227 / 231
227話 姿を現すレイドボス③
しおりを挟む
エン達が後方に下がり、オロチと相対する。
轟く咆哮、敵対の意思。
術の準備だろう、持続的な電気の音を背後に、オロチに向かっていく。
どう攻め込むかで少し迷ったが、先陣を切ったのはロロだ。
とにかく行動だ。ロロと違う軌道を取り、空を駆ける。
飛行の制御はストラトスフィアがやってくれている。俺はオロチの出方に集中する。
ロロに気を取られるオロチ。その隙に…と近付いてはみたものの。
とにかくでかい。斬りつけた所でダメージとなるか怪しいものだ。。
それでもやるしかない。油断してるオロチの脇に、下降しつつ大きく斬りかかる。
…やはり僅かに魔力を漏出させたものの、すぐに治るのか傷跡を残せていない。
いや、見た目には残っていなくても、僅かには通ったんだ。
なら全くの無駄という訳でもない。とにかく行動あるのみ。無茶な動きになるけど、頑張ってくれよストラトスフィア。
少し距離が空いたのを助走とし、最後に1回転を加えてハルバードでの一撃をぶちかます。
しかし返ってきたのはコンクリートの壁でも殴りつけたような手応え。さっきより多く魔力の漏出が見えたが、やはり傷跡は残らず。
それでもオロチの気には障ったらしい。向こう側のロロに向いてた目線が、こちらに来る。
同時に空を泳ぐ体躯が流れ、衝突しそうになったのを咄嗟に飛びのく。
そのまま高度を上げ、オロチを上へと誘導する。
こちらを向くオロチの牙の隙間からは、漏れ出す炎。やば、龍ならそういうのあってもおかしくないよな。
けど飛んでくる横槍。見た所電撃のようだけど、レーザーの如き一撃。
それがオロチの頭に命中し、狙いをずらす。直線状に走る炎が、すぐ近くを通り過ぎ…いや、翼に少し受けている。魔力で生成した部位だからまだセーフ……。
続けて数発、同様の追撃が入る。流石に多少は効いているように見える。
だが、有効打があると分かればオロチ側の事情も変わる。
エンの射撃が一旦止み、オロチに行動の自由が戻る。オロチにとっての「敵」は、最早こちらではない。
進路を大きく曲げ、エンの方へと向かっていく。
行かせる訳にはいかない、が、止めるにも力不足。
…いや、魔力を分散させてるから足りないのか。ならば。
大して刃が通らないハルバードなんて持ってても仕方ない。それを振るい脅威として誇張する体躯もいらない。
両方とも解き、全ての魔力をロロへと集約させる。
『頼む、ロロ!』
遠隔で魔力を受け取ったロロがオロチと並走、そしてオロチの頭部に追いつく。
頭部に飛びついたロロは、オロチの進行を阻害できるサイズとなっていた。
オロチがロロを振り払おうと暴れる。しかしロロは離さない。
標的であるエンへの進路が、ふらふらと逸らされていく。
力量自体は圧倒的に不利、けど文字通り目先の敵の排除に躍起になってくれている。
けどストラトスフィアの最大出力が、ずっと続く訳も無い。感覚の共有により伝わる疲労感と共に、ロロが光る魔力の粒子となって消失する。
それでも、エンの大砲じみた一撃を入れさせるには十分な時間稼ぎとなった。
轟く咆哮、敵対の意思。
術の準備だろう、持続的な電気の音を背後に、オロチに向かっていく。
どう攻め込むかで少し迷ったが、先陣を切ったのはロロだ。
とにかく行動だ。ロロと違う軌道を取り、空を駆ける。
飛行の制御はストラトスフィアがやってくれている。俺はオロチの出方に集中する。
ロロに気を取られるオロチ。その隙に…と近付いてはみたものの。
とにかくでかい。斬りつけた所でダメージとなるか怪しいものだ。。
それでもやるしかない。油断してるオロチの脇に、下降しつつ大きく斬りかかる。
…やはり僅かに魔力を漏出させたものの、すぐに治るのか傷跡を残せていない。
いや、見た目には残っていなくても、僅かには通ったんだ。
なら全くの無駄という訳でもない。とにかく行動あるのみ。無茶な動きになるけど、頑張ってくれよストラトスフィア。
少し距離が空いたのを助走とし、最後に1回転を加えてハルバードでの一撃をぶちかます。
しかし返ってきたのはコンクリートの壁でも殴りつけたような手応え。さっきより多く魔力の漏出が見えたが、やはり傷跡は残らず。
それでもオロチの気には障ったらしい。向こう側のロロに向いてた目線が、こちらに来る。
同時に空を泳ぐ体躯が流れ、衝突しそうになったのを咄嗟に飛びのく。
そのまま高度を上げ、オロチを上へと誘導する。
こちらを向くオロチの牙の隙間からは、漏れ出す炎。やば、龍ならそういうのあってもおかしくないよな。
けど飛んでくる横槍。見た所電撃のようだけど、レーザーの如き一撃。
