10 / 13
剣術担当→閨担当→???
三夜目※
しおりを挟む身体が重い、指の先すらも重くて動かない。無防備に晒された喉元にレオンハルト様が噛み付く。掻っ切られてしまうのではないかという不安で目が離せなかった。きっちりと閉められたシャツのボタンが次々に開けられていく。紐やベルトをスルリと解かれ、いとも簡単に脱がされる。やがて、レオンハルト様は下着に手を掛けた。
「はっ…、や、なにを、なさるの、ですか」
声を震わせながらも唯一できる抵抗をする。
けれども、黙り込んだ彼は俺の言葉を無視して下着までも脱がせてしまった。
綺麗な瞳から溢れる涙はやまない。
何故、レオンハルト様はこんなことをなさるのだろうか。
礼儀として剣術後の湯浴みはしたけれど、閨に入るときほど丁寧じゃない。
今夜は触れられないと思っていたから。
「よ、汚れて、しまいます」
俺の陰茎にレオンハルト様のお手が触れた。
止めるけれども、その手は止まらない。恥ずかしい。
あっという間に脱がされた。靴下だけを身に着けた裸をレオンハルト様に見られている。
人形のように転がって動けない身を…。
何が何やら分からない現状と身体の自由が効かない恐ろしさに陰茎はすっかりクビをもたげていた。
まだレオンハルト様にしか触れられたことのない初な陰茎。
だらりと力ないそれをレオンハルト様は、何処からか出した香油を使って刺激する。
「ふっ、ぁ、そ、そんな、ところ…、おやめください」
緊張と恐怖で擦られても陰茎は柔らかいまま。気持ちよさや快楽を追う余裕など無かった。
「んっ、ひ…‥っ!」
そう思っていたが、突如として電流のようなものが背を走った。ゾクゾクとしたそれに背が勝手に仰け反る。レオンハルト様が尻尾に触れたのだ。俺の反応を見たレオンハルトは、今度は身体をうつ伏せにさせて、背に触れる。長い指先が項から背骨、そして尻尾までツーっと伝う。それから付け根の方をグリグリと押し込まれたりスリスリと撫でられたり、尻尾をしゅるしゅると擦られて俺の口からは欲を含んだような声が漏れた。
「ぁっ、は、んくぅ…っ」
次第にその指先は尻尾から後孔へと移動した。
香油を纏った指先がぴたりと、孔にはり付く。
「やっ、だ、だめですっ、きょうは…、準備をしてな、は…ぁ、ぅう」
そう引き止めるが指は無遠慮に入り込んできた。
レオンハルト様は、だんまりで何も応えてくれない。
うつ伏せにされてしまえば、表情も分からない。
段々と視界が滲んでくる。
怖い…、怖い…、こわい…っ。
だけれど、どうしてかレオンハルト様の方が俺よりずっと傷ついているみたいだった。
入り込んできた指先からあたたかなものが流れ込む。腹の中がすっきりしたように感じる。同時にじんわりじんわり熱がまして、段々と中が熱くなっていく。直腸からはとろりとした液体が溢れてきて、まるで汗をかくみたいに濡れてしまう。変だ、これじゃあ雌のようじゃないか。
「ぅ、ぁあ、、」
濡れそぼる後孔、溢れるそれが尻の間を伝い腿の方まで濡らす。レオンハルト様の指は二本に増えて、腹側にあるしこりを揉み込んだ。トントントンと何度も何度も同じ速度で押し込まれる度に甘い刺激が走って、身体がぴくぴくと震える。陰茎は、すっかり立ち上がってタラタラと涎を垂らしていた。
「んぅ…っ、や、ぁ…」
合意ではない行為だ。恐ろしくて、怖くて逃げたいけれど身体が重くて動かない。それなのに、身体は覚えてしまった快楽を貪欲に貪り、喉からはまるで悦ぶような嬌声が漏れた。
ボロルフは、声を殺そうと無意識に唇を噛み締めた。口内に鉄の味が広がる。
ずっと中を弄っていた指が突然、抜かれた。終わったのだろうか、と胸を撫で下ろすのも束の間、今度は別のものが宛てがわれた。指よりも太いそれは、ボロルフの解れた間にあろうことか入り込んできたのだ。
「ひっ……は……っ、」
ずるるううっと、めり込むように入り込んできた見知らぬ質量に驚き目を見開く。耳や尻尾の毛は逆立ち、視界がクラクラして、電光が走った。
「ぁあっ、ぅうん……っ!」
まさか、挿入ってしまったのか、、、?!
