転生先が同類ばっかりです!

羽田ソラ

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放浪開始・ブドパス編

38.ステータスを再確認するよ

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 1時間半後、すっかり温泉を堪能しきった俺たち3人は再び入口のところで合流した。レニさんは妙にさっぱりしててエリナさんは少しばかり赤い顔でポーッとしている……まさかのぼせたんじゃあるまいな。

「さて、お風呂も終わったことだし夕食にしましょう? トーゴさんは何が食べたいとかありますか?」
「そうだなあ……風呂に入る前は軽くでいいと思ってたけど、何かおなかすいちゃったから普通に食事がしたいな。無難に食べられるやつで」

 黒オークのカツレツも結構好きなんだけど、揚げ物は何か湯上りに食べる感じじゃないかな……となるとスープやシチュー、それかマリネみたいに揚げ物でもさっぱり食べられるのが今は欲しい感じか。焼き物でもいいな。
 まあそうは言っても――

「どこで食事するとかそんなことを言っても、結局初めて来た土地で安心して入れる店なんてそうそうあるわけじゃないんだけどさ。……というわけでエリナさんには毎度毎度同じで申し訳ないけど、総合職ギルドのレストラン行こうか」
「はい、何か自分でも言っててそれがベストかなって思えてきたので大丈夫ですよ。……それにそっちの方が色々楽な気もしますし」
「楽って何が?」
「ほら、道中ステータス確認するだのしないだのって言ってたじゃないですか。夕食ついでにした方がめんどくさくないと思いますけど」
「あ、あー……」

 確かにそんな話もしてたな、魔動車の中で。俺たちの場合、ステータスチェック自体は総合職ギルドに行かずとも自分でウインドウを開けば出来るんだけど、国や社会に認知してもらうにはギルドで行う必要があるらしい。……まああるらしいというか、ウインドウを他の人が認知出来ない以上当然の話だわな。

「よし、それじゃ総合職ギルドに行こう……と、確かギルドのレストランって、エステルだと結構遅くまでやってたよね?」
「ああ、確かにそうですけど……?」
「それだったら先にステータス確認からしちゃおうか。で、食事がてら色々話しつつ今後の方針を立てると」
「そこまで行くとエステルの時とやってる事何も変わりませんね……賛成ですけど。確かレニさんも総合職ギルドで手続きがあったと思いますし」
「私がどうかしましたか?」
「ああ、レニさんも総合職ギルドに行くって話になってたよねって事ですよ。それもあるので、今日の夕飯は総合職ギルドのレストランで食べようかと思ってるんですけど、レニさんもよろしければいかがですか?」
「え? あ、はい。私は構いませんが……よろしいんですか? 夕食前にハイランダーエルフ用ギルドカードを発行してもらうつもりなので、時間が少しかかりますよ?」
「大丈夫です、こちらも夕飯前にステータスチェックをするつもりなので」

 レニさんは少しだけ考えるそぶりを見せると、すぐに顔を上げて答えた。

「それではご相伴にあずかります、宜しくお願いします」



 そんなわけでみんなで仲良く夕飯となったわけだけど、その前に済ませることは済ませてしまおう……というわけで俺とエリナさんは総合職ギルドの受付に来た。レニさんはハイランダーエルフ用の受付があるらしく、少しの間別行動だ。

「いらっしゃいませ、ご用件をお伺いしても?」

 エンマと書かれた名札をつけた受付担当が、エステルのマリアさんよりやや事務的な応対をしてくれる。……まあ首都にあるこの国の総合職ギルドの本部ともなればそうなるのも当然と言えば当然なのかな。

「本日この街に入ったのですが、ステータスチェックの方をお願い出来ますか?」
「かしこまりました。それではギルドカードをご用意の上、こちらの金属板に手を載せてください。本日のチェックはおふたりでよろしいですか?」
「はい、お願いします」
「では男性の方からお願いします」

 言われるままにギルドカードをエンマさんに預け、金属板に右手を載せる。めんどくさくて自分でチェックしていなかったこともあり、この世界に来て以来のステータスチェックだけど、果たして……?



 トーゴ=ミズモト

 HP:403/403
 MP:1662/1662
 STR:128
 DEX:267
 WIL:123
 INT:221
 LUC:61

 取得魔法一覧:
  素材捜索
  素材鑑定
  素材合成
  素材分解
  素材変換
  性質付与
  自動製作
  製作物強化
  ポーション合成
  ポーション鑑定

  ……

  ファイアボルト
  アイスボルト
  サンダーボルト

 戦闘技術一覧:
  斧術初級
  鎚術初級

 登録専門職ギルド:
  鍛冶(銀)
  服飾(銀)
  魔導工学(銀)
  製薬(銀)
  基礎材料(銀)

 総合職ギルドランク:
  軽銀



 お、ちょっとステータスが上がってる。最初から結構高いって話だったけど、それでも結構成長するもんなんだなあ。上り幅が一番大きいのはMPで、その次がHPか。逆にDEXなんてカンスト寸前なのか全然上がってない。……まあ、これだけあれば生産には困らないみたいな事をマリアさんも言ってたしな……

「はい、結構です。……なるほど、エステルの支部の報告にあった通りですね。規格外のステータスです……それでは次は女性の方、お願いします」
「……? え、あ、私ですか?」
「ああ、そうだった。すいませんエンマさん、エリナさんはジェルマ語しか喋れなくて」
「いえ、お気になさらず。こちらこそ配慮が足りず申し訳ございませんでした。それではそちらの方も、ギルドカードをご用意の上金属板に手を載せてください」
「あ、はい。分かりました」

 ……そう言えばエリナさんのステータス、機会がなくて全然見てないんだった。どれどれ……



 エリナ=サンタラ

 HP:212/212
 MP:153/153
 STR:98
 DEX:74
 WIL:88
 INT:91
 LUC:78

 取得魔法一覧:
  素材捜索
  素材合成
  ポーション鑑定
  ポーション調合
  ファイアボルト
  アイスボルト
  サンダーボルト
  ロックボルト
  ファイアショット
  アイスショット
  サンダーショット
  ロックショット
  ヒール
  ワイドヒール

 戦闘技術一覧:
  鈍器軽量化
  直感による回避上昇
  剣術中級
  鎚術初級
  斧術初級
  小具足術初級
  格闘術初級

 特殊技能一覧:
  言語把握初級

 登録専門職ギルド:
  なし

 総合職ギルドランク:
  軽銀



 ……
 えっ、めっちゃ強くないすか? っていうか取得魔法の量もさることながら、戦闘技術の剣術中級って……確か製本ギルドで読ませてもらった本によると、本読んだだけじゃ絶対取れないはずなんだけど、もしかしてどこかで剣術の練習でもしてたの?
 っていうか何だろうこの特殊技能の言語把握初級って。

「わあ、嬉しいですトーゴさん! 私、HPが倍増してますよ! 他も2割くらい上昇してます! DEXは……アレですけど」
「いや、あの時のマリアさんの口ぶりからすると、今のままでもエリナさんは十分強いと思うけどね? LUCに至っては俺より高いし。ね、エンマさん?」
「そうですね、今のままでも十分冒険者として活躍出来るステータスです。ギルドカードに登録されている情報によると、専門職ギルドには一切登録されていないようですが、よろしければ冒険者ギルドに所属されてはいかがでしょう?」

 冒険者ギルド……そう言えばそんなのもあったな……凄く転生ものっぽくて、逆に何をやるギルドなのかいまいちよく分かってないんだけど。ああいうのって結構定義とかを曖昧にしてる感あるよね……
 でもエリナさんは好きそうだなあ、なんて思いつつ彼女の方を見ると、予想に反してやや微妙な反応。

「……そう言えば冒険者ギルドってどんなギルドなのか知らないんですけど、何をするギルドなんですか?」
「冒険者ギルドは狩猟と対盗賊護衛を専門にするギルドです。以前は護衛ギルドと狩猟ギルドで分かれていたんですが、範囲が被ることが多くなったので合併して冒険者ギルドとなったんです」

 ……なるほど、イメージ通りと言えばイメージ通りだな。命の危険に常にさらされている辺りは冒険する者だから間違ってはいない……のか?
 でもそうなるとさすがに……

「ごめんなさい、私の護衛対象はトーゴさんひとりで十分です」

 だよねえ、俺もエリナさんのイメージにはあまり合わないと思うし。……っていうか今のエリナさんのセリフ、ちょっと照れ臭いな。



---
ぅゎエリナさんっょぃ(

ところでこの世界、普通の転生モノに比べて冒険者ギルドはあまり目立たなかったりします。
群れに対するような大規模な魔物討伐なんかは国軍だかが担当していて、散発的かつ小規模な討伐は狩猟扱いで冒険者ギルドの担当。その他のギルドの担当範囲と言えば私営隊商・行商などの護衛くらいです。

次回更新は12/29の予定です!
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