それがオロチの頭に命中し、狙いをずらす。直線状に走る炎が、すぐ近くを通り過ぎ…いや、翼に少し受けている。魔力で生成した部位だからまだセーフ……。
続けて数発、同様の追撃が入る。流石に多少は効いているように見える。
だが、有効打があると分かればオロチ側の事情も変わる。
エンの射撃が一旦止み、オロチに行動の自由が戻る。オロチにとっての「敵」は、最早こちらではない。
進路を大きく曲げ、エンの方へと向かっていく。
行かせる訳にはいかない、が、止めるにも力不足。
…いや、魔力を分散させてるから足りないのか。ならば。
大して刃が通らないハルバードなんて持ってても仕方ない。それを振るい脅威として誇張する体躯もいらない。
両方とも解き、全ての魔力をロロへと集約させる。
『頼む、ロロ!』
遠隔で魔力を受け取ったロロがオロチと並走、そしてオロチの頭部に追いつく。
頭部に飛びついたロロは、オロチの進行を阻害できるサイズとなっていた。
オロチがロロを振り払おうと暴れる。しかしロロは離さない。
標的であるエンへの進路が、ふらふらと逸らされていく。
力量自体は圧倒的に不利、けど文字通り目先の敵の排除に躍起になってくれている。
けどストラトスフィアの最大出力が、ずっと続く訳も無い。感覚の共有により伝わる疲労感と共に、ロロが光る魔力の粒子となって消失する。
それでも、エンの大砲じみた一撃を入れさせるには十分な時間稼ぎとなった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】
田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。
俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。
「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」
そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。
「あの...相手の人の名前は?」
「...汐崎真凛様...という方ですね」
その名前には心当たりがあった。
天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。
こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。
【完結保証】科学で興す異世界国家 ~理不尽に死んだ技術者が、「石炭」と「ジャガイモ」で最強を証明する。優秀な兄たちが膝を折るまでの建国譚~
Lihito
ファンタジー
正しいデータを揃えた。論理も完璧だった。
それでも、組織の理不尽には勝てなかった。
——そして、使い潰されて死んだ。
目を覚ますとそこは、十年後に魔王軍による滅亡が確定している異世界。
強国の第三王子として転生した彼に与えられたのは、
因果をねじ曲げる有限の力——「運命点」だけ。
武力と経済を握る兄たちの陰で、継承権最下位。後ろ盾も発言力もない。
だが、邪魔する上司も腐った組織もない。
今度こそ証明する。科学と運命点を武器に、俺のやり方が正しいことを。
石炭と化学による国力強化。
情報と大義名分を積み重ねた対外戦略。
準備を重ね、機が熟した瞬間に運命点で押し切る。
これは、理不尽に敗れた科学者が、選択と代償を重ねる中で、
「正しさ」だけでは国は守れないと知りながら、
滅びの未来を書き換えようとする建国譚。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
MP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
【魔女ローゼマリー伝説】~5歳で存在を忘れられた元王女の私だけど、自称美少女天才魔女として世界を救うために冒険したいと思います!~
ハムえっぐ
ファンタジー
かつて魔族が降臨し、7人の英雄によって平和がもたらされた大陸。その一国、ベルガー王国で物語は始まる。
王国の第一王女ローゼマリーは、5歳の誕生日の夜、幸せな時間のさなかに王宮を襲撃され、目の前で両親である国王夫妻を「漆黒の剣を持つ謎の黒髪の女」に殺害される。母が最後の力で放った転移魔法と「魔女ディルを頼れ」という遺言によりローゼマリーは辛くも死地を脱した。
15歳になったローゼは師ディルと別れ、両親の仇である黒髪の女を探し出すため、そして悪政により荒廃しつつある祖国の現状を確かめるため旅立つ。
国境の街ビオレールで冒険者として活動を始めたローゼは、運命的な出会いを果たす。因縁の仇と同じ黒髪と漆黒の剣を持つ少年傭兵リョウ。自由奔放で可愛いが、何か秘密を抱えていそうなエルフの美少女ベレニス。クセの強い仲間たちと共にローゼの新たな人生が動き出す。
