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愛されし少年と時計塔の怪物
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先輩が戻って来てしばらくはザワついたり指を差される事もそれなりにはあったけど、浅葱先輩や他の人たちのおかげでいつの間にか噂自体も掻き消えた。心做しか先輩が友達に向ける笑顔も自然になったっていうか、体育とか移動教室とかでたまに見かける先輩は良く笑ってる。
昼休みは、先輩がいなくなる前までと同じで一緒に食べてちょっとイチャイチャして教室に戻るんだけど、あの事故があったからか先輩は絶対に教室まで送ってくれるようになった。もう二度と危ない場所には行かないって言ってもダメの一点張りで、過保護が加速してる気がする。
まぁ送ってくれるのは嬉しいんだけどさ、一つだけ解せない事があるんだよね。何でいっつも別れ際に額やこめかみにキスするんだろう。
俺と先輩の関係がほぼ周知されたからって、見せ付けるようにするのは照れ臭いというか何というか……そう思って言ってみたら、
「牽制だよ。深月は俺の恋人だから、手は出さないでねって」
って、何とも清々しい笑顔で答えてくれた。
先輩の方がモテるくせに何を言ってるんだか。
『聞いてくれるかい、番殿。若様ってば猫使いがひどいんだよ。この間もここと若様のご実家を行ったり来たりさせられて……あんまりだと思わないかい?』
壁を背に座り込んだ俺の腕の中、丸まったコハクが先輩への愚痴を零してる。コハクもコウくんも、前までは軽く触るのは許してくれてたけど、あの一件以来こうして抱っこしたり、腕にぶら下がったりしてくれるようになった。
何か、本当の意味で受け入れて貰えた気がして嬉しい。
ただ今の状況は、俺は苦笑するしか出来ないんだけど。
「そ、それは大変だったな」
『だろう? 若様がお優しいのは番殿にだけだ。もう少し我らにも労りというものを……』
「コハク?」
宥めるように背中を撫でていると、頭の上から声が聞こえてきた。コハクの毛が逆立ち勢い良く腕から降りる。
それに目を瞬いて見上げると、笑顔なのにどこかヒンヤリとした空気を纏った先輩がいて俺までゾワッとしてしまった。
『わ、若様。いらしてたのかい?』
「深月に抱っこされるなんて図々しいよ。はい、これを母さんに渡して来て。受け取るまでは戻らない事」
『若様、我らは眷属であって小間使いでは……』
「くれぐれも、お願いね?」
『……若様のお言葉とあれば』
有無を言わせない先輩の言い方にたじろんだコハクは、差し出された紙を咥えて器用に一声鳴くと、鈴の音だけを残してその姿を消した。
それを見送って立ち上がろうとした俺の前に先輩がしゃがみにっこりと笑う。
「深月、あんまりあの子たちばかり構わないで」
「え、でもいつも一緒にいるし……」
「深月の手は、出来る事なら俺だけに触れて欲しいな」
そう言って俺の両手を取った先輩は自分の頬に押し当て、さっきまでのヒンヤリではなくいつもの柔らかい微笑みを浮かべる。
前にも増して先輩はヤキモチ妬きになり、特にコハクやコウくんに対してはものすごくあからさまになった。それはそれで嬉しいからいいんだけど、ちょっとだけ二人が可哀想になる。
こくこくと何度も頷いていると、クスリと笑った先輩の顔が近付いて俺は目を閉じた。
教室内はいつも賑やかだ。
瞬やナベ、タケや平井と同じクラスになったけど、翔吾とは別で本当にあれ以降喋ってない。あ、でも一回だけ、先輩が吸血鬼だってバレた時、「大丈夫か?」って声はかけてくれたんだっけ。驚きすぎて「うん」としか言えなかったけど。
休み時間、平井と話してるとじっと見られてる事に気付いて首を傾げる。
何か付いてるかとも思ったが、平井は笑って頬杖をつき自分の首を指差した。
「相変わらず、若様に溺愛されてるね、深月」
「溺愛?」
「甘やかされて、愛されて、大事に大事にされて。……付いてるよ」
「え、また?」
前にもあったやり取りに慌てて両手で首を隠すと、平井はどこか面白そうな顔をする。
「キスマークじゃなくて歯型だけど……若様って、吸血行為以外でも噛むんだね」
「先輩、付き合う前から割と軽めに噛んで来てたぞ」
「そうなの?」
「良い匂いがするからって」
「ああ、番の匂いは脳が蕩けそうなくらい甘くて良い匂いらしいから」
