令和日本では五十代、異世界では十代、この二つの人生を生きていきます。

越路遼介

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第二十八話 和樹、バンドメンバーになる

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「ふむ…。今度の『虹色のローレライ』のライブはナゴヤドーム、しかも生演奏か。そりゃ楽しみだな。チケットが取れるかは分からないけど」
と、スマホを眺めつつ那由多プロ内の事務室でポツリと言うと
「チケット一枚押さえてあげようか?」
と、そのコンサートに出演する上杉真亜奈役の仁科唯さんが言ってくれた。
「本当ですか!?」
そうだった。いま俺はアイレボ声優と同じ事務所に属している声優なんだ!
「うん、新シリーズのセンター高橋廉也役の和樹くんなら何とかなると思うよ」
「やったぁ!」

『アイドル☆レボリューション-ステージの王子様-』通称『ステプリ』のセンター、高橋廉也役を俺は掴んだ。新人だけど、アイレボのアイドル役がデビュー作だった女性声優は少なくないし別に異例なことではないのだ。大切なのはこれから。
コミュと歌も先日に収録したばかり。あとはアプリ配信を待つだけだ。
アイレボの声優になったので、当然ながらユズリィとリナチも『篠永和樹』の名を知ったかもしれない。まあ、いまだ連絡はないけれど。

「それじゃ、和樹くん、スタジオ行くわよ」
「ええ、分かりました」
仁科さんと共に事務所ビル内のスタジオに。人気声優であると同時に人気アイパイパーでもある彼女の動画『歌ってみた』の演奏をするのが仕事だ。ちゃんと報酬も出る。
『歌ってみた』の音源はCDやカラオケボックスのものを使うことは著作権上の問題から許されないが誰かに演奏してもらったのは大丈夫なのだ。ちなみにレッスンルームにはピアノがあるけれど、スタジオに設置されているのはエレクトーン。かなり高級品の。
音楽スキルにより、地球とセイラシアに存在する楽器はすべてプロ級に弾くことが出来るため、そのエレクトーンを使えば俺一人でオーケストラを奏でることも可能だ。我ながら本当に反則的なスキルだな。

スタジオへの移動中、仁科さんが
「和樹くん、明後日の午前は収録入っていないよね?」
「ええ、午後からはドラマCDとスマホゲームの収録がありますけど」
「午前に予定は?」
「特にないですね。まあ事務所に顔は出そうと思っていますけど」
「ちょうどよかった」
「何が?」
「虹色のローレライで共演しているゆずり葉とリナが私の動画見て『あんなスゴい演奏者を那由多プロで独り占めするなんてズルい』と言われちゃってさ。あの子たちも和樹くんの演奏で『歌ってみた』撮りたいみたいで」
「…え?」
「まあ、私は立ち合えないんだけどね。明後日の午前空けといて。ゆずり葉とリナに収録可能と伝えておくから。あ、他の事務所の子だけど、ちゃんと事務所同士で話はついているから大丈夫、ギャラも出るよ」
「……」
「さぁて、今日も頼むわよ。和樹くん!」
「は、はあ…。分かりました」
…ついに来たか…。仁科さんの動画で顔出しはしていないけれど、たとえエレクトーンであれ三ヶ月以上も俺のピアノでレッスンをしてきた二人が気づかないわけがない。仁科さんが演奏者の名前を二人に話したら、それまでのこと。疑惑が確信になる。『篠永俊樹』『篠永和樹』一字しか違わないのだから。
腹を括ろう…。


そして当日、俺は那由多プロの事務所でユズリィとリナチが来るのを待った。落ち着かない。
「和樹、緊張しているの?」
それが伝わったか、マネージャーの鹿沼さんが苦笑しつつ言った。
「い、いや、つい最近までの俺は彼女たちにサイリウム振ってコールしていたのですよ。まさか彼女たちが歌う曲の演奏をする日が来るとは思わず…」
「それほどの演奏ってことじゃない。作曲のことも考えてくれた?」
俺は鹿沼さんからアイレボの曲を作るよう指示されていた。知名度を上げるためなら何でもしろということだ。もちろん、俺もそう思う。
「ええ、チャレンジしてみますよ」

そうこうしているうちに事務所のドアがノックされた。どんな顔して会えばいいのか。
「おはようございます。イーストワン所属の川澄ゆずり葉です」
「おはようございます。23プロダクション所属の紺野リナです」
「おはようございます。篠永和樹の担当マネージャー、鹿沼八重子と言います。那由多プロにようこそ」
「な、那由多プロの篠永和樹です」