これは王女の身分を失った最強天才魔女ローゼが、復讐の誓いを胸に仲間たちとの絆を育みながら、王国の闇や自らの運命に立ち向かう物語。友情、復讐、恋愛、魔法、剣戟、謀略が織りなす、ダークファンタジー英雄譚が、今、幕を開ける。
僕らの10パーセントは無限大
華子
青春
10%の確率でしか未来を生きられない少女と
過去に辛い経験をしたことがある幼ななじみと
やたらとポジティブなホームレス
「あり得ない今を生きてるんだったら、あり得ない未来だってあるんじゃねえの?」
「そうやって、信じたいものを信じて生きる人生って、楽しいもんだよ」
もし、あたなら。
10パーセントの確率で訪れる幸せな未来と
90パーセントの確率で訪れる悲惨な未来。
そのどちらを信じますか。
***
心臓に病を患う和子(わこ)は、医者からアメリカでの手術を勧められるが、成功率10パーセントというあまりにも酷な現実に打ちひしがれ、渡米する勇気が出ずにいる。しかしこのまま日本にいても、死を待つだけ。
追い詰められた和子は、誰に何をされても気に食わない日々が続くが、そんな時出逢ったやたらとポジティブなホームレスに、段々と影響を受けていく。
幼ななじみの裕一にも支えられながら、彼女が前を向くまでの物語。
【完結】うさぎ転生 〜女子高生の私、交通事故で死んだと思ったら、気づけば現代ダンジョンの最弱モンスターに!?最強目指して生き延びる〜
旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
女子高生の篠崎カレンは、交通事故に遭って命を落とした……はずが、目覚めるとそこはモンスターあふれる現代ダンジョン。しかも身体はウサギになっていた!
HPはわずか5、攻撃力もゼロに等しい「最弱モンスター」扱いの白うさぎ。それでもスライムやコボルトにおびえながら、なんとか生き延びる日々。唯一の救いは、ダンジョン特有の“スキル”を磨けば強くなれるということ。
跳躍蹴りでスライムを倒し、小動物の悲鳴でコボルトを怯ませ、少しずつ経験値を積んでいくうちに、カレンは手応えを感じ始める。
「このままじゃ終わらない。私、もっと強くなっていつか……」
最弱からの“首刈りウサギ”進化を目指して、ウサギの身体で奮闘するカレン。彼女はこの危険だらけのダンジョンで、生き延びるだけでなく“人間へ戻る術(すべ)”を探し当てられるのか? それとも新たなモンスターとしての道を歩むのか?最弱うさぎの成り上がりサバイバルが、いま幕を開ける!
オッサン齢50過ぎにしてダンジョンデビューする【なろう100万PV、カクヨム20万PV突破】
山親爺大将
ファンタジー
剣崎鉄也、4年前にダンジョンが現れた現代日本で暮らす53歳のおっさんだ。
失われた20年世代で職を転々とし今は介護職に就いている。
そんな彼が交通事故にあった。
ファンタジーの世界ならここで転生出来るのだろうが、現実はそんなに甘く無い。
「どうしたものかな」
入院先の個室のベッドの上で、俺は途方に暮れていた。
今回の事故で腕に怪我をしてしまい、元の仕事には戻れなかった。
たまたま保険で個室代も出るというので個室にしてもらったけど、たいして蓄えもなく、退院したらすぐにでも働かないとならない。
そんな俺は交通事故で死を覚悟した時にひとつ強烈に後悔をした事があった。
『こんな事ならダンジョンに潜っておけばよかった』
である。
50過ぎのオッサンが何を言ってると思うかもしれないが、その年代はちょうど中学生くらいにファンタジーが流行り、高校生くらいにRPGやライトノベルが流行った世代である。
ファンタジー系ヲタクの先駆者のような年代だ。
俺もそちら側の人間だった。
年齢で完全に諦めていたが、今回のことで自分がどれくらい未練があったか理解した。
「冒険者、いや、探索者っていうんだっけ、やってみるか」
これは体力も衰え、知力も怪しくなってきて、ついでに運にも見放されたオッサンが無い知恵絞ってなんとか探索者としてやっていく物語である。
注意事項
50過ぎのオッサンが子供ほどに歳の離れた女の子に惚れたり、悶々としたりするシーンが出てきます。
あらかじめご了承の上読み進めてください。
注意事項2 作者はメンタル豆腐なので、耐えられないと思った感想の場合はブロック、削除等をして見ないという行動を起こします。お気を悪くする方もおるかと思います。予め謝罪しておきます。
注意事項3 お話と表紙はなんの関係もありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる