英傑活動の傍らで

ふぃる

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13話 しかし混じり合う事は無く①

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 そして翌日。
 資金片手にやってきた大通りで、言葉を失った。
 前に見た時にそこで売ってた茶葉は、既にそこには無かった。

 その日はもう、まともに思考が回らなかった。
 売れちゃったのかと店員に聞いたが、その記憶は無いと言われて。でも倉庫も探してもらったけど、目的の茶葉は無くて。
 それと同時に聞いた、店内で茶フードの人を見かけて、その少し前にはあった事は確認したという情報。

 それを聞くや否や、店を飛び出して走り出す。
 話から察するに、ロイノの仲間が盗んだんだろう。大通りから外れた所で、茶ローブを被る。
 うろ覚えを頼りに、細い道を駆け抜ける。時々道を間違えて引き返したりしながら。
 まだあそこに現物があれば、そうでなくても売り捌いた場所を聞ければ、そう思い。

 けど、たどり着いたそこには何も無かった。
 ロイノどころか誰かがいる気配も、誰かが居た痕跡もなにもかも。
 ロイノが住んでて荷物が置いてあった場所も、もうボロい壁と床がそこにあるだけ。
 手あたり次第に辺りを探りまわったけど、手がかりを手に入れるよりも体力の限界が先だった。


 キャンプに戻る途中、冷静になった頭で思考が駆けまわる。

 昨日ロイノが言ってた事、まさか拠点移動の事だったなんて。
 でも、今になって思えば、確かに話の流れで予想できた事だった。それと同時に深くえぐり込んでくる、「自分はそこに招かれなかった」という現状。
 嫌われたとかじゃなくて、一団のリーダーとしてそこの皆との事情での事だとは思う。
 ただひとつ、そこにある事実。こちらからロイノに接触する方法は無い、という事。
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