「「……」」
目が笑ってないよ、ユズリィとリナチ…。ユズリィが鹿沼さんに頭を下げて
「無理を言って申し訳ございません。唯の動画を見て、どうしても篠永さんに私の『歌ってみた』の演奏をしていただきたくて…」
「いえいえ、今やアイパイプの動画配信は声優や所属事務所にとって大事な収入源です。事務所は違っても持ちつ持たれつです。ね、和樹」
「は、はあ…。そうですね」
「篠永さん、私がお願いした『バタフライ』OKですか?」
ゴゴゴ…という効果音が聞こえてきそうなリナチの顔、だから目が笑っていないって。
『バタフライ』は昭和の終わりに大ヒットした女性ロックシンガーの曲だ。本来なら滅茶苦茶難しい演奏だけれど音楽スキル持ちの俺なら一度聴いただけで神演奏が出来てしまうのだ。リナチはそれをカヴァーして歌う。
「もちろんです」

鹿沼さんの先導でビル内のスタジオに。
「ご承知と思いますが篠永は午後から神谷町のスタジオで収録があります。納得の行くものが撮れなかったとしても午前中で終わらせてください」
「「分かりました」」

スタジオ内に入り、鹿沼さんがマイクをセットし終えると
「最初はどちらから歌いますか?」
「私です」
リナチが手を挙げた。
「それでは川澄さん、収録の機器操作を教えます。私は他の子のオーディションに行かなければなりませんから」
「分かりました」
鹿沼さんから収録の機器操作を教わり終えたユズリィは
「覚えました。私の時は紺野にやってもらいますので」
スタジオから出て行く鹿沼さん。
「それじゃ和樹、いい演奏をするのよ。午後の収録頑張ってね」
「はい」

バタン

スタジオ内は俺、ユズリィ、リナチだけになった。ゴゴゴゴ…という効果音と共にゆっくりと俺を見つめ、リナチがつかつかと俺に歩み

パン!

思い切り平手で叩かれた。
「どうして…どうして自ら命を絶ったのよ!」
「…すまない」
「私とリナがどんな思いだったか…」
「ごめん…」
ユズリィは叩いてくれなかった。いっそぶん殴られた方がどれほど楽かと思う。

俺は改めて説明した。妻梨穂の死に、どうしても耐えきれず死んで後を追うことしか頭になかった。
首を吊ったあと、何故かセイラシアに戻っていた。その後、二年ほどセイラシアを旅したけれど、二人を令和二年に送り届けた方法の応用でセイラシアにいる時の若い姿のままで令和日本に戻れる方法を見つけた。
それ以来、セイラシアには戻っていない。都庁でストリートピアノを弾いた後に声優にならないかと鹿沼マネージャーにスカウトされて、新人ながらもスキルの恩恵によりアイレボ新シリーズのセンターアイドルの役を掴み、今に至る。
ユズリィとリナチは黙って最後まで聞いてくれた。

「…変な話だけれど俊樹の御霊は今後俺が弔う。納骨堂に入れる際にかかったお金を俺に請求してほしい」
リナチは深いため息をつき
「御霊は返す。生きているんだから。でもお金はいい」
「リナチ…」
「本当にいいって。私たちが好きでやったことだし…何より生きていてくれて本当に良かったよ」
「本当…。それがどんなに嬉しいことか…」
「…ユズリィ」

「さ、この話はもう言いっこなし。ゆずり葉、本当に操作大丈夫?」
「OKよ。トシさん、エレクトーンに着いて」
「あ、ああ…。分かった」
「トシP」
「ん?」
「おかえりなさい」
「ただいま…。ありがとう…」
涙が出てきた。この言葉への感謝を音楽に込める。俺は涙を拭いて
「始めるよ、リナチ『バタフライ』」
こうして、俺が演奏を担当したユズリィとリナチの『歌ってみた』動画は多くの再生数と高評価を獲得した。今後も二人の『歌ってみた』動画の演奏は俺が担当することになる。


しばらくして『アイドル☆レボリューション-ステージの王子様-』のゲームアプリが配信された。ダウンロード数はさすが大人気コンテンツ『アイドル☆レボリューション』の新シリーズだけあって配信初日に三十万以上に及び、今も増え続けている。
かくいう俺も初日にダウンロードした一人だ。そして嬉しいことに友達が増えた。ステプリの共演者たちだ。あの日『最後の砦だったのに』と嘆いていた根岸海里という若者、まあ今の俺よりは年上なんだけど彼は次のオーディションで稲垣英利というヤンキー上がりのアイドル役を掴んでいる。コミュの収録が重なることが多くて、彼とは大の仲良しとなった。
友達が出来るというのは本当に嬉しい。篠永俊樹の友人たちはほとんど病気で亡くなっているから。

