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第27話 王剣の証明
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玉座の間には、長く伸びた影と、吹き抜けるような静けさが支配していた。
壁面に並ぶ肖像画たちが、どこか哀しげにこの瞬間を見守っている。
中央──古の剣が突き立てられた石の台座。その前に立つ勇の手には、迷宮で手にした王家の紋章が輝いていた。
「これが、王家の古代儀式槍……そして、剣の証」
その言葉に応じて、石の台座が音を立てて震え始めた。槍の光が剣へと流れ、金属の柄に淡い魔力の紋様が浮かび上がる。
だが、周囲には摂政派の残党が集結していた。
玉座を背に、老齢の長老──摂政会議の実質的な長──ベルゼリウス卿が一歩前に出る。
「馬鹿げた茶番を……その剣は、真に王の器を持つ者でなければ抜けぬ。貴様など、名ばかりの勘当王子に過ぎん」
老卿の言葉と共に、玉座の間に剣を護る結界が発動された。紫の雷が剣を包み、誰も寄せつけぬ威圧を放つ。
勇が一歩、二歩と近づくと、胸の中の熱が高まった。
(俺が……俺が、今ここで……)
その背に、巧が静かに声をかける。
「恐れるな。お前が選ばれるべき理由を、誰よりも見てきた」
すずは歌の一節を囁き、紗織が緊張で拳を強く握りしめる。裕哉は剣の護符を投げ渡し、友子は震えながらも光源装置を向けた。
それは、彼に差し伸べられた“共の想い”だった。
「──ならば、見せてやる」
勇が剣に手をかける。
雷光が彼の指先に走るが、決して退かない。
彼の手が柄に触れた瞬間、結界が音を立てて割れた。
そして──剣が、音もなく抜けた。
銀に輝く刃が、勇の手に在る。
「……抜いた、だと……?」
ベルゼリウス卿の顔が蒼白に染まり、周囲の衛兵たちは武器を下ろす。
剣は応えるように、勇の背へ翼のような光を浮かべた。
「これが、王剣。王の証明だ」
彼の声に、紋章の光が天井へ伸び、玉座の間全体に拡がる。
その光の中に、過去の王たちの姿が幻のように浮かんでは消えた。
それを目にして、長老が最後の抵抗に出る。
「認めぬ……お前ごときでは、この国は──!」
しかし、その言葉はもう、誰の耳にも届かない。
勇の剣が一閃し、長老の持つ魔導装置を断ち斬った。
「国とは、民が形づくるものだ。俺はその“礎”になる」
勇がそう言い切ったとき、玉座の間に沈黙が訪れた。
長きにわたる暗闘の終焉。
真の王の登場。
巧が小さく頷いた。
「……やっと、辿り着いたな」
壁面に並ぶ肖像画たちが、どこか哀しげにこの瞬間を見守っている。
中央──古の剣が突き立てられた石の台座。その前に立つ勇の手には、迷宮で手にした王家の紋章が輝いていた。
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その言葉に応じて、石の台座が音を立てて震え始めた。槍の光が剣へと流れ、金属の柄に淡い魔力の紋様が浮かび上がる。
だが、周囲には摂政派の残党が集結していた。
玉座を背に、老齢の長老──摂政会議の実質的な長──ベルゼリウス卿が一歩前に出る。
「馬鹿げた茶番を……その剣は、真に王の器を持つ者でなければ抜けぬ。貴様など、名ばかりの勘当王子に過ぎん」
老卿の言葉と共に、玉座の間に剣を護る結界が発動された。紫の雷が剣を包み、誰も寄せつけぬ威圧を放つ。
勇が一歩、二歩と近づくと、胸の中の熱が高まった。
(俺が……俺が、今ここで……)
その背に、巧が静かに声をかける。
「恐れるな。お前が選ばれるべき理由を、誰よりも見てきた」
すずは歌の一節を囁き、紗織が緊張で拳を強く握りしめる。裕哉は剣の護符を投げ渡し、友子は震えながらも光源装置を向けた。
それは、彼に差し伸べられた“共の想い”だった。
「──ならば、見せてやる」
勇が剣に手をかける。
雷光が彼の指先に走るが、決して退かない。
彼の手が柄に触れた瞬間、結界が音を立てて割れた。
そして──剣が、音もなく抜けた。
銀に輝く刃が、勇の手に在る。
「……抜いた、だと……?」
ベルゼリウス卿の顔が蒼白に染まり、周囲の衛兵たちは武器を下ろす。
剣は応えるように、勇の背へ翼のような光を浮かべた。
「これが、王剣。王の証明だ」
彼の声に、紋章の光が天井へ伸び、玉座の間全体に拡がる。
その光の中に、過去の王たちの姿が幻のように浮かんでは消えた。
それを目にして、長老が最後の抵抗に出る。
「認めぬ……お前ごときでは、この国は──!」
しかし、その言葉はもう、誰の耳にも届かない。
勇の剣が一閃し、長老の持つ魔導装置を断ち斬った。
「国とは、民が形づくるものだ。俺はその“礎”になる」
勇がそう言い切ったとき、玉座の間に沈黙が訪れた。
長きにわたる暗闘の終焉。
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巧が小さく頷いた。
「……やっと、辿り着いたな」
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