小鳥遊医局長の恋

月胜 冬

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ふたり揃ってズル休み

呆れるほど愛して。

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翌朝、小鳥遊が起きるとベッドに冬の姿は既になかった。今泉の所へ行くと、朝ご飯の支度をしていた。

「先生おはようございます。」

冬は小鳥遊の着なくなったワイシャツをパジャマ代わりに着ていた。朝起きて冬がいる日常をとても幸せに感じていた。一度別れを経験してから、以前よりも余計に愛しいと思えるようになった。

「おはようございます。」

大きなシャツの丈は、太ももの真ん中辺りまであった。屈むと、下着が見えそうで見えない長さだ。

「よく眠れましたか?」

冬は新聞をテーブルの上にそっと置きながら笑った。

「ええ。」

腕は7分丈程に捲り胸元のボタンは2つほど外され、前かがみになると、ブラがちらりと見えてセクシーだった。たまにブラを付けて無い時もあり、その上に薄手のカーディガンを羽織っていた。

特に小鳥遊はそれを新聞を見ながらチラチラ眺めるのが好きだった。
今泉も小鳥遊も冬のこの格好が好きだったが、本人に伝えれば、着なくなりそうなので何も言わない。昨日あれだけ泣いて動揺していた冬は、いつもの冬に戻っていた。

今泉はまだ寝ているようだった。

「朝ご飯もうちょっとなの。待ってて下さいね。」

そう言いながら台所で漬物を切っていた。

「トーコさん…辛い時には、我慢せずに泣いても良いんですよ。」

冬を後ろから強く抱きしめた。

「…ありがとう。」

冬は振り返って、小鳥遊の大きな胸に手を回した。小鳥遊も冬の甘い髪の香りを嗅いでいた。

「暫くこうしてて欲しいの。」

冬は小鳥遊の胸の中に顔を擦りつける様にして長い間、じっと動かずに深呼吸をしていた。

「先生の胸。広くて大きくてあったかくて、大好きなの。」

珍しく甘えて来た冬を小鳥遊は優しく抱きしめていた。いつもはきりっとしている冬がこうして甘えてくるのは大抵お酒を飲んだ時だ。

「…あ。せんせ?当たってる。」

普段の冬では、こんな姿は見られないので、小鳥遊は少々驚いたが、それがとても新鮮で嬉しかった。

…エリックと唯一の繋がりだった愛馬を亡くしたこと、ジェンにもう来るなと言われたことが相当ショックだった事は、容易に想像できる。

小鳥遊の下半身が、冬のお腹に当たり冬は小鳥遊を見上げて言った。

「…キスして。」

小鳥遊は、冬の頭を抱きかかえるようにし、口づけをした。舌が長い間冬と絡み付き、ゆっくりと離れた。

「こんなんじゃ…足りない。」

冬は不満そうに小鳥遊を見上げた。それはまるでお菓子をねだる子供のようで可愛かった。

「トーコさん?あなた大丈夫ですか?」

小鳥遊が戸惑いながら口づけをすると、
その唇を甘噛みした。

「足りないの…全然。」

冬が燃えるような目で小鳥遊を見つめていた。

「トーコさん?」

小鳥遊の声が思わず裏返った。

…何かが…おかしい。

飲酒を疑ったものの、
冬に限ってそんな事はありえなかった。

「もっと…せんせ…が欲しいの。」

冬の柔らかい唇がそう囁き妖しく笑った。

…エッチなトーコさん?

小鳥遊の唇が冬を迎えたが、冬はわざと音を立てて下唇を吸った。触れられてもいない下腹部が、ギシギシと存在を激しく主張し始めた。

…酔ってないのに?

「あなたは…僕を誘ってい…ます…ね。」

話している途中でも、小鳥遊の唇を弄んだ。

――― ちゅっ…ちゅっ。

キスの甘い音が耳に心地が良かった。

…誘惑…?

「だとしたら…?」

冬の眼には、ギラギラとした欲望のようなものが見え隠れしていた。

…トーコさんからの アプローチ?

