上司に連れられていったオカマバー。唯一の可愛い子がよりにもよって性欲が強い

papporopueeee

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親睦偏

酔っぱらったようです?

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「……」
「アキラさん? どうかしましたか?」
「いや……昼の時と違ってあんまり注文しなかったなと思って」

 正面に座るツキとの間に並べられた料理たち。

 お通し。
 フライドポテト。
 焼き鳥盛り合わせ。
 おつまみキャベツ。
 枝豆。

 これから先も追加注文はするだろうが、ふたりで分け合うことも考えれば大した量ではない。
 そもそもツキが注文したのはカルーアミルクだけであり、つまみを選んだのは全て翠である。

 居酒屋であるため酒がメインであるものの、夕食も兼ねての食事だ。
 昼の大食いを考えると、ツキならもっと積極的に注文するかと思っていたのだけれど。

「ああでも、夕飯はいつも納豆とかキムチだけなんだっけ? それとも、昼に食いすぎたからまだ腹が減ってないとか?」
「いえ、単純にメニューが可愛くないからです」

 あっさりと、当たり前と言わんばかりにツキはそう言い放った。

「なるほど……」

 女子にとっては甘い物は別腹とはよく言うが、ツキの場合は可愛いは別腹ということだろうか。

 世の可愛いを摂取することで自身の可愛いを保つ性欲怪獣。
 そんな表現がふと頭に浮かんだ

「あ、でもここの料理に不満があるわけじゃないですよ? 料理は美味しいですし、何よりカルーアミルクがありますからね♪」

 そう言って、ツキは2杯目のカルーアミルクを口につけた。

 喉をコクコクと鳴らしながら、レディキラーカクテルと呼ばれる液体を体内へ流し込んでいく。

「ぷはっ……♪ えへへっ、アキラさんも早く2杯目いきましょうよ♪」
「いや、俺はまだ半分以上残ってるから……」
「いいじゃないですかー♪ それ、イッキ♪ イッキ♪」
「勘弁してくれ……」

 べろべろに酩酊させるというのは冗談ではなかったのだろうか。
 ツキはご機嫌にイッキコールなんて始めてしまった。

「ほらほらー、アキラさーん♪」
「……もしかして、酔ってるのか?」
「んー? 私のことですか? どうなんでしょう……?」

 顔色はいつもと変わらないし。
 ツキのテンションが高いのはいつものことだ。

 しかし、なんだかいつもより楽しそうにしているように思えた。

「ツキって、酒は強いのか?」
「そうですねー。多分、けっこう強い方じゃないでしょうか?」

 そう言ってカルーアミルクを飲むツキ。
 そのペースはあまりにも早く、翠が2杯目に行く前に3杯目に突入しそうな勢いだ。

「バーで働いてるんだし、強いのも当然か」
「あっ、でもー……♪」

 ツキは何かを思いついたような仕草を見せると、カルーアミルクを持ったまま席を立った。

「どうした?」
「えへへー……♪」
「?」

 ツキはそのままスタスタとこちらへ歩いてくると、隣に座って――

「えい♪」
「っ!?」

 体を預けるように、寄り掛かってきた。

「アキラさんといっしょにいるからでしょうか……なんだか酔っちゃったみたいです……♡」

 紅潮した頬。
 とろんとした瞳。
 ふわふわと幸せそうな顔。

 確かにそれは酔った様子そのものだったが、直前に完璧な歩行を見せておいて引っかかるわけもない。
 大した演技だと感心こそすれ、騙されはしない。

「アキラさん……♡」

 肩に乗せられる頭。
 腕に絡む腕。

 引っかからないし、騙されるわけも……

「……心臓バクバクですね?」
「ぐっ……」
「えへへっ♡ かーわいいー♡」
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