4人の勇者に巻き込まれて異世界に呼ばれた俺が何故か全員の勇者のスキルを使える件について~スキル:ラーニングで無双する異世界生活~

明夜

文字の大きさ
5 / 8

5話 初めての戦闘

しおりを挟む
 
 城門を抜けて暫く進むと森が見えてきた。魔の森と呼ばれており内部には非常に多くの魔物が住んでいるらしい。特に中心部には町を滅ぼせるようなレベルの奴が生息してるらしいのだが殆ど外には出てこないので今のところは問題にはなっていない。じゃあなんでこんな森の近くに王都を作ったのかという話になるがどうやらここ数十年で出来た森らしい。これも魔王復活の影響だとか。

 
「外縁部にはゴブリンなどの弱い魔物しか出ないので初心者冒険者にも安心って話だが俺は初心者冒険者どころか初心者異世界人だからな。生き物解体とかやったことないぞ」


 討伐証明になる魔石は種族ごとに場所が決まっている。大抵は体の中心近くか心臓にあるらしい。魔石を手際よく取れるのも優秀な冒険者の条件とのことだ。あまりに手こずるようならどこかで勉強したほうがいいだろう。いやそういえば字も読めるようにならないとな。文字が読めないのは不便すぎる。代筆に金がかかるならそれを勉強するのにはもっとかかるであろうことが予想できる。何をするにしても金か。

 
「よし周りには誰もいないな」


 少し森の中に入り誰もいないことを確認する。これからやることは出来れば見られたくないのだ。最も恐らく危惧したようなことにはならないだろうが。


「長谷川はこんな感じだったか。来いクラウソラス!!」


 しかし数秒待ってもあの時のように俺の手に光が集まることはなかった。薄々予想できたことではあるがやはり無理か。ステータス上では聖剣召喚クラウソラスという表記は暗くなっている。ゲームなどではこういう状態のアイテムやスキルは使えない。どうやらこの世界でもそうらしい。理由として考えられるのは真の使い手である長谷川がいるから、もしくは聖剣というだけあってジョブに勇者がないといけないとかか。使用に条件があるスキルが存在するというのは注意が必要だな。うっかりコピーしてしまうと枠を無駄に一個消すことになる。


「ゴウッ! グブルグレ!!」

「ギャウ!!」


 俺がそんな考察を続けていると森の少し奥から醜い声が聞こえた。これは会話をしているのか? そっと覗いてみるとそこには緑色の肌と小汚い身なりをしている小鬼2匹がいた。


「あれがゴブリンか。漫画とかに出てくるのと一緒だ。ここまで色々似ているとこっちの世界から地球にいったやつがいるのかもしれないな」


 しばしゴブリンを観察しているとスンスンと匂いを嗅ぐようなしぐさをしたあと一匹が俺が隠れている茂みを指さした。バレたか? 森で暮らしているなら鼻や耳がいいことを考えておくべきだったな。


「ファイアーボール!」

「ゲウゥゥ!!」


 咄嗟に火の玉を放つイメージをしながら火魔法を使う。すると突き出した手から俺がイメージしたものより少し大きな火球が飛び出て指さしたほうのゴブリンを包んだ。もう一匹はそれを見ると仲間を置いて一目散にげ出す。


「逃がすか! フンッ!!」


 足元にあった石を拾いゴブリンの頭めがけて投げると石は想像以上の速さで飛び胴体に思いっきりあたった。剛力レベル5の投石を受けたゴブリンはもんどりうって倒れこむ。しかしまだ死んではいないのか必死に立ち上がろうと藻掻いている。


「すまんな死んでくれ」


 急いで近寄ると先ほど買ったばかりの剣を心臓に突き刺す。一瞬痙攣するとすぐにゴブリンは動かなくなった。あんまり強くなかったのは助かったな。しかしファイアーボールなんてつい言ってしまったが本当にそれで魔法が使えるんだな。スキルの使い方はラーニングで覚えた時点でなんとなく理解できるのだがそれでも実際に火の玉が出ると感動する。


