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第一章 旅の途中
約束①
東の空が白みはじめ、村を囲む山々に鳥のさえずりが響く。
憲兵隊の朝は早い。野営地を吹き抜ける早朝の秋風は肌に冷たく、天幕を出歩く隊員は皆、厚手の外套を身に纏っていた。
朝一で村に水汲みに出たテオは、なみなみと満たされた水桶を両手に野営地に戻ると、中央にある司令部の天幕へと向かった。
しんと静まり返る野営地を進むうちに、何度か見知った顔とすれ違う。見張りから戻り、これから眠りにつくのか、眠たそうにあくびをしながら天幕へ向かう者もいた。
「あの……」
消え入るようなか細い声だった。これが早朝の静けさの中でなければ、おそらくきっと、気付きもしなかった。
声の主を捜し、テオがあたりを見回すと、たった今、前を通り過ぎた天幕の中から、見覚えのない女性が顔を覗かせていた。
野盗の隠れ家で憲兵に救助された女性たちのひとりだろう。彼女は泣き晴れた目でテオを――正しくは、テオが手にしていた水桶をみつめて言った。
「顔を洗いたいの。身だしなみも整えたいわ。こんな格好じゃ、外を出歩くことも出来ないもの」
そう口にして、天幕の隙間から半身を覗かせる。
ぶかぶかのローブから伸びた白い手脚に心臓がどきりと跳ね上がり、テオは慌てて目を逸らした。男物の衣服を一枚羽織っただけのその姿は、たいそう艶かしいものだった。
通常の任務であれば、野盗の討伐の際に保護した被害者は王都に連れ帰るか、または、近隣の街や村に保護してもらう。
だが、今回は勝手が違っていた。テオたちの部隊は討伐を終えるままに襲撃された村へと向かわなければならず、保護された女性たちに充分な対応ができなかった。結果として、彼女らはろくな衣類も身に付けられず、野営地で一夜を明かすことになったのだ。
女性と水桶を何度か見比べたあと、テオは水桶のひとつを天幕の入り口に運んでやった。
「ありがとう……」
ほっと胸を撫で下ろすように息をつくと、震える手で水桶を受け取り、女性は天幕の中へと戻って行った。
気丈に振舞ってはいたが、長いあいだ野盗の隠れ家で性欲の捌け口にされ続けてきたのだから精神的に壊れてしまってもおかしくない。この状況で、よく堪えているものだ。
揺れる天幕の布をみつめたまま立ち尽くす。やがて大きく溜め息を吐くと、テオは水桶を抱えて指令部へと向かった。
***
木製の机に向かい、書類に目を通していたオルランドは、ペンを握る手を止めて考え込んだ。
机を挟んで向かい合うテオは、そわそわと落ち着かない様子でオルランドの答えを待っている。
森で保護した女性の扱いに関し、全く配慮が行き届いていなかったことを、たった今、新米のテオに指摘されてしまった。早めに任務を終えて王都に帰還するつもりではいたが、確かに現状のまま放っておくわけにもいかないだろう。
エストフィーネの村に行けば女性用の衣類は調達できるだろうが、それでは襲撃を受けた村から物品を奪うことになる。仕方のないことではあったが、気が進まないのも事実だった。
調達を行うのであれば、遺体の処理に向かう人員から人手を割かなければならない。あるいは、人員外の者に手伝いを頼むか――。
「……そのほうが都合が良いかもしれないな」
呟いて席を立つと、オルランドはテオにアルバーノへの言伝を託した。
気の回る副隊長のことだ。言伝さえ伝えられればオルランドが司令部を留守にしても問題ないだろう。
外套を羽織り、司令部の外に出ると、オルランドは野営地の片隅に建つ小型の天幕へと向かった。
***
「マリア」
敬礼する隊員を退がらせて、オルランドは天幕の中へと声をかけた。
僅かな沈黙のあと、入り口を覆う布が静かに持ち上げられ、隙間からマリアが顔を覗かせた。眠っていないのか目元が少し腫れている。昨夜の血に塗れた衣服ではなく、シンプルな大きめのローブを身に纏っていた。アルバーノが用意した替えの服はマリアが着るには些か大きかったようで、袖や襟元がだぶついていた。
天幕の外でオルランドと向かい合ってからも、マリアは度々視線を動かしては中の様子を気にかけていた。
「彼の様子はどうだ?」
躊躇いがちに伸ばしたオルランドの指先がマリアの手に触れると、彼女は俯いて首を横に振った。
