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「あっ、トマス。さっき、挨拶に来なかっただろう。また、執事長に怒られるぞ!」
「ん、今日からでしたっけね。いじってると忘れるんで…」
どうやら職人気質の人らしい。自分のやりたいこと以外には無頓着なようだ。
「ここのバラってトゲ落とされてるんですね」
私もちょっと会話に参加してみる。
「ああ、ってあんたが新しく来る。使用人か?」
「トマスさん、ちゃんと聞いといてください。奥様が引き取られた方ですよ。失礼です!」
「ああ、すまんすまん。嬢ちゃん名前は?」
「ライザです。よろしくお願いします。トマスさん」
「ああ、よろしく。このトゲはな、落としたくはないんだが、どうしてもお茶会なんかで子供が触ったりしてケガするからな。俺たち平民ならともかく、貴族だと色々大変らしくてな」
「そうなんですね。きれいなのにもったいないですね」
「嬢ちゃんにもわかるか。今度、新しい花を見せてやるよ!」
「新しい花ですか?」
「トマスは花の研究も奥の小屋でやっているんだ。庭は研究するためのついでなんだ」
「ヴェイン様、ついでなんて失礼です。きちんとケガしないように処理されてます、ほら!」
そう言って私は庭のバラを手に取る。外側のバラはすべてケガしないとの宣言通り、処理が施されていた。トマスさんがただの研究の合間にやっているなら取りこぼしがあるだろう。
「そうだな…すまんトマス」
「おやおや、坊ちゃんが素直だなんていい人を見つけたんですねぇ」
「なっ、そんなわけないだろう。お母様が連れてきたんだ!」
なにか、トマスさんとヴェイン様が言い合っている。急にどうしたんだろう?
「男性たちの会話のようですからお邪魔してもいけませんし、次に参りましょう」
おねえちゃんが次に行こうというので、それもそうかと歩き出す。
「おっ、おい待て、ライザ!」
慌ててヴェイン様が私を追ってくる。もうお話はいいのかな?
次はぐるっと順番に邸の中の部屋の案内だ。
「ここがメイドの詰所兼休憩室。奥は執事たちのものだ。何かあったらここに言うか、俺かお母様のところに行くんだぞ!」
そんなにふんぞり返って言わなくても…。
「大丈夫です、ヴェイン様。私ももう7歳ですからご迷惑をおかけしません」
「そんなことを言ってまた邸で迷わないだろうな?」
「あれは4歳の時で、左右を間違えただけです!もうそんな失敗はしません」
「どうだか。魔法以外は抜けてるんだから、調子に乗るなよ」
「そんなことはありません。料理だってできますし、他にもいろいろできます」
「その料理も魔法を使ってだろう。エリーに聞いたら、魔法以外の火で料理すると焦がすと嘆いていたぞ」
「いつの間に…エリーったら今度会ったらくぎを刺しておかないと…」
「お二人は仲がよろしいんですのね…」
「これでもお母様に魔法を習い始めて4年近くになるからな。半分子守だ」
「こ、子守…。ヴェイン様こそ魔法の使い方こっそり聞きに来られたじゃないですか!」
確かに最初の時は4歳になる前だったけど、その頃はヴェイン様も7歳児だ。似たようなものじゃないかと憤慨する。
「すみません。生まれも違われますが、先ほどからご兄妹のように見えましたので」
「兄妹?はっ!」
「なな、そんな失礼な態度を取っていたら、また言いつけますよ!」
「やっぱり、あの時言いつけたのはお前だったか!」
しばらく、言い合っていたが口が悪いと最終的に2人ともおねえちゃんに怒られました。反省反省。それにしてもヴェイン様ったらみんながいなかったことを良いことに、話を盛るなんて。
その後は応接間や食事をする食堂、厨房も案内してもらった。厨房の設備はさすがとしか言えなかった。機会があったら使わせてもらおう。
「と、大体こんなところだ。不便なことがあったら言うといい」
「今のところは思いつきません。案内してもらってありがとうございました」
「あ、ああ。こっちこそ先に部屋に入れて悪かった」
きっと私が部屋をみて、慌てるのが分かったのだろう。でも、おかげでうまくいったこともあるし、私としては問題ない。
「いいえ、ここにこれてよかったです」
私はそういって笑顔でヴェイン様に返した。
「ん、今日からでしたっけね。いじってると忘れるんで…」
どうやら職人気質の人らしい。自分のやりたいこと以外には無頓着なようだ。
「ここのバラってトゲ落とされてるんですね」
私もちょっと会話に参加してみる。
「ああ、ってあんたが新しく来る。使用人か?」
「トマスさん、ちゃんと聞いといてください。奥様が引き取られた方ですよ。失礼です!」
「ああ、すまんすまん。嬢ちゃん名前は?」
「ライザです。よろしくお願いします。トマスさん」
「ああ、よろしく。このトゲはな、落としたくはないんだが、どうしてもお茶会なんかで子供が触ったりしてケガするからな。俺たち平民ならともかく、貴族だと色々大変らしくてな」
「そうなんですね。きれいなのにもったいないですね」
「嬢ちゃんにもわかるか。今度、新しい花を見せてやるよ!」
「新しい花ですか?」
「トマスは花の研究も奥の小屋でやっているんだ。庭は研究するためのついでなんだ」
「ヴェイン様、ついでなんて失礼です。きちんとケガしないように処理されてます、ほら!」
そう言って私は庭のバラを手に取る。外側のバラはすべてケガしないとの宣言通り、処理が施されていた。トマスさんがただの研究の合間にやっているなら取りこぼしがあるだろう。
「そうだな…すまんトマス」
「おやおや、坊ちゃんが素直だなんていい人を見つけたんですねぇ」
「なっ、そんなわけないだろう。お母様が連れてきたんだ!」
なにか、トマスさんとヴェイン様が言い合っている。急にどうしたんだろう?
「男性たちの会話のようですからお邪魔してもいけませんし、次に参りましょう」
おねえちゃんが次に行こうというので、それもそうかと歩き出す。
「おっ、おい待て、ライザ!」
慌ててヴェイン様が私を追ってくる。もうお話はいいのかな?
次はぐるっと順番に邸の中の部屋の案内だ。
「ここがメイドの詰所兼休憩室。奥は執事たちのものだ。何かあったらここに言うか、俺かお母様のところに行くんだぞ!」
そんなにふんぞり返って言わなくても…。
「大丈夫です、ヴェイン様。私ももう7歳ですからご迷惑をおかけしません」
「そんなことを言ってまた邸で迷わないだろうな?」
「あれは4歳の時で、左右を間違えただけです!もうそんな失敗はしません」
「どうだか。魔法以外は抜けてるんだから、調子に乗るなよ」
「そんなことはありません。料理だってできますし、他にもいろいろできます」
「その料理も魔法を使ってだろう。エリーに聞いたら、魔法以外の火で料理すると焦がすと嘆いていたぞ」
「いつの間に…エリーったら今度会ったらくぎを刺しておかないと…」
「お二人は仲がよろしいんですのね…」
「これでもお母様に魔法を習い始めて4年近くになるからな。半分子守だ」
「こ、子守…。ヴェイン様こそ魔法の使い方こっそり聞きに来られたじゃないですか!」
確かに最初の時は4歳になる前だったけど、その頃はヴェイン様も7歳児だ。似たようなものじゃないかと憤慨する。
「すみません。生まれも違われますが、先ほどからご兄妹のように見えましたので」
「兄妹?はっ!」
「なな、そんな失礼な態度を取っていたら、また言いつけますよ!」
「やっぱり、あの時言いつけたのはお前だったか!」
しばらく、言い合っていたが口が悪いと最終的に2人ともおねえちゃんに怒られました。反省反省。それにしてもヴェイン様ったらみんながいなかったことを良いことに、話を盛るなんて。
その後は応接間や食事をする食堂、厨房も案内してもらった。厨房の設備はさすがとしか言えなかった。機会があったら使わせてもらおう。
「と、大体こんなところだ。不便なことがあったら言うといい」
「今のところは思いつきません。案内してもらってありがとうございました」
「あ、ああ。こっちこそ先に部屋に入れて悪かった」
きっと私が部屋をみて、慌てるのが分かったのだろう。でも、おかげでうまくいったこともあるし、私としては問題ない。
「いいえ、ここにこれてよかったです」
私はそういって笑顔でヴェイン様に返した。
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