上司に連れられていったオカマバー。唯一の可愛い子がよりにもよって性欲が強い

親睦偏

撫で回しました

「うぉっ！？」
「あぁん♡　なんですか、その反応……♡　まるで、女性の大きなおっぱいを初めて生で見た中学生みたいな……ホテル、行きますか……♡」
「いや、行かないけど……」

　しかし、ツキの例えはあながち的外れというわけでもなかった。

　確かにそこはあまり人に見せるような部位ではなくて、
　翠はその大きさに驚いているのだから。

　大きさと柔らかさに言及するのならば、それは女性の大きな胸と比較しても遜色ない。
　違いを挙げるならば、胸は２つあるけれど、それは１つしかないということだ。

「どうですか、アキラさん……ご感想は……♡」
「ツキ……デブってんな……」
「デブってないですから！」
「いや、デブだろ……その腹は……」

　ツキがめくりあげたパーカーの内側には、ぽっこりと膨らんだお腹が隠れていた。

　朝に見せられたくびれなんて見る影もない。
　それは妊婦と言われても納得してしまいそうな、
　中に何かが入っていそうな大きく丸いフォルムをしている。

　いや、確かにそのお腹の内側では、ツキが平らげた可愛いたちが詰め込まれて消化されている最中なのだけれど。

「普段はスマートなんですから、デブじゃないですよ！　ただ一時的にお腹がぽっちゃりしてるだけです！」

　ぽっちゃり。
　それは男性と女性では意味合いが異なる不思議な言葉だ。
　ツキがどちら視点で言っているのかは考えるまでもない。

「一時的なのは間違いないだろうけど……ツキはそれでいいのか？」

　例え今ツキがデブっていようと、朝に見たくびれが嘘になるわけではない。
　ツキの言葉通り、今デブなのは単に胃に食べ物が詰まっているからだ。
　消化が終わればデブではなくなるのだろう。

　しかし、くびれはツキが努力して手に入れたものだったはずだ。
　一次的とはいえ、その努力が無に帰しているのはツキ的に良いのだろうか。

「いいに決まってるじゃないですか」
「即答だな……ちなみに、なんで？」
「だって、このお腹もそれはそれで可愛いじゃないですか♪」
「…………わからんでもないけど」

　ツキのくびれが人間的なエロ可愛いだとすれば、
　今のデブったお腹は小動物的な可愛いだ。

　ベクトルは違うけれど、今のツキのお腹にも魅力があることには異論は無い。

「普段からずっとこのお腹なのは私的にはNGですけど、一時的だったらOKです♪　むしろ、普段とのギャップで可愛さ増し増しですよ♪」
「そうか……ツキがそれでいいならいいけど……」
「くすっ♡　そんな素っ気ないような態度取ってても、視線が誤魔化せてないですよ、アキラさん……♡」
「……何が？」
「いいんですよ……♡　ほら、好きに触ってください……♡」
「くっ……！」

　残念ながら、今回ばかりはツキの言う通りだった。

　今のツキは小動物的に可愛いのだ。
　目の前に猫やら兎やらが居れば、撫で回したくなるのが人というものだろう。

「……それじゃあ、遠慮なく」
「ぁっ♡　アキラさんの手、冷たい……♡」
「おー……これは……結構触り心地いいな……」
「やっ、やだっ……そんな、焦らさないでください……♡」
「……何が？」
「いっ、言わせないでくださいよ……♡　あっ、穴の周りばっかりじゃ……いっ、いやです……♡」
「いや、穴ってなんだよ……へそだろ……」
「んぅっ♡　はっ、はやく♡　はやくぅ♡　ほ、欲しいです……アキラさんのおっきなお指が、欲しくてたまらないんです♡　いっ、挿れてください♡♡」
「いや、さすがにそれはだめだろ！？」