(一度、譫言のように名前を呼んでくれたきり。まだ目を覚まさない)
気落ちした様子で呟いて、再び足元へと視線を落とすと、マリアはそれきり黙り込んでしまった。
僅かな沈黙のあと、オルランドが口を開いた。
「森で保護した女性達のために女物の衣類を調達したい。こんなときにすまないが、手伝ってはもらえないだろうか」
眠ったまま目を覚まさない『彼』のことがある。すんなりと引き受けることはないだろう。
予想通り、マリアは困惑した様子でオルランドの顔を見上げ、訴えるように呟いた。
(彼が目を覚ますまで、傍に居たい)
罪悪感に苛まれているような、悲痛な面持ちだった。
本来ならば、憲兵隊と無関係のマリアにはオルランドの頼みを聞き入れる義理など全くない。これまでにも、隙を見計らって姿を眩ましたとしても何ら不思議ではない状況が何度もあった。
けれど、マリアはオルランドに対し、人捜しを手伝って貰ったという恩を感じている。馬鹿正直で義理堅いマリアは、恩人であるオルランドの頼みを無碍にできないのだ。エストフィーネに向かう道中で、マリアがオルランドの頼みを快く引き受けた理由も、きっとそこにあるに違いない。
そう判断し、オルランドは冷静に言葉を返した。
「眠っていないのだろう? せめて気分転換をしたほうがいい。……尤も、あの村に行くことがきみの気分転換になるとは思えないが」
一言付け加えて、苦笑して見せた。
「私は理由あってここを離れることができないが、きみの代わりに彼の様子を診ておくことはできる。どうか頼みをきいてもらえないだろうか」
オルランドが説き伏せるように言葉を連ねる。再び訪れた僅かな沈黙のあと、マリアは気乗りしない様子で頷いた。
小走りに村へと駆けていくマリアを見送って、オルランドは大きく息を吐く。
どうしても、彼女をこの場から遠ざけなければならなかった。未だ眠り続けているあの男の処分を決めるために。
彼女が何と言おうと、あの男が人間に危害を加えない証拠にはならない。例え正当防衛であったとしても、あの惨たらしい光景を作り出したという事実だけで、人に害なす異種族として軍法会議にかけるには充分だった。
「すまない、マリア……」
腰に携えた剣の柄を撫で、握り締める。
オルランドは意を決し、天幕の中へと踏み込んだ。
憲兵隊の朝は早い。野営地を吹き抜ける早朝の秋風は肌に冷たく、天幕を出歩く隊員は皆、厚手の外套を身に纏っていた。
朝一で村に水汲みに出たテオは、なみなみと満たされた水桶を両手に野営地に戻ると、中央にある司令部の天幕へと向かった。
しんと静まり返る野営地を進むうちに、何度か見知った顔とすれ違う。見張りから戻り、これから眠りにつくのか、眠たそうにあくびをしながら天幕へ向かう者もいた。
「あの……」
消え入るようなか細い声だった。これが早朝の静けさの中でなければ、おそらくきっと、気付きもしなかった。
声の主を捜し、テオがあたりを見回すと、たった今、前を通り過ぎた天幕の中から、見覚えのない女性が顔を覗かせていた。
野盗の隠れ家で憲兵に救助された女性たちのひとりだろう。彼女は泣き晴れた目でテオを――正しくは、テオが手にしていた水桶をみつめて言った。
「顔を洗いたいの。身だしなみも整えたいわ。こんな格好じゃ、外を出歩くことも出来ないもの」
そう口にして、天幕の隙間から半身を覗かせる。
ぶかぶかのローブから伸びた白い手脚に心臓がどきりと跳ね上がり、テオは慌てて目を逸らした。男物の衣服を一枚羽織っただけのその姿は、たいそう艶かしいものだった。
通常の任務であれば、野盗の討伐の際に保護した被害者は王都に連れ帰るか、または、近隣の街や村に保護してもらう。
だが、今回は勝手が違っていた。テオたちの部隊は討伐を終えるままに襲撃された村へと向かわなければならず、保護された女性たちに充分な対応ができなかった。結果として、彼女らはろくな衣類も身に付けられず、野営地で一夜を明かすことになったのだ。
女性と水桶を何度か見比べたあと、テオは水桶のひとつを天幕の入り口に運んでやった。
「ありがとう……」
ほっと胸を撫で下ろすように息をつくと、震える手で水桶を受け取り、女性は天幕の中へと戻って行った。
気丈に振舞ってはいたが、長いあいだ野盗の隠れ家で性欲の捌け口にされ続けてきたのだから精神的に壊れてしまってもおかしくない。この状況で、よく堪えているものだ。
揺れる天幕の布をみつめたまま立ち尽くす。やがて大きく溜め息を吐くと、テオは水桶を抱えて指令部へと向かった。
***
木製の机に向かい、書類に目を通していたオルランドは、ペンを握る手を止めて考え込んだ。
机を挟んで向かい合うテオは、そわそわと落ち着かない様子でオルランドの答えを待っている。
森で保護した女性の扱いに関し、全く配慮が行き届いていなかったことを、たった今、新米のテオに指摘されてしまった。早めに任務を終えて王都に帰還するつもりではいたが、確かに現状のまま放っておくわけにもいかないだろう。
エストフィーネの村に行けば女性用の衣類は調達できるだろうが、それでは襲撃を受けた村から物品を奪うことになる。仕方のないことではあったが、気が進まないのも事実だった。
調達を行うのであれば、遺体の処理に向かう人員から人手を割かなければならない。あるいは、人員外の者に手伝いを頼むか――。
「……そのほうが都合が良いかもしれないな」
呟いて席を立つと、オルランドはテオにアルバーノへの言伝を託した。
気の回る副隊長のことだ。言伝さえ伝えられればオルランドが司令部を留守にしても問題ないだろう。
外套を羽織り、司令部の外に出ると、オルランドは野営地の片隅に建つ小型の天幕へと向かった。
***
「マリア」
敬礼する隊員を退がらせて、オルランドは天幕の中へと声をかけた。
僅かな沈黙のあと、入り口を覆う布が静かに持ち上げられ、隙間からマリアが顔を覗かせた。眠っていないのか目元が少し腫れている。昨夜の血に塗れた衣服ではなく、シンプルな大きめのローブを身に纏っていた。アルバーノが用意した替えの服はマリアが着るには些か大きかったようで、袖や襟元がだぶついていた。
天幕の外でオルランドと向かい合ってからも、マリアは度々視線を動かしては中の様子を気にかけていた。
「彼の様子はどうだ?」
躊躇いがちに伸ばしたオルランドの指先がマリアの手に触れると、彼女は俯いて首を横に振った。
(一度、譫言のように名前を呼んでくれたきり。まだ目を覚まさない)
気落ちした様子で呟いて、再び足元へと視線を落とすと、マリアはそれきり黙り込んでしまった。
僅かな沈黙のあと、オルランドが口を開いた。
「森で保護した女性達のために女物の衣類を調達したい。こんなときにすまないが、手伝ってはもらえないだろうか」
眠ったまま目を覚まさない『彼』のことがある。すんなりと引き受けることはないだろう。
予想通り、マリアは困惑した様子でオルランドの顔を見上げ、訴えるように呟いた。
(彼が目を覚ますまで、傍に居たい)
罪悪感に苛まれているような、悲痛な面持ちだった。
本来ならば、憲兵隊と無関係のマリアにはオルランドの頼みを聞き入れる義理など全くない。これまでにも、隙を見計らって姿を眩ましたとしても何ら不思議ではない状況が何度もあった。
けれど、マリアはオルランドに対し、人捜しを手伝って貰ったという恩を感じている。馬鹿正直で義理堅いマリアは、恩人であるオルランドの頼みを無碍にできないのだ。エストフィーネに向かう道中で、マリアがオルランドの頼みを快く引き受けた理由も、きっとそこにあるに違いない。
そう判断し、オルランドは冷静に言葉を返した。
「眠っていないのだろう? せめて気分転換をしたほうがいい。……尤も、あの村に行くことがきみの気分転換になるとは思えないが」
一言付け加えて、苦笑して見せた。
「私は理由あってここを離れることができないが、きみの代わりに彼の様子を診ておくことはできる。どうか頼みをきいてもらえないだろうか」
オルランドが説き伏せるように言葉を連ねる。再び訪れた僅かな沈黙のあと、マリアは気乗りしない様子で頷いた。
小走りに村へと駆けていくマリアを見送って、オルランドは大きく息を吐く。
どうしても、彼女をこの場から遠ざけなければならなかった。未だ眠り続けているあの男の処分を決めるために。
彼女が何と言おうと、あの男が人間に危害を加えない証拠にはならない。例え正当防衛であったとしても、あの惨たらしい光景を作り出したという事実だけで、人に害なす異種族として軍法会議にかけるには充分だった。
「すまない、マリア……」
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