11 / 30
第11話 噂の赤ペンと玄関の水
しおりを挟む
五月下旬の夕方。出版社の三階、蛍光灯の白い光の下で、心咲はゲラの端を指で押さえていた。紙の角が、少しだけ湿っている。梅雨の前の生ぬるい空気が、窓の隙間から忍び込んでくるせいだ。
「風見荘って、あの港のほうの古い家?」
コピー機の前で、総務の女性が言った。プリンターの吐き出す熱と、甘いコーヒーの匂いが混ざる休憩スペースで、二人の声がやけに響く。
「夜中に手紙が出るって……ほら、あれ。こわいやつ」
言い終わる前に、別の声がかぶさった。
「“サイコキラーがいる”ってやつでしょ。今朝、印刷所の人が言ってた。港の商店街まで広がってるって」
心咲は、赤ペンの先を止めた。紙面の「誤植」のほうは、いつもならすぐに指が動くのに、今日は文字が一列ずつ、遠くなる。
誰かが、机に置いたメモ用紙をひらりと持ってきた。手書きで大きく、
「サイコキラー 風見荘」
と書いてある。見出しみたいに。
心咲の手が、勝手に動いた。
「サイコキラー」と「風見荘」の間に、読点を一つ。赤い点が、紙の上で小さく呼吸する。
それから、次の行の「いる!」の感嘆符を、そっと一本線で消して「いる。」に直した。
「あっ」
総務の女性が目を丸くした。
「……つい」
心咲はメモを返し、指先についた赤いインクをハンカチでぬぐった。笑ってごまかすには、口角がうまく上がらない。
それでも、言葉の順番だけは守る。昨日、海沿いで練習したばかりだ。
心咲は机の引き出しから、小さなメモ帳を出した。表紙の角が丸く擦れている。開いて、いつものように一行だけ書く。
――胸がぎゅっとする。こわい。
書き終えたら、息が一回分、少しだけ深くなる。
「じゃあ、本当に人がいるの?」
若い編集者が、椅子の背を軋ませながら身を乗り出した。机の上には、付箋が何枚も貼られた児童書のゲラ。タイトルの横に、鉛筆で小さくハートが描かれている。
心咲は、そのハートの横の誤字を見つけてしまい、思わず視線を戻した。直したい。けれど、今は噂のほうを先にする。
「夜中に、キッチンのテーブルに手紙が置かれます。誰が置いたかは、まだ分かりません」
心咲は言い切ってから、言葉が強すぎたかもしれないと思った。けれど、曖昧にすると勝手な想像が走る。
「鍵は普通にかかります。窓も閉まります。……ただ、気味が悪いのは本当です」
若い編集者は、口を半開きにして固まった。隣の先輩が、肘で小突く。
「ほら、心咲さんは校正だから。言葉を盛らない」
その一言が、妙にありがたかった。心咲は赤ペンの蓋を閉め、机の端に揃えて置いた。揃えると、少しだけ胸が落ち着く。
そのとき、背後から椅子の脚が擦れる音がした。
「心咲さん」
編集長の梶原が、腕に校了の束を抱えたまま近づいてきた。眼鏡の奥の目が、いつもより瞬きを多くしている。
「住まい、大丈夫か。……風見荘って、治安が悪いって話が」
「事実は、置き手紙が続いている、です」
心咲は口の中で順番を確かめてから言った。赤ペンの先で、ゲラの余白を軽く叩く。
「気持ちは、……落ち着かないです」
「うん」
梶原は頷いた。頷き方が大きい。心咲はそれを見て、余計に胸が詰まる。
「お願いは?」
梶原が、珍しく続きを促した。心咲はその言葉に救われる。
「今週の締め切りは守ります。けれど、帰りが遅くなる日は、駅まで一緒に歩く人がいると助かります」
口に出した瞬間、心咲は自分の声の震えに気づいた。頼る言葉を、こんな形で出すとは思わなかった。
梶原は、校了束の角を持ち替えた。
「わかった。……まず、今日は私が駅まで送る。十五分だけな」
「はい」
帰り道、駅までの短い坂を、梶原はやけにゆっくり歩いた。急げば五分の道なのに、十歩ごとに空を見上げる。心咲は笑いそうになった。笑いそうになった自分を、またメモ帳の中にしまった。