肉の中を埋め尽くした熱く固い根は、ボロルフの中を強引に暴いていく。
打ち付けるような抽挿は、前立腺だけではない場所を擦り上げ、処理しきれないほどの快楽が駆け巡った。
自分の意志では動かない身体が、激しい腰の動きに合わせるように揺れ、仰け反る。
ボロルフは、抵抗するのを諦めた。
びくびくと震える身体を必死に抑えて、瞼をぎゅっと閉じた。
瞼の隙間からはじんわりと涙が滲んで、ポロポロと溢れてくる。
この行為が終われば、レオンハルト様は開放してくださるはずだ…。
きっと俺が彼を悲しませた、苦しませて、怒らせてしまったんだ。
だから俺は、全て受け入れなくちゃならない。
俺は、お優しいレオンハルト様をこんなにも傷付けてしまったのか…。
「ん、ぅっ、レオン、ハル、ト様っ……、ぁ、もうしわけ、ありま…せん…っ、、ぁっ、お許…しくださ、ぃ、、」
涙は、一度溢れ出すと止まらなくてボロルフは、グズグズと啜り泣いた。
「ぉれ、わ、かりません…どうして、貴方が…、泣い、ていらっしゃるのか…。ぅうっ、どうして、おれは…、いつも貴方を…っ、傷つけて、しまう、のでしょう……ぅぇっ、ごめ、ごめんなさい、ぃっ…。レオンハルトさま…ぁっ、おれは、ぁどうしたら…、良いのでしょう」
話すうちにどんどんと感情の波が強くなって、悲しさが増してくる。
ああ、レオンハルト様。
貴方のお側が、あたたかいことを知ってしまった俺は貴方から離れることができなくなってしまいそうです。
優しい声や、あのとき笑って下さったお顔が頭から離れないのです。
「ふっ、ぅうっ…、ぐすっ、ぅう」
次第に言葉は嗚咽の中に飲まれていった。
「……っ」
「…ふっ、、、?」
中を穿つ動きが止まり、身体を抑えつけていた重力や拘束がパッと消えてしまった。硬直していた身体に柔らかさと軽さが戻る。挿入されていた陰茎がずるりと抜かれ、ポッカリと穴があいたようなボロルフの後孔は心做しか寂しげだ。くぱくぱと名残惜しそうに開閉する淫らな窄まりからトロリとした液体が溢れた。
「は…、はぁっ、れおん、はる、とさま…?」
呆然とした様子のレオンハルト様は、触れていた手を緩めた。両腕が、だらんと落ちてズリズリと後ずさるみたいに俺から離れる。
「ぁあっ、そんな…、ぼくは、なんてことをっ」
叫ぶと、そのまま頭を抱え込んだレオンハルト様の呼吸がだんだんと不安定に荒くなっていく。
「はぁっ、はあっ…、ちがうんだ、ボロルフ…っ! ぼくはっ、ぼくは、、」
けれども今度は縋るように手を伸ばし、起き上がった俺に抱きつく。
その力は凄まじく、ぎりぎりと苦しかった。
「いや、いやだ、嫌わないで…、ぼくを、ひとりにしないでっ、ボロルフ、、おねがい、ぼくを、ぼくだけを………っ」
混乱した。レオンハルト様が苦しそうだ。
でも俺は、どうすれば良いのだろう。
俺は、指示がないと動けない…。
抱きつき震えるレオンハルト様の頭を撫でようかと手が迷う。
撫でて差し上げよう、そう思い耳の毛先に触れたときだった。
「出て行ってくれ」
「…え、、?」
「この部屋から…出て行くんだ…」
25
あなたにおすすめの小説
入社1ヶ月のワンコ系男子が、知らずのうちに射止めたのはイケメン社長!?
