37 / 109
37話 街を駆け④
しおりを挟む
演習とはいえ、ゲーム形式。スコアを奪い合い、競うゲーム。
つまり、他のチームは演習の設定で言えば「敵」だ。
スコアを得る手段は的の破壊だけではない。敵チームを倒す事でもスコアが入る、そういうルール。
「的は渡さないよ!」
同じ格好をした森人の男女ペア、その男の方が剣で蹴りを止める。
少し距離を取り様子をうかがう。改めて構えた相手の剣に、青い模様が浮かぶ。
「青紋刃」、そう説明の中で呼ばれていた武器のギミック。魔力を流し込む事で、捕縛の為の催眠魔術が起動する。
こっちも同様に武器を起動し、アーマーに模様が浮かぶ。
目の前の相手を警戒していたが、その背後から切り込むもう1人の方。
不意で反応が遅れたけど、どうにか腕のアーマーで受ける。そこにすかさずもう1人が追撃にと来る。
だけどその攻撃の軌道は突然逸れる。折り返してきたタァの短剣を避けるために、相手の剣は振られる事なく一歩引く。
少しの静寂の間、タァを避けた方が、武器に雷を纏わせる。
アーマー越しでも受けたらまずい、とは思い距離を取るが退路を塞ぐように氷が降ってくる。もう一人の方の魔法だ。
「タァなんかこう、戦闘系の魔法使えないのか!?」
「戦いには向いてないっていうか、物探し系なら得意だけど……。」
「何でそんな被り編成なってんだよ!」
いや、そこを嘆いても仕方ない。今は今だ。
光魔法の使い方、サーシュの記憶にあった別の用途。
そもそもの儀式が不完全だったのもあっておぼろげなそれを、どうにか引き出す。
探知の時のように魔力を広げ、だけど広げすぎず全身を覆う程度の球体に。そして、受け入れ探るのではなく、拒否の意思。
探知の時と違い、魔力が目に見える程の光となってバリアになる。
雷の剣が、一振りと共に広範囲へと雷撃を放つ。
サーシャの記憶の通り、バリアが雷を弾いてくれる。けどタァは対処法無く距離を取るしかない。
次の一振りで拡散される前に、と踏み込んで止めに入る。
振らせない、それが取れる対処法。
離れた所で魔力的な音、だけど直後に武器同士の音がして氷の弾は近辺に落ちる。
タァはまだ雷撃を警戒して攻めあぐねてる。
剣が纏う雷は、表面に雷めいた模様は浮かぶが、雷撃そのものはこのバリアで抑え込めてるらしい。
1人で2人を見る、最初の方に似た構図。けど、それならさっきも見た。
2人両方を警戒し、今度は雷の方が先に来る。
その攻撃をアーマーで受けつつ、その体で隠れた氷の方への警戒。
案の定、前振りを隠しての剣。その2撃目を取る!
アーマーで受け流しつつ、蹴りの一撃を加える。よろけた所にさらに追撃。
よろけて距離を取った氷の方。けどその背後に待ち構えていた斧、いつの間にか移動していたミレースの一撃。
それを中途半端な姿勢で剣で受けるも、質量で大きく弾かれる。
「メプレース!」
おそらく名前を叫ぶ雷の方。けどその気が逸れた大きな隙、勢い任せの蹴りは剣に当たるが、雷の方を押し倒す。
踏み台にして抑え込みつつ、言う。
「降参してくれると、運ぶ手間が省けて楽なんだけど。」
「…次は負けないよ。」
つまり、他のチームは演習の設定で言えば「敵」だ。
スコアを得る手段は的の破壊だけではない。敵チームを倒す事でもスコアが入る、そういうルール。
「的は渡さないよ!」
同じ格好をした森人の男女ペア、その男の方が剣で蹴りを止める。
少し距離を取り様子をうかがう。改めて構えた相手の剣に、青い模様が浮かぶ。
「青紋刃」、そう説明の中で呼ばれていた武器のギミック。魔力を流し込む事で、捕縛の為の催眠魔術が起動する。
こっちも同様に武器を起動し、アーマーに模様が浮かぶ。
目の前の相手を警戒していたが、その背後から切り込むもう1人の方。
不意で反応が遅れたけど、どうにか腕のアーマーで受ける。そこにすかさずもう1人が追撃にと来る。
だけどその攻撃の軌道は突然逸れる。折り返してきたタァの短剣を避けるために、相手の剣は振られる事なく一歩引く。
少しの静寂の間、タァを避けた方が、武器に雷を纏わせる。
アーマー越しでも受けたらまずい、とは思い距離を取るが退路を塞ぐように氷が降ってくる。もう一人の方の魔法だ。
「タァなんかこう、戦闘系の魔法使えないのか!?」
「戦いには向いてないっていうか、物探し系なら得意だけど……。」
「何でそんな被り編成なってんだよ!」
いや、そこを嘆いても仕方ない。今は今だ。
光魔法の使い方、サーシュの記憶にあった別の用途。
そもそもの儀式が不完全だったのもあっておぼろげなそれを、どうにか引き出す。
探知の時のように魔力を広げ、だけど広げすぎず全身を覆う程度の球体に。そして、受け入れ探るのではなく、拒否の意思。
探知の時と違い、魔力が目に見える程の光となってバリアになる。
雷の剣が、一振りと共に広範囲へと雷撃を放つ。
サーシャの記憶の通り、バリアが雷を弾いてくれる。けどタァは対処法無く距離を取るしかない。
次の一振りで拡散される前に、と踏み込んで止めに入る。
振らせない、それが取れる対処法。
離れた所で魔力的な音、だけど直後に武器同士の音がして氷の弾は近辺に落ちる。
タァはまだ雷撃を警戒して攻めあぐねてる。
剣が纏う雷は、表面に雷めいた模様は浮かぶが、雷撃そのものはこのバリアで抑え込めてるらしい。
1人で2人を見る、最初の方に似た構図。けど、それならさっきも見た。
2人両方を警戒し、今度は雷の方が先に来る。
その攻撃をアーマーで受けつつ、その体で隠れた氷の方への警戒。
案の定、前振りを隠しての剣。その2撃目を取る!
アーマーで受け流しつつ、蹴りの一撃を加える。よろけた所にさらに追撃。
よろけて距離を取った氷の方。けどその背後に待ち構えていた斧、いつの間にか移動していたミレースの一撃。
それを中途半端な姿勢で剣で受けるも、質量で大きく弾かれる。
「メプレース!」
おそらく名前を叫ぶ雷の方。けどその気が逸れた大きな隙、勢い任せの蹴りは剣に当たるが、雷の方を押し倒す。
踏み台にして抑え込みつつ、言う。
「降参してくれると、運ぶ手間が省けて楽なんだけど。」
「…次は負けないよ。」
0
あなたにおすすめの小説
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
もしかして寝てる間にざまぁしました?
ぴぴみ
ファンタジー
令嬢アリアは気が弱く、何をされても言い返せない。
内気な性格が邪魔をして本来の能力を活かせていなかった。
しかし、ある時から状況は一変する。彼女を馬鹿にし嘲笑っていた人間が怯えたように見てくるのだ。
私、寝てる間に何かしました?
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる