英傑活動の傍らで

ふぃる

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38話 幕間:一時休戦

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 その日の夕方の資料室。
 人の少ない大卓に、やってくる人影ひとつ。

「さっきぶり。こんなとこに居たんだ。」
 格好こそ着替えてはいるけど、昼間相手取った氷使いの女だ。
「なんか用?」
「用っていうか…その強さにちょっと興味があってさ。」
「そんな興味持たれても、話せる程の事なんて何もないぞ?」
「…ほんとに? 何かの経験者っぽく見えたけど?」
「マジで何も無いよ、長距離移動には慣れてるってだけで。」
「つまり才能って事?」
「そう…なるかな。」
「…うらやまし。」

 そこに割り込んでくるもう1人、ペアの男の方だ。
「何やってんのさメプレース、敵に対して。」
「最終目的は同じ同志でしょ?」
「でも今は勝ち負けを争う敵だろ?」
 ため息とともに、男の方が言い残し立ち去る。
「余計な事は話すなよ?」

「ごめんね、弟愛想なくて。」
 改まって、相席相手が切り出す。
「いや、一理あると思うし気にしてない…えーと……。」
「弟のメプレーロ、と私がメプレース
 そっちはランキングで知ってる。ニメージュでしょ?」
「ん、あぁ。」
「それでどういう経緯でここに? 移動慣れはしてるって前は何を?」
「個人業のとこの配達仕事してたけど、店の都合でな。ここにっていうのも、そこの店長の勧めで。
 でそっちは?」
「元々2人で剣術を習ってたんだけど、募集を見てそれが活用できそうだからって事でね。
 治安貢献できればって私は思ってなんだけど、メプレーロは妙に気合い入っちゃっててね。正義の味方だー、とかって。」
「…なるほどねぇ」
 確かに普通に考えれば、ここはそういう憧れの場でもあるんだろう。
 けど、私には……。
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