「愛しているって…。」

とろりとした溶ける様な甘い声だった。

…駄目だ。

「はい…あなたを愛してます。心から…。」

…行かないと…病院へ。

小鳥遊は呪文のように心の中で呟き続けていた。このままでは、理性を失いそうだった。

「じゃあ…それを…。」

…聞いちゃいけない…離れて…着替えなきゃ。

どくどくと下半身に血流が集中し始めるのが判った。

「今…ここで…」

…駄目だ…聞いたら最後。

冷静さを保とうとしても、まるで魔法でも掛けられたかのように、冬から視線が離せなかった。

「今…ここで私に見せて。」

するりと冬の温かい手が、小鳥遊の頬を撫でただけなのに、もっと自分に触れて欲しいとさえ思った。

…逃げられなくなる…から。

「お願い…今…ここで…証明して。」

Tシャツの下から、滑り込んだ冬の手は、小鳥遊の乳首を強く摘まんでいた。

…今のト-コさんは…ゾクゾクするぐらい危険。

いつもは恥じらいながらおねだりをするだけだったが、今日の淫靡な雰囲気の冬から立ち昇るフェロモンと挑戦的な態度は、小鳥遊の征服欲を増長させた。

「朝から僕をこんなに誘惑しておいて、あとで泣いて謝っても許しませんよ。」

小鳥遊もギラギラとした眼差しで冬を刺す様に見据えた。

…ムラムラを通り越して、激しく甚振りつけたい。

そんな衝動がふつふつと湧いて溢れ出した。

「先生が疲れ果てる迄、愛して欲しいの。」

冬は追い打ちを掛けるように小鳥遊の顎に乱暴に自分の方へと向けさせて、濃厚なキスを迫った。

…駄目だ…こんなに挑発されたら。

「先生…お願い。」


「そうですか…良いでしょう。」

発情した冬にくらくらしながらも、冬を抱き上げワイシャツの上から胸を乱暴に揉みしだ。

冬は舌全体を使い、小鳥遊の鎖骨から耳の後ろまで舐め挙げた。ぞくぞくとした快感が小鳥遊の背中に奔った。

「本気で愛して…欲しいんです。」

それは冬からの挑戦だった。

小鳥遊は冬のショーツをずらし、指を冬の中に乱暴に入れた。

「あなた覚悟は出来てますか?僕は本気ですよ?」

普段の優しい小鳥遊の面影は消えて、それはまるで獣が獲物を狙う時のように荒々しかった。

「先生の…覚悟を…見せて?」

…うぅっ。

ふたりはキッチンから壁や、冷蔵庫、食器棚などあちらこちらにぶつかり大きな音をたてながら、ダイニングまで移動し、激しいキスの応酬を繰り広げていた。

…はぁ…はぁ。

ダイニングテーブルの上には、今泉と小鳥遊が起きてすぐ飲むコーヒーのマグカップと少し早い夏の花が飾られた花瓶、トーストが乗る筈の皿などが準備されていたが、それも構わず、小鳥遊は冬をテーブルの上に乗せた。

――― パリン。ガシャーン。

マグカップ、皿、花瓶が次々に床に落ち大きな音を立て割れた。

「私を愛して…もっと…愛して欲しい。」

激しい口づけを交わしながら、冬は小鳥遊の着ているTシャツをたくし上げ、脱がせると、小鳥遊は冬が着ているパジャマ代わりのワイシャツの前立てから手を入れ、おもむろに左右に力任せに開いた。

