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第四章
嵐のようなご婦人
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新学期がはじまって、最初の休息日を明日に控えた夕刻のこと。
現在の拠点としている、ブリュンヒルデから譲り受けた屋敷に戻ったアレクシアは――。
「お帰りなさいませ、アレクシアさま」
「……おまえは、誰だ? うちの連中に、何をした?」
玄関ホールを開いた途端、ウィルフレッドともども困惑してしまった。
なぜなら、ごくありふれた平民階級の中年女性にしか見えない人物の周囲に、スウィングラー辺境伯家の本邸から連れてきた執事にメイド頭、そして従僕たちが、揃って汗だくになって転がっているのである。
同じく汗だくになりながらもどうにか立っているのは、元は諜報部の若手エースだったという青年だけだ。
レオという名の彼が、ぜいぜいと肩で息をしながらアレクシアを見る。
「あ……。お帰りなさいませ、アレクシアさま。……こちら、ブリュンヒルデさまのご紹介でいらした、ヒラリー・アボット夫人、です」
「ブリュンヒルデさまの?」
アレクシアは、驚いた。
たしかに、先日妊娠が発覚して祖国に帰った実母のブリュンヒルデは、アレクシアのために優秀な部下を派遣すると言っていたと思う。
しかし、彼女と別れの挨拶をしてから、まだ十日も経っていないのだ。
件の部下がこれほど早くやってくるとは、さすがに想定外である。
困惑しつつ女性に目を向けると、彼女はコロコロと楽しげに笑って言った。
「はい。どうぞ、ヒラリーと呼んでくださいな。ああ、そうですわ。アレクシアさまは、こちらの玄関ホールを屋内訓練施設としてお使いになっているということでしたので、さっそく私も参加させていただきましたの」
おっとりと穏やかに語ったヒラリーが、軽く頬に手を当てて床に転がっている者たちを見回す。
「みなさま、お若いのに随分腕が立ちますのねえ。本当に、驚きました。特にそちらの……レオさん、でよろしかったかしら? 彼など、こうして最後まで立っていらして。アレクシアさまのおそばに、これほど若手の腕利きが揃っていることをお知らせしたら、我が主もきっとご安心くださいますわ」
部下たちの状態をざっと目で確認したアレクシアは、ヒラリーに問うた。
「……失礼、ヒラリーどの。ひょっとしてあなたは、こちらに到着そうそう、屋敷の者たちをご指導くださったのだろうか?」
まあ、とヒラリーが楽しげに笑う。
「指導だなんて、滅相もございませんわ。ただ、少しばかり……ねえ? 我が主の大切なご息女であるアレクシアさまのおそばに、どれほどの力量を持つ方々がお仕えしていらっしゃるのか、気になってしまっただけですのよ」
まるで他愛ない世間話のようにそう言って、スカートの裾を軽く摘まんだ彼女はアレクシアに一礼した。
「それでは、アレクシアさま。こうしてご挨拶もさせていただいたことですし、私はこれからブラジェナ王国に行ってまいります」
瞬間、ウィルフレッドのまとう空気がひりついた。
屋敷の者たちに、彼の素性はいまだ共有していない。
困惑した様子のレオたちをちらりと見たヒラリーは、アレクシアに視線を戻すと、どこまでもにこやかに続けた。
「夫と子どもたちは、すでにあちらへ向かっておりますの。今年の夏は、いろいろと忙しかったものですから……。ようやく、夫婦揃ってまとまった休みを取ることができました」
ブラジェナ王国は、さまざまな観光名所を抱える観光立国としても有名な国だ。
季節を問わず、大陸中から数多くの観光客が訪れる。
だが今、ランヒルド王国の南東方面の国境はどこも緊張状態にあるため、東方のブラジェナ王国へ赴くとなるとかなり面倒なルートを選ぶ必要があるはずだ。
そんな苦労を微塵も感じさせないヒラリーの様子を見るに、彼女とその『家族』はきっとそういった任務にも長けているのだろう。
――ブリュンヒルデが、自身の誇る優秀な部下であるヒラリーたちに、ブラジェナ行きを命じた。
それはきっと、彼女がその必要があると判断したからだ。ならば、こちらから言うべきことは何もない。
