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有名人
疲れた心を休めたい
しおりを挟む重い気分を引き摺りながら,
冬は病棟へと向かった。
朝のミーティングが終わるとすぐに、
師長に呼ばれた。
「月性さん…昨日は病院中大騒ぎだったの。」
「はい…こんな事になっているとは思わず、ご迷惑をおかけして済みません。」
冬は深々と頭を下げた。日本やアメリカからのメディアから病院にインタビューを申し込む電話がひっきりなしに掛かって来たと師長が言った。
「看護部長も,院長先生もあなたの話を聞きたがっているわ。」
…どうしよう。
「今日は仕事にならないわね。」
師長が苦笑いをした。
看護部長に話をし、その後 院長室へ呼ばれ、アメリカの市長からお褒めの言葉をビデオレターで頂き、看護部長や院長には質問攻めにあい、記念の写真撮影。
それだけでお昼になってしまい、食堂へ行けば、知り合いから次々に声を掛けられ、昼ご飯を食べるどころでは無くなってしまった。
午後からは事務長室へ行き、電話のことを謝罪した。応接室で話があると言われ、連れて行かれた。
「びっくりしましたが、大丈夫ですよ。それで、インタビューの日程ですが…。」
冬は勧められたソファに座った。
…へ?
「まだ師長さんから聞いて無かったですか?数日間、日勤勤務扱いでインタビューを受けて頂きたいのですが…あなたさえ良ければ…。」
突然のことで冬は戸惑いを隠せなかった。
「...はぁ。」
「院長には許可を既に貰って居ます。病院の宣伝にもなりますし、私としては、ぜひお引き受けして頂きたいのですが…どうでしょう。」
事務員が、冬に茶を持ってきた。
…もう話はすっかり決定してるのね。
「ええ…それは…勤務の都合もあるでしょうし、師長さえ良ければ、私は構いませんけれど…。」
冬は苦笑いをして引き受けるしかなかった。
病棟へ戻ったのは、日勤も終わりに近かった。
「トウコ!!あんた何回も携帯に電話掛けたのに、全然連絡取れないんだもん!!」
同期が冬の顔を見るなり言った。
「師長…私はどうしたら良いんでしょうか?インタビューなんて受けたく無いんですけれど。それに自分のことを根掘り葉掘り聞かれるのも嫌です。」
「そうよね…あなたならそう言うと思ったんだけど、こればかりは私の一存で決められなかったのよ。院長も喜んでらしたから…。」
師長は済まなそうに言った。
…今日は一日が長かった。
同じことを何度も繰り返し話し、冬は気疲れしていた。
…そして極めつけは 禿…あいつだ。
「月性ちゃん…もう有名人だね。僕も有名人の知り合いが出来て鼻が高いよ。」
…一度…死んでくれないか…禿。
「ねぇ…ニュースになるってどんな気分?色々聞きたいからご飯一緒に行かない?」
小峠がすり寄って来たのを上手にかわしながら言った。
「小峠先生…約束したじゃないですか?仕事以外の事は話さないって。」
ナースステーションのカウンターから、
小鳥遊がPCの前に座り何か入力し始めたのが見えた。小峠は丁度背中になったので小鳥遊がいる事に気が付いていない様子だった。
「ねぇ…他の子とはもう別れたんだ。どうせ彼氏いないんでしょう?月性ちゃんだけだよ本当に俺が付き合いたいのは。」
…この 色ボケ禿がぁぁ。しかもどうせとか言いやがった。
「本当にゴメンなさい。もう無理なんです。」
じりじりと寄って来た小峠に対し冬は出来る限り距離を取る様に動いた。
「ねぇ良いじゃん。」
…なぁ…禿よ。女を口説くぐらい熱心に指示票を書いてくれ。
「本当にごめんなさい。」
少し大きな声を出した。
「最近,素敵な彼氏が出来たんです。
だから駄目なんです。」
小鳥遊はPCを見ながらその言葉をさりげなく聞き、嬉しかった。そして何気なく顔をあげると、冬とカウンター越しに目があった。
「またそんなこと 言っちゃってぇ。」
小鳥遊は小峠の背後から近づき廊下側の壁に寄り掛かりながら冬と小峠の会話を病室の外から静かに聞いていた。
「またそれも嘘じゃないのぉ?医局長の事だって嘘だったしさぁ。あ!もしかして月性ちゃんが付き合ってるのって今泉先生?小鳥遊先生に君のこと色々熱心に聞いてたみたいだから…。カッコいいもんねぇ。今泉先生。」
病室の壁に寄り掛かりながら言った。
「違います…本当にごめんなさい。小峠先生とお付き合いをしていたわけではありませんし、付き纏われても困るんです。」
…ここで付き纏われていることをアピール。
「酷いなぁ…付き纏ってるなんて人聞きが悪い…僕はただ…。」
…ドーーーーーン
「小峠先生は、月性さんに付き纏っていたんですか?それは知りませんでした。」
…背後から突然の医局長の登場。
「えっ?これは…そのぅ」
…ここで…禿焦る!