改札を抜けると、潮の匂いがふっと混じった。風見市は、線路の向こうに海がある。夕焼けがビルの窓に反射して、ガラスが赤く燃える。
風見荘へ向かう道は、まだ明るいのに、心咲の足は重かった。商店街の魚屋の前を通ると、客の会話が耳に刺さる。
「風見荘ってさ……」
名前が出た瞬間、心咲は肩をすくめた。背中が、紙のように薄くなる感じがする。
玄関の引き戸が見えてきた。庇の下の木の匂い、靴箱の古い漆の匂い。いつもなら、ここで「手順」を思い出せるのに、今日は指が鍵に届かなかった。
心咲は、たたきにしゃがみ込んだ。膝の上にバッグを置き、両手で取っ手を握る。爪が白くなる。
――事実。置き手紙。
――気持ち。こわい。
――お願い。……言えるか。
戸の向こうで、誰かが動く音がした。廊下の板が、きし、と鳴る。
引き戸が少し開き、翔琉の顔が覗いた。整骨院の白衣ではなく、黒いTシャツ。首の汗をタオルで拭きながら、靴を一足だけ、向きをそろえるみたいに揃えて外へ出た。
翔琉は何も言わずに、ペットボトルを差し出した。冷たさが、手のひらに伝わる。ラベルが少し濡れている。途中で買って、握ってきたのだろう。
心咲は、受け取ったまま蓋を開けられなかった。指が震える。
翔琉はしゃがんで、心咲の視界と同じ高さに目を置いた。そして、ポケットから小さなレシートを一枚取り出し、心咲の膝の上にそっと置いた。裏は白い。
「順番、ここで」
翔琉が短く言った。声は大きくないのに、耳の奥まで届いた。
心咲はレシートの裏に、赤ペンで三つだけ書いた。
一、事実。
二、気持ち。
三、お願い。
書き終えたら、ペットボトルの蓋が開いた。水を一口飲むと、喉の奥が痛いほど冷たい。
「事実は……会社まで噂が来ました」
「うん」
翔琉は頷いた。頷くたび、首の汗が光る。
「気持ちは……玄関の前で、足が止まりました」
「うん」
「お願いは……今夜、廊下の電気、最後までつけておいてほしいです」
心咲は言い終えて、目を伏せた。こんなお願いでいいのか、頭の中の校正者が赤字を入れそうになる。
翔琉が、少し息を吸った。すぐに返事をせず、口を開いて閉じた。返事を急がないときの癖だ。
「……わかった。廊下、全部。屋上の階段の灯りも。俺、消さない」
それから、ほんの少しだけ口元が動いた。
「レシートの字、きれいだな」
「今、褒めるところですか」
心咲の声に、やっと笑いが混じった。翔琉も、遅れて笑った。二人の笑いが重なると、玄関の木の匂いが、少しだけ甘くなる。
心咲はペットボトルを握り直し、翔琉の目を見る。
言葉の順番とは別の場所で、言いたいことが一つだけ残っている。喉の奥に引っかかって、出てこない。
心咲は小さく息を吐いて、短い言葉を選んだ。
「ありがとう」
それは、ぼそぼそでも、途中で消える声でもなかった。玄関の外の潮風に負けない大きさだった。
翔琉は一瞬、瞬きを忘れた。それから、照れたのか、靴の向きを直し始めた。もう揃っているのに。
「……うん」
それだけ言って、引き戸の取っ手を握る。
「入ろう。味噌汁、残ってる。朋行が、また何か甘いの混ぜて怒られてた」
「怒られて、ですか」
「姫蘭に。“塩と砂糖の順番は逆にしない”って」
心咲は立ち上がった。膝の痺れが、足の裏へ流れる。痛いのに、確かに地面を踏める。
引き戸の向こうから、風鈴の音がした。室内に風が通り、長い廊下の空気が動く。心咲はペットボトルを持ったまま、一歩、家の中へ入った。
「風見荘って、あの港のほうの古い家?」
コピー機の前で、総務の女性が言った。プリンターの吐き出す熱と、甘いコーヒーの匂いが混ざる休憩スペースで、二人の声がやけに響く。
「夜中に手紙が出るって……ほら、あれ。こわいやつ」
言い終わる前に、別の声がかぶさった。
