令和日本では五十代、異世界では十代、この二つの人生を生きていきます。

越路遼介

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【分岐/梨穂生存ルート】第3話 歌い手あずき、武道館に立つ!

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武道館デビューライブまで、あと数日というころだった。
俊樹が大江戸プロ事務所でプロデューサーの桜井と簡単な打ち合わせの後のこと。桜井が
「トシPあてに手紙が届いています」
役目上、怪文書であってはならないためプロデューサーの桜井が事前に閲覧している。
「ご夫婦のことにどうこうは言えませんが、プロデューサーとして現時点のあずきにこの話をすることは控えて下さると助かります」
差出人の名前を見ると『藤野真治』と記されていた。知らない名前だが藤野と言えば梨穂の旧姓である。
「分かりました」
手紙の内容がどんなものであれ、武道館ライブ前の大事な時期である梨穂に話すことは桜井の指示通りに避けることを約束した。俊樹も同感だったからだ。縁を切った家族からの手紙、梨穂のメンタルを刺激したくない。
事務所近くのコーヒー店に行き、アイスコーヒーを一口飲んだ後、俊樹は手紙を読みだした。

『トシP様、本名が分かりませんので、この名前で呼ぶことを許して下さい。
私は藤野梨穂の弟の真治です。
(中略)
姉から聞いていると思います。母と私は姉にとって裏切り者です。トシPさんも私と母によい印象は持っていないでしょう。アシッドアタックを受けて顔が溶けてしまった姉に母は『今後の私たちの生活費はどうするのか』と言い、私は『顔面再生手術の金は出せない』と言いました。姉の身を案じるどころか金の話をしだす有様、姉はどれほど絶望したことでしょうか』
病院の屋上から飛び降り自殺をしたことを二人は知るまい。飛び降りた彼女を受け止めて救出した男がいたことも。手紙を読み続ける俊樹。

『信じていただけないかもしれませんが、冷静になった母と私は姉に心無い言葉を発したことをとても後悔しました。謝ろう、そして一緒に顔面再生に向けて話し合おうと後日病室に赴いた時には、もう姉は退院したと病院から聞かされました。驚いたことに顔面溶解がすっかり元通りになったと。
姉がどうやってアシッドアタックによる顔面溶解を何事もなかったように治ったのは私たちも不明のままですが、おそらくはトシPさんが色々としてくれたのだろうと思っています。姉とはすっかり連絡が取れなくなり、母と私は姉に捨てられたことを理解しました。それについて母と私も姉を怨んではいません。それだけのことをしてしまったのだからと。

その後、姉がアイパイパーとしてネットに出た時は驚きました。母と私は迷いました。連絡をすべき、許してくれなくても、せめて謝ろうと。
姉が風俗嬢になったことも、生活にゆとりがなく母が姉を罵倒するほど心の余裕を失ったのも、すべて私が難病を発したせい。それまでは貧しくとも仲の良い親子で姉弟だったのです。私たち姉弟は早くに夫を失いながらも懸命に女手一つで育ててくれた母に孝行をしたいと思っておりました。そんな母と話し合ったところ、連絡はすまいと決めました。もう母と私の存在は姉にとって迷惑以外の何物でもない。それにもう私の難病治療にはお金の必要もなくなったのです。トシPさんがこの手紙を読んでいるころには、もう私は死んでいるでしょう』
「…………」
難病による痛みなのか、字はおせじにも綺麗と言えないものだった。さらに
『そして母もまた数日前に心不全で他界しました。私に弔うほどの体力はなく、親戚もいないので役所の人が無縁仏として葬ってくれる予定です。アシッドアタックを受けて心身傷ついた姉の梨穂を案じるどころか金の心配をして罵った罰が母と私に当たったのだと思います。トシPさん、今更私が言えたことではないですが姉をよろしくお願いいたします。これは亡き母の願いでもあると思います。母は元気で、そして楽しそうに歌う姉の姿をモニターで見て大粒の涙を流して喜んでいたのですから。
姉の今後の活躍を母と共に、あの世から見守っています。ありがとうございました』

「…ふう」
読み終えた俊樹は何とも切なくなった。長く紡いできた家族の絆が、たった一言の失言で崩壊する。梨穂は今も母と弟のことを許していない。しかし
「これは…梨穂も知らなくちゃいけないことだ。武道館のライブが終わったら、この手紙を渡そう」
俊樹自身、毒親に育てられた。弟もいたが仲は悪かった。梨穂の場合は最後の最後で母親と弟が毒となってしまった。本人には言えないが羨ましいと思う。そこに至るまで梨穂はまぎれもなく母と弟に愛されていたのだから。このままではいつか母と弟と縁を切ったことを深く後悔する時が訪れるかもしれない。そうならないためにも、この事実は知らせるべきだと。
「夫として、この家族に何をしてやれるか、だな…」
ふと時計を見た俊樹、そろそろスタジオに向かわなくてはならない時間だった。
今は梨穂の武道館ライブを成功させることに集中しなければ。俊樹はコーヒー店を出た。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

武道館ライブ当日、梨穂は控室で深呼吸を繰り返していた。
デビューしたばかりの歌手には、いささか大きなハコ、しかし客席は満員だ。
「ふう…」
「大丈夫だよ梨穂、君は今日のためにたっぷりとレッスンとリハーサルを積んできた。正直、俺なら逃げだしているほどの質量だったと思うぞ」
「俊樹さんは緊張していないの?」
異世界セイラシアで数えきれないほど魔物と賊徒と戦ってきた彼、消防士としても多くの災害現場に臨場して修羅場をくぐっている。肝っ玉は十分だ。一方、梨穂は初舞台がこんな大きな会場で緊張をしているのか、ここ楽屋に入って以来ため息ばかりだ。梨穂の頭を撫でつつ
「うん、俺はただ楽しみなだけだよ。俺が作った楽曲を君が歌い、多くの人が聴いてくれることが嬉しくてならないよ」
「そっか」
「これも梨穂がアイパイパーを一緒にやろうと誘ってくれたからだよ。感謝している。まさか音楽家として生きるなんて消防士だったころは考えもしなかったからなぁ…」
「うん、私も感謝しているよ」
「そろそろ時間だ。舞台袖に行こうか」

このデビューライブはファーストアルバムのリリースイベントも兼ねている。
ライブの二週間ほど前に発売したCDの売れ行きは好調で、俊樹はまたぞろ『上手く行きすぎだ』と危惧したほどだ。
しかし、梨穂が以前道後温泉で俊樹に言ったように『私はけして驕らない』を現在も貫いている。スタッフにも謙虚、挨拶は欠かさない。
舞台袖で見た梨穂の顔、緊張は解けたようだ。顔はいい具合に紅潮して、今はライブ開始が待ち遠しくてたまらないというところか。
「それじゃ梨穂、いやあずき、俺は一足先にステージで待っているから」
「俊樹さん」
軽く拳を突き出した梨穂、俊樹もまた拳を突き出し合わせた。二人は笑い、梨穂は
「これがゴールじゃない、スタートよ!」

ワアアアアアッ!!

バンドメンバーがステージに出ると大きな歓声と拍手が。
最前列に見覚えがある二人がいた。
「ユズリィ…。リナチ…」
二人はせーので
「「トシP―ッ!!」」
と声援を送ってくれた。俊樹は二人にニコリと笑い親指を立てた。
俊樹のピアノから始まり、そしてギター、ベース、ドラムが続く。『俺たちの歌を聴け』の前奏が始まると武道館にはコールが響く。
梨穂は両頬をパンと叩いてステージに躍り出た。
「あずきのステージにようこそ!行くわよーッ!」

ワアアアアアアッ!!!