「他科ならまだしも、病棟で、看護師さんを口説いて欲しく無いですね。丁度良い機会です。お話があるので医局に来てください。月性さんは仕事に戻って良いから…。」
…禿…連行…そして退場。
「月性さんは心配しなくて大丈夫だから。」
小鳥遊は意味深な笑みを浮かべた。
医局から戻っていた小峠は冬に何か言いたげな視線を送って来たが、冬はそれを無視し続けた。
帰宅後、小峠先生を〆ときましたよと小鳥遊は笑った。
「職権乱用ありがとうございました…現場を見つけて頂いて感謝します。」
冬は笑った。
「確かにあれは、僕も聞いていて、キモかったです。他病棟の師長からも色々聞いていたので良い機会でした。」
小鳥遊は笑い冬を抱きしめた。
「今はあなたは…僕のものですから。」
そして冬の耳元で優しく囁き,蕩けそうな笑みを浮かべた。
+:-:+:-:+:-:+:-:+:-:+:-:🐈⬛+:-:+:-:+:-:+:-:+
―――インタビュー当日の朝。
いつもと変わらないが、
冬はげんなりしていた。
「トーコさん なんか今日セクシーですね♪」
「今日は一日中。インタビューなんです。ちゃんと化粧して来いって師長命令。有給消化で嬉しくないよ…師長さん。」
ため息しか出ない冬。
「どこテレビか、ちゃんと聞いてきてくださいね。録・画・し・な・きゃ♪」
反対に小鳥遊は楽しそうだった。
「もう…他人事だと思って。」
…先生と一緒って事がばれなくてホント良かった。
「撮影何時から?」
冬のお尻をもぞもぞ触りだすDr.Eros.
「10時…です。」
…6時に私を起こしてさっきまでしてたじゃない。
「じゃあ時間制限で…しましょっかね♪」
小鳥遊は嬉しそうに冬の形の良いお尻をその大きな手でゆっくりと堪能していた。
「先生だって遅刻するでしょ?」
冬は、口紅のはみ出しをティッシュで取った。
「今日オペ日じゃないし。楽勝です。」
小鳥遊は、そんな冬を後ろから抱きしめ両方の胸を本格的に揉み始めた。
…さぁてと。覚悟を決めて行きますか。問題は後ろの変態をどうするか…だ。
出かける準備が出来ると、胸のもぞもぞが一段と激しくなった。
「せんせぇ…お願いがあるの。」
鏡越しに小鳥遊を見た冬は、少し恥ずかしそうに遠慮がちに聞いた。
「なんでしょう?」
胸の上の大きな手を冬が優しく包み込むと、小鳥遊はますます冬の体にぴったりとくっついて来た。
「先生と…スクラブを着た…カッコ…で…したいの。ずっと前に見たオペ中の先生の姿が…とっても…素敵だったから…時間も無いし…駄目?」
伏し目がちに小鳥遊に頼んだ。
「うーん…家にあったかなぁ。」
冬が甘えて来るなんて、滅多に無いことだ。
小鳥遊の興奮は一気に高まった。
「ちょっと待ってて下さいね♪」
小鳥遊は目をキラキラさせた。
…流石、デ●チン。どんな時にも即対応…だが…今日はそれが裏目に出たようだ。
小鳥遊が、ウキウキしながら部屋へと消えていくのを見て冬はほくそ笑んだ。
「せんせ。時間が無いから早くぅ。」
甘ったるい声を出しながら、小鳥遊がスクラブを探しに入った部屋の前をつま先立ちで素通りし、音を立てない様に玄関で靴を履いた。
…今日のトーコさんは積極的だ♪そうだ今度コスプレさせちゃお♪
小鳥遊が、スクラブに着替えて部屋から颯爽と出てきた。
―――パタ…ン。
玄関のドアが閉まる音がした。
「トーコさん…。ヒドイ。騙された。」