「僕は腹が立ってきました。あなたの事をどんなに僕が愛しているか、あなたは全く判ってない。」

ボタンがパチパチとはじけ飛び、冬の形の良い白い胸が現れた。
大きな物音に驚いて起きてきた今泉は、ダイニングテーブルの上で激しく絡み合う二人を見て声を挙げた。

「わっ…ちょっとふたりとも…危ないですよ。」

今泉は慌てて箒と塵取りを取りに行き、戻って来ると床に散らばった破片を片付けた。

「はぁー…今日は朝ご飯は外で食べて、そのまま病院へ行きます。」

野性的に絡み貪り合う冬と小鳥遊に向かって言ったが、ふたりは何も答えず貪り合っていた。

「物を壊すのは良いですけど、怪我をしない様にして下さいよ…。」

今泉はやれやれ…と大きなため息をつき、10分程で着替えて部屋から出てきた。

「小峠先生に、小鳥遊先生は具合が悪いので、病院を休みますと伝えておきますから…はぁ。全く。行ってきまぁ~す。」

玄関で靴を履き玄関をさっさと出て行った。


ふたりともお互いを夢中で貪りあい、小鳥遊は指で冬が感じる場所を攻めた。冬は顔をしかめただけで、喘ぐのを堪えていた。

「あなたの事をどれぐらい愛しているかを説明するには、1日じゃ到底足りませんよ。」

荒い息の下で小鳥遊は意地悪く笑い、その指は乱暴に冬の中を掻きまわしている。蜜はたらたらと溢れ流れ出ていた。

「先生が…枯れる迄…私に全て、注いで欲しい…の。」


冬は、快感の波をやり過ごすたびに身体が火照り興奮するのがわかった。

小鳥遊のパジャマのズボンを下し、おもむろに口に咥えた。先端の滑々とした場所を舌先を左右に震える様に動かした。

小鳥遊は必死に声を押し殺していたが、鋭い甘い刺激がはしるたびにビクビクとお尻の筋肉が痙攣した。

「どのように愛したかが…重要でしょう?」

冬は唾液でじゅぶじゅぶといやらしい音をたてながら上下運動を繰り返しながら、小鳥遊の顔を見上げた。

…トーコ。気持ちが良いなんて僕は言わない。

小鳥遊は余裕の表情で、冬の顔を優しく撫でた。ぱりっと太く膨張した先端から無味でさらさらとした液体が口の中に拡がるのを冬は感じた。

「我慢しなくても良いの…先生の愛を見せて欲しいだけ。」

刺激をするたびにそれは、拍動し口の中で膨張し小鳥遊の喜びを冬に無言で伝えた。

「ガクさんの身体…正直ね。」



冬は、口の中から解放すると、糸を引くその先端を小鳥遊に見せつけながら舐めた。そして手で太く長いそれをゆっくりと上下にしごき始めた。

「こんなに大きく…。」

冬はそれを鼻で呼吸しながら、口の中へゆっくりと沈めていく。小鳥遊の引き締まった臀部の筋肉が、深くに押し込まれるたびにピクピクと痙攣した。

「こんなに大きくして…トーコにどうして欲しいの?」

手と口の動きを徐々に早く大きくスライドさせていく。

「…あ。」

小鳥遊が小さな声をあげ、時々腰がひくひくと不随意に動いた。

…これでは、トーコさんの言いなりだ。

快感が酷く押し寄せるたびに、小鳥遊は切なく啼いた。

「言わなきゃ判らないわ。」

片手でふたつの果実を弄びそれらを口に含んだ。冬は小鳥遊を椅子に誘導して、座らせた。

「自分で動いてはいけません。」

冬は淫らな笑みを浮かべた。小鳥遊と向かい合わせに跨いで座り、たっぷりと蜜を湛えた冬の入り口に、先端をそっと当てがった。

「ねえ…どうして欲しい?」

化粧をしていない冬の顔は少女のようで、妖艶な仕草とのギャップに小鳥遊は興奮した。

「入れたい…。」

…トーコさんの誘惑には…勝てない。

苦しくて早く欲望から解放して欲しいと、下半身が疼き辛かった。

「もう少し大きな声で言わないと聞こえないわ。」

冬は小鳥遊をたっぷりと焦らしたかった。

「トーコさんの中に…入れたい。」

冬は先端からくびれまでほんの少しだけ、自分の中へ入れた。

…クチュ…クチュ。

蜜壺からほんの数センチ、くびれが少し出たり入ったりするだけで、それ以上深くすることを冬は拒んだ。

「…あぁ…くっ…はぁはぁ。」

小鳥遊がとうとう声を挙げた。少し入ったところでキュッと締め付けられて、引き抜かれることを繰り返しされ、快感でどうにかなってしまいそうだった。

「駄目だ…もうトーコさんを滅茶苦茶に激しく突き上げたい。」

唇を重ねながら小鳥遊は懇願した。動くたびに、小鳥遊の顔が快感で歪むのを冬は満足そうに眺めていた。

「まぁだ 駄目よ。トーコのこと愛してるのなら、それくらい我慢出来るわよね?」

小鳥遊の顎をギュッと持ちあげ、いやらしく笑った。

…今日の…トーコさんは…攻撃的で…そそられる。

「もう少し…だけ…なら…。」

小鳥遊は喘いでいた。

「勝手にいったりしたら…お仕置きしますからね。」

冬は先端からくびれまでを執拗に出し入れしては、微笑んでいる。小鳥遊からわざわざ見えるように、狭い椅子の端に足を乗せ柔らかい股関節を開き接続部を大胆に見せつけていた。

「ああ…駄目だ…トーコさん…出したい!」

…くぷっ…くぷっ。

出し入れするたびに、冬から破廉恥で生々しい音がした。

「しーっ。静かに。…聞こえる?いやらしい音。」

…くぷっ…くぷっ。

「ええ……聞こえてます…あなたのいやらしい音が。」

小鳥遊はいつでも暴発しそうな勢いだった。先端部と言葉で責められるだけで、こんなに感じてしまうのは初めてだった。

…ほんとは僕より…数倍トーコさんの方が上手だった…のか。

「はぁ…はぁ…はぁ…。」

「…あぁ…くっ…はぁはぁ。」

小鳥遊がとうとう声を挙げた。少し入ったところでキュッと締め付けられて、引き抜かれることを繰り返しされ、快感でどうにかなってしまいそうだった。

「駄目だ…もうトーコさんを滅茶苦茶に激しく突き上げたい。」

唇を重ねながら小鳥遊は懇願した。動くたびに、小鳥遊の顔が快感で歪むのを冬は満足そうに眺めていた。

「まぁだ 駄目よ。トーコのこと愛してるのなら、それくらい我慢出来るわよね?」

小鳥遊の顎をギュッと持ちあげ、いやらしく笑った。

…今日の…トーコさんは…攻撃的で…そそられる。

「もう少し…だけ…なら…。」

小鳥遊は喘いでいた。

「勝手にいったりしたら…お仕置きしますからね。」

冬は先端からくびれまでを執拗に出し入れしては、微笑んでいる。小鳥遊からわざわざ見えるように、狭い椅子の端に足を乗せ柔らかい股関節を開き接続部を大胆に見せつけていた。

「ああ…駄目だ…トーコさん…出したい!」

…くぷっ…くぷっ。

出し入れするたびに、冬から破廉恥で生々しい音がした。

「しーっ。静かに。…聞こえる?トーコのいやらしい音。」

…くぷっ…くぷっ。

「ええ……聞こえてます…あなたのいやらしい音が。」

小鳥遊はいつでも暴発しそうな勢いだった。先端部と言葉で責められるだけで、こんなに感じてしまうのは初めてだった。

…ほんとは僕より…数倍トーコさんの方が上手だった…のか。

「ちょっと休憩…しないと…ホント…駄目。」

…あと…数回…動かされたら。

「あら…誰がトーコさんって私のことを呼んで良いって言いました?病棟で呼ぶように月性さんって呼んで下さい。」

…一番…エッチだ。しかも僕の大好きなお医者さんごっこなんて。

「月性さん…ちょっと…休憩。」

冬は意地悪く笑って、くびれよりもう少し深くまで小鳥遊を入れた。

「あぁーっ。…ホントに…そんなに急に挿しちゃ…アウト…ですって…。」

小鳥遊が前かがみになり腰を引いた。

「ちゃんとトーコにお願いしてください。でないと…。」

冬は再びゆっくりと少し深いところまで腰を落とした。

「月性さん…お願いします…休憩をさせて下さい。」

冬は小鳥遊からゆっくりと立ち上がった。

「…はぁぁぁ。」

小鳥遊が大きなため息をついた。

「良いですか?黙っていったりしたら、お仕置きですよ。今綺麗にしますから動かないで。」

冬は愛液で濡れてテカテカと光る、太く巨大で拍動するそれを、口の中に入れた。先端から根元に掛けて舌を何度も這わせた。

「あーーっ。トー…月性さん…綺麗にしなくて良いです!これじゃ休憩になってません!やめてぇ。」

「駄目よ…綺麗にしなくっちゃ…。」

…くっ…うぅ。

「小鳥遊せんせ?もう出したいの?」

冬がその小さな手で上下させた。
「もう…ホントに…出る…。」

冬は小鳥遊の先を口で吸った。

――― ちゅぅ…ちゅっ…。

唇をすぼめくびれから先端までを集中的に愛撫した。

「…トーコさん…でっ…でるぅ……うっ…ぁぁっ。」

小鳥遊が甘く切ない声で啼くと冬の口の中にスプレーのように液体が広がった。それを綺麗に残さず舐めとった口の中を、力尽きた小鳥遊に見せた。白濁して光沢のあるそれは、冬の口の中いっぱいに広がっていた。

「こんなにいっぱい…出しちゃって…お仕置きだわ。」

そう言ってごくりとそれを飲んだ。小鳥遊はたった一度でこれほどまでに疲れたことは無かった。

「トー…月性さん…もう…降参です…。」

肩で息をしながら小鳥遊は言った。

「小鳥遊医局長…トーコのこと愛してるって言っていたのは嘘だったのね。」

「…そういうわけでは。」

小鳥遊の携帯が鳴った。今泉からだった。冬は携帯を取り小鳥遊の耳へと近づけた。

(小峠先生には伝えておきましたが、大丈夫ですか?)

「は…い…多分…大丈夫…です。」

――― じゅぼっ…じゅぼっ…じゅぼっ。

いやらしい音をたてながら、萎えてしまってもまだ随分と大きなそれを執拗に攻め続けた。

(もう2時間ぐらい経ちますけど、まだしてるんですか?)


――― ガタンッ。

小鳥遊が強い刺激で慌てて腰を引いたので座っていた椅子が大きな音を立てた。


「ええ…まだ…する…みたい…です。」

小鳥遊の逃げた腰を追いかけ、冬は再びそれを口に含んだ。

(ちょっ…小鳥遊先生弱ってませんか?)

…あぁ…ちょっと…やめて…トーコさん。

小鳥遊は苦しみの表情を浮かべていたが、それは再びむくむくと肥大化し始めた。


「は…い。今日の僕は弱って…ます…ね。」


(トウコさんは?トウコさんは、大丈夫ですか?電話を彼女にかわって下さい!)

絶倫小鳥遊がこれほどなんだから、冬は大変なことになって居るんじゃないかと今泉は心配になった。小鳥遊は冬に静かに言った。

「…今泉先生から…です。はぁ…はぁ…。」

「今泉先生…お疲れ様です。」

(あれっ?冬さんは元気なんですね…。)

以外にも冬が元気で今泉は驚いた。

「ええ…大丈夫です。小鳥遊先生は体調が悪いみたいで…明日オペ日なのに心配です。でも今日と明日私はお休みなので、しっかり看病しますから大丈夫です♪」

今泉はいつもと違う雰囲気に違和感を感じて不安になった。

…小鳥遊先生…大丈夫かな。

(今日はなるべく早く帰る様にしますから。)

「はーい♪それでは…」

そう言って冬はさっさと電話を切った。

「…疲れました…。」

小鳥遊はぐったりとしていた。

「何をおっしゃってるんですか。今泉先生がかえってくるまで7-8時間ありますから大丈夫♪」

「…えーっずっとですか?」

小鳥遊が不満を漏らすと、冬が眉を顰めた。

「ええ…先生は一日でも足りないっておっしゃってましたよね?」

「…はい。」

…そうだった。こんな事になるとも知らず、言ってしまった。

「それに泣いてあやまってもゆるしませんって…。今日は何回できるかぁ…記録に挑戦♪」

そういうと、破かれたシャツで、小鳥遊を椅子に座らせたまま後ろ手に縛った、

「はい…手でいたずらしない様に。」

がっちりと結ばれて、手を動かすことが出来なくなった。

「特別にトーコの独りエッチもみせてあげましょうか?」

冬は小鳥遊の耳元で囁いた。すると、休憩中だった小鳥遊が一気に最大の大きさに変化した。

「…あっ。」

「せんせったら単純なんだから♪」

冬は嬉しそうに笑って、再び小鳥遊の膝の上に座った。

「ねえ…小鳥遊せんせ…キスして…。」

冬は小鳥遊の首に手を回して、じゅるじゅると音を立ててキスを重ねた。


「良いコト教えてあげましょうか?」

冬はそう言って大きくなった小鳥遊を再び自分の潤った入り口にそっと押し当てた。

「時々…何も履かずに仕事してるの。」

悪戯っ子のように笑いながら耳元で囁いた。真面目な冬が蔭でそんなことをしていたなんて思ってもみなかった小鳥遊はそれを想像しただけで、下半身が熱くなった。

つい先日もストッキングを引っ掻けたと、小鳥遊と冬が二人だけのナースステーションでスカートの裾を挙げ、伝線した場所を探したことがあった。その時に白いガーターベルトがちらりと見えたが、冬は気にも留めず、場所探しに一生懸命だったのだ。