「“サイコキラーがいる”ってやつでしょ。今朝、印刷所の人が言ってた。港の商店街まで広がってるって」
心咲は、赤ペンの先を止めた。紙面の「誤植」のほうは、いつもならすぐに指が動くのに、今日は文字が一列ずつ、遠くなる。
誰かが、机に置いたメモ用紙をひらりと持ってきた。手書きで大きく、
「サイコキラー 風見荘」
と書いてある。見出しみたいに。
心咲の手が、勝手に動いた。
「サイコキラー」と「風見荘」の間に、読点を一つ。赤い点が、紙の上で小さく呼吸する。
それから、次の行の「いる!」の感嘆符を、そっと一本線で消して「いる。」に直した。
「あっ」
総務の女性が目を丸くした。
「……つい」
心咲はメモを返し、指先についた赤いインクをハンカチでぬぐった。笑ってごまかすには、口角がうまく上がらない。
それでも、言葉の順番だけは守る。昨日、海沿いで練習したばかりだ。
心咲は机の引き出しから、小さなメモ帳を出した。表紙の角が丸く擦れている。開いて、いつものように一行だけ書く。
――胸がぎゅっとする。こわい。
書き終えたら、息が一回分、少しだけ深くなる。
「じゃあ、本当に人がいるの?」
若い編集者が、椅子の背を軋ませながら身を乗り出した。机の上には、付箋が何枚も貼られた児童書のゲラ。タイトルの横に、鉛筆で小さくハートが描かれている。
心咲は、そのハートの横の誤字を見つけてしまい、思わず視線を戻した。直したい。けれど、今は噂のほうを先にする。
「夜中に、キッチンのテーブルに手紙が置かれます。誰が置いたかは、まだ分かりません」
心咲は言い切ってから、言葉が強すぎたかもしれないと思った。けれど、曖昧にすると勝手な想像が走る。
「鍵は普通にかかります。窓も閉まります。……ただ、気味が悪いのは本当です」
若い編集者は、口を半開きにして固まった。隣の先輩が、肘で小突く。
「ほら、心咲さんは校正だから。言葉を盛らない」
その一言が、妙にありがたかった。心咲は赤ペンの蓋を閉め、机の端に揃えて置いた。揃えると、少しだけ胸が落ち着く。
そのとき、背後から椅子の脚が擦れる音がした。
「心咲さん」
編集長の梶原が、腕に校了の束を抱えたまま近づいてきた。眼鏡の奥の目が、いつもより瞬きを多くしている。
「住まい、大丈夫か。……風見荘って、治安が悪いって話が」
「事実は、置き手紙が続いている、です」
心咲は口の中で順番を確かめてから言った。赤ペンの先で、ゲラの余白を軽く叩く。
「気持ちは、……落ち着かないです」
「うん」
梶原は頷いた。頷き方が大きい。心咲はそれを見て、余計に胸が詰まる。
「お願いは?」
梶原が、珍しく続きを促した。心咲はその言葉に救われる。
「今週の締め切りは守ります。けれど、帰りが遅くなる日は、駅まで一緒に歩く人がいると助かります」
口に出した瞬間、心咲は自分の声の震えに気づいた。頼る言葉を、こんな形で出すとは思わなかった。
梶原は、校了束の角を持ち替えた。
「わかった。……まず、今日は私が駅まで送る。十五分だけな」
「はい」
帰り道、駅までの短い坂を、梶原はやけにゆっくり歩いた。急げば五分の道なのに、十歩ごとに空を見上げる。心咲は笑いそうになった。笑いそうになった自分を、またメモ帳の中にしまった。
改札を抜けると、潮の匂いがふっと混じった。風見市は、線路の向こうに海がある。夕焼けがビルの窓に反射して、ガラスが赤く燃える。
風見荘へ向かう道は、まだ明るいのに、心咲の足は重かった。商店街の魚屋の前を通ると、客の会話が耳に刺さる。
「風見荘ってさ……」
名前が出た瞬間、心咲は肩をすくめた。背中が、紙のように薄くなる感じがする。
玄関の引き戸が見えてきた。庇の下の木の匂い、靴箱の古い漆の匂い。いつもなら、ここで「手順」を思い出せるのに、今日は指が鍵に届かなかった。
心咲は、たたきにしゃがみ込んだ。膝の上にバッグを置き、両手で取っ手を握る。爪が白くなる。
――事実。置き手紙。
――気持ち。こわい。
――お願い。……言えるか。
戸の向こうで、誰かが動く音がした。廊下の板が、きし、と鳴る。
引き戸が少し開き、翔琉の顔が覗いた。整骨院の白衣ではなく、黒いTシャツ。首の汗をタオルで拭きながら、靴を一足だけ、向きをそろえるみたいに揃えて外へ出た。
翔琉は何も言わずに、ペットボトルを差し出した。冷たさが、手のひらに伝わる。ラベルが少し濡れている。途中で買って、握ってきたのだろう。
心咲は、受け取ったまま蓋を開けられなかった。指が震える。
翔琉はしゃがんで、心咲の視界と同じ高さに目を置いた。そして、ポケットから小さなレシートを一枚取り出し、心咲の膝の上にそっと置いた。裏は白い。
「順番、ここで」
翔琉が短く言った。声は大きくないのに、耳の奥まで届いた。
心咲はレシートの裏に、赤ペンで三つだけ書いた。
一、事実。
二、気持ち。
三、お願い。
書き終えたら、ペットボトルの蓋が開いた。水を一口飲むと、喉の奥が痛いほど冷たい。
「事実は……会社まで噂が来ました」
「うん」
翔琉は頷いた。頷くたび、首の汗が光る。
「気持ちは……玄関の前で、足が止まりました」
「うん」
「お願いは……今夜、廊下の電気、最後までつけておいてほしいです」
心咲は言い終えて、目を伏せた。こんなお願いでいいのか、頭の中の校正者が赤字を入れそうになる。
翔琉が、少し息を吸った。すぐに返事をせず、口を開いて閉じた。返事を急がないときの癖だ。
「……わかった。廊下、全部。屋上の階段の灯りも。俺、消さない」
それから、ほんの少しだけ口元が動いた。
「レシートの字、きれいだな」
「今、褒めるところですか」
心咲の声に、やっと笑いが混じった。翔琉も、遅れて笑った。二人の笑いが重なると、玄関の木の匂いが、少しだけ甘くなる。
心咲はペットボトルを握り直し、翔琉の目を見る。
言葉の順番とは別の場所で、言いたいことが一つだけ残っている。喉の奥に引っかかって、出てこない。
心咲は小さく息を吐いて、短い言葉を選んだ。
「ありがとう」
それは、ぼそぼそでも、途中で消える声でもなかった。玄関の外の潮風に負けない大きさだった。
翔琉は一瞬、瞬きを忘れた。それから、照れたのか、靴の向きを直し始めた。もう揃っているのに。
「……うん」
それだけ言って、引き戸の取っ手を握る。
「入ろう。味噌汁、残ってる。朋行が、また何か甘いの混ぜて怒られてた」
「怒られて、ですか」
「姫蘭に。“塩と砂糖の順番は逆にしない”って」
心咲は立ち上がった。膝の痺れが、足の裏へ流れる。痛いのに、確かに地面を踏める。
引き戸の向こうから、風鈴の音がした。室内に風が通り、長い廊下の空気が動く。心咲はペットボトルを持ったまま、一歩、家の中へ入った。
0
あなたにおすすめの小説
目覚めたら公爵夫人でしたが夫に冷遇されているようです
MIRICO
恋愛
フィオナは没落寸前のブルイエ家の長女。体調が悪く早めに眠ったら、目が覚めた時、夫のいる公爵夫人セレスティーヌになっていた。
しかし、夫のクラウディオは、妻に冷たく視線を合わせようともしない。
フィオナはセレスティーヌの体を乗っ取ったことをクラウディオに気付かれまいと会う回数を減らし、セレスティーヌの体に入ってしまった原因を探そうとするが、原因が分からぬままセレスティーヌの姉の子がやってきて世話をすることに。
クラウディオはいつもと違う様子のセレスティーヌが気になり始めて……。
ざまあ系ではありません。恋愛中心でもないです。事件中心軽く恋愛くらいです。
番外編は暗い話がありますので、苦手な方はお気を付けください。
ご感想ありがとうございます!!
誤字脱字等もお知らせくださりありがとうございます。順次修正させていただきます。
小説家になろう様に掲載済みです。
夫の妹に財産を勝手に使われているらしいので、第三王子に全財産を寄付してみた
今川幸乃
恋愛
ローザン公爵家の跡継ぎオリバーの元に嫁いだレイラは若くして父が死んだため、実家の財産をすでにある程度相続していた。
レイラとオリバーは穏やかな新婚生活を送っていたが、なぜかオリバーは妹のエミリーが欲しがるものを何でも買ってあげている。
不審に思ったレイラが調べてみると、何とオリバーはレイラの財産を勝手に売り払ってそのお金でエミリーの欲しいものを買っていた。
レイラは実家を継いだ兄に相談し、自分に敵対する者には容赦しない”冷血王子”と恐れられるクルス第三王子に全財産を寄付することにする。
それでもオリバーはレイラの財産でエミリーに物を買い与え続けたが、自分に寄付された財産を勝手に売り払われたクルスは激怒し……
※短め
十八歳で必ず死ぬ令嬢ですが、今日もまた目を覚ましました【完結】
藤原遊
恋愛
十八歳で、私はいつも死ぬ。
そしてなぜか、また目を覚ましてしまう。
記憶を抱えたまま、幼い頃に――。
どれほど愛されても、どれほど誰かを愛しても、
結末は変わらない。
何度生きても、十八歳のその日が、私の最後になる。
それでも私は今日も微笑む。
過去を知るのは、私だけ。
もう一度、大切な人たちと過ごすために。
もう一度、恋をするために。
「どうせ死ぬのなら、あなたにまた、恋をしたいの」
十一度目の人生。
これは、記憶を繰り返す令嬢が紡ぐ、優しくて、少しだけ残酷な物語。
見捨ててくれてありがとうございます。あとはご勝手に。
有賀冬馬
恋愛
「君のような女は俺の格を下げる」――そう言って、侯爵家嫡男の婚約者は、わたしを社交界で公然と捨てた。
選んだのは、華やかで高慢な伯爵令嬢。
涙に暮れるわたしを慰めてくれたのは、王国最強の騎士団副団長だった。
彼に守られ、真実の愛を知ったとき、地味で陰気だったわたしは、もういなかった。
やがて、彼は新妻の悪行によって失脚。復縁を求めて縋りつく元婚約者に、わたしは冷たく告げる。
6年前の私へ~その6年は無駄になる~
夏見颯一
恋愛
モルディス侯爵家に嫁いだウィニアは帰ってこない夫・フォレートを待っていた。6年も経ってからようやく帰ってきたフォレートは、妻と子供を連れていた。
テンプレものです。テンプレから脱却はしておりません。
【完結】愛されないと知った時、私は
yanako
恋愛
私は聞いてしまった。
彼の本心を。
私は小さな、けれど豊かな領地を持つ、男爵家の娘。
父が私の結婚相手を見つけてきた。
隣の領地の次男の彼。
幼馴染というほど親しくは無いけれど、素敵な人だと思っていた。
そう、思っていたのだ。
(完結)姑が勝手に連れてきた第二夫人が身籠ったようですが、夫は恐らく……
泉花ゆき
恋愛
蘭珠(ランジュ)が名門である凌家の嫡男、涼珩(リャンハン)に嫁いで一年ほど経ったころ。
一向に後継ぎが出来ないことに業を煮やした夫の母親は、どこからか第二夫人として一人の女性を屋敷へ連れてくる。
やがてその女が「子が出来た」と告げると、姑も夫も大喜び。
蘭珠の実家が商いで傾いたことを口実に、彼女には離縁が言い渡される。
……けれど、蘭珠は知っていた。
夫の涼珩が、「男女が同じ寝台で眠るだけで子ができる」と本気で信じているほど無知だということを。
どんなトラブルが待っているか分からないし、離縁は望むところ。
嫁ぐ時に用意した大量の持参金は、もちろん引き上げさせていただきます。
※ゆるゆる設定です
※以前上げていた作の設定、展開を改稿しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる