そして俺は召喚士に

ふぃる

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57話 現地の風⑥

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「僕は碑劉院 宗句郎ひりゅういん そうくろう
 陰陽師の家系、その末裔さ。」
 そいつが立ち上がり、自身を装飾するように無数の紙人形が舞い始める。
「一年の長良 悠斗ながら ゆうとだ。
 それで、ハルルになんの用なんだ?」
「それを答える為にも改めて聞こう。
 あの女が何者なのか分かって一緒にいたのか?」
「…あぁ。お前が狙うのもそれが理由か?」
「そうさ。異なる存在、できる限り表沙汰に関わるべきではない。
 それを監視管理するのが、僕たちというわけさ。」
 と言い、ポーズを決める。
 見ているこっちが恥ずかしくなってくる。

「して、ユートとかいったか。
 君の気配は術士と呼ぶ程ではなく、かといって無関係ではなく…どういう訳だ?」
「…別に──」
「大方中途半端に触れた、元一般人といったところだろう。
 お陰で君にも目を付けなくてはならなくなってしまった。」
 話す間も無く一方的に話を続けられる。
「いや、こうなった以上、ひとつでも事を解消していくのが吉か。
 ここに来たという事は、暇なんだろう?」
「いや──」
「暇、なんだろう?」
「…はい……。」
 静かな圧に、耐えられなかった。
「ならこうしよう。
 ユートとやら、こちらの活動に付き合いたまえ。」
「そもそも活動って一体なんなのさ。」
「怪奇現象の実地調査、および必要とあらば対処を行う。
 君のように中途半端な状態が一番危険なのだ。ならば無理に離すより、いっそ実践を通して術士として仕上げてしまう方がいい。
 …『対処』で事を終わらせるのは、互いに損だろう?」
 嘘を言ってるような感じはしない。誘いも、続く言葉も。
「…分かった。なんの戦力にもならないとは思うけど。」
 こちらとしてもハルルとの事がある以上、見える距離を保つのは悪い話じゃない。そう判断した。
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