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第二章 死する狼のための鎮魂歌
羊の安らぎ亭①
眼下にて繰り広げられる凄惨な殺戮劇を、男は満足気に眺めていた。
森に囲まれた山奥の名も無い村。
外界から隔たれたその集落は今、狂気に満ちた歓声と逃げ惑う人々の悲鳴で溢れ返っていた。
馬を繰り、剣を振るう殺戮者を前に、成す術もなく無惨に切り捨てられていく村人達。その姿は人間のそれと似ているが、獣の耳と長い尾から異種族で有ることが容易に判断できた。
「この国の法には感謝しなければならんな」
腕を組み直し、男は不敵な笑みを浮かべる。
法と秩序の国レジオルディネは、異種族との共存を唱う。だがその裏には、『人間に害を為した異種族は如何なる理由に於いても厳罰に処される』という法が存在していた。
「この集落の人狼は人間に害を為した為、極刑に処する」
下卑た笑みを湛えるその顔の、頬に滲んだ一筋の傷痕に触れ、男は呟きを漏らした。
美しい人狼の娘につけさせた傷――。
例え正当防衛であろうとも、人間に危害を加えた異種族には極刑を下すことが許される。本来ならば公正な軍法会議の元に適用される法ではあるが、証人がいなければ正当性など意味はない。
外界との繋がりが薄い異種族の集落ならば、こうして気紛れに蹂躙したところで罪に問われることもない。
「最高の憂さ晴らしだな」
高笑いを堪え、男は集落の全貌を見渡した。
だが、集落と森の境界へ目を向けた次の瞬間、その顔から笑みが消える。
深い森へと飛び込む小さな人影を、男の碧眼が捉えた。小さく舌を打ち、傍に控えていた部下に合図を送ると、男は身を翻し、丘を降りた。
静寂が訪れた集落に、耳障りな呼び笛の音が鳴り響いた。
***
自由都市アルティジエの昼下がり。商業区にある多くの食堂は、昼食に訪れた職人や鉱山夫で溢れ返っていた。
『羊の安らぎ亭』は、元鉱山夫であるダニエル=ボルドとその妻ヴァネッサが営む、この街で唯一の宿屋であり、。食事時には一階の食堂を開放する。外部の人間を寄せ付けず宿泊客が望めないアルティジエの宿では、ごく普通のことである。この街に外部から旅人がやってくることなど、年に数回程度の稀なことだ。
だが、本来、大変稀有であるはずのその事象が、今まさに『羊の安らぎ亭』にて発生していた。
食堂を埋め尽くす職人や鉱山夫から僅かばかり距離を置いた食堂の片隅のテーブルに、一組の男女が座っていた。傷んだ黒いコートで身を包んだ青年と、ぼろを纏った女性の二人組――ゼノとマリアンルージュである。
ふたりは小さなテーブルを挟んで向かい合い、何やら話しながら、プレートに盛り付けられた料理を食べていた。
「あんな表情もできるんだ」
意外そうに呟いて、マリアンルージュはスプーンを口に運んだ。
「あんな表情?」
「仕立屋さんで、愛想良く笑ってたじゃないか」
眉を顰めてとぼけた返事をするゼノに、マリアンルージュが間髪入れず追い打ちをかける。「あぁ……」と思い出したように手を打ち、カップに注がれたお湯を啜ると、ゼノは受け皿にカップを戻した。
「他人の信用を得るには、対象の考えに笑顔で同調してみせたほうが効果的なんですよ」
人差し指を立て、無知な子供に言い聞かせるようにマリアンルージュに説明する。真剣な、しかし、何処か嘘臭い瞳でみつめられ、マリアンルージュは一瞬言葉を詰まらせた。軽く咳払いをして視線を逸らすと、もの言いたげな上目遣いでゼノを見据えながら、不満気に口を開く。
「……それ、イシュナードに吹き込まれただろ」
「そのとおりです。よくわかりましたね」
マリアンルージュに指摘され、意外だと言いたげにゼノが答えた。
「やっぱりそうか。あの人、本当にろくでもないことばかり教えるんだから……」
軽く頬を膨らませて、マリアンルージュは椅子の背もたれに身体を預けた。イシュナードのことを語る、その口振りが気になったのか、ゼノが躊躇いがちにマリアンルージュに尋ねる。
「……その、マリアはイシュとは親しかったんですか?」
マリアンルージュがイシュナードに婚姻を申し込んだ事実がある以上、この質問は非常におかしなものだった。
人間社会の王侯貴族のあいだで政略結婚なるものが度々行われることを、ゼノは知っていた。だが、ふたりの故郷にそのような風習はなかった筈だ。
あの里では、婚姻相手を選ぶ権利は女性にあった。親しくもない相手に、わざわざ婚姻を申し込む筈もない。当然、肯定的な答えが返ってくるものだと、ゼノは思っていた。
けれど、ゼノの予想とは違い、マリアンルージュの答えは実に不確かな曖昧なものだった。
「どうだろう。あの人、気がつくと視界に入ってたんだよね。親しくないと言えば嘘になるけど……でも……」
宙を見つめ、マリアンルージュが呟いた。
しばらく思い耽ったあと、言葉の先を待ち侘びていたゼノに、彼女は全く別の話題を振った。
「そんなことより、これからどうするの?」
「……そうですね。マリアの新しい服が仕上がるのに七日ほどかかるようなので、その間に色々済ませておきたいところです」
仕立屋に手渡された紙切れを取り出して確認すると、軽く唸りながらゼノは後ろ髪を掻いた。
「色々って?」
「ベルンシュタインに入国する為には、精巧な身分証明書を偽造する必要があります。ですから、そういった裏稼業で仕事を請け負っている職人を捜さなければなりません。まぁ、その件に関しては心当たりがあるので、お任せしていただければ……」
「それって、結構なお金が必要なんじゃないの?」
マリアンルージュに話を遮られ、ゼノは動きを止めた。
マリアンルージュの指摘は尤もだ。懐にしまった貴重品袋の中身から換金で得られる金を計算してみたが、所持している貴重品を全て換金したとしても、その金額には限界があった。
イシュナードが里を出てから、ゼノは金になるような装飾品をほとんど作っていなかった。一番高額で取り引きできそうだった竜鱗のペンダントも、詫びの気持ちから人に渡してしまった。
とてもじゃないが、金銭的な余裕はない。
「そうなんですよね。宿代も馬鹿になりませんし……」
腕を組み、再びゼノは唸った。
身分証明書を偽造するのにどれほどの費用と時間が必要なのかはわからない。だが、仕立屋の件で、少なくとも七日はこの街に滞在する必要があるわけで。
「換金以外での収入が欲しいところですね……」
当惑して呟くゼノだったが、一方のマリアンルージュは実に楽しそうに妙案を口にした。
「だったらさ、ここで働いてみない?」
輝かんばかりの笑顔を見せてマリアンルージュが指差すその先の壁には、「従業員募集」と書かれた広告が貼られていた。
森に囲まれた山奥の名も無い村。
外界から隔たれたその集落は今、狂気に満ちた歓声と逃げ惑う人々の悲鳴で溢れ返っていた。
馬を繰り、剣を振るう殺戮者を前に、成す術もなく無惨に切り捨てられていく村人達。その姿は人間のそれと似ているが、獣の耳と長い尾から異種族で有ることが容易に判断できた。
「この国の法には感謝しなければならんな」
腕を組み直し、男は不敵な笑みを浮かべる。
法と秩序の国レジオルディネは、異種族との共存を唱う。だがその裏には、『人間に害を為した異種族は如何なる理由に於いても厳罰に処される』という法が存在していた。
「この集落の人狼は人間に害を為した為、極刑に処する」
下卑た笑みを湛えるその顔の、頬に滲んだ一筋の傷痕に触れ、男は呟きを漏らした。
美しい人狼の娘につけさせた傷――。
例え正当防衛であろうとも、人間に危害を加えた異種族には極刑を下すことが許される。本来ならば公正な軍法会議の元に適用される法ではあるが、証人がいなければ正当性など意味はない。
外界との繋がりが薄い異種族の集落ならば、こうして気紛れに蹂躙したところで罪に問われることもない。
「最高の憂さ晴らしだな」
高笑いを堪え、男は集落の全貌を見渡した。
だが、集落と森の境界へ目を向けた次の瞬間、その顔から笑みが消える。
深い森へと飛び込む小さな人影を、男の碧眼が捉えた。小さく舌を打ち、傍に控えていた部下に合図を送ると、男は身を翻し、丘を降りた。
静寂が訪れた集落に、耳障りな呼び笛の音が鳴り響いた。
***
自由都市アルティジエの昼下がり。商業区にある多くの食堂は、昼食に訪れた職人や鉱山夫で溢れ返っていた。
『羊の安らぎ亭』は、元鉱山夫であるダニエル=ボルドとその妻ヴァネッサが営む、この街で唯一の宿屋であり、。食事時には一階の食堂を開放する。外部の人間を寄せ付けず宿泊客が望めないアルティジエの宿では、ごく普通のことである。この街に外部から旅人がやってくることなど、年に数回程度の稀なことだ。
だが、本来、大変稀有であるはずのその事象が、今まさに『羊の安らぎ亭』にて発生していた。
食堂を埋め尽くす職人や鉱山夫から僅かばかり距離を置いた食堂の片隅のテーブルに、一組の男女が座っていた。傷んだ黒いコートで身を包んだ青年と、ぼろを纏った女性の二人組――ゼノとマリアンルージュである。
ふたりは小さなテーブルを挟んで向かい合い、何やら話しながら、プレートに盛り付けられた料理を食べていた。
「あんな表情もできるんだ」
意外そうに呟いて、マリアンルージュはスプーンを口に運んだ。
「あんな表情?」
「仕立屋さんで、愛想良く笑ってたじゃないか」
眉を顰めてとぼけた返事をするゼノに、マリアンルージュが間髪入れず追い打ちをかける。「あぁ……」と思い出したように手を打ち、カップに注がれたお湯を啜ると、ゼノは受け皿にカップを戻した。
「他人の信用を得るには、対象の考えに笑顔で同調してみせたほうが効果的なんですよ」
人差し指を立て、無知な子供に言い聞かせるようにマリアンルージュに説明する。真剣な、しかし、何処か嘘臭い瞳でみつめられ、マリアンルージュは一瞬言葉を詰まらせた。軽く咳払いをして視線を逸らすと、もの言いたげな上目遣いでゼノを見据えながら、不満気に口を開く。
「……それ、イシュナードに吹き込まれただろ」
「そのとおりです。よくわかりましたね」
マリアンルージュに指摘され、意外だと言いたげにゼノが答えた。
「やっぱりそうか。あの人、本当にろくでもないことばかり教えるんだから……」
軽く頬を膨らませて、マリアンルージュは椅子の背もたれに身体を預けた。イシュナードのことを語る、その口振りが気になったのか、ゼノが躊躇いがちにマリアンルージュに尋ねる。
「……その、マリアはイシュとは親しかったんですか?」
マリアンルージュがイシュナードに婚姻を申し込んだ事実がある以上、この質問は非常におかしなものだった。
人間社会の王侯貴族のあいだで政略結婚なるものが度々行われることを、ゼノは知っていた。だが、ふたりの故郷にそのような風習はなかった筈だ。
あの里では、婚姻相手を選ぶ権利は女性にあった。親しくもない相手に、わざわざ婚姻を申し込む筈もない。当然、肯定的な答えが返ってくるものだと、ゼノは思っていた。
けれど、ゼノの予想とは違い、マリアンルージュの答えは実に不確かな曖昧なものだった。
「どうだろう。あの人、気がつくと視界に入ってたんだよね。親しくないと言えば嘘になるけど……でも……」
宙を見つめ、マリアンルージュが呟いた。
しばらく思い耽ったあと、言葉の先を待ち侘びていたゼノに、彼女は全く別の話題を振った。
「そんなことより、これからどうするの?」
「……そうですね。マリアの新しい服が仕上がるのに七日ほどかかるようなので、その間に色々済ませておきたいところです」
仕立屋に手渡された紙切れを取り出して確認すると、軽く唸りながらゼノは後ろ髪を掻いた。
「色々って?」
「ベルンシュタインに入国する為には、精巧な身分証明書を偽造する必要があります。ですから、そういった裏稼業で仕事を請け負っている職人を捜さなければなりません。まぁ、その件に関しては心当たりがあるので、お任せしていただければ……」
「それって、結構なお金が必要なんじゃないの?」
マリアンルージュに話を遮られ、ゼノは動きを止めた。
マリアンルージュの指摘は尤もだ。懐にしまった貴重品袋の中身から換金で得られる金を計算してみたが、所持している貴重品を全て換金したとしても、その金額には限界があった。
イシュナードが里を出てから、ゼノは金になるような装飾品をほとんど作っていなかった。一番高額で取り引きできそうだった竜鱗のペンダントも、詫びの気持ちから人に渡してしまった。
とてもじゃないが、金銭的な余裕はない。
「そうなんですよね。宿代も馬鹿になりませんし……」
腕を組み、再びゼノは唸った。
身分証明書を偽造するのにどれほどの費用と時間が必要なのかはわからない。だが、仕立屋の件で、少なくとも七日はこの街に滞在する必要があるわけで。
「換金以外での収入が欲しいところですね……」
当惑して呟くゼノだったが、一方のマリアンルージュは実に楽しそうに妙案を口にした。
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