「さて初めての解体と行きますか」


 道具屋の親父に教わったことを思い出しながらゴブリンの体にナイフを入れていく。幸いそこまで苦労することなく魔石は見つかった。真っ黒で大きさはビー玉くらい。より魔力が強くなる程大きく、透明になっていくのだがゴブリンは最下級の魔物とあってこんなもんか。続いて俺が魔法で焼いたほうも解体を行う。


「ん? こっちのほうが少し大きいな。同じ種族でも魔石の大きさとかは変わるのか」


 俺に気づいたゴブリンの方がもう一匹より強かったのか? まあ同種族でも個体差があるのは人間を考えれば当然か。ゴブリンは見た目が同じにしか見えないから考えつかなかった。しかし一日の宿代を稼ぐためにはこいつらを50匹か。もらった金を預けるためとはいえもっと高額の依頼を受けれるようにならないと金は減るばかりだな。


「初日だし無理せず頑張るか」





ーー後書きーー
明日は「異世界に勇者として」のほうを12時に更新します。
https://twitter.com/mALPjenNReiRcQF
こちらのアカウントで更新報告などしているのでよかったらフォローお願いします。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

僕の秘密を知った自称勇者が聖剣を寄越せと言ってきたので渡してみた

黒木メイ
ファンタジー
世界に一人しかいないと言われている『勇者』。 その『勇者』は今、ワグナー王国にいるらしい。 曖昧なのには理由があった。 『勇者』だと思わしき少年、レンが頑なに「僕は勇者じゃない」と言っているからだ。 どんなに周りが勇者だと持て囃してもレンは認めようとしない。 ※小説家になろうにも随時転載中。 レンはただ、ある目的のついでに人々を助けただけだと言う。 それでも皆はレンが勇者だと思っていた。 突如日本という国から彼らが転移してくるまでは。 はたして、レンは本当に勇者ではないのか……。 ざまぁあり・友情あり・謎ありな作品です。 ※小説家になろう、カクヨム、ネオページにも掲載。

勇者の隣に住んでいただけの村人の話。

カモミール
ファンタジー
とある村に住んでいた英雄にあこがれて勇者を目指すレオという少年がいた。 だが、勇者に選ばれたのはレオの幼馴染である少女ソフィだった。 その事実にレオは打ちのめされ、自堕落な生活を送ることになる。 だがそんなある日、勇者となったソフィが死んだという知らせが届き…? 才能のない村びとである少年が、幼馴染で、好きな人でもあった勇者の少女を救うために勇気を出す物語。

老衰で死んだ僕は異世界に転生して仲間を探す旅に出ます。最初の武器は木の棒ですか!? 絶対にあきらめない心で剣と魔法を使いこなします!

菊池 快晴
ファンタジー
10代という若さで老衰により病気で死んでしまった主人公アイレは 「まだ、死にたくない」という願いの通り異世界転生に成功する。  同じ病気で亡くなった親友のヴェルネルとレムリもこの世界いるはずだと アイレは二人を探す旅に出るが、すぐに魔物に襲われてしまう  最初の武器は木の棒!?  そして謎の人物によって明かされるヴェネルとレムリの転生の真実。  何度も心が折れそうになりながらも、アイレは剣と魔法を使いこなしながら 困難に立ち向かっていく。  チート、ハーレムなしの王道ファンタジー物語!  異世界転生は2話目です! キャラクタ―の魅力を味わってもらえると嬉しいです。  話の終わりのヒキを重要視しているので、そこを注目して下さい! ****** 完結まで必ず続けます ***** ****** 毎日更新もします *****  他サイトへ重複投稿しています!