monteri
BL
CM制作会社の新入社員、藤白純太は入社1ヶ月で教育係の先輩が過労で倒れたため、特別なクライアントの担当を引き継ぐことになる。
そのクライアントは、女子禁制ミーハー厳禁の芸能事務所だった。
主人公の無知で純なところに、翻弄されたり、骨抜きにされるイケメン社長と、何も知らない純太がドキドキするお話です。
※今回の表紙はAI生成です
※小説家になろうにも公開してます
幼馴染みのハイスペックαから離れようとしたら、Ωに転化するほどの愛を示されたβの話。
叶崎みお
BL
平凡なβに生まれた千秋には、顔も頭も運動神経もいいハイスペックなαの幼馴染みがいる。
幼馴染みというだけでその隣にいるのがいたたまれなくなり、距離をとろうとするのだが、完璧なαとして周りから期待を集める幼馴染みαは「失敗できないから練習に付き合って」と千秋を頼ってきた。
大事な幼馴染みの願いならと了承すれば、「まずキスの練習がしたい」と言い出して──。
幼馴染みαの執着により、βから転化し後天性Ωになる話です。両片想いのハピエンです。
他サイト様にも投稿しております。
従僕に溺愛されて逃げられない
大の字だい
BL
〈従僕攻め×強気受け〉のラブコメ主従BL!
俺様気質で傲慢、まるで王様のような大学生・煌。
その傍らには、当然のようにリンがいる。
荷物を持ち、帰り道を誘導し、誰より自然に世話を焼く姿は、周囲から「犬みたい」と呼ばれるほど。
高校卒業間近に受けた突然の告白を、煌は「犬として立派になれば考える」とはぐらかした。
けれど大学に進学しても、リンは変わらず隣にいる。
当たり前の存在だったはずなのに、最近どうも心臓がおかしい。
居なくなると落ち着かない自分が、どうしても許せない。
さらに現れた上級生の熱烈なアプローチに、リンの嫉妬は抑えきれず――。
主従なのか、恋人なのか。
境界を越えたその先で、煌は思い知らされる。
従僕の溺愛からは、絶対に逃げられない。
鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる
結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。
冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。
憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。
誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。
鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。
イケメンダブルセンターとアンチ>ファンな平凡な俺
スノウマン(ユッキー)
BL
アイドルグループ【オーバーウェルミング】は圧倒的な歌唱力の深山影月、圧倒的なパフォーマンス力の漣陽太、そして圧倒的な平凡力な俺間桐真緒の3人で結成されている。
大人気の二人と違いアンチしかいない俺だが、メンバーからもファンからも愛される日が果たしてくるのか!?
竜の生贄になった僕だけど、甘やかされて幸せすぎっ!【完結】
ぬこまる
BL
竜の獣人はスパダリの超絶イケメン!主人公は女の子と間違うほどの美少年。この物語は勘違いから始まるBLです。2人の視点が交互に読めてハラハラドキドキ!面白いと思います。ぜひご覧くださいませ。感想お待ちしております。
美貌の騎士候補生は、愛する人を快楽漬けにして飼い慣らす〜僕から逃げないで愛させて〜
飛鷹
BL
騎士養成学校に在席しているパスティには秘密がある。
でも、それを誰かに言うつもりはなく、目的を達成したら静かに自国に戻るつもりだった。
しかし美貌の騎士候補生に捕まり、快楽漬けにされ、甘く喘がされてしまう。
秘密を抱えたまま、パスティは幸せになれるのか。
美貌の騎士候補生のカーディアスは何を考えてパスティに付きまとうのか……。
秘密を抱えた二人が幸せになるまでのお話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる