真水のスライム

ふぃる

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レミレニア編

77話 即断即決②

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 建物の角、「薬屋」がすぐ目視できる陰。そこがラディと自分の待機場所。
 エンは少し離れた場所、近場の高台の上から観測。

 想定される事態のひとつが「薬屋」自身も魔物を飼育している事。もしもその場合、自衛の為に強化済みの個体である可能性は容易に想像できる。
 戦闘が発生するタイミングが絞れるとなれば、当然その時間に合わせて最大の警戒態勢。

 そしてその対応に真っ先に当たるのが自分達だ。突入隊からの合図があった時、あるいは外から見て明らかな異変が起こった時。そういった有事の際には信号弾を打ち上げ、その場の対応に当たる。中々な荷の役だ。
 出番が無いのが最良ではあるが、あまりにも下調べ不足の上での強行調査。いい予感なんて全くしない。
 思う所は色々あるが、ここまで来たからには引き返せない。突入班の到着まで一休み。


 緊張が高まる中、突入班が到着。
 遠目での印象ではあるが、ぱっと見一般市民に見えて、しっかり武器を隠し持ってる。
 その三人組が、扉の向こうへと向かっていく。

 何事も起こらず、そのまま解決してくれたいいな。なんて思いながら、様子をうかがう。
 とはいえこんな外側からも分かるような異変なんてそう起こる訳も無く、緊張とは裏腹にただただ時間は過ぎていく。
 このまま突入班が「薬屋」を捕縛、完了の合図を出したら緑のシグナルを打ち上げて終わり。

 とか考え始めた頃に、事は起きた。

 遠巻きでも聞こえる爆発音。
 そして物理的な壁を無視し、広がる黄色い気。
 爆発的に広がり広域を包む魔力。だがすぐには次の動きは来ない。
 慌てて取り違えそうになりながらも、異常事態の赤いシグナルを打ち上げる。

「エン、どう? 何か反応ある?」
「…大きな動きは、特にはまだ。
 ただ…さっきの黄色い魔力、なんだかイヤな感じ。」
 魔力感知の弱い自分でも少し分かる。その場の空気そのものが、何か変わったような感じ。
 引き続き現場の方を監視してる所に、エンの声。
「セイル、後ろ2階から!」
 エンの合図、直後、ガラスが割れる音。
 空へと飛び去ろうとする影をエンが射撃。微力ながらも、火球の援護射撃で魔物の気を引く。
 逃走される事は防げたが、その鳥魔物の鋭い鉤爪が襲い掛かってきた。
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