元々、七カ国連合からの宣戦布告がなければ、いずれウィルフレッドとともにブラジェナ王国を訪れてみようと思っていたのだ。ブリュンヒルデの信頼する部下が、自分たちの代わりに行ってくれるのであれば、願ってもない話である。
なるほど、とアレクシアは頷いた。
「あちらは、この国よりもかなり暑さが厳しいと聞いている。夏の盛りを避けられて、かえってよかったのではないか?」
「ええ、本当に。それでは、アレクシアさま。失礼いたします」
さらりと辞去の挨拶をしたヒラリーは、玄関先に置いてあった小さな旅行鞄を手に取ると、そのままのんびりとした足取りで出ていった。
その背中を見送ったアレクシアは、ぼそりと呟く。
「本当に、どこからどう見ても、一般的な平民のご婦人としか思えんな……。ブリュンヒルデさまがおっしゃっていた通り、とんでもなく優秀な御仁のようだ」
誰に向けたわけでもないその言葉に、真っ先に反応したのは、それまで床にへたり込んでいた執事のクライドだ。
「……アレクシアさま。ご帰宅早々、このような醜態を晒して申し訳ございません。ですが――」
滅多なことでは動揺を見せることがないはずの執事が、まるで恐ろしいものを見るような目を、ヒラリーが去っていった方向に向ける。
「あの、アボット夫人という方は……。忌憚のない言い方をしてよろしければ、得体の知れない化け物です」
「ほほう?」
クライドは、スウィングラー辺境伯家の本邸で優秀な執事補として働いていた青年だ。それなりの戦闘訓練は受けているし、新兵の若者程度であればまず問題なく制圧できる。
その彼の口から『化け物』などという言葉が出てくるとは、ヒラリーはいったい彼らに何をしたのだろうか。
好奇心を刺激されたアレクシアに、袖で乱暴に額の汗を拭ったレオが言う。
「いや、本当に意味がわからなかったですよ。あんなごく普通のご婦人のようなお姿で、にこにこ笑って立っているだけのように見えるのに、どれだけ俺たちが向かっていってもいつの間にか床に転がされているんです」
「ふむ。さすがは、ブリュンヒルデさまご自慢の部下といったところか。あと少し早く戻ってこられなかったのは、非常に残念ではあるが……。まあ、いずれまたご挨拶することもあるだろう」
平民のご婦人の姿をした嵐は、決してアレクシアの元には留まらない。
ヒラリーが主と定めた相手は、あくまでもブリュンヒルデだ。いつか必ず、彼女は敬愛する主の元へ帰っていく。
まだまだ未熟な今のアレクシアにできるのは、経験豊かな大人たちの厚意に、素直に甘えておくことだけだ。
さっさと意識を切り替えたアレクシアは、ウィルフレッドを見上げて言った。
「ウィル。おまえは、おまえにできることをすればいい。今日は、セフィードとベネディクトもこちらに来るのだからな。わたしがベネディクトの魔力制御訓練をしている間、おまえはセフィードの様子をよく見ておいてくれ」
何しろセフィードは、これまでまるで無縁だった『貴族のお坊ちゃまとその従者たち』がひしめく聖ゴルトベルガー学園に、閉じこめられていたようなものなのだ。
いくら彼が図太い性格をしていても、まるでストレスを感じないということはありえない。
ひとつ深呼吸をしたウィルフレッドが、いつも通りの穏やかな声で応じる。
「了解いたしました、アレクシアさま。それでは、セフィードの魔導剣使用許可をいただけますか?」
「ああ、構わんぞ」
セフィードのために特注した魔導剣はまだ納品されていないけれど、訓練用のものであればそれこそブリュンヒルデが置いていってくれたものが山ほどある。
……ストレス解消のために危険な武器を振り回すというのは、青少年の健全な育成という点では、正直どうかと思う。しかし、セフィード本人が現在もっとも興味を持っているのが、ウィルフレッドの剣技なのだ。
細かいことにはひとまず目を瞑っておくことにして、アレクシアはいまだ床にへたりこんだままのメイド頭を助け起こした。クライドの妻でもある彼女――キャロルは、ヒラリーに言いように転がされ続けたのが、よほど悔しかったのだろうか。
