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9 出会い(雪久)
一度手を離せば、二度と戻ってくる保証はない。だから、大切なものほど手を離すな。
そう言ったのは誰だったか。もう、覚えてはいない遠い記憶。
信じたくないが俺、雪久には前世の記憶というものがある。
着物まだ着ていた時代の人間だった俺は、椿という女性と結婚した。
整えられ切り揃えられ長い髪の毛は人形のようで、謙虚で穏やかな佇まい、まさに貴族のお雛様というのが、最初の印象だった。
その女性と結婚する事なったのは、親が見合いを勝手に決めてのこと。
個人より家を守ることが大事とされた時代で、親が仲人となりお見合い結婚はよくある普通のことだった。
実際、親もそうだった。不満がないと言われれば嘘になるが世間がそうなら仕方ないと半ば諦めていた。
『彼女の家柄は良いのだが……容姿はあまり良くない。あちらさんがどうして言うから受けたまで、彼女が嫌なら次があるから大丈夫だ。気にせず会いに行きなさい』と親に言われて頭に一気に血が上った感覚を覚えている。
相手をまるで物のような言いように腹が立ち。親に絶対にその見合いには行かないと宣言したものの、逢いに行かなければ彼女の顔に泥を塗ることになると結局は行くこととなった。
「四条 椿(しじょう つばき)と申します。今日は良いご縁になるよう努めますので、よろしくお願いします」
彼女と似た母親と共に畳の上に正座し、深々と頭を下げた。そして椿は、赤に近い黒い髪の毛を揺らしながらゆっくりと頭を上げる。
「……よろしく」
定例文を聞き終えた俺は素っ気ない一言で返した。当然、隣にいた俺の母親は「雪久っ!」と咎め、冷や汗をかきながら「この子、緊張していまして」と椿達に説明する。
この婚約をどうしても破談したかった。何故なら、家族の言動からして、嫁いだ際に彼女の扱いは酷い物になると分かっていたからだ。
しかし、俺から断ると彼女に不手際があったと評価が下がる。わざと冷たくして、彼方から愛想を尽かしてもらうしかなかった。
彼女が身振り手振り使い話しかけても、「へー」と一言だけ返し続けた結果、空気はどんよりと重くなり、「その、あの」と彼女の顔もどんどん曇りいつのまにか喋ることすらやめていた。
「お若い二人は、お庭に行って散歩でもして来なさい」
唾すら飲み込めないほどの重たい空気を耐えきれず、俺の母親は手を叩いては立ち上がり、俺たち二人を庭園に追いやった。
面倒だなと思いつつ、一周ぐるりと回って帰れば良いかと下駄を履いては椿の先を歩く。
「待ってくださいッ!」
追いつこうと椿は慌ててこちらに駆け寄ったが、足元にあった小石に気づかず、足を崩し頭から流れるように倒れる。
今度は俺が彼女に駆け寄ることになった。
「大丈夫か」
「いっ……大丈夫です。少し額を打っただけですので、お気になさらず」
口元を引き攣らせ笑う椿は、俺の手を取って立ち上がる。
着物に付いた土埃を払い、ぶつけたという額は赤く少しだけ血が出ていた。
せっかく化粧までして来たというのに台無しだと、着物袖を掴んで額の血を拭う。
すると、椿は目を見開いて拭っていた袖から顔を避けた。
「なっ、何をして」
「えっ? 血が出てたから拭っただけ」
「いや、そうではなく」
「あーー、化粧が少し落ちたな済まない」
「そこじゃなくて、袖が汚れますからおやめ下さい」
「別に、気にしてないからいい」
着物を汚れたくらい構わなかったが、本人よりも椿は青ざめた顔であたふたとしていた。
「着物の汚れは今気にしても無駄だから。庭園を回るけど歩けるか」
「えっ、あっはい。問題なく歩けます」
確かにそうだと言うように椿は頷いた。
今度は転ばないように、置いて行かないように、足幅を合わせて俺は歩く。
広い和風庭園をゆっくりと眺めつつ、手を組んだり離したり落ち着きなく椿が隣を歩いていたので、屋敷から遠い池にかかった橋の所で一旦止まる。
それを、待っていたかのように椿は下向きながら話しかけて来た。
「あの、無理なさらなくて大丈夫ですから」
「……」
「私の親が無理に決めたことですから、気になさらないでください」
動く体を止めるかのように両手を重ね合わせては、笑顔をこちらに向けるが、口端は引き攣り震えていた。
どうぞ嫌ってくださいと言われているみたいで、心奥がモヤモヤとし何とも言えない。
「お恥ずかしい話、私がドジ……いえ、なかなか婚約できないせいで、親が焦ってのことですから……巻き込んでしまって申し訳ありません」
大丈夫ですからと安心させる声には気力はなかった。そうか、彼女には後がないのか。
「一緒に来るか?」
自然と出てきたのは、その言葉。同情だったかもしれないし、そこになにかの感情はあったかは定かではない。
しかし、彼女の結末を考えれば良い誘いだったとは言えないだろう。
「私で……いいんですか」
「そのために来たんだろ?」
後ろに行こうと、前に行こうと、椿には選択の余地はないと分かっていたのに。彼女は赤い瞳を潤ませながら「はい」と頷く。
そうして、俺たちは結婚することになった。
彼女とっては檻から籠に変わっただけ。
俺は繋ぐのではなく、送り出した方が良かったのかもしれない。
もっと自由に飛べていたのではと、ーーー分からない。
何をどこから間違っていたのか、答えてくれる人はもういない。
ーーーいや、最初から。
*
夕刻、仕事を終えた俺は自宅の門を跨いだくらいに丁度、綿毛のようなものが頬を掠めた。小さな綿毛は肌に触れた途端に溶けていった。
上を見上げればヒラヒラとまた雪が降ってきた。朝に積もった雪はまだ溶けていないというのに、辺りは灰色と白で染まっていく。
さすがに、連日の寒さと雪には身も心も縮こまる。
早く春を願いながら、暖かい屋敷に帰ろうと足早に歩いていると玄関の脇に何かが飾れているのが見えた。
一目では見えにくい所に飾られ。近づいてみると雪が丸く整えられていて、丸くなった頭の方に笹の葉が二つ刺さり、赤い小さな実が等間隔に二つ付けられている。
……、兎のような形をした雪の塊は、玄関先に大小と三個もあると思えば、足跡のように庭に続くように量産されていた。
雪だからこういうこともあるだろと流しても良かったが、少々これはどこまで続いているのか気になって、雪できた兎を辿ってみた。
庭まで続く兎は、最初は丸い抽象的な物だったが、口ができ、鼻が追加され、足が生えては、どんどん形が立体的になっていく。
作っていた者は、雪で遊んでいたが途中で真剣に凝り始めたことが分かる。
そのまま庭の奥まで導かれれば、ほぼ実寸代の立派な兎となっていた。
その過程に思わず、吹き出した。こいつは一体何をしているのだろうか。
「旦那様? どうされたのですか」
よく出来た兎を眺めていると、なかなか屋敷に入らないのを心配してか、いつのまにか椿が近づいて来ていた。
「大丈夫だ。兎を見ていただけだ」
「うさぎ……! ほっ本当にいっぱい雪兎が。まったく誰でしょうね、こんな悪戯を……使用人を呼びすぐに綺麗にしますね!」
ハッと気がついた顔をしては、長い髪を左右に揺らし彼女は、足元に大量に作られた兎を見ては慌てる。
「もう、庭の風景が台無しですわ」
身振り手振りを使い苦言する彼女。手を寒そうに摩っていたので、見てみれば、赤く、指先は腫れている。
顔の方にも視線を向ければ鼻先と頬もいつもより赤く、毛先が少し濡れていた。
なるほどな、と思った。
「いや、このままでいい。それにいずれは溶けるから良いだろう」
「そっ、そうですね。暖かくなれば溶けますし、使用人達に今後このようなことがないよう言っておきます」
「そうだな……もし、作った者を見つけたら言っておいてくれ。綺麗だって」
「あっ……はい。そっ、それより外は寒いですから早く中に入りましょう。風邪を引きます」
「ああ」
耳まで真っ赤な顔を背けては、白く赤い指先で俺の手を引く。
