名前のない椎茸

油そば

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お前さん

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「お前さん、名前はなんていうんじゃ?」

突如私の目の前に現れた、人参はこう聞いてきた。

「わかりません、僕の名前は、、、」

「わからない?そんなことあるわけないだろう、私たち食材には、必ず名前がある。トマト然り、バナナ然り名前が必ずあるわ」

「えぇ、知ってます、だけど、わからないんです。自分の名前が、、、」

「ほんとうか?
だがまぁ確かに、嘘をついてるようには、見えない信じるぞ」

「ありがとうございます」

さて、じゃあ、そろそろ、私は行こうとするか

そう言い、謎の人参は、ぐつぐつと煮込まれた、鍋の中に消えていった。

「ぁぁぁぁぁつい!!!
たすけぇてぇぇぇ!!!」

僕は、老人の悲鳴を聞き、鳥肌が立った。

次は、僕もこうなるのだろうか、、、

それにしても、僕は、なんで名前の食材なのだろうか、、

食材ということだけが、わかっている。
僕は、食材だが、なんの食材かが、わからない。

きっと、ビタミンが多くて、食物繊維が多くて、グアニン酸などと言った、うまみ成分が、含まれているんだろうな。

どす!

その瞬間僕は、でかい箸に掴まれて、ぐつぐつと煮込まれた、鍋に放り投げられた。

「あっっっ!!!」

全身の、皮が焼かれるような熱さ。
呼吸もできない。

たすけ、

僕は、そのまま、鍋に放り込まれてしまい
気を失ってしまった。

気がつくと、僕は、完全に茹で上がっていた。

そして、胡椒をかけられた。

「うっひょぅ!美味しそうな松茸!!」

あぁ、そうか、僕は松茸なんだ
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