最近はあんまり言わなくなったけど、匂いってまだしてるのかな。腕に鼻先をつけてスンスンしてると平井にクスリと笑われた。
自分では分からない匂いだってのは知ってるけど、やっぱり一度はどんな匂いなのか嗅いでみたいよな。
そうそう、俺、あれからおにぎりすっごく上手になったんだ。ちゃんと三角になってて、塩加減もバッチリ。
今日も朝、食堂のおばちゃんたちと談笑しながら作って持ってきた。今までで一番いい出来だと思う。
「深月ーイーツでーす」
「ずいぶん可愛らしい配達員さんが来てくれたね」
「特別なお品物をお持ちしましたー」
「特別? 何かな」
空き教室の扉を開けて中に入るといつもの椅子に先輩が座ってる。手に下げていた保冷バッグを机に置いて、中からラップで包んだおにぎりを出すと先輩が感心したように見てきた。
「深月、本当に上手になったね。昔話に出て来そうなほど完璧なおにぎりだよ」
「だろ? 俺頑張って練習したし」
「深月は偉いね。ちゃんと努力が身になってる」
腰に手を当ててドヤ顔すると、先輩に腕を引かれて膝の上に座らせられ頭を撫でられる。見上げれば額にキスされて俺は目を瞬いた。
「いつもありがとう」
「? 何で先輩がお礼言うんだ? 俺の方がいろいろ貰ってんのに」
「そんな事ないよ。深月はいつも、俺にいろんなものをくれてる」
そう言っても、相変わらず机の上にはお菓子がたくさんあるし、俺が好きなパンもある。その中に珍しい物を見付けて指を差すと、先輩はにっこりと微笑んでそれを開けて見せてくれた。
「これは、母さんから深月にって。アップルパイ、好き?」
「好き! わざわざ作ってくれたのか? どうしよう、お礼って何がいいかな?」
「深月の顔が見たいそうだから、また長期休みに一緒に行こうね」
「行く!」
少し強面だけど優しいお父さんと、先輩にそっくりで綺麗な優しいお母さんの事、あの短い時間で俺は大好きになった。俺が卒業したらうちにおいでって言ってくれて、どのみち先輩と一緒に住む予定だからそれも含めて親には少しずつ話をしてる最中だ。
「深月が卒業したら、深月のご両親にご挨拶しないとね」
「先輩ならすぐに気に入られるよ」
「だといいんだけど……」
目を伏せてどこか不安そうな表情をする先輩の頬を両手で挟むと、顔を近付けて目を合わせる。
先輩は驚きつつもされるがままだ。
「俺がついてるから心配ないって。二人にはちゃんと、俺が先輩の事どれだけ好きか言うから」
「なら俺も、深月の事どれだけ愛してるか伝えないとだね」
「あ、愛……?」
「もう〝大好き〟じゃ足らないよ」
先輩の手が俺の頬を撫で、至近距離で囁いたあと唇が塞がれる。軽く触れ合うだけのキスが擽ったくて首を竦めると、腰に腕が回されて抱き上げられた。
驚いて顔を引くと、見下ろした先にいる先輩がすごく優しく微笑んでいて俺は首を傾げる。
「愛してるよ、深月」
「…俺も…えっと…あ、あ、愛してる…!」
「……本当に可愛いんだから」
俺の精一杯の返事を先輩は気に入ってくれたらしく、それからもたまに言ってってお願いされたりするんだけど…大好きより恥ずかしいのは何でなんだろう。
先輩と出会わなければ、俺は今も何も知らないまま友達とバカな話をしたりバカな事をしたりして過ごしてたと思う。誰かを好きになる気持ちも、ぎゅって抱き締められる幸せも、名前を呼ばれる嬉しさも、何もかも。
先輩も吸血鬼だって事を隠して、本音を言い合える人もいなくて、ずっと一人で抱えてたんだって…そう思うだけでもすごく悲しい。
番に出会えるのは奇跡だって言ってたし、俺がこの高校を選ばなければ本当に会えなかったのかなって考えると心の底からここに来て良かったって思ってる。
先輩と出会えて本当に嬉しいし、幸せだ。
あの騒ぎでみんなが確かめに来るかもと思っていた時計塔は結局誰も来る事はなく、今でも変わらず俺と先輩がこっそり会うための待ち合わせ場所になっている。どのみち先輩が卒業したら、俺が卒業するまではここでしか会えなくなるんだし、夜道にも慣れておく必要があるねって事で平日は可能な限りここで会うようにしてるんだ。
でもぶっちゃけ、時計塔に行くまでの道はもう怖くないんだよな。先輩が待ってるって分かってるからかもしんないけど、俺、少しだけ怖いの克服出来た気がする。
そりゃまだ心霊特番とか怖い話とかは無理だけど、前ほど何でもかんでも怖がるってのはなくなった。
これも先輩効果だとしたら、俺は先輩がいれば無敵になれるって事じゃないかと最近思い始めてる。
「先輩!」
「深月」
俺は今夜も、時計塔にいる理人先輩に会いに行く。
俺を愛して甘やかしてくれる先輩に、たくさんの〝好き〟を伝えるために。
昼休みは、先輩がいなくなる前までと同じで一緒に食べてちょっとイチャイチャして教室に戻るんだけど、あの事故があったからか先輩は絶対に教室まで送ってくれるようになった。もう二度と危ない場所には行かないって言ってもダメの一点張りで、過保護が加速してる気がする。
まぁ送ってくれるのは嬉しいんだけどさ、一つだけ解せない事があるんだよね。何でいっつも別れ際に額やこめかみにキスするんだろう。
俺と先輩の関係がほぼ周知されたからって、見せ付けるようにするのは照れ臭いというか何というか……そう思って言ってみたら、
「牽制だよ。深月は俺の恋人だから、手は出さないでねって」
って、何とも清々しい笑顔で答えてくれた。
先輩の方がモテるくせに何を言ってるんだか。
『聞いてくれるかい、番殿。若様ってば猫使いがひどいんだよ。この間もここと若様のご実家を行ったり来たりさせられて……あんまりだと思わないかい?』
壁を背に座り込んだ俺の腕の中、丸まったコハクが先輩への愚痴を零してる。コハクもコウくんも、前までは軽く触るのは許してくれてたけど、あの一件以来こうして抱っこしたり、腕にぶら下がったりしてくれるようになった。
何か、本当の意味で受け入れて貰えた気がして嬉しい。
ただ今の状況は、俺は苦笑するしか出来ないんだけど。
「そ、それは大変だったな」
『だろう? 若様がお優しいのは番殿にだけだ。もう少し我らにも労りというものを……』
「コハク?」
宥めるように背中を撫でていると、頭の上から声が聞こえてきた。コハクの毛が逆立ち勢い良く腕から降りる。
それに目を瞬いて見上げると、笑顔なのにどこかヒンヤリとした空気を纏った先輩がいて俺までゾワッとしてしまった。
『わ、若様。いらしてたのかい?』
「深月に抱っこされるなんて図々しいよ。はい、これを母さんに渡して来て。受け取るまでは戻らない事」
『若様、我らは眷属であって小間使いでは……』
「くれぐれも、お願いね?」
『……若様のお言葉とあれば』
有無を言わせない先輩の言い方にたじろんだコハクは、差し出された紙を咥えて器用に一声鳴くと、鈴の音だけを残してその姿を消した。
それを見送って立ち上がろうとした俺の前に先輩がしゃがみにっこりと笑う。
「深月、あんまりあの子たちばかり構わないで」
「え、でもいつも一緒にいるし……」
「深月の手は、出来る事なら俺だけに触れて欲しいな」
そう言って俺の両手を取った先輩は自分の頬に押し当て、さっきまでのヒンヤリではなくいつもの柔らかい微笑みを浮かべる。
前にも増して先輩はヤキモチ妬きになり、特にコハクやコウくんに対してはものすごくあからさまになった。それはそれで嬉しいからいいんだけど、ちょっとだけ二人が可哀想になる。
こくこくと何度も頷いていると、クスリと笑った先輩の顔が近付いて俺は目を閉じた。
教室内はいつも賑やかだ。
瞬やナベ、タケや平井と同じクラスになったけど、翔吾とは別で本当にあれ以降喋ってない。あ、でも一回だけ、先輩が吸血鬼だってバレた時、「大丈夫か?」って声はかけてくれたんだっけ。驚きすぎて「うん」としか言えなかったけど。
休み時間、平井と話してるとじっと見られてる事に気付いて首を傾げる。
何か付いてるかとも思ったが、平井は笑って頬杖をつき自分の首を指差した。
「相変わらず、若様に溺愛されてるね、深月」
「溺愛?」
「甘やかされて、愛されて、大事に大事にされて。……付いてるよ」
「え、また?」
前にもあったやり取りに慌てて両手で首を隠すと、平井はどこか面白そうな顔をする。
「キスマークじゃなくて歯型だけど……若様って、吸血行為以外でも噛むんだね」
「先輩、付き合う前から割と軽めに噛んで来てたぞ」
「そうなの?」
「良い匂いがするからって」
「ああ、番の匂いは脳が蕩けそうなくらい甘くて良い匂いらしいから」
最近はあんまり言わなくなったけど、匂いってまだしてるのかな。腕に鼻先をつけてスンスンしてると平井にクスリと笑われた。
自分では分からない匂いだってのは知ってるけど、やっぱり一度はどんな匂いなのか嗅いでみたいよな。
そうそう、俺、あれからおにぎりすっごく上手になったんだ。ちゃんと三角になってて、塩加減もバッチリ。