一番寒空にいただろう人物が言う言葉ではないが。
彼女が風邪を引く前に、俺は言われた通りにそそくさと屋敷に入るのだった。
そう言ったのは誰だったか。もう、覚えてはいない遠い記憶。
信じたくないが俺、雪久には前世の記憶というものがある。
着物まだ着ていた時代の人間だった俺は、椿という女性と結婚した。
整えられ切り揃えられ長い髪の毛は人形のようで、謙虚で穏やかな佇まい、まさに貴族のお雛様というのが、最初の印象だった。
その女性と結婚する事なったのは、親が見合いを勝手に決めてのこと。
個人より家を守ることが大事とされた時代で、親が仲人となりお見合い結婚はよくある普通のことだった。
実際、親もそうだった。不満がないと言われれば嘘になるが世間がそうなら仕方ないと半ば諦めていた。
『彼女の家柄は良いのだが……容姿はあまり良くない。あちらさんがどうして言うから受けたまで、彼女が嫌なら次があるから大丈夫だ。気にせず会いに行きなさい』と親に言われて頭に一気に血が上った感覚を覚えている。
相手をまるで物のような言いように腹が立ち。親に絶対にその見合いには行かないと宣言したものの、逢いに行かなければ彼女の顔に泥を塗ることになると結局は行くこととなった。
「四条 椿(しじょう つばき)と申します。今日は良いご縁になるよう努めますので、よろしくお願いします」
彼女と似た母親と共に畳の上に正座し、深々と頭を下げた。そして椿は、赤に近い黒い髪の毛を揺らしながらゆっくりと頭を上げる。
「……よろしく」
定例文を聞き終えた俺は素っ気ない一言で返した。当然、隣にいた俺の母親は「雪久っ!」と咎め、冷や汗をかきながら「この子、緊張していまして」と椿達に説明する。
この婚約をどうしても破談したかった。何故なら、家族の言動からして、嫁いだ際に彼女の扱いは酷い物になると分かっていたからだ。
しかし、俺から断ると彼女に不手際があったと評価が下がる。わざと冷たくして、彼方から愛想を尽かしてもらうしかなかった。
彼女が身振り手振り使い話しかけても、「へー」と一言だけ返し続けた結果、空気はどんよりと重くなり、「その、あの」と彼女の顔もどんどん曇りいつのまにか喋ることすらやめていた。
「お若い二人は、お庭に行って散歩でもして来なさい」
唾すら飲み込めないほどの重たい空気を耐えきれず、俺の母親は手を叩いては立ち上がり、俺たち二人を庭園に追いやった。
面倒だなと思いつつ、一周ぐるりと回って帰れば良いかと下駄を履いては椿の先を歩く。
「待ってくださいッ!」
追いつこうと椿は慌ててこちらに駆け寄ったが、足元にあった小石に気づかず、足を崩し頭から流れるように倒れる。
今度は俺が彼女に駆け寄ることになった。
「大丈夫か」
「いっ……大丈夫です。少し額を打っただけですので、お気になさらず」
口元を引き攣らせ笑う椿は、俺の手を取って立ち上がる。
着物に付いた土埃を払い、ぶつけたという額は赤く少しだけ血が出ていた。
せっかく化粧までして来たというのに台無しだと、着物袖を掴んで額の血を拭う。
すると、椿は目を見開いて拭っていた袖から顔を避けた。
「なっ、何をして」
「えっ? 血が出てたから拭っただけ」
「いや、そうではなく」
「あーー、化粧が少し落ちたな済まない」
「そこじゃなくて、袖が汚れますからおやめ下さい」
「別に、気にしてないからいい」
着物を汚れたくらい構わなかったが、本人よりも椿は青ざめた顔であたふたとしていた。
「着物の汚れは今気にしても無駄だから。庭園を回るけど歩けるか」
「えっ、あっはい。問題なく歩けます」
確かにそうだと言うように椿は頷いた。
今度は転ばないように、置いて行かないように、足幅を合わせて俺は歩く。
広い和風庭園をゆっくりと眺めつつ、手を組んだり離したり落ち着きなく椿が隣を歩いていたので、屋敷から遠い池にかかった橋の所で一旦止まる。
それを、待っていたかのように椿は下向きながら話しかけて来た。
「あの、無理なさらなくて大丈夫ですから」
「……」
「私の親が無理に決めたことですから、気になさらないでください」
動く体を止めるかのように両手を重ね合わせては、笑顔をこちらに向けるが、口端は引き攣り震えていた。
どうぞ嫌ってくださいと言われているみたいで、心奥がモヤモヤとし何とも言えない。
「お恥ずかしい話、私がドジ……いえ、なかなか婚約できないせいで、親が焦ってのことですから……巻き込んでしまって申し訳ありません」
大丈夫ですからと安心させる声には気力はなかった。そうか、彼女には後がないのか。
「一緒に来るか?」
自然と出てきたのは、その言葉。同情だったかもしれないし、そこになにかの感情はあったかは定かではない。
しかし、彼女の結末を考えれば良い誘いだったとは言えないだろう。
「私で……いいんですか」
「そのために来たんだろ?」
後ろに行こうと、前に行こうと、椿には選択の余地はないと分かっていたのに。彼女は赤い瞳を潤ませながら「はい」と頷く。
そうして、俺たちは結婚することになった。
彼女とっては檻から籠に変わっただけ。
俺は繋ぐのではなく、送り出した方が良かったのかもしれない。
もっと自由に飛べていたのではと、ーーー分からない。
何をどこから間違っていたのか、答えてくれる人はもういない。
ーーーいや、最初から。
*
夕刻、仕事を終えた俺は自宅の門を跨いだくらいに丁度、綿毛のようなものが頬を掠めた。小さな綿毛は肌に触れた途端に溶けていった。
上を見上げればヒラヒラとまた雪が降ってきた。朝に積もった雪はまだ溶けていないというのに、辺りは灰色と白で染まっていく。
さすがに、連日の寒さと雪には身も心も縮こまる。
早く春を願いながら、暖かい屋敷に帰ろうと足早に歩いていると玄関の脇に何かが飾れているのが見えた。
一目では見えにくい所に飾られ。近づいてみると雪が丸く整えられていて、丸くなった頭の方に笹の葉が二つ刺さり、赤い小さな実が等間隔に二つ付けられている。
……、兎のような形をした雪の塊は、玄関先に大小と三個もあると思えば、足跡のように庭に続くように量産されていた。
雪だからこういうこともあるだろと流しても良かったが、少々これはどこまで続いているのか気になって、雪できた兎を辿ってみた。
庭まで続く兎は、最初は丸い抽象的な物だったが、口ができ、鼻が追加され、足が生えては、どんどん形が立体的になっていく。
作っていた者は、雪で遊んでいたが途中で真剣に凝り始めたことが分かる。
そのまま庭の奥まで導かれれば、ほぼ実寸代の立派な兎となっていた。
その過程に思わず、吹き出した。こいつは一体何をしているのだろうか。
「旦那様? どうされたのですか」
よく出来た兎を眺めていると、なかなか屋敷に入らないのを心配してか、いつのまにか椿が近づいて来ていた。
「大丈夫だ。兎を見ていただけだ」
「うさぎ……! ほっ本当にいっぱい雪兎が。まったく誰でしょうね、こんな悪戯を……使用人を呼びすぐに綺麗にしますね!」
ハッと気がついた顔をしては、長い髪を左右に揺らし彼女は、足元に大量に作られた兎を見ては慌てる。
「もう、庭の風景が台無しですわ」
身振り手振りを使い苦言する彼女。手を寒そうに摩っていたので、見てみれば、赤く、指先は腫れている。
顔の方にも視線を向ければ鼻先と頬もいつもより赤く、毛先が少し濡れていた。
なるほどな、と思った。
「いや、このままでいい。それにいずれは溶けるから良いだろう」
「そっ、そうですね。暖かくなれば溶けますし、使用人達に今後このようなことがないよう言っておきます」
「そうだな……もし、作った者を見つけたら言っておいてくれ。綺麗だって」
「あっ……はい。そっ、それより外は寒いですから早く中に入りましょう。風邪を引きます」
「ああ」
耳まで真っ赤な顔を背けては、白く赤い指先で俺の手を引く。
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