「しかし和樹も三島から通うんじゃ大変だろう」
収録後の居酒屋、海里と飲んだ。
「そうなんだけど父が残してくれた大切な家だし、リビングから富士山と駿河湾が一望できる素敵な家なんだ。手放せないし、引っ越すことも考えていない」
「へえ、それ最高の贅沢じゃないか」
「ああ、毎日見ていても飽きない。すごい贅沢をしていると思うよ。海里は福島の二本松だっけ?」
「ああ、英利役が取れなかったら二本松に帰って畑を耕すことになったろうよ」
「農家なのか。いいな」
「ああ、俺もそう思うけど今は声優って仕事に夢中だよ。あきらめないでよかった」
彼とは今度アイパイプで生配信のイベントもやる予定だ。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

さて、いよいよ来週土日は『アイドル☆レボリューション-虹色のローレライ-』ナゴヤドーム2Days公演だ。仁科さんを経てチケットは取れたうえ、土日月とオフをもらえた。ライブと共に名古屋観光とグルメ、そしてかつて不発に終わったコスプレイメクラにリベンジしてみようと思う。
前回はセーラー服だったから今回は何にしようかね。体操着なんかがいいかも。ブルマ越しに触る若い娘のお尻…。これはたまらないでしょう。

那由多プロのレッスンルームで軽く汗を流したあと、事務室のホワイトボードで俺のスケジュールを確認。
「ふむふむ、今日は『華麗なる悪役令嬢様』第二話の馬鹿王子シェスターと『異世界ラーメン』第三話の冒険者ニールの収録か…。ありがたや、ありがたや。声優として生き残るにはジュニアでいる間にどんどん役を演じないとランカーになってから生き残れないからな」
ジュニアを三年続けるとランカーとなり、ギャラも多くもらえるようになるけれど、それ以降干されてしまう声優もいる。そうならないためにもいま頑張らないと。

仕事用のスマホが鳴った。
「鹿沼さんからだ。はい和樹です」
『和樹!貴方が作詞作曲した三曲!全部アイレボで採用されたわよ!』
「マジでっ!?」
『うん、しかも『Legend』はDream14の全体曲に採用されたわ!』
「嘘だろ…」
Dream14とは十年以上前に発売された『アイドル☆レボリューション』第一作目に登場のアイドル十四人を演じている声優さんたちのことだ。まさに文字通り生けるレジェンドの女性声優たち。
彼女たちの初ライブ以来、ずっとサイリウムを振ってコールしていた俺がDream14の歌を…。涙が出てきたよ。

『『ミラクルな彼女』はステプリの飛鳥健司役の真鍋亮くんが歌い『シャイニングスター』は百華繚乱の新ユニットが歌うわ。すごいよ和樹!』
「は、はあ…。俺も夢みたいで」
『正式なオファーもある。クラン社から虹色のローレライの山吹さくらと花京院麗華の新曲もお願いしたいって』
「オファー!?しかも山吹さくらと花京院麗華の!?」
ユズリィとリナチの新曲を俺が…!

『それとね…。申し訳ないんだけど来週土日のオフ、返上してもらうことになった』
「えっ?そんなっ!その日は虹色のローレライのライブで!」
『最後まで聴いて。そのライブ、生バンドでやるじゃない。で…キーボード担当の立石さんが昨日路上で転倒して指の骨を折ってしまったの』
「指を…。初めて聞きました」
『で、和樹、ライブ責任者の宮田プロデューサーが代役を和樹にお願いしたいって。どうする?』
「やります」
『早っ!』
「ええ、もう喜んで」

電話を切ると、俺は社長室にも響くくらいの雄たけびをあげた。
信じられるか。一般のPだった俺、普通にライブ行ってアイドルたちに腰と五十肩の痛みに堪えながらもサイリウムを振り、汗だくでコールしていたおっさんだった俺。
何の因果か今は二十一歳の男に若返って、アイレボ新シリーズのセンターを張る声優になり、アイレボの楽曲も作り、しまいにはバンドメンバーだ。

俺は三島の方角に向いて、今の自分にしてくれた大恩人シゲさんに手を合わせた。
「ありがとう、ありがとう、シゲさん…!」
ちなみに方向を間違えていて俺は新潟方面に手を合わせていたが、まあ、ご愛敬ってことで。
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