「え…じゃああの時も?ストッキングが…って言ってた時?」

「ええ…だからガーターの時は、ほぼ履いてませんから♪」

先端をくぷりと蜜壺に浸けた。

「そんなこと言われたら…今度病棟に行った時には意識しちゃうじゃ無いですか。」


冬にもわからなかったが、自分で自分が止められなかった。

「トーコでいつも妄想して欲しいの…。」

小鳥遊の耳たぶをそっと冬は甘噛みした。

「そうしたら…トーコも先生が大きくなっていることを想像して妄想しちゃうから♪」

小鳥遊の乳首を舌で優しく転がした。

「ああ…トーコさんに舐められたら変な気分です。」

そしてズブズブと深く腰をおろした。

「ああ…駄目です…また…いきたくなっちゃいますから。」

小鳥遊の腰が少し引けた。

「ねぇ…今度は先生がトーコのことを満たしてくれるでしょ?」

「トーコさん…のおっぱいに触りたい…腕を外して下さい。」

「せんせ…いけません。月性さんと呼んで下さい。」

冬は両手で小鳥遊の顔を挟んで自分の顔に近づけた。

「月性さん…手を解いて下さい…お願いします。」

冬は小鳥遊の手をそっと外した。すると冬の腰をしっかりとその大きな手で抑えて、冬を深く深く貫いた。

「…あぁ…せんせ…。」

今度は冬が嬌声をあげた。

「僕のことをさんざんたぶらかして…今度は僕があなたにお仕置きです。」

腰を逃がそうとする冬をしっかりとおさえつけ、冬の深い場所を、何度も何度も執拗に突き、ぐりぐりとかき混ぜた。

「あん…そんなことしたら…。」

…駄目だ…今日はなんだか調子が狂って、すぐにいきたくなる…これも冬のせいなのか。

深く何度も突き、早く動かすとあっという間に果ててしまった。

「トーコさんの…馬鹿…今日はあなたのせいですっかり調子が狂ってしまいました。」

椅子の上でふたりは抱き合い、小鳥遊はぐったりとしていた。

…駄目だ…疲れた。


冬は小鳥遊の胸の上に真っ赤なキスマークをつけてすっと立ち上がった。

「先生…お腹空いちゃった…お昼は何を食べますか?」

冬はいつもの可愛らしい冬に戻っていた。

…一体何だったのだろうか?

今泉の部屋でご飯を食べ、綺麗に片づけ、小鳥遊の部屋へとふたりで戻った。

以前から小鳥遊が、して欲しいと言っていたオイルマッサージを時間を掛けてし、お風呂にゆったりと入りながら昼間からワインを飲んだ。

「確かめたかったの…先生が私を本当に愛してくれているのかどうか…。」

冬は少し寂しそうだった。

「本当にごめんなさい…もう二度とこんなことしないから。お仕事も休ませちゃってごめんなさい。」

小鳥遊は冬を抱きしめた。

「良いですよ。僕はあなたに甘えて貰ってとても嬉しかったです。」

付き合い始めてもうすぐ丸1年になるが、冬のこんな我儘は今回が初めてだった。

「先生のことも静さんのことも好き…。後戻りが出来なくなってしまいそうで逃げ出したくなるの…だから、しっかり捕まえていて下さい。」

…冬も不安なのか。

「せんせ?」

「はい。」

「私とずっと一緒に居て下さいますか?」

…えっ…。

冬は小鳥遊の顔をじっと見た。

…今…何をいったんだ?

「私と…これから先も…。」

「トーコさん…それはあなたからのプロポーズと受け取って良いのでしょうか?」

小鳥遊は自分の耳を疑った。

「はい…。」

小鳥遊は強く抱きしめて、冬にキスをしようとした。それを冬は手で止めた。

「どのぐらい…待てますか?」

…え?

