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プロローグ
しおりを挟む誰かが私を呼んでいる。
いつも、同じ夢を見る。
宝石を散りばめたような星空の上に立っている。足場の感触はない。ただ、足元は水鏡のようで、星たちを静かに浮かべている。
私がなぜここにいるかは分からない。
誰かが私を呼んでいる。
耳を刺す音も頬に触れる風の感触も感じない。ただ、自分1人だけが取り残されたように、穏やかに時間が流れる。
誰かが私を呼んでいる。
光の線が私の前を通過する。少し驚く。
きっとまた星として役目を果たしにいくのだろう。どの星になるかは、まだわからない。
誰かが私を呼んでいる。
星たちが笑っている。
星のお世話は、私の仕事だ。
その輝きに、私は少し、ほっとする。
誰かが私を呼んでいる。
ふと、思い出す。
星たちとは違う、もう出会うことのない美しい輝きに、私は胸が絞られる。
誰かが私を呼んでいる。
あの輝きに、私はもう出会えないだろう。
そして、誰かが私を呼んでいる。
……あの声は、何なのだっけ?
どうして、私を呼ぶのだろう??
何も、分からない。
ただ、星のように輝く液体が、流れている。
誰かが私を呼び続ける。
…まあいいか。
どうせ少ししたら忘れてしまうのだし。
考えるだけ無駄なのだ。
液体は流れ続ける。
ただ、静かに輝く星の上に
今日もまた、ひとり、私は立っている。
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