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夢の中で2
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「みこの両親が死んだ時、僕みたいに遠い親戚はいたけどあの二人と一番血のつながりがあったのは娘のみこだからね。
遺産相続はみこが一番多かったよぉ。
みこはあの時すごく小さかったから、その遺産は俺に預けられたんだけどねぇ。」
その通帳は使った形跡が全くない。
通帳に入っているお金は1度も増減はなかった。
「まって、春斗兄さん。
この通帳のお金使わなかったの?」
社会人になったばかりの春斗兄さん。
その給料で2人分の生活を支えるには何回もきついことがあっただろう。
その時ですら、このお金には手をつけなかったの?
「だってこれはみこのお金だし、いつかみこが独り立ちする時が来たらあげようって思ってたからねぇ。」
それでも何回も使うか迷っただろうに…。
ほんと、私は良い人に引き取ってもらったよなぁ。
「ねぇみこ。」
「?なぁに?」
「これだけあったら大学、行けるよね?」
ニヤッと笑ってそう言われた。
「!!!」
「みこが俺に気を使って大学に行かないって言い出すのは薄々察してたからさ、それを無理やり押しきって俺のお金で大学行っても、みこはずっと俺に申し訳ないって思い続けるでしょ?
それだったらみこのお金である両親の遺産で大学に行かせたらどうかなって、ずっと前から思ってたんだぁ。」
春斗兄さんとはもう十数年一緒にいた仲だ。
だからこそ本当に私のことをよくわかっている。
「みこ、俺はみこに大学に行って欲しい。
夢を叶えて幸せだって言っているみこを見たいんだ。」
もうここまで言われてしまったら、私の答えは1つだった。
「春斗兄さん、私大学に行きたい!
だから、だからっ行かせてください!」
それはずっと言えなかったこと。
そうしてこの瞬間、春斗兄さんが言わせてくれたことだった。
「行っておいで、みこ。
俺はどんなところに行っても応援しているからさ。」
そう言って笑った春斗兄さんの顔を私は一生涯忘れない、そう思ったのだった。
遺産相続はみこが一番多かったよぉ。
みこはあの時すごく小さかったから、その遺産は俺に預けられたんだけどねぇ。」
その通帳は使った形跡が全くない。
通帳に入っているお金は1度も増減はなかった。
「まって、春斗兄さん。
この通帳のお金使わなかったの?」
社会人になったばかりの春斗兄さん。
その給料で2人分の生活を支えるには何回もきついことがあっただろう。
その時ですら、このお金には手をつけなかったの?
「だってこれはみこのお金だし、いつかみこが独り立ちする時が来たらあげようって思ってたからねぇ。」
それでも何回も使うか迷っただろうに…。
ほんと、私は良い人に引き取ってもらったよなぁ。
「ねぇみこ。」
「?なぁに?」
「これだけあったら大学、行けるよね?」
ニヤッと笑ってそう言われた。
「!!!」
「みこが俺に気を使って大学に行かないって言い出すのは薄々察してたからさ、それを無理やり押しきって俺のお金で大学行っても、みこはずっと俺に申し訳ないって思い続けるでしょ?
それだったらみこのお金である両親の遺産で大学に行かせたらどうかなって、ずっと前から思ってたんだぁ。」
春斗兄さんとはもう十数年一緒にいた仲だ。
だからこそ本当に私のことをよくわかっている。
「みこ、俺はみこに大学に行って欲しい。
夢を叶えて幸せだって言っているみこを見たいんだ。」
もうここまで言われてしまったら、私の答えは1つだった。
「春斗兄さん、私大学に行きたい!
だから、だからっ行かせてください!」
それはずっと言えなかったこと。
そうしてこの瞬間、春斗兄さんが言わせてくれたことだった。
「行っておいで、みこ。
俺はどんなところに行っても応援しているからさ。」
そう言って笑った春斗兄さんの顔を私は一生涯忘れない、そう思ったのだった。
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