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第3章 学術都市
45話 地図
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ダネルと闘った後、うーうー言い続けるコイツを抱えて、医務室とか言うところまで連れて行ってやった。
連れて行ったら医者に、やりすぎだとか言われて、なんか、オレだけ怒られた。
やりすぎって言われても、オレは一発しか殴ってねえぞ?
医者にダネルを預けて、帰る時だった。
「胸の印、消してくれてありがとな。次会う時は、もういっぺん闘うぞ、いいな」
「泣かせる……次あったら泣いて負けましたって……言わせてやる」
おうおう、いい根性じゃねえか。
「いいぜ、いつだってやってやるよ!」
拳をダネルの方へ突き出す。まあ何だ、それなりに楽しかったからな。また闘ってやってもいいかな、くらいには思ってる。何より、オレの方が強いってとこ、ちゃんと見せてやってねえしな。
そしてオレたちは今、街の中を意味もなく歩き回ってる。
「さて、どうしたもんだろうな」
とりあえす地図ってもんがあれば、ダネルのヤツが村までの帰り方は教えてくれるって言うし、売ってる店でも探してみるか。
「レーテ、地図屋ってのがどれかわかるか?」
「地図屋かい……ああ、そこの道の角にある店がそうだね」
お、すぐに見つかったな。
「なあ、見てみたいんだけど入っていいよな」
「オッサンが故郷に帰るのに必要なんだろ。行こうぜ」
道を行く人の流れをかき分けて、オレとカルロは地図屋へ小走りで向かう。
地図屋の店先が見えてくると、妙なものを売ってる店だな、と思った。
皮を薄く広くなめしたヤツや乾いた感じの薄い大きな布のニセモノみたいなヤツを、筒型に丸めて何本も木箱の中に立てたり、棚の上に積んである。店の壁には丸めたヤツを広げたんだろう、何か絵や模様が描かれていて、オレには何が何のかさっぱりわからないものばかり並んでいた。
「いらっしゃい、どこの地図を探してるんだい?」
店の奥で本というやつを開いていた店主らしい男が、こちらに声をかけてきた。
「なあアンタ、青い鱗の竜種の村の場所、知らねえか?」
「青い鱗の竜種の村ねえ、うちも長くこの商売やってるけど、青い鱗の竜種なんて見るのはお客さんが初めてだよ」
「マジか、そりゃ」
「ああ、竜種なんて緑しか見たこと無いな。いや、たまにだけど、黒いのは見るな」
ゲッ、てことは……
「青い竜種の村なんて、聞いたこともないな」
そうなるよな。
てことは結局、ダネル頼みか。
いや待てよ。ダネルのやつは黒の村からどうこうって話もしてなかったか?
「じゃあ、黒い鱗の竜種の村がわかるやつはねえか?」
「黒? それだったら確か、この辺りに」
男は立ち上がって、棚に押し込まれている丸められたヤツを一つずつ広げていく。
レーテとカルロは暇なんだろう、広げて飾ってあるヤツを見て何か話し合ってる。
「おお、あった。これだ」
「見せてくれ!」
皮を広く薄くなめしたそれを店主の手から取り、書かれたものを見る。うん、わからん!