今日も朝、食堂のおばちゃんたちと談笑しながら作って持ってきた。今までで一番いい出来だと思う。
「深月ーイーツでーす」
「ずいぶん可愛らしい配達員さんが来てくれたね」
「特別なお品物をお持ちしましたー」
「特別? 何かな」
空き教室の扉を開けて中に入るといつもの椅子に先輩が座ってる。手に下げていた保冷バッグを机に置いて、中からラップで包んだおにぎりを出すと先輩が感心したように見てきた。
「深月、本当に上手になったね。昔話に出て来そうなほど完璧なおにぎりだよ」
「だろ? 俺頑張って練習したし」
「深月は偉いね。ちゃんと努力が身になってる」
腰に手を当ててドヤ顔すると、先輩に腕を引かれて膝の上に座らせられ頭を撫でられる。見上げれば額にキスされて俺は目を瞬いた。
「いつもありがとう」
「? 何で先輩がお礼言うんだ? 俺の方がいろいろ貰ってんのに」
「そんな事ないよ。深月はいつも、俺にいろんなものをくれてる」
そう言っても、相変わらず机の上にはお菓子がたくさんあるし、俺が好きなパンもある。その中に珍しい物を見付けて指を差すと、先輩はにっこりと微笑んでそれを開けて見せてくれた。
「これは、母さんから深月にって。アップルパイ、好き?」
「好き! わざわざ作ってくれたのか? どうしよう、お礼って何がいいかな?」
「深月の顔が見たいそうだから、また長期休みに一緒に行こうね」
「行く!」
少し強面だけど優しいお父さんと、先輩にそっくりで綺麗な優しいお母さんの事、あの短い時間で俺は大好きになった。俺が卒業したらうちにおいでって言ってくれて、どのみち先輩と一緒に住む予定だからそれも含めて親には少しずつ話をしてる最中だ。
「深月が卒業したら、深月のご両親にご挨拶しないとね」
「先輩ならすぐに気に入られるよ」
「だといいんだけど……」
目を伏せてどこか不安そうな表情をする先輩の頬を両手で挟むと、顔を近付けて目を合わせる。
先輩は驚きつつもされるがままだ。
「俺がついてるから心配ないって。二人にはちゃんと、俺が先輩の事どれだけ好きか言うから」
「なら俺も、深月の事どれだけ愛してるか伝えないとだね」
「あ、愛……?」
「もう〝大好き〟じゃ足らないよ」
先輩の手が俺の頬を撫で、至近距離で囁いたあと唇が塞がれる。軽く触れ合うだけのキスが擽ったくて首を竦めると、腰に腕が回されて抱き上げられた。
驚いて顔を引くと、見下ろした先にいる先輩がすごく優しく微笑んでいて俺は首を傾げる。
「愛してるよ、深月」
「…俺も…えっと…あ、あ、愛してる…!」
「……本当に可愛いんだから」
俺の精一杯の返事を先輩は気に入ってくれたらしく、それからもたまに言ってってお願いされたりするんだけど…大好きより恥ずかしいのは何でなんだろう。
先輩と出会わなければ、俺は今も何も知らないまま友達とバカな話をしたりバカな事をしたりして過ごしてたと思う。誰かを好きになる気持ちも、ぎゅって抱き締められる幸せも、名前を呼ばれる嬉しさも、何もかも。
先輩も吸血鬼だって事を隠して、本音を言い合える人もいなくて、ずっと一人で抱えてたんだって…そう思うだけでもすごく悲しい。
番に出会えるのは奇跡だって言ってたし、俺がこの高校を選ばなければ本当に会えなかったのかなって考えると心の底からここに来て良かったって思ってる。
先輩と出会えて本当に嬉しいし、幸せだ。
あの騒ぎでみんなが確かめに来るかもと思っていた時計塔は結局誰も来る事はなく、今でも変わらず俺と先輩がこっそり会うための待ち合わせ場所になっている。どのみち先輩が卒業したら、俺が卒業するまではここでしか会えなくなるんだし、夜道にも慣れておく必要があるねって事で平日は可能な限りここで会うようにしてるんだ。
でもぶっちゃけ、時計塔に行くまでの道はもう怖くないんだよな。先輩が待ってるって分かってるからかもしんないけど、俺、少しだけ怖いの克服出来た気がする。
そりゃまだ心霊特番とか怖い話とかは無理だけど、前ほど何でもかんでも怖がるってのはなくなった。
これも先輩効果だとしたら、俺は先輩がいれば無敵になれるって事じゃないかと最近思い始めてる。
「先輩!」
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俺は今夜も、時計塔にいる理人先輩に会いに行く。
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