』と改題いたしました。
2025年11月28書籍刊行。
なお、レンタル部分は修正した書籍と同様のものとなっておりますが、一部の描写が割愛されたため、後続の話とは繋がりが悪くなっております。ご了承ください。
酒と肴と剣と闇
江戸情緒を添えて
江戸は本所にある居酒屋『草間』。
美味い肴が食えるということで有名なこの店の主人は、絶世の色男にして、無双の剣客でもある。
自分のことをほとんど話さないこの男、冬吉には実は隠された壮絶な過去があった。
多くの江戸の人々と関わり、その舌を満足させながら、剣の腕でも人々を救う。
その慌し日々の中で、己の過去と江戸の闇に巣食う者たちとの浅からぬ因縁に気付いていく。
店の奉公人や常連客と共に江戸を救う、包丁人にして剣客、冬吉の物語。
17歳男子高生と32歳主婦の境界線
MisakiNonagase
恋愛
32歳の主婦・加恋。冷え切った家庭で孤独に苛まれる彼女を救い出したのは、ネットの向こう側にいた二十歳(はたち)と偽っていた17歳の少年・晴人だった。
「未成年との不倫」という、社会から断罪されるべき背徳。それでも二人は、震える手で未来への約束を交わす。少年が大学生になり、社会人となり、守られる存在から「守る男」へと成長していく中で、加恋は自らの手で「妻」という仮面を脱ぎ捨てていく…
なお、スピンオフもございます。
サレ妻の娘なので、母の敵にざまぁします
二階堂まりい
大衆娯楽
大衆娯楽部門最高記録1位!
※この物語はフィクションです
流行のサレ妻ものを眺めていて、私ならどうする? と思ったので、短編でしたためてみました。
当方未婚なので、妻目線ではなく娘目線で失礼します。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる