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第1部 1章 始まりの大地
修行と出会い
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「はっ!やっ!せいっ!マジックドレイン!ふぅ…少し休もう」
あれからどれぐらいの時間が経ったのだろう。少なくとも数年は経ったはずだ。私は今日も洞窟の奥で剣を振るっている。途中からは魔法も覚えて使えるようになった。あれから分かったことといえば、私のいるところは空洞になっているらしく、壁は塞がって魔物すら来ないということだ。言ってみれば疑似的な安全空間という訳だ。そんな中、今日も特にやることがない私は新たなことにチャレンジしてみる。
「デュラハンは一応騎士だし他にもやってみようかな?えいや!」
その辺の岩を削り出し、槍に見立てると練習を始める。
「おおっ!?槍も中々使えるんじゃない?ひょっとして、騎士が使えそうなものだったら全部いけるのかも?」
そう思った私はそれ以来、剣の外にも槍・体術・短剣の練習をした。素材は石だけどね。ただ、頭を片手で持つのがデフォルトなせいか、盾や弓を扱うことはできなかった。弓の方は弦に出来そうなものもなかったし、両手が使えないから構えられないと気付いた。まあ、盾に関しては左腕に括り付けるタイプならいけそうだけどね。
「結局使えるのは片手で使える武器だけか~。まあ、絞ってやればいい訳だし構わないよね。でも、体術はともかく槍はな~」
片手でも体術は使えるのだけど、槍は重たい。いや、魔族だから簡単に振れるけど相手も魔族だったりするとどうしても力負けするだろうな。それに片手でぶんぶん振り回すと勢いを止めるのが難しいから扱い辛いんだよね。
「サブウェポンというか、何かに騎乗することになった時に見栄えがいいからそれぐらいにはできるようにすればいっか!」
メインは全力で使える剣と体術に絞って、さらに訓練を繰り返す。そして、ちょっと疲れてきたら魔法の訓練に移る。
「魔法も闇や影に水と氷の他にもちょっとだけ光が使えるんだよね~。魔族が光なんてちょっとびっくりしたけど、聖属性以外は魔族でも使えるみたい」
女神様知識によると、聖属性と光属性は別物で魔族でも使えるのが光らしい。反対に闇属性は魔族にしか使えないとのことだ。ちょっと不思議。
「ということは光属性にも相反する属性があるのかな?」
データベース化した記憶にアクセスする。
「ん~、これかな?光の反対は…空間!?くそ~、そっちの方が良かったかも!」
でも、よくよく考えれば空間なんて便利そうな魔法、転生ポイントを多く使いそうだ。取得できていたところで、使いこなせないかもしれない。
「魔力も力とか速さほどはないしね。ただ、バランス型って気はするな」
おそらくステータスで一番高いのが体力で次は力。それに続いて速さで、最後が魔力っぽい。まあ、ステータスがどう分かれてるのかもわからないけどね。
「それはともかく、今日も頑張るぞ~!」
ボガン
そう力強く宣言したところに大きな音が鳴り響いた。
「な、なにっ!?」
どうやら何者かが壁を壊して入ってきたらしい。私は警戒して岩陰に隠れた。
「人間だといいな~。やっぱり、初めての異世界での邂逅だし」
ほぼ真っ暗闇の空間で修業に明け暮れていた訓練中に、爆音が近くで鳴り響いた。今日はいよいよこの世界に来て初めての生物に出会えるようだ。胸を高鳴らせ、私はどんな生き物がやってくるかじっと待つ。
「なんか緊張してきたな~。挨拶ってどうやってたっけ?こんにちは?それとも、もうここは私の家みたいなものだし、ようこそ!とかの方がいいのかな?」
そんなことをのん気に考えていると、再び爆発音が鳴って壁の一部分が崩れた。
「ふぅ~!結局ここはどこなんだ?迷って色々歩いたが。一応開けたところには出られたか…」
おおっ!なんか騎士風の男の人が現れた!第一村人…いや、第一騎士発見!ここはそーっと近づいて…。ん?でも何か忘れているような?
ジャリ
「あっ」
普段は静かに歩ける私だけど、緊張してつい足音を立ててしまった。
「誰だ!」
「あっ、驚かないでください。私は…」
そういえば、転生してからずっと一人だったから名前がない。前世の名前は人間の時に使いたいし、何がいいかな?
「リ、リスティル!私の名前はリスティルです!!」
高速で考えた結果、私は浮かんだ名前の中からこれだ!とピックアップした名前を口にする。
「そうか、こんなところに人がいると思わなかったからびっくりしたぞ」
「そ、そうですよね~。私も実はここで人に会うのって初めてで…」
まあ、正確に言うとこの世界で生物に会うこと自体が初めてなのだが。
「しかし、こんな真っ暗闇では何も見えんな。火の魔法か何か使えないか?」
「あっ、それならちょっと苦手ですけど、光の魔法を使って照らしますね。ライト!」
私は訓練していた時の格好のまま、ライトの魔法で辺りを照らした。
あれからどれぐらいの時間が経ったのだろう。少なくとも数年は経ったはずだ。私は今日も洞窟の奥で剣を振るっている。途中からは魔法も覚えて使えるようになった。あれから分かったことといえば、私のいるところは空洞になっているらしく、壁は塞がって魔物すら来ないということだ。言ってみれば疑似的な安全空間という訳だ。そんな中、今日も特にやることがない私は新たなことにチャレンジしてみる。
「デュラハンは一応騎士だし他にもやってみようかな?えいや!」
その辺の岩を削り出し、槍に見立てると練習を始める。
「おおっ!?槍も中々使えるんじゃない?ひょっとして、騎士が使えそうなものだったら全部いけるのかも?」
そう思った私はそれ以来、剣の外にも槍・体術・短剣の練習をした。素材は石だけどね。ただ、頭を片手で持つのがデフォルトなせいか、盾や弓を扱うことはできなかった。弓の方は弦に出来そうなものもなかったし、両手が使えないから構えられないと気付いた。まあ、盾に関しては左腕に括り付けるタイプならいけそうだけどね。
「結局使えるのは片手で使える武器だけか~。まあ、絞ってやればいい訳だし構わないよね。でも、体術はともかく槍はな~」
片手でも体術は使えるのだけど、槍は重たい。いや、魔族だから簡単に振れるけど相手も魔族だったりするとどうしても力負けするだろうな。それに片手でぶんぶん振り回すと勢いを止めるのが難しいから扱い辛いんだよね。
「サブウェポンというか、何かに騎乗することになった時に見栄えがいいからそれぐらいにはできるようにすればいっか!」
メインは全力で使える剣と体術に絞って、さらに訓練を繰り返す。そして、ちょっと疲れてきたら魔法の訓練に移る。
「魔法も闇や影に水と氷の他にもちょっとだけ光が使えるんだよね~。魔族が光なんてちょっとびっくりしたけど、聖属性以外は魔族でも使えるみたい」
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「ということは光属性にも相反する属性があるのかな?」
データベース化した記憶にアクセスする。
「ん~、これかな?光の反対は…空間!?くそ~、そっちの方が良かったかも!」
でも、よくよく考えれば空間なんて便利そうな魔法、転生ポイントを多く使いそうだ。取得できていたところで、使いこなせないかもしれない。
「魔力も力とか速さほどはないしね。ただ、バランス型って気はするな」
おそらくステータスで一番高いのが体力で次は力。それに続いて速さで、最後が魔力っぽい。まあ、ステータスがどう分かれてるのかもわからないけどね。
「それはともかく、今日も頑張るぞ~!」
ボガン
そう力強く宣言したところに大きな音が鳴り響いた。
「な、なにっ!?」
どうやら何者かが壁を壊して入ってきたらしい。私は警戒して岩陰に隠れた。
「人間だといいな~。やっぱり、初めての異世界での邂逅だし」
ほぼ真っ暗闇の空間で修業に明け暮れていた訓練中に、爆音が近くで鳴り響いた。今日はいよいよこの世界に来て初めての生物に出会えるようだ。胸を高鳴らせ、私はどんな生き物がやってくるかじっと待つ。
「なんか緊張してきたな~。挨拶ってどうやってたっけ?こんにちは?それとも、もうここは私の家みたいなものだし、ようこそ!とかの方がいいのかな?」
そんなことをのん気に考えていると、再び爆発音が鳴って壁の一部分が崩れた。
「ふぅ~!結局ここはどこなんだ?迷って色々歩いたが。一応開けたところには出られたか…」
おおっ!なんか騎士風の男の人が現れた!第一村人…いや、第一騎士発見!ここはそーっと近づいて…。ん?でも何か忘れているような?
ジャリ
「あっ」
普段は静かに歩ける私だけど、緊張してつい足音を立ててしまった。
「誰だ!」
「あっ、驚かないでください。私は…」
そういえば、転生してからずっと一人だったから名前がない。前世の名前は人間の時に使いたいし、何がいいかな?
「リ、リスティル!私の名前はリスティルです!!」
高速で考えた結果、私は浮かんだ名前の中からこれだ!とピックアップした名前を口にする。
「そうか、こんなところに人がいると思わなかったからびっくりしたぞ」
「そ、そうですよね~。私も実はここで人に会うのって初めてで…」
まあ、正確に言うとこの世界で生物に会うこと自体が初めてなのだが。
「しかし、こんな真っ暗闇では何も見えんな。火の魔法か何か使えないか?」
「あっ、それならちょっと苦手ですけど、光の魔法を使って照らしますね。ライト!」
私は訓練していた時の格好のまま、ライトの魔法で辺りを照らした。
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