緑のオペ着姿で 期待と股間をはち切れんばかりに、膨らませた小鳥遊は、玄関でひとり立ちつくしていた。
撮影クルーはナーステーション近くの面談室に待機していた。
「おはようございます。宜しくお願いします。」
冬が挨拶すると、ディレクターがやって来て、1回練習をして本番ですからと段取りを告げた。
その中にはプライベートな質問も少しあり、彼氏が居ないと言うと、ディレクターが、看護師さん達との合コンの設定をぜひお願いしますと名刺を渡してきた。
…まさしく職権乱用だな。
冬は苦笑した。日本のテレビのインタビューはスムーズに進んだ。クルーの後ろをオペ着を着た人物が通り過ぎた。
「あれ?小鳥遊先生。今日オペ…無い日ですよね?」
誰かが小鳥遊に聞いた。
「はい…間違えちゃいました。」
ナースステーションから、笑い声が聞こえた。
「あははは…小鳥遊先生でも間違える事があるんですねー。」
朝から和やかな雰囲気の様にも見えたが、冬は少々焦った。
…いや…違うあれは私に対する…無言のプレッシャー。絶対…怒ってる…朝の事。変なお仕置きとかされなきゃ良いけど。
問題はアメリカのクルーだった。打ち合わせとは全く違う質問をしてきた。個人的なことも色々調べて来たらしい。
「アジア人の医師が居たと聞きましたが?」
…これは想定内。
「あの時は夢中で…でも適切な対応を教えて頂き、感謝しています。」
「お知り合いでは無かったのですか?」
「いいえ…偶然あの現場に居合わせただけです。英語で話してましたから国籍までは判りませんでした。私もその方にお礼を申し上げたいです。」
冬は日本人の礼儀正しさや真面目さをインタビュアーは期待していると感じたので丁寧にゆっくりと対応をしていた。
「どうして名乗りでなかったのですか?」
「当然のことをしただけですから。それにバレたら…こんなことになるでしょう?」
冬は冗談交じりに周りの撮影クルーを指さしながら笑うと、スタッフからも笑いが漏れた。
「ご家族はとてもあなたに感謝しているそうです。何か一言。」
…そうだ。あの子達は元気だろうか。
「Hi.カーラとデイビット。あの時はお手伝いをしてくれてありがとう。あなたたちの愛がお父さんに届いたんだと思う。あ…そうだカーラ?ミミにも宜しく伝えてね♪」
「ミミって…あのお人形のことね?」
「はい…とってもシャイで可愛い子なの♪」
クルーから笑いが起こった。あ…それから…と冬は少し真面目な顔になった。
「カーラとデイビットのお父様。あなたの子供さん達が私に勇気をくれました。感謝するべきは、私ではなく、片時も離れずに、付き添いあなたを励まし続けたカーラとデビットです。日本からあなた方のご健康を心からお祈りしています。」
Oh...トーコあなたはなんてスウィートなの!とクルーから声が上がった。
冬はにこやかにテレビに向かって微笑んだ。それをステーションのPCの前に座り聞いた小鳥遊は、思わず口元が緩んだ。
…僕は あなたのそういうところが…とても好きなんですよ。
「何か スタジオに伝えたいことはありますか?」
アナウンサーが静かに聞いた。
「AEDの調達、救急車の要請、車の移動、子供達を励まし続けた方々。私だけではなく、沢山の人々の助けがありました。本当にありがとう♪God Bless America.」
そう言ってインタビューを終えた。
「ただ…アメリカに行くと毎回ご飯を食べ過ぎて太っちゃうのが困るんだけど。」