魔王を倒した手柄を横取りされたけど、俺を処刑するのは無理じゃないかな

七辻ゆゆ
ファンタジー
「では罪人よ。おまえはあくまで自分が勇者であり、魔王を倒したと言うのだな?」 「そうそう」  茶番にも飽きてきた。処刑できるというのなら、ぜひやってみてほしい。  無理だと思うけど。

後日譚追加【完結】冤罪で追放された俺、真実の魔法で無実を証明したら手のひら返しの嵐!! でももう遅い、王都ごと見捨てて自由に生きます

なみゆき
ファンタジー
魔王を討ったはずの俺は、冤罪で追放された。 功績は奪われ、婚約は破棄され、裏切り者の烙印を押された。 信じてくれる者は、誰一人いない——そう思っていた。 だが、辺境で出会った古代魔導と、ただ一人俺を信じてくれた彼女が、すべてを変えた。 婚礼と処刑が重なるその日、真実をつきつけ、俺は、王都に“ざまぁ”を叩きつける。 ……でも、もう復讐には興味がない。 俺が欲しかったのは、名誉でも地位でもなく、信じてくれる人だった。 これは、ざまぁの果てに静かな勝利を選んだ、元英雄の物語。

異世界に召喚されたが「間違っちゃった」と身勝手な女神に追放されてしまったので、おまけで貰ったスキルで凡人の俺は頑張って生き残ります!

椿紅颯
ファンタジー
神乃勇人(こうのゆうと)はある日、女神ルミナによって異世界へと転移させられる。 しかしまさかのまさか、それは誤転移ということだった。 身勝手な女神により、たった一人だけ仲間外れにされた挙句の果てに粗雑に扱われ、ほぼ投げ捨てられるようなかたちで異世界の地へと下ろされてしまう。 そんな踏んだり蹴ったりな、凡人主人公がおりなす異世界ファンタジー!

どうも、命中率0%の最弱村人です 〜隠しダンジョンを周回してたらレベル∞になったので、種族進化して『半神』目指そうと思います〜

サイダーボウイ
ファンタジー
この世界では15歳になって成人を迎えると『天恵の儀式』でジョブを授かる。 〈村人〉のジョブを授かったティムは、勇者一行が訪れるのを待つ村で妹とともに仲良く暮らしていた。 だがちょっとした出来事をきっかけにティムは村から追放を言い渡され、モンスターが棲息する森へと放り出されてしまう。 〈村人〉の固有スキルは【命中率0%】というデメリットしかない最弱スキルのため、ティムはスライムすらまともに倒せない。 危うく死にかけたティムは森の中をさまよっているうちにある隠しダンジョンを発見する。 『【煌世主の意志】を感知しました。EXスキル【オートスキップ】が覚醒します』 いきなり現れたウィンドウに驚きつつもティムは試しに【オートスキップ】を使ってみることに。 すると、いつの間にか自分のレベルが∞になって……。 これは、やがて【種族の支配者(キング・オブ・オーバーロード)】と呼ばれる男が、最弱の村人から最強種族の『半神』へと至り、世界を救ってしまうお話である。

ザコ魔法使いの僕がダンジョンで1人ぼっち!魔獣に襲われても石化した僕は無敵状態!経験値が溜まり続けて気づいた時には最強魔導士に!?

さかいおさむ
ファンタジー
戦士は【スキル】と呼ばれる能力を持っている。 僕はスキルレベル1のザコ魔法使いだ。 そんな僕がある日、ダンジョン攻略に向かう戦士団に入ることに…… パーティに置いていかれ僕は1人ダンジョンに取り残される。 全身ケガだらけでもう助からないだろう…… 諦めたその時、手に入れた宝を装備すると無敵の石化状態に!? 頑張って攻撃してくる魔獣には申し訳ないがダメージは皆無。経験値だけが溜まっていく。 気づけば全魔法がレベル100!? そろそろ反撃開始してもいいですか? 内気な最強魔法使いの僕が美女たちと冒険しながら人助け!

処理中です...