俊樹と梨穂は最高の時間を過ごしたのだった。緊張はしていないと言っていた俊樹だが、内心はライブが成功するかハラハラしていた。彼にとっても初めてのことばかりだったのだから。
しかし杞憂だった。この日までランニングマシンで十キロのマラソンと千五百メートルの遠泳を欠かさなかった梨穂は体力切れを起こすこともなく見事な歌声をファンに届けた。

「「アンコール!アンコール!」」
俊樹は舞台袖からファンからのアンコールを聞いた。よかった、アンコールを望まれなかったらどうしようと思っていたのだ。新たなステージ衣装を着た梨穂が戻ってきた。その時
「ねえ、ライブ前に俊樹さんが親指立てて応えた女の子二人誰よ」
「え?いま聞くことか、それ」
「大事なことだもの」
「ああ、そういえば梨穂はアイレボのPだけどライブに行ったことは無かったんだよな」
「うん、ないよ。行きたかったけれどチケット代が結構高いでしょ」
「こちらから手前の席に座っているのが山吹さくら役の川澄ゆずり葉、奥が花京院麗華役の紺野リナだよ」
「ええっ、うそー!その二人が私のライブを観に来てくれているわけ!?マジ!?」
「そうだよ。俺はまあ長年アイレボのライブに行っているからな。何を隠そう、演者にも顔と名前が知られているPってわけよ」
得意げに俊樹が言うと梨穂は興奮し
「すごいじゃん!いや、ヤバいって!山吹さくらと花京院麗華の中の人が私のライブに!もう、これ嬉しすぎて丼飯三杯はいけるわよ!」
「何でライブに行ったことがない、しかも無課金の梨穂がさくらと麗華のSSRカードをコンプしているのかな…。毎月五千円課金している俺がSRしか持っていないのに世の中不公平だよな…」
「あはははっ、まあ、しょうがないじゃない、ガチャってそんなもんだよ!さあ、アンコール楽しみましょう!」
「おうっ」


終演後、梨穂は川澄ゆずり葉と紺野リナを楽屋に招待した。
「歌手のあずきですっ!お二人と出会えて光栄です!夫と同じく私もPなんですっ!無課金ですけどっ!」
「初めまして、川澄ゆずり葉です」
「紺野リナです」
蚊帳の外状態の俊樹、外れた場所で水を飲んでいた。
「あっ、あの、サイン下さい!」
梨穂はゆずり葉とリナに頭を下げつつサイン色紙を両手で差し出した。吹きだしたゆずり葉とリナ、どっちが演者なのか分かったものではない。ゆずり葉が
「いいですよ、そのかわり、あずきさんのサインも私たちに下さい」
「喜んでーッ!」
リナは楽屋の後片付けをし始めた俊樹を見て
(こちらでも仲良くなれた子がいて、その子を相手に素人童貞を卒業したと言っていたよね…。まさか、こんな若くて綺麗な美女とだなんて…。トシPやるじゃん)
その視線に気づいた俊樹、苦笑しつつ頭を掻いた。さらにゆずり葉、色紙にサインを記しながら
「篠永さん、私の所属事務所からじきにオファーが届くと思います。私の次のアルバムに楽曲を作って欲しいのです」
「それは山吹さくらの歌ではなく、川澄さんの?」
「はい」
「篠永さん、私も歌手デビューが決まったから、お願いすることがあると思うわ」
リナも抜け目なく仮のオファーを出した。
さすがは音楽スキルを有している俊樹、彼の作る楽曲は注目されている。
むやみに歌詞に英語は入れず、しかも聴き取りやすいもの。まるで昭和に逆行したような歌のスタイルだが、それが令和の世で称賛を受けている。

「光栄です。私と妻をプロデュースする桜井プロデューサーの判断にもよると思いますが、実現されたのなら、ぜひ二人に素晴らしい楽曲を提供したいと思います」
「いつか、川澄さんと紺野さんとステージに立ちたいです」
サインをもらえて感無量の梨穂だった。
「ええ、実現させましょう」
ゆずり葉は梨穂に応え、三人は握手を交わす。
「ほら、俊樹さんも」
「いいのか?」
三人の握手に俊樹は軽く手を乗せた。
(こんな喜色満面の梨穂にお母さんと弟さんのことを話すのは気が引けるな…)
そう思わずにはいられなかった。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

ライブから数日が経った。ようやくライブの熱も少し沈静化した梨穂、休みをもらい久しぶりに夫の俊樹と三島に戻った。
「ああ、やっぱり我が家はいいね」
「そうだな、ホテル暮らしは当分いいよ」
着いたのは夕刻、二人でマーケットへ。
「この軽に乗るのも久しぶりね」
「君から結婚してと言われた記念すべき車だからな。大事に乗って行きたいよ」
「うふふっ、ところで今日の晩御飯何がいいかな」
「寒くなってきたし、チゲ鍋とかどうだろう。梨穂、辛いの大好きだろう」
「うん、大好き。チゲ鍋にしましょ」

マーケットで買い物、何でもないことだが俊樹は幸せを感じる。
梨穂もそうなのか、カートを押す俊樹の背に腕を伸ばして触れている。
「あまり食料品は買えないな。明後日にはもう東京に戻らないと」
「そうだね、今日と明日で使いきれてしまうものにしないと。あ、チゲ鍋スープ発見」
「侮れないんだよなぁ、鍋のスープ、作ってくれた企業の努力に感謝だ」

帰宅して早速調理だ。二人で野菜を切ってリビングに運んでチゲ鍋の準備。
麦茶で乾杯、結婚以来、俊樹は酒を飲まなくなった。
「「かんぱーい」」
一騎にコップ一杯飲み干す梨穂、喉が渇いていたようだ。チゲ鍋を食べると
「うーん、美味しい!」
「最後はおじやで締めだな」

いつもなら食後は音楽活動について話し合い、二人で入浴後にベッドという流れだが
「実は…武道館ライブの数日前、大江戸プロに手紙が届いた」
「手紙?」
「俺宛だが…差出人は君の弟さんだ」
「なっ…」
封筒の裏を見ると、まぎれもなく実弟真治の名前が。かなり字が汚いが
「…悪化したのね…。治療を受けられなくなったのかな…」
病の苦痛によって字が汚いことを理解しつつ、手紙を俊樹に返す梨穂。

「俊樹さん宛でしょう。読めない」
「いいから読んでくれ。君が知るべきことが記されている」
「…………」
梨穂は渋々封から手紙を取り出して広げた。テレビも消した。静かな夜の中、梨穂は読み進めた。そして
「まさか…母さんと真治がもうこの世にいないなんて…」
涙ぐむ梨穂、そこに
「君に黙ったままで申し訳なかったが俺が松戸の病院と役所に赴いて調べたところ、手紙の通りだった。君のお母さんは心不全で他界しており、弟の真治さんは治療のかいなく亡くなっていた」
梨穂の出身地は千葉県の松戸市、手紙の消印も松戸の郵便局だった。
「そう…なんだ」
「すでに松戸市の方でお母さんと弟さんの火葬と埋葬も済ませていた」
「…………」
「ごめんな、武道館ライブ前の君のメンタルを考えると秘密にしておくしかなかった」
「うん、それは分かる。気遣ってくれてありがとう」

「それで提案だが…墓を建ててあげたらどうか」
「お墓…」
「いま無縁仏として弔われているが、市に事情を話して遺骨を引き取ることも可能だろう」
「俊樹さん…。でも私は…」
やっぱり許せない、そう言いたいのだろう。
「無理に許す必要はない…。ただ、生んでくれたことだけでも感謝すべきだ。俺は…ひどい毒親に育てられた。むごい扱いを受けた。当時は児童虐待なんて言葉も馴染みがなかったからな。よく成人出来たと思うほどだ。そして許すことが出来たのは本当につい最近だ」
「どうして許せたの?」
「消防士のころ尊敬する上司に『生んでもらったことだけでも感謝してこい。お前が生まれて消防士になったことで救われた命、これから救われる命もあるのだから』と。そう諭されたものの…当時は分からず、この歳になってようやく理解できて父母の御霊に向き合うことが出来た。まだ若い君がそんな寛容になれるわけもない。今は、ただ墓を建てて、この世に生まれることが出来たから『歌い手あずき』として多くの人に歌を聴いてもらえることになったと。それを報告するだけで十分じゃないのか。許すのは君が婆さんになってからでも遅くは無いだろう」
「…そうだね。もうこの世にいない人を怨んでいても仕方ない…。自分への一つの区切りとして母と弟の墓を建てる。もちろん私はそのお墓には入らない」
「ああ、それでいいと思う」
「松戸の家も始末しないと…。ちょっと忙しくなりそうだね」
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