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閑章 新たな仲間と子供達
土産話
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家に入ったギャガン達にミラルダが一通り家の事を説明した後、彼らは取り敢えず風呂に入って旅の垢を落としリビングで一息ついた。
「なるほどな、先ほどのトーマスやその娘とは血のつながりは無いわけだ」
「ああ、でも血のつながりは無いけどこの子達は家族だよ……」
部屋着に着替えソファーに座ったミラルダが、膝の上に乗ったミミの頭を撫でながらしみじみと言う。
威圧感のあるギャガンの姿に警戒したのか、他の子供達はドアの影から遠巻きにその様子を眺めている。
ミラルダの向いのソファーにドカッと腰を下ろしギャガンは、子供達に警戒されている事を気にした様子も無く口を開いた。
「しかし風呂があるたぁ、中々に裕福な家だな」
ギャガンはそう言って、体を洗いツヤツヤになった毛並みを光らせながら笑みを浮かべた。
「そういえばロガエストじゃあ、あんまり湯舟に浸かる風呂は見かけなかったねぇ」
「ロガエストは草原と砂漠の国だからな。水は貴重なんだ」
「なるほどねぇ」
ミラルダの言葉にギャガンの隣に座ったグリゼルダが答える。
ミラルダ同様なるほどと健太郎は心の中で頷いた。
「コホー」
だから風呂はサウナ的な蒸し風呂だったのか。
ロガエストの王宮で入った風呂は石を熱して、それに水を掛け蒸気を発生させる物だった。
普通の人はそれでいいのだろうが、健太郎的には温度はある一定以上は感じないし汗も出ない。
あれなら水を被った方が汚れが落ちそうだと思っていた。
まあ、ロガエストではその水自体が余り無かったのだが……。
「キュエー(やっぱり硬い)」
そんな事を考えた健太郎の左手をガジガジとキューが齧っている。
健太郎がそれに少し懐かしさを感じていると、甲高い笑い声が彼の耳に響いた。
"ヒッヒッヒッ、戻ったんだねぇ"
それにビクッと体を震わせながら振り向くと、ニタリと笑ったレベッカが健太郎の座ったソファーの後ろにいつの間にか立っていた。
「コッ、コホーッ!?」
そっ、それ、止めてくれないかなぁ!? 心臓に悪いからッ!!
「ん? これは……ゴーストか?」
「確かに妙な気配がするなぁ」
グリゼルダとギャガンが誰もいない健太郎の後ろに視線を送る。
どうやらグリゼルダは角で、ギャガンは獣人特有の鋭敏さでレベッカの存在を感じ取ったようだ。
「そりゃ多分、あたしの師匠だよ」
「師匠?」
「ああ、師匠はどうも死んだ後、あたしが心配でこの世に留まっちまったみたいなんだ」
「クククッ、確かにお前ぇはどっか抜けてるからなぁ」
「うるさいよギャガン。それでミシマ、師匠はなんだって?」
「コホーッ」
旅の様子を聞かせろってさ。
「旅の様子ねぇ……」
「ミラ姉、ミミも聞きたいッ!!」
「まぁ、良いけど」
「僕も聞いていいかな?」
お茶を用意していたトーマスが、テーブルに人数分のカップを並べながらミラルダに尋ねる。
彼は将来はミラルダを助ける為に冒険者になるつもりだったので、その表情は真剣だった。
「ふぅ……じゃあ、椅子を持ってきな」
「分かった」
「冒険のお話をしてやるから皆もこっちにおいで。この黒豹は見た目はこんなだけど、ただのお調子者だから大丈夫だよ」
「誰がお調子者だッ!!」
「調子に乗って車になったミシマを乗り回したじゃないか、王様の部屋を壊してさぁ」
声を荒げたギャガンにミラルダがジトッとした視線を送る。
「そうだな、確かにこの猫は目先の楽しさに目を奪われがちだな」
