上司に連れられていったオカマバー。唯一の可愛い子がよりにもよって性欲が強い

papporopueeee

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親睦偏

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「それじゃあアキラさん、また明日に。寝坊したらイヤですよ?」

 そう言ってツキは帰っていった。
 夕飯をいっしょに食べるくらいならしても良かったのだけれど、明日の準備があるから忙しいらしい。

 いったい前日から何をそんなに準備すると言うのだろうか。
 ツキの今までの行動を思うと、どことなく不安を覚えてしまう。

「……心配してたって仕方ないか」

 まずは明日のことよりも今日のことだ。
 無いとは思うけれど、万が一ということもある。

 家の中をツキに荒らされていないか確認しなければ。

「まずはこの部屋かな……」

 そんなに広い部屋ではないし、元々置いている物も多くない。
 軽く確認するだけも、ツキが寛いだ形跡は見て取れた。

「基本はベッドの上か……」

 どうやらツキは主にベッドの上に居たらしい。
 物が動かされた形跡があるのはその周辺だけだった。

「うわっ……まじか、あいつ……」

 ベッドの上をよく見ると、お菓子のカスが落ちていた。
 百歩譲って食べるまでは構わないが、せめて汚さないようにしてもらいたいものだ。

「しかもこれ、家にあったやつだろ……勝手に食ったのか……」

 どうしてここまで人の家で我が物顔ができるのだろうか。
 これは明日はまたお説教をする必要があるかもしれない。

『……っ……すみませんでした』

 脳裏に思い起こされるツキのしょげた姿。
 記憶だとしても、その姿はこちらの心を締め付けてきた。

「……まあ、これもさっきのお説教に含まれてたか」

 ツキはデートを楽しみにしている。
 それこそ夕飯も食べずに帰るくらいに。

 それなのにいきなり説教をするというのはとても可哀想に思えた。
 我ながら甘いとも思うが、怒るのだって大変なのだから仕方ないだろう。

「次はキッチンか」

 ダイニングキッチンはもっと物が少ない。
 パっと見ただけで変化はすぐにわかった。

「そういや、何か作ってくれたんだっけか……」

 キッチンには料理をした痕跡が残っていて、
 冷蔵庫には作った憶えの無い肉野菜炒めと味噌汁があった。

「……まだちょっと温かいな」

 ツキなりに帰ってくる時間を考えて作ってくれたのだろう。
 見当は少し外れてしまったようだけれど、気遣いは感じられた。

「……お礼くらい言っておくか」

 不法侵入者の手料理にお礼を言うのも妙な気分だけれども。
 スマホを操作して、ツキに肉野菜炒めと味噌汁の礼のチャットを送る。

 すると送った瞬間に既読が着いた。
 ちょうどスマホを触っていたのかもしれない。

「さて……ん?」

 スマホをしまって肉野菜炒めをレンジに入れたところで通知音が鳴った。

 ツキが礼への返事をしたのかと思い画面を見ると――

「ぶっ――!?」

 そこにはツキからの短い返事――

『オカズ、追加しておきますね♡』

 それと、俺のベッドの上で裸で布団にくるまっているツキの写真が送られてきていた。
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