「レーテ、オメェ字読めたよな。これ見てくれねえか」
店の中を見て回っていたレーテを呼び、目の前に地図とかいうのを広げて見せる。
「黒の村までの行き方、書いてあるか?」
「んー、村の行き方が書いてあると言うよりは、どこにどんな町や村があるか書いてあるね」
地図の一箇所を指差す。
「ここに黒い竜種の村、って書いてあるね。後は、これは街道の名前、この辺りは山や川の名前かね」
ぃよっし! ダネルのヤツ、黒の村から青の村に来たって言ってたからな。これがありゃあ、村の場所はわかるな。
「カルロ、金あるよな。これ買おうぜ」
「ちょっと待てって、オッサン。オヤジさん、これっていくら?」
カルロの値段交渉が始まった。
これ新品とか、新しく書かれてること正しいのかとか、中古ならもう少しとか、俺とレーテが辺に口を出すと邪魔になるだろう雰囲気で、カルロと店主は話を進めている。
カルロと店主はしばらく話した後、オレたちにカルロが満面の笑みを向けた。
「売値より、少し安くしてくれるってさ」
「よくやったカルロ!」
オレは思わずカルロの頭をクシャクシャに撫で回す。
「やめろってオッサン、首が取れる」
そう言いながら笑うカルロに、オレは少し嬉しい気持ちになる。
一緒にいるのは短いかも知れないが、それでも、少しでもコイツにはこういう顔をしてもらいたいんだ。
「後はダネルに聞くだけだな」
「ゴーヴァン、ダネルに村の場所を効くときだけどね、最初に謝っておくことだね」
へ?
「少ぉしばかり、やりすぎたからね。最初に一言謝っておきなね」
「アレのどこがやりすぎだよ。普通はもっとケガしたっておかしくないのに、腹に一発くれただけだぞ」
「ダネルの目が、相当怒ってたからね。やりすぎたって謝らないと、適当なことを教えられるかもしれないね」
はぁ?!
「迷っても私は困らないけど、ゴーヴァンは困るだろう。そうならないように、ね」
ダネルがいる学院の医務室に戻り、オレ一人で会うことになった。
レーテとカルロは部屋の前で待っている。
「……なんだ?」
ダネルがオレを睨みつけるような顔で見上げてくる。
「あー、うん、なんだ」
謝れとは言われたものの、いざ謝ろうとすると、なんで謝らなきゃならねえだって気持ちが強くなる。
村の場所教えるってのは、ダネルのヤツが約束したことだ。
でもだ、レーテが言ったみたいにヘソ曲げてウソ教えられるのは困る。
「だー、クソっ!」
ベッドで上体を起こしているダネルの前、床の上に座り込む。両手を握り、ヒザの斜め前について頭をとにかく低く下げる。
黒がどうかは知らねえが、オレたち青の氏族では頭を下げる時はこうだ。とにかく相手より頭を低く、これが一番の謝り方だ。
「すまねえ、やりすぎた! 許してくれ!」
謝り方なんざ、これしか知らねえ。これでダメなら後はどうにでもなれだ。
「お前、なんで謝らなきゃいけないのか分かってないだろう」
「な、何言ってんだテメェ?!」
「大方レーテさんかカルロ君に、僕に謝れと言われたから謝ってるんだろう」
そのとおりだ。てかなんで、そんなことわかんだ?
「戦い好きな青が、今回のことで自分から頭を下げるなんて考えられないからな。安心しろ、黒の氏族はそんなことで腹をたてるほど狭量じゃない。村の場所を教えると言ったんだ、間違いなく教えるさ」
なんだよ、その自慢そうな顔は。
「どうせ地図も買ってるんだろう、見せてみろ」
「おう、ちょっと待ってくれ!」
レーテとカルロの所へ急ぐ。
「オイ、地図。地図だ!」
「そんなに急がなくても持っていくさね」
筒型に丸めた地図を持ったレーテとその後ろにカルロがついて入ってくる。
「これだ! どうだ、わかるか?」
「少し古い地図だが、場所はこれでわかるぞ。黒の氏族の村がここであの村がここということは……青の村は森を越えた先、湖近くのこの辺りだな」
おお、湖なら子供の頃言った記憶がある。森は義兄さんと狩りに行ったあの森か?
