異世界に勇者として勝手に呼んどいてギフトが弱いから追放します?~裏切りから始まる復讐劇 今さら謝られても止まれない~

明夜

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召喚編

15話 異世界召喚最高!!

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「テシガワラは筋がいいね。始めて数日であの大けがを治しちまうなんて。アオキは治療の順番の判断が的確だ。それは治せるケガの大きさよりも重要なことがあるからね。サトウは……2人には劣るかもしれんがきにしなさんな。普通の治癒師に比べたらずっと早い速度で上達してる」


「ありがとうございます」


 数日間訓練を続けると治癒術の上手さに露骨な違い出てきた。単純な治癒能力では勅使河原、どの傷から治せば効率がいいかの判断力は青木とこの2人は一長一短だが佐藤は両方で大きく劣っていた。ギフトを持っていない治癒術士と同じくらいの成長速度でありこれはギフト持ちということを考えるとかなり遅い。


「午後は私がサトウを教えるからテシガワラとアオキはお互いの得意分野について教え合いな」

「わかりました。よろしくね青木君」

「こ、こちらこそ勅使河原さん」


 青木はこちらの世界に来たことを今のところ幸運だとしか思っていなかった。今まで殆ど話すことが出来なかった勅使河原と毎日会話できているのだ。そして今日はブロウの言いつけでより沢山の会話をする機会を得た。


「前から言おうと思ってたんだけどね青木君。よかったら私のこと華って名前で呼んでくれないかな」

「え、そっそれって」


 勅使河原の発言に思わず胸が高鳴る青木。もしや本当は勅使河原さんは僕のことが好きだったのか? こっちに来て頼れる僕を見て惚れちゃったのかななどと妄想を膨らました。


「私あんまり自分の苗字好きじゃなくて。勅使河原って全然可愛くないじゃない? だから名前でお願い」

「そ、それならわかったよ。これからはは、華さんって呼ぶね」

「うん。よろしくね亮君」


 理由を聞いてがっかりした青木だったが直後名前で呼ばれたことで再び舞い上がることになった。異世界召喚最高!! 青木はこの数日で十回以上思い浮かべている言葉をまた心の内で唱えていた。




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