アレクシアに礼を言って立ち上がったあと、据わりきった目つきで「打倒、アボット夫人です……!」とぶつぶつ呟いていたのが、ちょっと怖かった。
現在の拠点としている、ブリュンヒルデから譲り受けた屋敷に戻ったアレクシアは――。
「お帰りなさいませ、アレクシアさま」
「……おまえは、誰だ? うちの連中に、何をした?」
玄関ホールを開いた途端、ウィルフレッドともども困惑してしまった。
なぜなら、ごくありふれた平民階級の中年女性にしか見えない人物の周囲に、スウィングラー辺境伯家の本邸から連れてきた執事にメイド頭、そして従僕たちが、揃って汗だくになって転がっているのである。
同じく汗だくになりながらもどうにか立っているのは、元は諜報部の若手エースだったという青年だけだ。
レオという名の彼が、ぜいぜいと肩で息をしながらアレクシアを見る。
「あ……。お帰りなさいませ、アレクシアさま。……こちら、ブリュンヒルデさまのご紹介でいらした、ヒラリー・アボット夫人、です」
「ブリュンヒルデさまの?」
アレクシアは、驚いた。
たしかに、先日妊娠が発覚して祖国に帰った実母のブリュンヒルデは、アレクシアのために優秀な部下を派遣すると言っていたと思う。
しかし、彼女と別れの挨拶をしてから、まだ十日も経っていないのだ。
件の部下がこれほど早くやってくるとは、さすがに想定外である。
困惑しつつ女性に目を向けると、彼女はコロコロと楽しげに笑って言った。
「はい。どうぞ、ヒラリーと呼んでくださいな。ああ、そうですわ。アレクシアさまは、こちらの玄関ホールを屋内訓練施設としてお使いになっているということでしたので、さっそく私も参加させていただきましたの」
おっとりと穏やかに語ったヒラリーが、軽く頬に手を当てて床に転がっている者たちを見回す。
「みなさま、お若いのに随分腕が立ちますのねえ。本当に、驚きました。特にそちらの……レオさん、でよろしかったかしら? 彼など、こうして最後まで立っていらして。アレクシアさまのおそばに、これほど若手の腕利きが揃っていることをお知らせしたら、我が主もきっとご安心くださいますわ」
部下たちの状態をざっと目で確認したアレクシアは、ヒラリーに問うた。
「……失礼、ヒラリーどの。ひょっとしてあなたは、こちらに到着そうそう、屋敷の者たちをご指導くださったのだろうか?」
まあ、とヒラリーが楽しげに笑う。
「指導だなんて、滅相もございませんわ。ただ、少しばかり……ねえ? 我が主の大切なご息女であるアレクシアさまのおそばに、どれほどの力量を持つ方々がお仕えしていらっしゃるのか、気になってしまっただけですのよ」
まるで他愛ない世間話のようにそう言って、スカートの裾を軽く摘まんだ彼女はアレクシアに一礼した。
「それでは、アレクシアさま。こうしてご挨拶もさせていただいたことですし、私はこれからブラジェナ王国に行ってまいります」
瞬間、ウィルフレッドのまとう空気がひりついた。
屋敷の者たちに、彼の素性はいまだ共有していない。
困惑した様子のレオたちをちらりと見たヒラリーは、アレクシアに視線を戻すと、どこまでもにこやかに続けた。
「夫と子どもたちは、すでにあちらへ向かっておりますの。今年の夏は、いろいろと忙しかったものですから……。ようやく、夫婦揃ってまとまった休みを取ることができました」
ブラジェナ王国は、さまざまな観光名所を抱える観光立国としても有名な国だ。
季節を問わず、大陸中から数多くの観光客が訪れる。
だが今、ランヒルド王国の南東方面の国境はどこも緊張状態にあるため、東方のブラジェナ王国へ赴くとなるとかなり面倒なルートを選ぶ必要があるはずだ。
そんな苦労を微塵も感じさせないヒラリーの様子を見るに、彼女とその『家族』はきっとそういった任務にも長けているのだろう。
――ブリュンヒルデが、自身の誇る優秀な部下であるヒラリーたちに、ブラジェナ行きを命じた。
それはきっと、彼女がその必要があると判断したからだ。ならば、こちらから言うべきことは何もない。
元々、七カ国連合からの宣戦布告がなければ、いずれウィルフレッドとともにブラジェナ王国を訪れてみようと思っていたのだ。ブリュンヒルデの信頼する部下が、自分たちの代わりに行ってくれるのであれば、願ってもない話である。