再び笑いが起こった。冬がマイクを外そうとすると、あ…ちょっと待って下さいとインタビュアーが冬を止めた。
「そう言えば…あなたは以前 同じような現場に遭遇したとか…。」
……。
一瞬にして冬の柔らかく優しい表情は消え去り、険しい表情となった。
「トーコ?」
それでもインタビュアーはしつこく質問を続けた。
「申し訳ありませんが相手があることですのでここでのコメントは控えさせて下さい。」
冬はもうカメラの方は見ておらず、インタビュアーをしっかりと見つめていた。
「そのことが、あの時に助けようと…」
最後の駄目押しに冬は嫌悪感をあらわにした。
「あの場にいたら私に限らず、きっとだれでも手を差し伸べようと思った筈です。」
冬の口調が厳しさを増した。
「すみません。カメラ止めて下さい。質問は今回の事だけにして貰えますか?昔の話ですが、私の中でまだ整理できていないものですから。」
トイレ休憩ということで冬は席を立った。
病棟の看護師や患者が見ている。冬は足早にわざわざ病棟から少し離れたトイレへと向かった。
小鳥遊は指示を書きながら聞き耳を立てていた。
…やはりまだ整理が付いていないのか。
冬の硬い表情を見て思った。
「少し休憩していらっしゃい。疲れたでしょう?」
師長に言われて冬は一息ついた。
「では時間になったら病棟に戻ります。」
冬はそう言って病棟を離れようとした時だった。
「月性さんこの間の学会の資料の件でお話があるので来てもらえますか?一緒にお昼でも食べましょう。」
ナースステーションにいた小鳥遊がにっこりと笑って冬に言った。
…あらいやだ。その爽やか過ぎる笑顔。
冬はギョッとした。
「では、師長さんすみませんが、お昼の時間に月性さんをお借りしますね。」
わざわざ師長にも声を掛けた。
「少し長めに休憩行ってきなさい。お疲れ様~。」
「では…。」
小鳥遊は、満面の笑みで、冬を連れ出した。
…な…何よ。
冬がついていくと,外来とは別の方向にある資料室の前にやって来た。
「あっまた。嫌!」
小鳥遊はさっさと奥のトイレに冬を連れ込んだ。
「あなた今朝僕を騙しましたね?」
…もう絶対そうだと思ったよ。
小鳥遊は、男性トイレに冬を慣れた手つきで押し込めた。
「あんな風に煽られたら、僕が我慢できないの知ってるでしょう?」
「先生は煩悩に負けたんです。」
小鳥遊は冬のスカートをおもむろにたくし上げた。
「これはお仕置きですからね。」
温かい大きな手をショーツの下に滑り込ませた。
…くちゅり。
冬の気持ちとは裏腹に既に蜜を湛えていた。レースのTバックのショーツをきちんと脱がせて畳んで置いた。
「日勤は駄目って言ったのに!」
抵抗しても連れてこられ,拒否すると無駄に時間がかかる事を冬は知っていた。
「ほら見て下さい。僕は、あなたの好きなオペ着ですよ。」
コンドームを手早く付けると立ったまま向かい合う冬の片足を上げすぐに入り込んで来た。
…ぐちゅっ。
「あん…。」
甘い声をあげた。
「いや…なんか…仕事してる時の先生としてるみたい。」
冬はそれだけで自分が興奮するのがわかった。
「僕は今仕事中ですよ?日勤で禁止されてから全然してないので、ムラムラしているのに、挑発する様な事をするからですよ。きちんと責任を取ってくださいね。」
このトイレは小鳥遊のお気に入りだった。大きな鏡が付いていて2人の絡み合う姿が見えるからだった。小鳥遊の背中に手を回して喘ぐ冬を満足げに小鳥遊は眺めていた。
「見てください。あなたのいやらしい格好を。」