「今じゃあありません…少し先になります。今から2-3年掛かるかも知れません。

私やりたい事があるんです。

それでも待っていて頂けるでしょうか?お返事は今でなくても結構です。

小鳥遊は何も言えなかった。

「先生ならお相手は熟女どころか、若い子でもよりどりみどりだと思います。その貴重な時間を無駄に私に使って欲しくないんです。だから考えてからお返事が欲しいの…。もしかしたら、普通の結婚という形では無いかも知れない…。」

…今泉との関係を含めて言っているんだ。

「将来は…正直言えば…赤ちゃんも欲しい…いざとなったら、私一人ででも、ちゃんと育てることが出来るように、あと2-3年待って欲しいの。普通の結婚という形でないのなら猶更」

冬の表情は苦しそうに見えた。

「トーコさん。判りました。ちゃんと考えてお返事させて下さい。」

冬をしっかりと抱きしめた。

…ねえ トーコさん。

「今日はずっと愛し合いましょう。」

「でも…Dr.Erosは疲れたって…。」

「何回出来るか僕も試してみたくなりました。」

冬は苦笑した。

「さぁ…お仕置きの続きです。」

そう言って小鳥遊は冬に襲い掛かった。

「今日は」いっぱいお仕置きして欲しいの…センセの甘い声が聞きたいの。」

「トーコさん…ねえ…ガクさんって呼んで欲しいです♪」

冬の胸に顔を埋めながら、甘えた。

「無理です…だって病棟で間違えて
呼んじゃいそうですもん。」


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「はっきり言います…あなたたちは…
馬鹿じゃないですか?いや、馬鹿でしょ?
馬鹿だっ!!」

今泉は帰宅早々、呆れていた。

「小鳥遊先生っ。今日は朝からAVM脳動脈奇形で10時間オペでしょう?」

早めに帰って来ると言った今泉だったが、緊急オペが入り、帰れなくなってしまった。

小鳥遊と冬の携帯にメールで送ったが、丸一日二人から、なんの返信もなく、特に冬の心配をしていた。

そして日付が変わった深夜、病院から疲れて帰ってきて小鳥遊の部屋へ様子を見に行くと、その心配をよそに、ふたりはまだ絡み合い愛し合っていたからだ。

声を掛けるのも馬鹿らしくなり、今泉は自分の部屋へと戻り、シャワーを浴びさっさと寝てしまった。

翌朝、起きてみるといつもは部屋に冬が作った味噌汁や、炊き立てのご飯の良い香りがするのに、今日は静かだった。暫くすると小鳥遊が起きてきた。

「シャワーの出が良くないので、お風呂を貸して下さい。」

そう言ってボサボサの頭でやって来た。パジャマを脱いだ小鳥遊の胸には、沢山のキスマークがついていた。冬は今まで殆どそんな事をしたことが無かったので、今泉は驚いた。

「小鳥遊先生…ちょっとそれ。」

欠伸をしながら自分の胸をみた。

「あ…トーコさん付けてくれたんです。良いでしょ♪オペ着からは見えないけど、着替える時に注意しなくっちゃ♪」

小鳥遊は鼻歌を歌いながら、とても嬉しそうに自分の胸を撫でた。

…なんだ…まだオフモードのただのDr.ドErosじゃないか。

今泉はコーヒーを小鳥遊に煎れた。

「何時までしてたんですか?」

再び小鳥遊は大きな欠伸をした。

「えー…と。今朝の4時ぐらいまでだったかなぁ。」

「あの人 馬鹿ですね。。」


今泉の初の小鳥遊に対するオフィシャルな”馬鹿認定”発言。

「腕は大丈夫ですが…腰がねぇ。」

伸びをすると、いててっと言って腰を擦り、僕でも流石に寄る年波には、勝てないですねぇ。と、やはり嬉しそうだった。

…やっぱ馬鹿だ。完全な“どバカップル”
じゃないか。

「昨日はエッチを通り越して、魔性の女だったんですよね。トーコさんがねぇ…寝かしてくれなくってね。」

今泉はこんな嬉しそうな小鳥遊を見た事が無かった。

「いやいやいや…絶対先生でしょ?その証拠にトウコさんまだ起きて来ないじゃないですかっ。」

今泉は自分の為に焼いた
目玉焼きを小鳥遊に差し出した。

「次回は騎乗位で体力温存を図ります…反省してます。」

…おい…全然反省してない。

「手術前に、整形外来で腰痛ベルト貰ってこようかなぁ。」

…この人 オンオフが激しすぎる。

「今日はトウコさんと久しぶりにデートへ行こうと思ってたのに…。」

今泉が初めて文句を言った。

「はい…以後気を付けます。」

そう言って、朝食を食べ小鳥遊は病院へ出かけて行った。

10時過ぎに冬が起きてきた。

「静さん…遅くなってごめんなさい。」

今泉は冬にキスをした。

「本当に大丈夫?」

「ええ…一杯寝たので大丈夫です。久しぶりのデート楽しみです♪一緒に混浴入りたいです。先生こそ大丈夫?」

ええ僕は平気ですと言って冬を抱きしめた。箱根の日帰り旅行。車を飛ばしながら現地へと向かった。

「今日はもう駄目かと思ってました。小鳥遊先生は今日AVMのオペなんですよ。腰が痛いって言いながら出かけていきましたよ。」

冬の手は運転中も今泉と繋がれていた。

「でも…今日、あなたは僕のものです。」

冬を見て微笑んだ。

「なんか…改めて言われると恥ずかしいけれど、嬉しいです。」

今泉の温かい手は気持ちが良かった。

「次の休みにでも海に行きますか?」

「良いですね♪その前に水着買いに行かなくっちゃ~。」

冬は笑った。

「あ…僕一緒に選びたい。ビキニが良いなぁ。」

「ひゃ~25超えたらビキニは厳しいですよ。」

「いや…大丈夫♪トウコさんなら。」

想像しただけで楽しそうだと今泉は言った。

「海の中でいちゃいちゃとか…楽しそう~かも。」

「よし!今日の温泉の帰りに買いに行こう!!」

日帰り混浴温泉。冬はどうしても今泉と一緒に入りたかった。平日のせいか、誰も居なかった。

「昨日はどうしちゃったんですか?びっくりしました。」

今泉は笑った。

「自分でも判りません…。」

恥ずかしそうに冬は言った。

「あなた方ふたりは、オンオフの差が激しい気がします。トウコさんは病院ではあんなに真面目なのに、家では可愛らしかったり、妖艶だったり。」

深呼吸をすると、森の香りがした。風呂の傍の竹林が風が吹くたびに、さらさらと音を立てた。

「そんなところも僕は好きだけど。」

そう言って冬にキスをした。

「愛してる。」

今泉はいつも冬に囁いた。

「誰かを心から愛することが怖い…でも静さんと一緒に居ると不安が和らいで穏やかでいられるというか…。我儘ですけれど、ずっとこうして傍に居たい。」

湯船の中でも今泉と手を繋いでいた。

「ねえ…トウコさん。今度僕の家族に会ってくれる?」

さわさわと風が揺れる中で今泉が急に冬に言った。

「えっ。」

冬は戸惑った。

「僕の彼女として。」

今泉は冬を愛しそうに目を細めて見つめていた。


「お会いするのは構いませんけれど…私達の関係を理解してもらえるとは到底思えない。ご家族が悲しむのでは無いかしら?」

三人のこの関係をどのように説明すれば良いのか、冬にも判らなかった。

…3人の関係は3人だけの時は良いけれど。

「僕は理解して貰わなくても、全然構わないけど。」

水の音だけが響いた。

「それと…僕…あなたとしてみたい。小鳥遊先生にも相談しようと思ってる。」

冬を今泉は抱き寄せた。

「え?」

今泉の膝の上に乗せられ、首にキスをされた。冬は一瞬何の話をしているのか分からず、今泉を振り返った。

「あなたとしたいんだ…セックス。」

二人で見つめ合った。

「薬を使えば出来るけど、今までの僕はそこまでして…とは思わなかった。だけど、僕はトウコさんとならしてみたい。」

冬は微笑んだ。

…先生はOKと言うだろうか…。

「小鳥遊先生は、嫌がると思うけど…したい。」

今泉は冬の顔を両手で挟み激しくその唇を求めた。舌がいやらしく絡み付いた。

「あなたのためと言うより、僕がしたい♪なんか昨日の朝のあなたたちを見ていてムラムラしちゃった。」

そう言って今泉は笑うと、冬をギュッと抱きしめた。
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