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第4章 青い竜の村
83話 休日
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「今日は休んでいいぞ」
仕事に出かけようとした所で、ルクレツィアからそう言われた。
「今日は私の休みだからな。お前らもみんな、休み。好きに過ごせ」
出かける直前にそんなこと言われたって、どこで何すりゃいいんだ。
「教授、この近くに公園とかある?」
「あるぞ。場所はだな……」
カルロがルクレツィアに何かを聞いている間、何をしたものかと考える。
ここしばらく何もない部屋で魔砲を撃ってばかりだったから、人のいる賑やかな場所に行きたい。
ユリウスの不安はあるが、賑やかな場所に行って過ごしたい気持ちがある。
「姉さんはどうする?」
「ワタシはいつもどおり、ガーウェイのところに行くつもりよ」
「オレ、夕方頃いつも義兄さんに会いに行って一回も会ったことなかったけど、姉さんもいつも行ってたのか?」
「ワタシは昼頃に行っていたから。夕方前には家の片付けと夕飯の用意で帰ってるの」
それで会ったことがないわけか。
「あそこで働いてる人達に、体をほぐすといいって言われたから、腕や足を曲げる手伝いをしたり、寝返りを打つ手伝いをしたり……ワタシでも出来ることを手伝ってるの」
「それならオレも手伝うって」
姉さんは首を振り、アズを見る。
「アズを攫おうとしてる人、まだ見つかってもいないんでしょ? ワタシも一緒に連れて行きたいけれど、ワタシだけだとこの子を守れるのか不安だから」
悲しそうな顔をする姉さん。
「ゴーヴァンと一緒にいるのが一番安全だと思うの」
「じゃあアズも連れてみんなで」
「いつもアズの面倒を見てもらってるのに、こんな事をいうのは親失格って思われるかも知れないんだけど、今日一日アズと遊んであげて欲しいの。
アズがアナタに懐いているっていうのもあるんだけど、村から街に来て一緒に遊べる相手もいないでしょ。だから身の回りが安全になって、一緒に遊べる友だちができるまで、アズと一緒にいてあげてくれないかしら」
別に一緒にいてやるのも、遊び相手になるのも構わねえ。
「ねえ、ゴーヴァンおにいちゃん。なにしてあそぶの?」
アズは嬉しそうな顔でオレを見てる。けど……
「何だか義兄さんの場所、盗ってるみたいだな」
「そんなことは言わないで。本当ならワタシがやらなくちゃいけないことを、アナタがしてくれているだけなんだから」
姉さんはそう言ってくれるが、やっぱり義兄さんのいる場所を奪っている、そんな気持ちがどうしても消さなかった。
「アズ、お前どこか行きたいこととかあるか?」
「んー、わかんない」
だよな。
街来てから行った場所なんて、オレと一緒に魔砲撃つ練習場所に行って剣の稽古してただけだもんな。
いきなり行きたい場所とか聞かれても、わかんねえよな。
「オッサン」
「名前呼べって行ってんだろ」
「むぅ……ゴーヴァンのオッサン」
「おっさんじゃないよ、ゴーヴァンおにいちゃんだよ」
アズに言われ、カルロが言いにくそうな顔でオレを見る。
いいぞアズ、もっと言ってやれ。
「ゴーヴァン、ニイちゃん、教授から公園の場所聞いたから、そこにアズ連れて行ってやろう」
「公園?」
「広場みたいなトコだよ。アズの剣の練習でも何でもやれるような場所」
へえ、そんな場所があるんだな。
なら丁度いいか。
「じゃあアズ、カルロと一緒に公園ってトコ、行くか?」
「うん、行く!」
じゃあ決まりだな。
「カルロ、お前も来るんだろ」
「当たり前だろ。おっさ……ゴーヴァン、ニイちゃん場所わかんねえだろ」
「カルロおにいちゃんもいっしょ? やった!」
「よかったわね、アズ。今日はお兄ちゃん二人と遊びに行くのね」
姉さんにそう言われて、アズは満面の笑みを浮かべる。
アズには今、年の近い遊び相手がいないんだ。カルロと遊べるってのは嬉しいんだろうな。
「で、姉さんは義兄さんの所でいいんだよな」
「ええ、今日は夕方くらいまでいるつもりよ」
そっか、とだけ短く返事を返す。
そうだよな、姉さんだって会える時間は少しだって義兄さんに会いたいもんな。
「ルクレツィア、レーテとダネルは何やってんだ? あとオメェはどうすんだ」
「レーテ君は学院の中フラフラしてるんじゃないか? ダネルは図書館にこもって勉強勉強だろ。
もし二人が来たら君等がいる場所を伝えておく。
私は家で寝てる。休日はいつも寝ることに決めてるんだ」
二人が来た時にオレ達がどこにいるか教えてくれるなら、昼寝でも何でも好きにしててくれ。
「よし、じゃあアズ、今日はカルロと一緒に何したい?」
「剣の稽古!」
「いや、いつもやってるだろ。他に何かしたいことねえのか?」
「カルロおにいちゃんとはしたことないもん。今日はカルロお兄ちゃんともやるの!」
「え、おれもやるの?」
まさかと思ったんだろう、カルロは少し驚いた顔でアズを見る。
そんなカルロにアズは元気よく、うん! とだけ答えた。
「アズ、おれ剣とか使ったことないから弱いぞ」
「じゃあ、じゃあ、ぼくがカルロお兄ちゃんにおしえてあげる! だから一緒にやろ!」
おお、おお、楽しそう顔しやがって。
カルロのやつも嫌な顔はしてねえし、今日は一日こいつらの剣の稽古でもするか!
