コツコツと異世界生活楽しもうとおもったのに転生時からほとんどのステータスがカンストしてました

瀬雨

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第一章

神様の悪戯

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 「キョクチ君の死因は…私立の女子高生が車に撥ねられそうになったところを庇い死亡…と、でその女子高生はなんの感謝もしてない、どうする?天罰喰らわしとく?」
「あ、結構です、彼女が生きていただけで十分ですから、」
ていうのは嘘、神様の前だから善人ぶってるだけ
「特技は善人ぶる事、だね?」
さすが神、とでもいうべきだろうか、頭の中読めるのか、後うざい。
「神を侮辱しないでくれる?全部分かるから、残念ながら。」
今のはあえて
「消すよ?君?」
あんた本当にエイレーネか?平和司ってるらしいが。
「え、そんな地獄行きたい?」
いや、どちらかというと異世界転生してコツコツレベル上げして暮らしたい
「あの、そろそろ心の中で会話成り立たそうとするのやめてくれる?一応神の前だからね?」
いじられやすいんだろうなこの神。
「神を侮辱するの一応重罪だからね?」
「すいません、お、面白かったんで。」
笑いを堪えるのに必死だわ今。
「まぁ君の選択肢としては今は天国で一生つまらん日々を送るか、地獄で鬼とイチャイチャするかの二つだね。」
めちゃくちゃ後者の表現が気になるが触れないでおこう。
「…でも例外的に君は早く死んだから、異世界に転生できる、どうする?キョクチソウマ君。」
「異世界転生に、決まってます!!」
「だよね、普通、で君の希望は異世界でコツコツレベル上げ、か。」
「そうですね。」
「特殊能力は?」
「いりません」
そう、僕は本当に最初からやり直したいのだ。
「わかった、じゃあ神を侮辱した点を踏まえて、君の願いは異世界転生と特殊能力無しだけね、」
「え?コツコツは?…」
「罰だよ
「じゃ、行ってらっしゃい、また会う時はもう一度死んだ時だよ。」
あんた、本当に平和を司る神か…
すると、一瞬で視界が歪んでいき、目の前が暗くなっていった。

気づいたら立派な広場のベンチに寝転んでいた、暖かい日差しが頬を照らす、あたりには草が生えているが、ちゃんと整備されているようだ、少し離れた所で子供達が遊んでいる。
「めちゃくちゃ平和じゃないか、神よ。」
向こうのほうに立派なお城が建っている。
そこら辺はちゃんと異世界風なのか。

さて、ここでずっと日向ぼっこしてるわけにはいかないな、少し辺りを散策するか。
公園の出口らしきものを抜けると大きな通りに出た。
「ここら辺はすごい賑わってるな。」
商人や街の住民、冒険者と思わしき人もいる。
「俺、本当に異世界に来たのか…」
数時間前まで明日の物理の課題に追われていたことすら少し懐かしく思えてきてしまう。
そういえば、今俺は一文無しの貧乏人だ、お金を稼がないといけない。まだ高校生だが、そんなことはここでは通用しないはずだ。
やはり、異世界転生といえば冒険者だな、登録する場所は…やはりギルドか。
俺は近くにギルドがないか尋ねた
「あぁ、それなら、あそこの道を左に曲がればすぐだよ。」
「ありがとうございます。」
俺は言われた通りの道に沿って歩いた。すると、一目見たら誰もがギルドだとわかるような建物があった。
「洋風に近い建物だな。」
俺はギルドに入り、受付に向かった。
「何か御用でしょうか?」
受付は女性だと思っていたが案外ちがうようであった。俺の世界でいう公務員みたいな雰囲気だな
「冒険者の登録をしたいのですが。」
「分かりました、それではこちらの紙にステータス情報を書き込んでください。」
ステータスってどうやって見るんだ?
「あの、ステータスの見方がわからないんですけど。」
受付の人は驚いたかのように眉を上げていたが、丁寧に説明してくれた。
ステータスと声に出すと出てくるらしい、ちなみに自分しか見れない。
『ステータス』
そう言うと、目の前にレベルやら名前やらが表示された。

名前/キョクチ・ソウマ
Lv/999
HP/9999
MP/9999
基本攻撃力/9999
防御力/9999
知能/127
運/346
スキル/言語理解、心眼

「…多分、あの神のせいだな。」
俺のコツコツレベル上げ異世界ライフは開始四十五分で終わりを告げた。
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