しかしダネルのヤツ、なんか渋い顔してんな。
「ゴーヴァン、この地図どこで手に入れた?」
「街の地図屋で中古? で買ったんだ。どこか変なトコでもあんのか?」
「いや、村の場所が随分詳しく書かれてあるからな。どこの誰が使ってたものかと思ったんだ」
ダネルは地図を前に腕を組んでいるが、それはどうでもいい。
故郷に帰る方法が見つかったんだ、そっちの方が大事だ。
連れて行ったら医者に、やりすぎだとか言われて、なんか、オレだけ怒られた。
やりすぎって言われても、オレは一発しか殴ってねえぞ?
医者にダネルを預けて、帰る時だった。
「胸の印、消してくれてありがとな。次会う時は、もういっぺん闘うぞ、いいな」
「泣かせる……次あったら泣いて負けましたって……言わせてやる」
おうおう、いい根性じゃねえか。
「いいぜ、いつだってやってやるよ!」
拳をダネルの方へ突き出す。まあ何だ、それなりに楽しかったからな。また闘ってやってもいいかな、くらいには思ってる。何より、オレの方が強いってとこ、ちゃんと見せてやってねえしな。
そしてオレたちは今、街の中を意味もなく歩き回ってる。
「さて、どうしたもんだろうな」
とりあえす地図ってもんがあれば、ダネルのヤツが村までの帰り方は教えてくれるって言うし、売ってる店でも探してみるか。
「レーテ、地図屋ってのがどれかわかるか?」
「地図屋かい……ああ、そこの道の角にある店がそうだね」
お、すぐに見つかったな。
「なあ、見てみたいんだけど入っていいよな」
「オッサンが故郷に帰るのに必要なんだろ。行こうぜ」
道を行く人の流れをかき分けて、オレとカルロは地図屋へ小走りで向かう。
地図屋の店先が見えてくると、妙なものを売ってる店だな、と思った。
皮を薄く広くなめしたヤツや乾いた感じの薄い大きな布のニセモノみたいなヤツを、筒型に丸めて何本も木箱の中に立てたり、棚の上に積んである。店の壁には丸めたヤツを広げたんだろう、何か絵や模様が描かれていて、オレには何が何のかさっぱりわからないものばかり並んでいた。
「いらっしゃい、どこの地図を探してるんだい?」
店の奥で本というやつを開いていた店主らしい男が、こちらに声をかけてきた。
「なあアンタ、青い鱗の竜種の村の場所、知らねえか?」
「青い鱗の竜種の村ねえ、うちも長くこの商売やってるけど、青い鱗の竜種なんて見るのはお客さんが初めてだよ」
「マジか、そりゃ」
「ああ、竜種なんて緑しか見たこと無いな。いや、たまにだけど、黒いのは見るな」
ゲッ、てことは……
「青い竜種の村なんて、聞いたこともないな」
そうなるよな。
てことは結局、ダネル頼みか。
いや待てよ。ダネルのやつは黒の村からどうこうって話もしてなかったか?
「じゃあ、黒い鱗の竜種の村がわかるやつはねえか?」
「黒? それだったら確か、この辺りに」
男は立ち上がって、棚に押し込まれている丸められたヤツを一つずつ広げていく。
レーテとカルロは暇なんだろう、広げて飾ってあるヤツを見て何か話し合ってる。
「おお、あった。これだ」
「見せてくれ!」
皮を広く薄くなめしたそれを店主の手から取り、書かれたものを見る。うん、わからん!
「レーテ、オメェ字読めたよな。これ見てくれねえか」
店の中を見て回っていたレーテを呼び、目の前に地図とかいうのを広げて見せる。
「黒の村までの行き方、書いてあるか?」
「んー、村の行き方が書いてあると言うよりは、どこにどんな町や村があるか書いてあるね」
地図の一箇所を指差す。
「ここに黒い竜種の村、って書いてあるね。後は、これは街道の名前、この辺りは山や川の名前かね」
ぃよっし! ダネルのヤツ、黒の村から青の村に来たって言ってたからな。これがありゃあ、村の場所はわかるな。
「カルロ、金あるよな。これ買おうぜ」
「ちょっと待てって、オッサン。オヤジさん、これっていくら?」
カルロの値段交渉が始まった。
これ新品とか、新しく書かれてること正しいのかとか、中古ならもう少しとか、俺とレーテが辺に口を出すと邪魔になるだろう雰囲気で、カルロと店主は話を進めている。
カルロと店主はしばらく話した後、オレたちにカルロが満面の笑みを向けた。
「売値より、少し安くしてくれるってさ」
「よくやったカルロ!」
オレは思わずカルロの頭をクシャクシャに撫で回す。
「やめろってオッサン、首が取れる」
そう言いながら笑うカルロに、オレは少し嬉しい気持ちになる。
一緒にいるのは短いかも知れないが、それでも、少しでもコイツにはこういう顔をしてもらいたいんだ。
「後はダネルに聞くだけだな」
「ゴーヴァン、ダネルに村の場所を効くときだけどね、最初に謝っておくことだね」
へ?
「少ぉしばかり、やりすぎたからね。最初に一言謝っておきなね」
「アレのどこがやりすぎだよ。普通はもっとケガしたっておかしくないのに、腹に一発くれただけだぞ」
「ダネルの目が、相当怒ってたからね。やりすぎたって謝らないと、適当なことを教えられるかもしれないね」
はぁ?!
「迷っても私は困らないけど、ゴーヴァンは困るだろう。そうならないように、ね」
ダネルがいる学院の医務室に戻り、オレ一人で会うことになった。
レーテとカルロは部屋の前で待っている。
「……なんだ?」
ダネルがオレを睨みつけるような顔で見上げてくる。
「あー、うん、なんだ」
謝れとは言われたものの、いざ謝ろうとすると、なんで謝らなきゃならねえだって気持ちが強くなる。
村の場所教えるってのは、ダネルのヤツが約束したことだ。
でもだ、レーテが言ったみたいにヘソ曲げてウソ教えられるのは困る。
「だー、クソっ!」
ベッドで上体を起こしているダネルの前、床の上に座り込む。両手を握り、ヒザの斜め前について頭をとにかく低く下げる。
黒がどうかは知らねえが、オレたち青の氏族では頭を下げる時はこうだ。とにかく相手より頭を低く、これが一番の謝り方だ。
「すまねえ、やりすぎた! 許してくれ!」
謝り方なんざ、これしか知らねえ。これでダメなら後はどうにでもなれだ。
「お前、なんで謝らなきゃいけないのか分かってないだろう」
「な、何言ってんだテメェ?!」
「大方レーテさんかカルロ君に、僕に謝れと言われたから謝ってるんだろう」
そのとおりだ。てかなんで、そんなことわかんだ?
「戦い好きな青が、今回のことで自分から頭を下げるなんて考えられないからな。安心しろ、黒の氏族はそんなことで腹をたてるほど狭量じゃない。村の場所を教えると言ったんだ、間違いなく教えるさ」
なんだよ、その自慢そうな顔は。
「どうせ地図も買ってるんだろう、見せてみろ」
「おう、ちょっと待ってくれ!」
レーテとカルロの所へ急ぐ。
「オイ、地図。地図だ!」
「そんなに急がなくても持っていくさね」
筒型に丸めた地図を持ったレーテとその後ろにカルロがついて入ってくる。
「これだ! どうだ、わかるか?」
「少し古い地図だが、場所はこれでわかるぞ。黒の氏族の村がここであの村がここということは……青の村は森を越えた先、湖近くのこの辺りだな」
おお、湖なら子供の頃言った記憶がある。森は義兄さんと狩りに行ったあの森か?
しかしダネルのヤツ、なんか渋い顔してんな。
「ゴーヴァン、この地図どこで手に入れた?」
「街の地図屋で中古? で買ったんだ。どこか変なトコでもあんのか?」
「いや、村の場所が随分詳しく書かれてあるからな。どこの誰が使ってたものかと思ったんだ」
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