休みか、天気もいいし、いい一日になりそうだな。
仕事に出かけようとした所で、ルクレツィアからそう言われた。
「今日は私の休みだからな。お前らもみんな、休み。好きに過ごせ」
出かける直前にそんなこと言われたって、どこで何すりゃいいんだ。
「教授、この近くに公園とかある?」
「あるぞ。場所はだな……」
カルロがルクレツィアに何かを聞いている間、何をしたものかと考える。
ここしばらく何もない部屋で魔砲を撃ってばかりだったから、人のいる賑やかな場所に行きたい。
ユリウスの不安はあるが、賑やかな場所に行って過ごしたい気持ちがある。
「姉さんはどうする?」
「ワタシはいつもどおり、ガーウェイのところに行くつもりよ」
「オレ、夕方頃いつも義兄さんに会いに行って一回も会ったことなかったけど、姉さんもいつも行ってたのか?」
「ワタシは昼頃に行っていたから。夕方前には家の片付けと夕飯の用意で帰ってるの」
それで会ったことがないわけか。
「あそこで働いてる人達に、体をほぐすといいって言われたから、腕や足を曲げる手伝いをしたり、寝返りを打つ手伝いをしたり……ワタシでも出来ることを手伝ってるの」
「それならオレも手伝うって」
姉さんは首を振り、アズを見る。
「アズを攫おうとしてる人、まだ見つかってもいないんでしょ? ワタシも一緒に連れて行きたいけれど、ワタシだけだとこの子を守れるのか不安だから」
悲しそうな顔をする姉さん。
「ゴーヴァンと一緒にいるのが一番安全だと思うの」
「じゃあアズも連れてみんなで」
「いつもアズの面倒を見てもらってるのに、こんな事をいうのは親失格って思われるかも知れないんだけど、今日一日アズと遊んであげて欲しいの。
アズがアナタに懐いているっていうのもあるんだけど、村から街に来て一緒に遊べる相手もいないでしょ。だから身の回りが安全になって、一緒に遊べる友だちができるまで、アズと一緒にいてあげてくれないかしら」
別に一緒にいてやるのも、遊び相手になるのも構わねえ。
「ねえ、ゴーヴァンおにいちゃん。なにしてあそぶの?」
アズは嬉しそうな顔でオレを見てる。けど……
「何だか義兄さんの場所、盗ってるみたいだな」
「そんなことは言わないで。本当ならワタシがやらなくちゃいけないことを、アナタがしてくれているだけなんだから」
姉さんはそう言ってくれるが、やっぱり義兄さんのいる場所を奪っている、そんな気持ちがどうしても消さなかった。
「アズ、お前どこか行きたいこととかあるか?」
「んー、わかんない」
だよな。
街来てから行った場所なんて、オレと一緒に魔砲撃つ練習場所に行って剣の稽古してただけだもんな。
いきなり行きたい場所とか聞かれても、わかんねえよな。
「オッサン」
「名前呼べって行ってんだろ」
「むぅ……ゴーヴァンのオッサン」
「おっさんじゃないよ、ゴーヴァンおにいちゃんだよ」
アズに言われ、カルロが言いにくそうな顔でオレを見る。
いいぞアズ、もっと言ってやれ。
「ゴーヴァン、ニイちゃん、教授から公園の場所聞いたから、そこにアズ連れて行ってやろう」
「公園?」
「広場みたいなトコだよ。アズの剣の練習でも何でもやれるような場所」
へえ、そんな場所があるんだな。
なら丁度いいか。
「じゃあアズ、カルロと一緒に公園ってトコ、行くか?」
「うん、行く!」
じゃあ決まりだな。
「カルロ、お前も来るんだろ」
「当たり前だろ。おっさ……ゴーヴァン、ニイちゃん場所わかんねえだろ」
「カルロおにいちゃんもいっしょ? やった!」
「よかったわね、アズ。今日はお兄ちゃん二人と遊びに行くのね」
姉さんにそう言われて、アズは満面の笑みを浮かべる。
アズには今、年の近い遊び相手がいないんだ。カルロと遊べるってのは嬉しいんだろうな。
「で、姉さんは義兄さんの所でいいんだよな」
「ええ、今日は夕方くらいまでいるつもりよ」
そっか、とだけ短く返事を返す。
そうだよな、姉さんだって会える時間は少しだって義兄さんに会いたいもんな。
「ルクレツィア、レーテとダネルは何やってんだ? あとオメェはどうすんだ」
「レーテ君は学院の中フラフラしてるんじゃないか? ダネルは図書館にこもって勉強勉強だろ。
もし二人が来たら君等がいる場所を伝えておく。
私は家で寝てる。休日はいつも寝ることに決めてるんだ」
二人が来た時にオレ達がどこにいるか教えてくれるなら、昼寝でも何でも好きにしててくれ。
「よし、じゃあアズ、今日はカルロと一緒に何したい?」
「剣の稽古!」
「いや、いつもやってるだろ。他に何かしたいことねえのか?」
「カルロおにいちゃんとはしたことないもん。今日はカルロお兄ちゃんともやるの!」
「え、おれもやるの?」
まさかと思ったんだろう、カルロは少し驚いた顔でアズを見る。
そんなカルロにアズは元気よく、うん! とだけ答えた。
「アズ、おれ剣とか使ったことないから弱いぞ」
「じゃあ、じゃあ、ぼくがカルロお兄ちゃんにおしえてあげる! だから一緒にやろ!」
おお、おお、楽しそう顔しやがって。
カルロのやつも嫌な顔はしてねえし、今日は一日こいつらの剣の稽古でもするか!
休みか、天気もいいし、いい一日になりそうだな。
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