上司に連れられていったオカマバー。唯一の可愛い子がよりにもよって性欲が強い

papporopueeee

文字の大きさ
100 / 149
親睦偏

居酒屋に来ました

しおりを挟む
 たっぷりと洋服を買って。
 軽くアミューズメント施設を見物することになって。
 案の定見物だけで済むはずもなくて。

 はしゃぐツキに付き合っている内に、辺りはすっかり暗くなっていた。

「本当に夕食はここで良かったのか? 朝はファミレスなんて言ったけど、もっと洒落た高い店でも良かったんだぞ?」
「いえいえ、ここでも私は十分満足できますから。何より、個室ってだけでポイント高いですよ♪」
「まあ、ツキがいいならいいけど……」

 ツキとやってきたのはチェーンの居酒屋だ。
 鉄板焼きでも良かったのだが、ツキの強い希望があったためここになった。

「せっかくのデートですもん……アキラさんには気兼ねなくお酒を飲んでもらって、気持ちよくべろべろに酔っていただきたいんです……♡」
「俺を酔わせてどうするつもりだよ……」
「既成事実……良い言葉ですよね……♡」
「何を言ってるんだか……」
「それとも、私のこと酔わせちゃいますか……?」

 もじもじと身をよじって、唇に人指し指を当てるツキ。

「ツキを酔わせて、俺はどうすればいいんだよ?」
「……既成事実♡」
「どっちも同じなのか……」



「それじゃあアキラさんと私の初デートを祝して、かんぱーい♪」
「かんぱい」

 互いに持ったグラスを軽く打ち合わせて、その中身を喉へ流し込む。

 翠はジョッキの生ビール。
 ツキはカルーアミルクだ。

「んー♪ やっぱりこれですよねー……♪」
「本当に好きなんだな、それ」
「はい♪ 甘くて、全然アルコールの味がしなくて、それなのにコクもあって、でも飲みやすくて……大好きです♪」

 幸せそうに堂々と宣言するツキ。

 オカマバーエンジェルでも、ツキはカルーアミルクが好きだと言っていた。
 あの時のツキは猫を被っていて、色々と嘘を吐いていたけれども。
 それでも、カルーアミルクが好きだというのは本当だったようだ。

「カルーアミルク以外にはどんなのが好きなんだ?」
「お酒ですか? んー、あんまりないですかねー……カルーアミルクが断トツで好きです♡」

 そう言って、ツキはまたグラスに口をつけた。
 もう一杯目を飲み干さんばかりのペースだ。

「あ、でもー……」
「なんかあるのか?」
「ビールは圧倒的に嫌いですね♪」

 にっこりと微笑んで、翠の持つグラスを見つめるツキ。
 まるで恨みでもあるのかと、そう勘ぐってしまうような笑顔だった。

「なんか、最近の若い子って感じだな」
「だってそれ、ただ苦くて飲みにくいだけじゃないですか? 美味しいと思って飲んでます?」
「どうだろうな……。ビールは会社の付き合いで飲み慣れたようなもんだし……。強いて挙げるなら、のど越しとつまみとの相性はビールの美味しさって感じるかな」
「ふーん……」
「なんだよ」

 ツキは興味あり気にこちらをじろじろと見ている。
 まさかとは思うが――

「アキラさん、一口もらってもいいですか?」
「言うと思った……。でもただのビールだぞ、これ。他のビールと同じ味だ」
「いいんです。ちょっと飲みたいと思っただけなので。ほらほら、ぷり-ず♪」
「仕方ないな……」

 ツキにビールを渡す。

 ツキは両手でジョッキを持って、
 グラスの淵に唇をつけて、
 ゆっくりとジョッキを傾けて、

 そして――

「……うぇっ」

 大げさと思えるくらいに顔をしかめさせた。

「ほら、言ったじゃないか」
「ほんと、美味しくない……これなら、精液の方がまだましですよ……」

 文句を垂れながら、口直しと言わんばかりにカルーアミルクを飲むツキ。

「…………」

 人の飲んでいる物を精液と比較するのは本当に止めていただきたい。
 おかげで、なんだか飲みにくくなってしまった。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

母の下着 タンスと洗濯籠の秘密

MisakiNonagase
青春
この物語は、思春期という複雑で繊細な時期を生きる少年の内面と、彼を取り巻く家族の静かなる絆を描いた作品です。 颯真(そうま)という一人の高校生の、ある「秘密」を通して、私たちは成長の過程で誰もが抱くかもしれない戸惑い、罪悪感、そしてそれらを包み込む家族の無言の理解に触れます。 物語は、現在の颯真と恋人・彩花との関係から、中学時代にさかのぼる形で展開されます。そこで明らかになるのは、彼がかつて母親の下着に対して抱いた抑えがたい好奇心と、それに伴う一連の行為です。それは彼自身が「歪んだ」と感じる過去の断片であり、深い恥ずかしさと自己嫌悪を伴う記憶です。 しかし、この物語の核心は、単なる過去の告白にはありません。むしろ、その行為に「気づいていたはず」の母親が、なぜ一言も問い詰めず、誰にも告げず、ただ静かに見守り続けたのか——という問いにこそあります。そこには、親子という関係を超えた、深い人間理解と、言葉にされない優しさが横たわっています。 センシティブな題材を、露骨な描写や扇情的な表現に頼ることなく、あくまで颯真の内省的な視点から丁寧に紡ぎ出しています。読者は、主人公の痛みと恥ずかしさを共有しながら、同時に、彼を破綻から救った「沈黙の救済」の重みと温かさを感じ取ることでしょう。 これは、一つの過ちと、その赦しについての物語です。また、成長とは時に恥ずかしい過去を背負いながら、他者の無償の寛容さによって初めて前を向けるようになる過程であること、そして家族の愛が最も深く現れるのは、時に何も言わない瞬間であることを、静かにしかし確かに伝える物語です。 どうか、登場人物たちの静かなる心の襞に寄り添いながら、ページをめくってください。

久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…

しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。 高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。 数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。 そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…

同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。

ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。 真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。 引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。 偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。 ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。 優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。 大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。

隣の親父

むちむちボディ
BL
隣に住んでいる中年親父との出来事です。

OLサラリーマン

廣瀬純七
ファンタジー
女性社員と体が入れ替わるサラリーマンの話

入れ替わり夫婦

廣瀬純七
ファンタジー
モニターで送られてきた性別交換クリームで入れ替わった新婚夫婦の話

BL 男達の性事情

蔵屋
BL
 漁師の仕事は、海や川で魚介類を獲ることである。 漁獲だけでなく、養殖業に携わる漁師もいる。  漁師の仕事は多岐にわたる。 例えば漁船の操縦や漁具の準備や漁獲物の処理等。  陸上での魚の選別や船や漁具の手入れなど、 多彩だ。  漁師の日常は毎日漁に出て魚介類を獲るのが主な業務だ。  漁獲とは海や川で魚介類を獲ること。  養殖の場合は魚介類を育ててから出荷する養殖業もある。  陸上作業の場合は獲った魚の選別、船や漁具の手入れを行うことだ。  漁業の種類と言われる仕事がある。 漁師の仕事だ。  仕事の内容は漁を行う場所や方法によって多様である。  沿岸漁業と言われる比較的に浜から近い漁場で行われ、日帰りが基本。  日本の漁師の多くがこの形態なのだ。  沖合(近海)漁業という仕事もある。 沿岸漁業よりも遠い漁場で行われる。  遠洋漁業は数ヶ月以上漁船で生活することになる。  内水面漁業というのは川や湖で行われる漁業のことだ。  漁師の働き方は、さまざま。 漁業の種類や狙う魚によって異なるのだ。  出漁時間は早朝や深夜に出漁し、市場が開くまでに港に戻り魚の選別を終えるという仕事が日常である。  休日でも釣りをしたり、漁具の手入れをしたりと、海を愛する男達が多い。  個人事業主になれば漁船や漁具を自分で用意し、漁業権などの資格も必要になってくる。  漁師には、豊富な知識と経験が必要だ。  専門知識は魚類の生態や漁場に関する知識、漁法の技術と言えるだろう。  資格は小型船舶操縦士免許、海上特殊無線技士免許、潜水士免許などの資格があれば役に立つ。  漁師の仕事は、自然を相手にする厳しさもあるが大きなやりがいがある。  食の提供は人々の毎日の食卓に新鮮な海の幸を届ける重要な役割を担っているのだ。  地域との連携も必要である。 沿岸漁業では地域社会との結びつきが強く、地元のイベントにも関わってくる。  この物語の主人公は極楽翔太。18歳。 翔太は来年4月から地元で漁師となり働くことが決まっている。  もう一人の主人公は木下英二。28歳。 地元で料理旅館を経営するオーナー。  翔太がアルバイトしている地元のガソリンスタンドで英二と偶然あったのだ。 この物語の始まりである。  この物語はフィクションです。 この物語に出てくる団体名や個人名など同じであってもまったく関係ありません。

処理中です...