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最終日:朝焼けの中、涙を拭って微笑んで
夢中
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どこからだろうか。
笑い声が聞こえる。
目を開けてみれば眼下には都心の街が広がっていて、視点がとても高い。
どうやらボクは空中に浮いているようで、夢の中にいるらしい。
空は真っ黒だ。
一面に雲一つ無く。
輝く星も無く。
太陽も無いのに明るくて。
ただ黒空が広がっている。
地面には人っ子一人もいない。
ビルが立ち並んでいるが窓越しに中を覗いても誰もいない。
飲食店の看板が並んでいても、誰かが通り過ぎることもない。
ただ一つだけ、ぽつんと車が道路の真ん中に停まっていた。
先ほどの笑い声は車の中から聞こえていたようだ。
車は一向に走り出さない。
いつまでも、いつになっても。
それを不思議に思っていると視界に赤い光が入って来た。
車の前方上空で煌々と輝いている停止の赤色。
前進も、左折も、右折も、後退さえも。
動くことを何一つとして許さない信号が、車の前に立ちはだかっていた。
可哀想な車だ。
信号が青に変わらなければ動けない。
せめて何か助けになれないかと車に近寄って運転席を覗く。
そこにはボクが居た。
ああそうだった。
ボクは今車を運転していたのだった。
夢の中に疑問なんていう言葉は存在しないから。
さっきまでふわふわと浮いていたボクは、当たり前のように車の中でハンドルを握っていた。
ハンドル握っているのだから、車を運転しようとしていたというのは真実だ。
しかしボクは車の免許を持っていない。
当然車を運転したこともない。
だから足元にあるペダルの判別も付かなくて。
そもそもペダルの形が見る度に変わっている。
ここまでどうやって車を運転してきたのかもわからなくて。
段々と不安になってきて。
吐き気まで催してきて。
どうか信号が青になりませんように。
そう祈り始めた時、隣にいる少女が声をかけてきた。
その少女はスーツを着ていて、小柄で、茶髪で……。
ああそうだった。
この世界にはボクと少女の二人しか存在しないのだ。
さっきの笑い声もボク達の声に違いなくて、彼女はボクの唯一の親友だった。
『大丈夫だよ、安心しろ』
親友にそう言われるだけで、靄がかかっていた頭がスッキリと晴れ渡る気がしてくる。
このドン詰まりの状況でも大丈夫だという気になってくる。
親友は運転の交代を申し出てくれた。
これでようやく安心できる。
親友なら任せて大丈夫だ。
理由はわからないけど、親友ってきっとそういうことだ。
ボクは席を譲る為に外に出て。
後部座席に座ろうと思ってその扉に手をかけた。
『……』
扉を開けるとそこは一面の赤色で。
見知った頭だけが行儀よくシートに座っていて。
……ああ、そうだった。
笑い声が聞こえる。
目を開けてみれば眼下には都心の街が広がっていて、視点がとても高い。
どうやらボクは空中に浮いているようで、夢の中にいるらしい。
空は真っ黒だ。
一面に雲一つ無く。
輝く星も無く。
太陽も無いのに明るくて。
ただ黒空が広がっている。
地面には人っ子一人もいない。
ビルが立ち並んでいるが窓越しに中を覗いても誰もいない。
飲食店の看板が並んでいても、誰かが通り過ぎることもない。
ただ一つだけ、ぽつんと車が道路の真ん中に停まっていた。
先ほどの笑い声は車の中から聞こえていたようだ。
車は一向に走り出さない。
いつまでも、いつになっても。
それを不思議に思っていると視界に赤い光が入って来た。
車の前方上空で煌々と輝いている停止の赤色。
前進も、左折も、右折も、後退さえも。
動くことを何一つとして許さない信号が、車の前に立ちはだかっていた。
可哀想な車だ。
信号が青に変わらなければ動けない。
せめて何か助けになれないかと車に近寄って運転席を覗く。
そこにはボクが居た。
ああそうだった。
ボクは今車を運転していたのだった。
夢の中に疑問なんていう言葉は存在しないから。
さっきまでふわふわと浮いていたボクは、当たり前のように車の中でハンドルを握っていた。
ハンドル握っているのだから、車を運転しようとしていたというのは真実だ。
しかしボクは車の免許を持っていない。
当然車を運転したこともない。
だから足元にあるペダルの判別も付かなくて。
そもそもペダルの形が見る度に変わっている。
ここまでどうやって車を運転してきたのかもわからなくて。
段々と不安になってきて。
吐き気まで催してきて。
どうか信号が青になりませんように。
そう祈り始めた時、隣にいる少女が声をかけてきた。
その少女はスーツを着ていて、小柄で、茶髪で……。
ああそうだった。
この世界にはボクと少女の二人しか存在しないのだ。
さっきの笑い声もボク達の声に違いなくて、彼女はボクの唯一の親友だった。
『大丈夫だよ、安心しろ』
親友にそう言われるだけで、靄がかかっていた頭がスッキリと晴れ渡る気がしてくる。
このドン詰まりの状況でも大丈夫だという気になってくる。
親友は運転の交代を申し出てくれた。
これでようやく安心できる。
親友なら任せて大丈夫だ。
理由はわからないけど、親友ってきっとそういうことだ。
ボクは席を譲る為に外に出て。
後部座席に座ろうと思ってその扉に手をかけた。
『……』
扉を開けるとそこは一面の赤色で。
見知った頭だけが行儀よくシートに座っていて。
……ああ、そうだった。
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