小鳥遊は腰をゆったりと前後させていた。
「いや…恥ずかしい。」
小鳥遊は冬の締め付けを断続的に感じ始めた。
「あなた…気持ちよくなるのが早く無いですか?」
「だって…先生が…激しいから。」
必死に快感を堪えている冬を見ていると虐めたくなった。
「これは激しいうちにはいりませんよ?」
意地悪く笑うと,冬の中に深々と腫れあがったそれを何度も挿し抜いた。
「あっ…駄目っ。いきたく…ない。」
自然に動き始めた冬の腰をしっかりと支えて微笑んだ。
「駄目です。お仕置きですからね。」
「あっ…あん…あん。」
冬は快感に翻弄され続けた。
…変態…の馬…鹿。
「いっちゃう…。」
びくびくと冬の体が爆ぜた。
「とっても…素敵ですよ…。」
ぐちゅぐちゅと接続部の音が小鳥遊を興奮させた。
「あぁ駄目…また…いく…。」
冬は小鳥遊の首に手を回して、キスをせがんだ。それは冬からの貪る様なキスだった。小鳥遊はそれを微笑みながら受けていた。
「可愛い…人です。」
小鳥遊は抱きかかえ、便座の上で騎座位になると冬を激しく揺らした。
「深いぃのだぁめぇ~。い…く…。」
少し突き上げるだけで、膣が持続的にキューっと締り冬が何度も果てている事が分かった。
「そろそろ僕も…。」
腰をこすりつける様に揺らすと,冬が甘く啼いた。そして再び激しいキスを交わすとふたりは同時に果てた。コンドームを外し、抱き合ったまま暫く過ごした。
「ああ気持ちが良かった♪」
小鳥遊はスクラブの上に白衣を着ると身なりを整えた。ちらりと鏡を見ると,冬の口紅がべったりと口の周りについていた。
「なんか…こういうの良いですね。」
小鳥遊は嬉しそうに口の周りを拭いた。
…全然楽しく…無いから。
ぐったりした冬を眺めていた。
「さぁ お昼を一緒に行きましょう♪」
小鳥遊は嬉しそうに,冬の真っ白なレースのショーツを自分のポケットに入れた。
「あっ。私のパンツッ!返してよっ。」
冬が慌てた。
「これ気に入ってるんです。」
…やめろ。変態。
「返しなさいっ!」
「冗談ですよ。」
小鳥遊は冬のショーツをポケットから出して香りを嗅いでから冬に返した。
…絶対本気。油断も隙もあったもんじゃ無い。
冬はため息をついた。
それから暫くはニュースなどで、英語から日本語に訳されたものが逆輸入という形で日本で放送された。冬の友人と名乗るひとが一気に増え、困惑した。
病院付属の看護学校からは、その経験を踏まえ、数時間の講義を依頼された。小鳥遊は看護学校で脳外看護の教鞭をとっていたこともあった。
「とっても可愛い子達ばっかりですから、安心してください。」
冬は小鳥遊におかしな励ましを受け、送りだされた。
2-3回程看護師達に英会話レッスンなどをして欲しいと看護部に言われ、その資料を作る傍ら、病棟の新人教育や、看護研究など忙殺され、冬はヘトヘトになった。
また英語しか話せない患者が外来へ来たりすると、そのたびに通訳として呼び出されるため、普段の業務すら難しい状況がその後数ヶ月続いた。
「トーコさん大変そうですね。」
他人事のように笑う小鳥遊に対し冬は殺意すら覚えた。
…黙れエロ!この借りはいつか返す!
そんな中、カーラの父親と家族から長いお礼の手紙が届いた。乾燥しささくれ立っていた冬の心にその手紙は、温かく優しい潤いを与えてくれた。
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