「ググッ……」
「グリゼルダ。あん時ぁ、あんたも一緒になってはしゃいでたろ?」
「うっ……あれは知的好奇心が疼いて……」
ミラルダが平然と二人と会話しているのを見て安心したのか、扉の影で様子を窺っていたケント達もギャガンに視線を送りつつ、ソファーの周りに集まった。
"ふむ、じゃあ話を聞かせて貰おうかねぇ"
「えっと、クルベストを出て南に向かったあたしとミシマは……」
一通り冒険の経緯を語り終えると、子供達は一斉に健太郎達に質問をぶつけた。
「ミラ姉、砂漠の砂ってどんな色? あと触り心地は?」
絵が好きなルックは砂の事が気になったようだ。
「そうだねぇ、色は黄色くてサラサラ、朝日が砂漠に射すと金色に光るんだ。凄く綺麗だったよ」
「金色に……僕も見てみたいなぁ」
ボンヤリと虚空を見上げたルックの横では、健太郎にしがみ付いたミミが顔を見上げながら彼に尋ねる。
「ドラ○もんは一杯お水を出せるの?」
「コホー……」
いやアレは俺が水を出したわけじゃなくてだねぇ……。
「僕は砂竜が気になるなぁ……ねぇ、ミシマさん、砂竜の鱗とか拾ってない?」
いつか健太郎にアメジストを見せていたジェフは、砂竜の素材に興味を示したようだ。
「コホーッ」
ごめん、今回は君の喜びそうな物は特に無いよ……次は何か持って帰るね。
「約束だよッ!!」
健太郎が首を振り、ジェスチャ―でそう伝えると、ジェフは嬉しそうに笑った。
そうかと思えば。腕白坊主のケントが両手を握って健太郎に向かって声を張り上げる。
「ねぇ、ねぇ、ドラ○もん、ミラ姉が話してたおっきな弩になってよっ!!」
「コホー……」
ケント、アレは超危ないから……。
ケントの願いに健太郎が首を振っていると、おずおずとグリゼルダに近づいたおませなシャラが口を開く。
「あの、グリゼルダさんは砂竜みたいに、キューともお話出来ますか?」
「あ、ああ……使役では無く意思の疎通ぐらいならすぐにでも可能だと思うが?」
「凄いッ!!」
「そっ、そうか……」
「うんッ!! あのね、あのね、キューは何でも食べるけど、特に何が好きが聞いて欲しいのッ!!」
「……竜の好みか……確かに好みが分かれば飼育もやりやすいだろうな……よし、いいだろう」
「やったぁ!!」
その隣ではトーマスが真剣な顔でギャガンに語り掛けていた。
「ギャガンさんは剣士なんですよね?」
「おう、俺はロガエスト最強の剣士だッ!」
「……あの、僕に剣術を教えてもらえませんか? 僕、冒険者になりたいんです」
「冒険者にねぇ……」
ギャガンは金の瞳をひょろっとしたトーマスの体に向けた。
「あの、駄目ですか?」
「坊主、やるからには俺は手は抜かねぇ。それでも俺に剣を習いたいか?」
「……はいッ!! 僕、強くなってミラ姉を助けたいんですッ!!」
「フンッ、中々に気合の入った返事だ……いいだろう、じゃあまずは走り込みから始めるぞ」
「えっ、素振りとかじゃあ……?」
「馬鹿野郎ッ!! そいつはテメェのガリガリの体に筋肉がついてからだッ!!」
「はっ、はいッ!!」
ワイワイと子供達の質問とそれに対する答えが響く中、おもむろにレベッカが口を開く。
"一つ気になっている事があるんだけどねぇ"
「コホー?」
気になっている事?
健太郎が虚空に首をかしげると、それに気付いたミラルダが口を開く。
「何だい師匠?」
"あんたら、あたしの作った魔法の鞄を持ってったろう?"
「コホーッ」
ああ、持ってたな、そういえば。俺のはほぼ大剣を運ぶ為に使ってたから、ミラルダに預けっ放しになってたよ。
"あの鞄を使えば別にミシマが車にならなくても、大量の物資を運べたんじゃないのかい?"
ほぼ、同時通訳の様に健太郎はジェスチャーでミラルダにレベッカの答えを伝える。
最近の妙な意思伝達の精度も手伝って、それは殆どタイムラグ無くミラルダに伝わった。
「コホー……コホーッ!?」
「あ……ああッ!?」
"あんた等、やっぱりどっか抜けてるねぇ……"
やれやれとため息を吐くと、レベッカはこの様子じゃ、まだまだ眠る訳にはいかないねぇと続け首を振った。
「なるほどな、先ほどのトーマスやその娘とは血のつながりは無いわけだ」
「ああ、でも血のつながりは無いけどこの子達は家族だよ……」
部屋着に着替えソファーに座ったミラルダが、膝の上に乗ったミミの頭を撫でながらしみじみと言う。
威圧感のあるギャガンの姿に警戒したのか、他の子供達はドアの影から遠巻きにその様子を眺めている。
ミラルダの向いのソファーにドカッと腰を下ろしギャガンは、子供達に警戒されている事を気にした様子も無く口を開いた。
「しかし風呂があるたぁ、中々に裕福な家だな」
ギャガンはそう言って、体を洗いツヤツヤになった毛並みを光らせながら笑みを浮かべた。
「そういえばロガエストじゃあ、あんまり湯舟に浸かる風呂は見かけなかったねぇ」
「ロガエストは草原と砂漠の国だからな。水は貴重なんだ」
「なるほどねぇ」
ミラルダの言葉にギャガンの隣に座ったグリゼルダが答える。
ミラルダ同様なるほどと健太郎は心の中で頷いた。
「コホー」
だから風呂はサウナ的な蒸し風呂だったのか。
ロガエストの王宮で入った風呂は石を熱して、それに水を掛け蒸気を発生させる物だった。
普通の人はそれでいいのだろうが、健太郎的には温度はある一定以上は感じないし汗も出ない。
あれなら水を被った方が汚れが落ちそうだと思っていた。
まあ、ロガエストではその水自体が余り無かったのだが……。
「キュエー(やっぱり硬い)」
そんな事を考えた健太郎の左手をガジガジとキューが齧っている。
健太郎がそれに少し懐かしさを感じていると、甲高い笑い声が彼の耳に響いた。
"ヒッヒッヒッ、戻ったんだねぇ"
それにビクッと体を震わせながら振り向くと、ニタリと笑ったレベッカが健太郎の座ったソファーの後ろにいつの間にか立っていた。
「コッ、コホーッ!?」
そっ、それ、止めてくれないかなぁ!? 心臓に悪いからッ!!
「ん? これは……ゴーストか?」
「確かに妙な気配がするなぁ」
グリゼルダとギャガンが誰もいない健太郎の後ろに視線を送る。
どうやらグリゼルダは角で、ギャガンは獣人特有の鋭敏さでレベッカの存在を感じ取ったようだ。
「そりゃ多分、あたしの師匠だよ」
「師匠?」
「ああ、師匠はどうも死んだ後、あたしが心配でこの世に留まっちまったみたいなんだ」
「クククッ、確かにお前ぇはどっか抜けてるからなぁ」
「うるさいよギャガン。それでミシマ、師匠はなんだって?」
「コホーッ」
旅の様子を聞かせろってさ。
「旅の様子ねぇ……」
「ミラ姉、ミミも聞きたいッ!!」
「まぁ、良いけど」
「僕も聞いていいかな?」
お茶を用意していたトーマスが、テーブルに人数分のカップを並べながらミラルダに尋ねる。
彼は将来はミラルダを助ける為に冒険者になるつもりだったので、その表情は真剣だった。
「ふぅ……じゃあ、椅子を持ってきな」
「分かった」
「冒険のお話をしてやるから皆もこっちにおいで。この黒豹は見た目はこんなだけど、ただのお調子者だから大丈夫だよ」
「誰がお調子者だッ!!」
「調子に乗って車になったミシマを乗り回したじゃないか、王様の部屋を壊してさぁ」
声を荒げたギャガンにミラルダがジトッとした視線を送る。
「そうだな、確かにこの猫は目先の楽しさに目を奪われがちだな」
「ググッ……」
「グリゼルダ。あん時ぁ、あんたも一緒になってはしゃいでたろ?」
「うっ……あれは知的好奇心が疼いて……」
ミラルダが平然と二人と会話しているのを見て安心したのか、扉の影で様子を窺っていたケント達もギャガンに視線を送りつつ、ソファーの周りに集まった。
"ふむ、じゃあ話を聞かせて貰おうかねぇ"
「えっと、クルベストを出て南に向かったあたしとミシマは……」
一通り冒険の経緯を語り終えると、子供達は一斉に健太郎達に質問をぶつけた。
「ミラ姉、砂漠の砂ってどんな色? あと触り心地は?」
絵が好きなルックは砂の事が気になったようだ。
「そうだねぇ、色は黄色くてサラサラ、朝日が砂漠に射すと金色に光るんだ。凄く綺麗だったよ」
「金色に……僕も見てみたいなぁ」
ボンヤリと虚空を見上げたルックの横では、健太郎にしがみ付いたミミが顔を見上げながら彼に尋ねる。
「ドラ○もんは一杯お水を出せるの?」
「コホー……」
いやアレは俺が水を出したわけじゃなくてだねぇ……。
「僕は砂竜が気になるなぁ……ねぇ、ミシマさん、砂竜の鱗とか拾ってない?」
いつか健太郎にアメジストを見せていたジェフは、砂竜の素材に興味を示したようだ。
「コホーッ」
ごめん、今回は君の喜びそうな物は特に無いよ……次は何か持って帰るね。
「約束だよッ!!」
健太郎が首を振り、ジェスチャ―でそう伝えると、ジェフは嬉しそうに笑った。
そうかと思えば。腕白坊主のケントが両手を握って健太郎に向かって声を張り上げる。
「ねぇ、ねぇ、ドラ○もん、ミラ姉が話してたおっきな弩になってよっ!!」
「コホー……」
ケント、アレは超危ないから……。
ケントの願いに健太郎が首を振っていると、おずおずとグリゼルダに近づいたおませなシャラが口を開く。
「あの、グリゼルダさんは砂竜みたいに、キューともお話出来ますか?」
「あ、ああ……使役では無く意思の疎通ぐらいならすぐにでも可能だと思うが?」
「凄いッ!!」
「そっ、そうか……」
「うんッ!! あのね、あのね、キューは何でも食べるけど、特に何が好きが聞いて欲しいのッ!!」
「……竜の好みか……確かに好みが分かれば飼育もやりやすいだろうな……よし、いいだろう」
「やったぁ!!」
その隣ではトーマスが真剣な顔でギャガンに語り掛けていた。
「ギャガンさんは剣士なんですよね?」
「おう、俺はロガエスト最強の剣士だッ!」
「……あの、僕に剣術を教えてもらえませんか? 僕、冒険者になりたいんです」
「冒険者にねぇ……」
ギャガンは金の瞳をひょろっとしたトーマスの体に向けた。
「あの、駄目ですか?」
「坊主、やるからには俺は手は抜かねぇ。それでも俺に剣を習いたいか?」
「……はいッ!! 僕、強くなってミラ姉を助けたいんですッ!!」
「フンッ、中々に気合の入った返事だ……いいだろう、じゃあまずは走り込みから始めるぞ」
「えっ、素振りとかじゃあ……?」
「馬鹿野郎ッ!! そいつはテメェのガリガリの体に筋肉がついてからだッ!!」
「はっ、はいッ!!」
ワイワイと子供達の質問とそれに対する答えが響く中、おもむろにレベッカが口を開く。
"一つ気になっている事があるんだけどねぇ"
「コホー?」
気になっている事?
健太郎が虚空に首をかしげると、それに気付いたミラルダが口を開く。
「何だい師匠?」
"あんたら、あたしの作った魔法の鞄を持ってったろう?"
「コホーッ」
ああ、持ってたな、そういえば。俺のはほぼ大剣を運ぶ為に使ってたから、ミラルダに預けっ放しになってたよ。
"あの鞄を使えば別にミシマが車にならなくても、大量の物資を運べたんじゃないのかい?"
ほぼ、同時通訳の様に健太郎はジェスチャーでミラルダにレベッカの答えを伝える。
最近の妙な意思伝達の精度も手伝って、それは殆どタイムラグ無くミラルダに伝わった。
「コホー……コホーッ!?」
「あ……ああッ!?」
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