ファンタジーの世界より日本に転生しました

鯖味噌缶

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第四章 第三節

フライト前

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出発の日。タカシとケンジは朝から空港へタクシーで向う。その間、何故か一言も言葉を交わさなかった。タカシは緊張からか、真剣な顔付きだ。ケンジの方はと言えば、何やら思う所がある様だ。
空港へ着くなり、ケンジはタカシに切り出す。

ケンジ
「タカシ、コーヒー飲んでこうぜ。奢るからよ。」

タカシには察しが付いていた。恐らく、魔眼について聞かれるのだろうと。タカシは答える。

タカシ
「はい。聞きたい事があるんですよね?」

ケンジ
「あぁ。聞きたい事は、分かっているよな?」
「飛ぶ前に話してくれないか?」

タカシ
「勿論です」

二人は、空港のカフェで話し始める。

タカシは、淡々と魔眼を得たキッカケを順序立てて説明する。
一通り説明が終わると、先に購入していたキャラメルマキアートをタカシは啜る。ケンジも続いてコーヒーを啜る。

ケンジ
「なるほどな。結果、生きていてくれて良かった。反省もしている様だし、何より既に前を見て進もうとしている。」
「オールOKと云う事にしておこう」

そう言うと、ケンジは漸くタカシに対して微笑みを見せる。
それを見て、タカシはホッとしたのか、緊張の色も解けて微笑みを返す。

ケンジ
「ところで、今其のレナって娘と話は出来るのか?」

レナ
「はい。出来ます。」

ケンジ
「なるほど、声色も変わるんだな。」
「はじめまして。タカシの兄弟子で、ケンジと云います。」

レナ
「はじめまして。レナトゥスと云います。レナと呼んで下さい。」

ケンジ
「これから、少々大変に痛い思いとかする事になるかも知れません。申し訳無いのですが、タカシ共々覚悟の準備を宜しくお願い申し上げます。」

レナ
「え?痛いんですか?お断りしても宜しいでしょうか?」

ケンジ
「ははは…。断わられちゃったよ。」

タカシ
「嫌々、行きますから。断わんなよレナ。」

レナ
「だって~。痛いの嫌だもん。」

ケンジ
「ははは。痛くない様に善処しよう。それなら良いか?」

レナ
「はい。宜しくお願いします。」

ケンジは未だ笑っている。タカシは善処したから何なんだ。痛いものは痛いだろ。なんて、ワクワク感たっぷりのレナにはとても言えなかった。

二人(三人)は飛行機へと乗り込み、いざ北海道へと向かう。

タカシは思う。飛行機の中でのレナは大人しくしてくれるかなぁ。修行前から、不安一杯なタカシであった。
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