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本編
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「ん~よく寝た!」
今日も元気に目覚める。朝からちょっと準備があるから早めに起きたのだ。勿論準備というのは昨日作ったお菓子たちだ。朝出会う人とか、ちょっと休憩時間に会いに行かないといけない方など、取りだす順番を間違わないようにしないと。渡す順番もそうだけど、どうしても出来具合に差が出るからちゃんとラッピングで確認する。
「よしよし、レミリア様の分はお昼渡せるから奥の方でいいかな?」
いつも持っていく学生カバンのほかにちょっと大きめのカバンに詰めていく。急な雨に降られるといやだからね。
「ティアナ様よろしいですか?」
コンコンとノックされて返事をした後にカレンさんが入ってくる。
「おはよう、今日は早いんですね」
「準備を手伝おうかと思ったのですが、すでに終えられているのですね」
「はい、気にしてもらってありがとうございます。結構朝は起きるの早いのでやっちゃいました」
「では、もうすぐ朝食の準備が整いますので、こちらは先にお預かりしておきますね」
「よろしくお願いします」
私はカレンさんに学生カバンとお菓子の入ったカバンを渡し、鏡台に向かって身だしなみを整える。カレンさんに手伝ってもらうこともあるが、基本的には自分でやる。子爵家ではメイドさんにやってもらっていた。楽だからという事もあるけれど、雇用している以上仕事を取っちゃうと手持ち無沙汰になるからね。ここでは使用人が2人だけだし、簡単なことは自分でやろうと思ったのだ。
「そういえば、私付きの人たちはどうしたのかな、今度聞いてみようかな?」
元々、領地からついてきている人たちだったから、妹のところにでも付いたのかな?それから階下に降りて、食事をするためにテーブルに着く。
「ティアナ様おはようございます、先日はどうもありがとうございました」
「おはようございます、ロイさん。何か味で気になる点とかありました?」
「滅相もありません。とてもおいしゅうございました。あれだけのものは久しぶりでございます」
「よかった~、じゃあ、また今度作りますね。何か好きな味があったらリクエストしてください。カレンさんにも聞いといてくださいね」
「はい、では考えておきます」
それからガーランド様も来られていつものように朝食を食べ終える。
「それじゃあ、行くか。…ん。今日はずいぶん荷物が多いんだな?」
「はい!ちょっとお友達に渡すものがあって…」
「…そうか」
ガーランド様は何か考え込むような仕草をされたけど、そのまま玄関まで移動されたので、私もついていく。
「行ってくる」
「行ってきま~す」
そして今日も私たちは学園へと向かう。
「ロイさん見ました旦那様のあの表情?」
「ええ、あんな表情は初めて見ましたな」
「昨日あれだけ煽っておいてなんですけど、割と効いてますね」
「きっと旦那様の脳内シミュレーションでは「昨日お忙しそうだったので朝になりましたが…」という感じだったのでしょうな」
「絶対そうですね。ティアナ様が来られてから、本当に変わられましたね」
「断れない縁談とはいえ、今は亡き旦那さま方に申し訳ないと思っていた自分が恥ずかしい」
「まあ、貴族の方の身の上話は噂ぐらいでしか、騎士たちにはわかりませんものね」
「そういえば、あなたも男爵家でしたね」
「しがない、貧乏男爵家の出ですけどね。それでも、騎士と交流するなんて滅多にありませんよ。逆に下位貴族だと上を夢見るので」
「そういうことですか、やはり大変ですねぇ」
「とはいっても、食べものには困りませんし、ある程度は安全ですから」
「旦那様もこれを機に出世にも目を向けて下さるとうれしいのですが…」
「そのための騎士団トーナメント戦ですよ。頑張りましたから」
「あとは、本人とティアナ様次第ですな」
今日も元気に目覚める。朝からちょっと準備があるから早めに起きたのだ。勿論準備というのは昨日作ったお菓子たちだ。朝出会う人とか、ちょっと休憩時間に会いに行かないといけない方など、取りだす順番を間違わないようにしないと。渡す順番もそうだけど、どうしても出来具合に差が出るからちゃんとラッピングで確認する。
「よしよし、レミリア様の分はお昼渡せるから奥の方でいいかな?」
いつも持っていく学生カバンのほかにちょっと大きめのカバンに詰めていく。急な雨に降られるといやだからね。
「ティアナ様よろしいですか?」
コンコンとノックされて返事をした後にカレンさんが入ってくる。
「おはよう、今日は早いんですね」
「準備を手伝おうかと思ったのですが、すでに終えられているのですね」
「はい、気にしてもらってありがとうございます。結構朝は起きるの早いのでやっちゃいました」
「では、もうすぐ朝食の準備が整いますので、こちらは先にお預かりしておきますね」
「よろしくお願いします」
私はカレンさんに学生カバンとお菓子の入ったカバンを渡し、鏡台に向かって身だしなみを整える。カレンさんに手伝ってもらうこともあるが、基本的には自分でやる。子爵家ではメイドさんにやってもらっていた。楽だからという事もあるけれど、雇用している以上仕事を取っちゃうと手持ち無沙汰になるからね。ここでは使用人が2人だけだし、簡単なことは自分でやろうと思ったのだ。
「そういえば、私付きの人たちはどうしたのかな、今度聞いてみようかな?」
元々、領地からついてきている人たちだったから、妹のところにでも付いたのかな?それから階下に降りて、食事をするためにテーブルに着く。
「ティアナ様おはようございます、先日はどうもありがとうございました」
「おはようございます、ロイさん。何か味で気になる点とかありました?」
「滅相もありません。とてもおいしゅうございました。あれだけのものは久しぶりでございます」
「よかった~、じゃあ、また今度作りますね。何か好きな味があったらリクエストしてください。カレンさんにも聞いといてくださいね」
「はい、では考えておきます」
それからガーランド様も来られていつものように朝食を食べ終える。
「それじゃあ、行くか。…ん。今日はずいぶん荷物が多いんだな?」
「はい!ちょっとお友達に渡すものがあって…」
「…そうか」
ガーランド様は何か考え込むような仕草をされたけど、そのまま玄関まで移動されたので、私もついていく。
「行ってくる」
「行ってきま~す」
そして今日も私たちは学園へと向かう。
「ロイさん見ました旦那様のあの表情?」
「ええ、あんな表情は初めて見ましたな」
「昨日あれだけ煽っておいてなんですけど、割と効いてますね」
「きっと旦那様の脳内シミュレーションでは「昨日お忙しそうだったので朝になりましたが…」という感じだったのでしょうな」
「絶対そうですね。ティアナ様が来られてから、本当に変わられましたね」
「断れない縁談とはいえ、今は亡き旦那さま方に申し訳ないと思っていた自分が恥ずかしい」
「まあ、貴族の方の身の上話は噂ぐらいでしか、騎士たちにはわかりませんものね」
「そういえば、あなたも男爵家でしたね」
「しがない、貧乏男爵家の出ですけどね。それでも、騎士と交流するなんて滅多にありませんよ。逆に下位貴族だと上を夢見るので」
「そういうことですか、やはり大変ですねぇ」
「とはいっても、食べものには困りませんし、ある程度は安全ですから」
「旦那様もこれを機に出世にも目を向けて下さるとうれしいのですが…」
「そのための騎士団トーナメント戦ですよ。頑張りましたから」
「あとは、本人とティアナ様次第ですな」
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