なるほど、とアレクシアは頷いた。
「あちらは、この国よりもかなり暑さが厳しいと聞いている。夏の盛りを避けられて、かえってよかったのではないか?」
「ええ、本当に。それでは、アレクシアさま。失礼いたします」
さらりと辞去の挨拶をしたヒラリーは、玄関先に置いてあった小さな旅行鞄を手に取ると、そのままのんびりとした足取りで出ていった。
その背中を見送ったアレクシアは、ぼそりと呟く。
「本当に、どこからどう見ても、一般的な平民のご婦人としか思えんな……。ブリュンヒルデさまがおっしゃっていた通り、とんでもなく優秀な御仁のようだ」
誰に向けたわけでもないその言葉に、真っ先に反応したのは、それまで床にへたり込んでいた執事のクライドだ。
「……アレクシアさま。ご帰宅早々、このような醜態を晒して申し訳ございません。ですが――」
滅多なことでは動揺を見せることがないはずの執事が、まるで恐ろしいものを見るような目を、ヒラリーが去っていった方向に向ける。
「あの、アボット夫人という方は……。忌憚のない言い方をしてよろしければ、得体の知れない化け物です」
「ほほう?」
クライドは、スウィングラー辺境伯家の本邸で優秀な執事補として働いていた青年だ。それなりの戦闘訓練は受けているし、新兵の若者程度であればまず問題なく制圧できる。
その彼の口から『化け物』などという言葉が出てくるとは、ヒラリーはいったい彼らに何をしたのだろうか。
好奇心を刺激されたアレクシアに、袖で乱暴に額の汗を拭ったレオが言う。
「いや、本当に意味がわからなかったですよ。あんなごく普通のご婦人のようなお姿で、にこにこ笑って立っているだけのように見えるのに、どれだけ俺たちが向かっていってもいつの間にか床に転がされているんです」
「ふむ。さすがは、ブリュンヒルデさまご自慢の部下といったところか。あと少し早く戻ってこられなかったのは、非常に残念ではあるが……。まあ、いずれまたご挨拶することもあるだろう」
平民のご婦人の姿をした嵐は、決してアレクシアの元には留まらない。
ヒラリーが主と定めた相手は、あくまでもブリュンヒルデだ。いつか必ず、彼女は敬愛する主の元へ帰っていく。
まだまだ未熟な今のアレクシアにできるのは、経験豊かな大人たちの厚意に、素直に甘えておくことだけだ。
さっさと意識を切り替えたアレクシアは、ウィルフレッドを見上げて言った。
「ウィル。おまえは、おまえにできることをすればいい。今日は、セフィードとベネディクトもこちらに来るのだからな。わたしがベネディクトの魔力制御訓練をしている間、おまえはセフィードの様子をよく見ておいてくれ」
何しろセフィードは、これまでまるで無縁だった『貴族のお坊ちゃまとその従者たち』がひしめく聖ゴルトベルガー学園に、閉じこめられていたようなものなのだ。
いくら彼が図太い性格をしていても、まるでストレスを感じないということはありえない。
ひとつ深呼吸をしたウィルフレッドが、いつも通りの穏やかな声で応じる。
「了解いたしました、アレクシアさま。それでは、セフィードの魔導剣使用許可をいただけますか?」
「ああ、構わんぞ」
セフィードのために特注した魔導剣はまだ納品されていないけれど、訓練用のものであればそれこそブリュンヒルデが置いていってくれたものが山ほどある。
……ストレス解消のために危険な武器を振り回すというのは、青少年の健全な育成という点では、正直どうかと思う。しかし、セフィード本人が現在もっとも興味を持っているのが、ウィルフレッドの剣技なのだ。
細かいことにはひとまず目を瞑っておくことにして、アレクシアはいまだ床にへたりこんだままのメイド頭を助け起こした。クライドの妻でもある彼女――キャロルは、ヒラリーに言いように転がされ続けたのが、よほど悔しかったのだろうか。
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「Copyright(C)2021-九頭竜坂まほろん」
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