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謎の手紙は二つある?
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さて、ご飯も食べ終わったところで本題に入ろう。
「ねえ、直人お兄ちゃん。」
「どうしたの?
ご飯も食べたし遊ぶ?」
「うーん。
それもいいんだけど!
直人お兄ちゃん、ここ数日で何か変わったことはなかった?」
…ちょっと急すぎたかなこの質問。
「なんかなぞなぞみたいだねぇ…うーん?」
少し考えるそぶりを見せた後、直人お兄ちゃんはぽつりぽつりと話し始めた。
「女神像が壊れたりとか。」
「うんうん。」
「バルトさんが第一騎士団の団長と一騎討ちして勝ってからタリアさんにしこたま怒られて引きずられて行ったり。」
「うんう…ん?」
なんかおかしくなってきてない?
「ウィリエル様が幼い令嬢ばかりに招待状を配って王城でお茶会をしようとしているのを、メイナさんに見つかって怒られたり。」
「待ってなにしてるの?ウィリエルお姉ちゃん。」
なんか王城って色々とパワーバランスがおかしくない?
司書が騎士団長に勝ってメイドが女王に説教してるんだけど?
「あとは…あ、そういえば変な手紙が届いたんだよね。」
「!!?それ、なんて書いてたの?」
王城の変な事情の話から、急に求めていた答えが飛んでくるとびっくりしちゃうよ普通に!
「あー…ミコみたいな幼い子に教える話でもない気がするけど…一応これ。」
直人お兄ちゃんはピラっとポッケから一枚の紙を取り出した。
その紙は、私のところに届いた手紙と全く同じ紙だった。
「っ。読んでもいい?」
「まあいいけど…本当に変な手紙なんだよね。
誰が書いたかもどうやって俺の部屋に置いたかもわからない。
寝て起きたら机に置いてあったんだ。
それに内容だって…」
『勇者を探せ』
私の手紙と比べてもシンプルすぎるほど簡潔に書かれていた。
筆跡は同じだから書いた人は多分同じかな。
「これ、おかしいよねぇ。
勇者に勇者を探せだなんて。」
確かに勇者に勇者を探せと言っているけれど、これの意味はきっとー。
「ミコ?」
「なんで…、」
私には『逃げろ』。
直人お兄ちゃんには『勇者を探せ』。
全く同じ筆跡、同じ紙に書かれた手紙、つまり同一人物が書いたものだとするのならば。
どうして、私たちに全く真逆なことを伝えた手紙を書いたのだろう。
「ミコ、大丈夫?」
黙りこくった私に心配した表情で直人お兄ちゃんは尋ねる。
「あっ…ごめんね、大丈夫!
トランプでもして遊ぼ?」
私は半ば無理やり話をぶった斬った。
正直、これ以上詮索されても困るから。
「えっと…うん?」
疑問系ではあったが同意を得たのでそこから先は2人でトランプをしたり、たまに仕事帰りの騎士さんたちが乱入して参戦したりすることもありながら楽しんだ。
でも、その合間合間にもふと考えてしまう。
あの手紙は一体、誰がなんのために送ったのだろう。
「ねえ、直人お兄ちゃん。」
「どうしたの?
ご飯も食べたし遊ぶ?」
「うーん。
それもいいんだけど!
直人お兄ちゃん、ここ数日で何か変わったことはなかった?」
…ちょっと急すぎたかなこの質問。
「なんかなぞなぞみたいだねぇ…うーん?」
少し考えるそぶりを見せた後、直人お兄ちゃんはぽつりぽつりと話し始めた。
「女神像が壊れたりとか。」
「うんうん。」
「バルトさんが第一騎士団の団長と一騎討ちして勝ってからタリアさんにしこたま怒られて引きずられて行ったり。」
「うんう…ん?」
なんかおかしくなってきてない?
「ウィリエル様が幼い令嬢ばかりに招待状を配って王城でお茶会をしようとしているのを、メイナさんに見つかって怒られたり。」
「待ってなにしてるの?ウィリエルお姉ちゃん。」
なんか王城って色々とパワーバランスがおかしくない?
司書が騎士団長に勝ってメイドが女王に説教してるんだけど?
「あとは…あ、そういえば変な手紙が届いたんだよね。」
「!!?それ、なんて書いてたの?」
王城の変な事情の話から、急に求めていた答えが飛んでくるとびっくりしちゃうよ普通に!
「あー…ミコみたいな幼い子に教える話でもない気がするけど…一応これ。」
直人お兄ちゃんはピラっとポッケから一枚の紙を取り出した。
その紙は、私のところに届いた手紙と全く同じ紙だった。
「っ。読んでもいい?」
「まあいいけど…本当に変な手紙なんだよね。
誰が書いたかもどうやって俺の部屋に置いたかもわからない。
寝て起きたら机に置いてあったんだ。
それに内容だって…」
『勇者を探せ』
私の手紙と比べてもシンプルすぎるほど簡潔に書かれていた。
筆跡は同じだから書いた人は多分同じかな。
「これ、おかしいよねぇ。
勇者に勇者を探せだなんて。」
確かに勇者に勇者を探せと言っているけれど、これの意味はきっとー。
「ミコ?」
「なんで…、」
私には『逃げろ』。
直人お兄ちゃんには『勇者を探せ』。
全く同じ筆跡、同じ紙に書かれた手紙、つまり同一人物が書いたものだとするのならば。
どうして、私たちに全く真逆なことを伝えた手紙を書いたのだろう。
「ミコ、大丈夫?」
黙りこくった私に心配した表情で直人お兄ちゃんは尋ねる。
「あっ…ごめんね、大丈夫!
トランプでもして遊ぼ?」
私は半ば無理やり話をぶった斬った。
正直、これ以上詮索されても困るから。
「えっと…うん?」
疑問系ではあったが同意を得たのでそこから先は2人でトランプをしたり、たまに仕事帰りの騎士さんたちが乱入して参戦したりすることもありながら楽しんだ。
でも、その合間合間にもふと考えてしまう。
あの手紙は一体、誰がなんのために送ったのだろう。
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