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序章 第一節
伝説の日に
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「世界を救う瞳力を持つと云う巫女が生まれる時、二つの月が満ち輝きを増し、時同じく南へと落ち行く尾の長い流れ星が、其の誕生を祝うが如く輝きを放つで有ろう。」
こんな伝説の残る土地に、其の言い伝えの日の夜、王家に赤子が誕生しようとしていた。
しかし、喜びは一時。直ぐに其の喜びは絶望へと暗転する事となる。
王妃がその伝説の日近くに、出産するであろう噂は国中に広まっていた。
勿論、それに目を付ける盗賊とも山賊ともとれる輩達にも、其の噂は届いていた。
盗賊
「親方様」
盗賊の親方
「うむ」
盗賊
「街の医者に吐かせた情報によりますと、明日にでも生まれそうだと」
「此方は、天文学に詳しいと言う、少しばかりおかしな身なりをした男の話によりますと、其の明日にも二つの月が満ち尾の長い流れ星が南へと落ち行くだろうなどと、ぬかしておりやした」
盗賊の親方
「よし」
「わかってやがるな、者共」
盗賊達一同の声で
「おー!」
一方城では、家臣達が慌てている。
王
「何事だ」
家臣
「いっ、いえいえ、今夜にもとの事なので準備を…」
王
「そうか。何やらいつもより慌ただしくしておるようであるが。それに…」
家臣が割って入る様に
「何も問題など起きておりませんので御心配無用であります。では、私は急ぎます故。失礼」
王
「う~ん。伝説の子が生まれるかもしれんと言うのだ。そういうものかも知れんな」
しかしながら、家臣達の慌て様は普通で無かった。
街の医師からの忠告があり、皆動揺していたのである。
街の医師
「明日にでも、王妃様が御出産なされるという事を言ってしまいました。申し訳御座いません。首にその、刃を突き立てられては、その、申し訳御座いません」
家臣
「まさか、明日がその日とあの盗賊共に知られてしまうとは。皆の者、警護を怠るなよ」
家臣の部下達
「はい。この生命にかえても御守り致します」
そして、王妃は産気づいたまま夜を迎える事となる。
それはそれは大きな産声でした。
ここに生まれましたと言わんばかりに。
時程無くして、其れは悲鳴にかき消され、産声は激しい泣き声へと変わる。
盗賊の親方
「はっはっは。返して欲しくばこの城にある全ての財宝をよこせ!で無ければこの糞ガキの生命は無いと思え。はっーはっはっ」
家臣
「戯れ言を言ってないで早くその子を放せ!」
盗賊の親方
「そんなに粋がってもいいのか?ナイト様よー。ははは」
家臣
「くっ、あっ、待てー」
盗賊の親方
「あばよ。近い内に財宝全てを持ってオレ達の山へ来い。でなきゃ判ってるよな。はっーはっは」
家臣
「無念。…王妃は無事か?」
王妃
「私の子、私の娘がぁ、あぁ」
王
「我が子と引き換えに全ての財宝だと?。う~む。止む終えんな」
王妃
「お願いします。王」
王
「わかったから、わかったから…」
そしてその日の夜は過ぎようとしていた。
こんな伝説の残る土地に、其の言い伝えの日の夜、王家に赤子が誕生しようとしていた。
しかし、喜びは一時。直ぐに其の喜びは絶望へと暗転する事となる。
王妃がその伝説の日近くに、出産するであろう噂は国中に広まっていた。
勿論、それに目を付ける盗賊とも山賊ともとれる輩達にも、其の噂は届いていた。
盗賊
「親方様」
盗賊の親方
「うむ」
盗賊
「街の医者に吐かせた情報によりますと、明日にでも生まれそうだと」
「此方は、天文学に詳しいと言う、少しばかりおかしな身なりをした男の話によりますと、其の明日にも二つの月が満ち尾の長い流れ星が南へと落ち行くだろうなどと、ぬかしておりやした」
盗賊の親方
「よし」
「わかってやがるな、者共」
盗賊達一同の声で
「おー!」
一方城では、家臣達が慌てている。
王
「何事だ」
家臣
「いっ、いえいえ、今夜にもとの事なので準備を…」
王
「そうか。何やらいつもより慌ただしくしておるようであるが。それに…」
家臣が割って入る様に
「何も問題など起きておりませんので御心配無用であります。では、私は急ぎます故。失礼」
王
「う~ん。伝説の子が生まれるかもしれんと言うのだ。そういうものかも知れんな」
しかしながら、家臣達の慌て様は普通で無かった。
街の医師からの忠告があり、皆動揺していたのである。
街の医師
「明日にでも、王妃様が御出産なされるという事を言ってしまいました。申し訳御座いません。首にその、刃を突き立てられては、その、申し訳御座いません」
家臣
「まさか、明日がその日とあの盗賊共に知られてしまうとは。皆の者、警護を怠るなよ」
家臣の部下達
「はい。この生命にかえても御守り致します」
そして、王妃は産気づいたまま夜を迎える事となる。
それはそれは大きな産声でした。
ここに生まれましたと言わんばかりに。
時程無くして、其れは悲鳴にかき消され、産声は激しい泣き声へと変わる。
盗賊の親方
「はっはっは。返して欲しくばこの城にある全ての財宝をよこせ!で無ければこの糞ガキの生命は無いと思え。はっーはっはっ」
家臣
「戯れ言を言ってないで早くその子を放せ!」
盗賊の親方
「そんなに粋がってもいいのか?ナイト様よー。ははは」
家臣
「くっ、あっ、待てー」
盗賊の親方
「あばよ。近い内に財宝全てを持ってオレ達の山へ来い。でなきゃ判ってるよな。はっーはっは」
家臣
「無念。…王妃は無事か?」
王妃
「私の子、私の娘がぁ、あぁ」
王
「我が子と引き換えに全ての財宝だと?。う~む。止む終えんな」
王妃
「お願いします。王」
王
「わかったから、わかったから…」
そしてその日の夜は過ぎようとしていた。
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