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第2章:ひとつの未来
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「こほん。えーっとまず、
ここに私たち4人しかいない理由を
華菜ちゃんと綾ちゃんに説明します」
わざとらしい咳払いをして、
千春さんが話し始める。
こういう時に変な敬語になるのは、
姉妹共通の癖らしい。
「進みすぎた文明は地球を滅ぼしました。
滅んだ地球で4人も生活してるから
説得力はないと思いますが
実際地球は滅亡します。……来年ぐらいに」
淡々と語られる、この世界の現状。
信じて良いのかは分からないけれど、
そういうことになっている、というのは
理解した方が良い。
この人達は、そういうノリで
生きているのだから。
「助かるために、人類全員
逃げましょうという話になりました。
そこで、自分たちの持てる
全ての科学力を持って“真っ新な世界”を
創世し、そこに人類は移住しました」
「……本当に全員ですか?」
聞いてはいけないことかもしれない。
だが、気になった。
「……痛いとこ突くね」
「君の予想通り、
この基地をもらえた俺たちは恵まれている方だ。
政治家と富裕層以外だと……
逃げられなかった人は、いる」
「そいつらは、どうした?」
「出来る限りここに連れてきて、
こっそり向こうに送り込んだよ。
いくつかの地域は、施設への浸水がひどくて
もうどうにもならない状態だったけど。
……酷い話だよな」
空山さんの、大きなため息。
ああ、やっぱり。
ここでも同じようなことが起こっているんだ。
いつだって、お金持ちばかり大事にされる。
国を動かす力のない民間人にだって、
失いたくないものは……あるのに。
失えない存在はいるのに。
「あ、話の腰を折ってごめんなさい」
私が謝ると、千春さんはにっこりと笑った。
「アンタらが気になることを
説明しようと思ってるんだから、
いいんだよ。じゃ、続けるよ」
「……しかし! そんなこと言ったって
こちらの滅びの瞬間に
何が起こるかわかりません。
真っ新な世界はタイムパラドックスによって
発生したような、安定した世界ではないので
結局一緒に滅ぶ、なんて可能性もあります」
「だから、見張り番が必要なのです。
でも、滅びの瞬間を見ると言うことは
当然その見張り番は死にます。
つまり人類のために犠牲になれや、と
命じられたのが我々4人なのです!」
「いや、自分たちから手を挙げたけどな」
空山さんが茶々を入れた。
「茶化すなー!
どっちにしろ、事実でしょうが」
千春さんが少し怒る。
「うん、まぁ……全人類、
この貧乏くじを引くのを嫌がってたから
どっちの解釈でもいいんじゃないかな」
千秋さんが話をまとめる。
なんか、いいチームだなぁ。
「なぜそんなことを……」
柊さんが呟く。
「8割方お前のせいだな!」
空山さんがけらけらと笑った。
「!」
柊さんの顔色が悪くなる。
「……というのは半分以上冗談で、
お前がいなくなったのを良いことに
“自由に生きて、
面白おかしく人生を終えよう”と
決めたのさ、俺たちは。だから気にすんな」
空山さんが柊さんを肘で小突いた。
今のはちょっと、冗談になっていない気も……。
「自分の信念を貫くために
いなくなっちゃったアンタが、
正直ちょっと羨ましくってさぁ」
「じゃあ、それを応援して、
自由な気分を味わってみようかなって
私たちも思ったわけ。最後だって悪くない。
死に方が選べるってのは、実は恵まれてるからな」
「私たちだったら、どんな理由があっても
諦める気持ちが先に来て
抜け出そうなんて……思えないからさ」
千春さんが笑う。
でも、いつもと違う笑みだ。
顔は笑っているけれど、どこか寂しげな……。
「俺のは……そんな立派なものじゃない。
ただの勝手だ」
柊さんが目をそらした。
「それが出来る時点で、
自由で羨ましいなって話をしてんだよ!」
空山さんが、柊さんの肩に腕を掛ける。
「そ、そうなの……か?」
「そうだよ。
お前のお陰で、大変だけど
そこそこ面白い気分だぜ」
「……は、はぁ」
柊さんは全く実感が湧かないようで。
「はいはーい。
そろそろ話を戻しましょうね。
大事なふたりがきょとーんとしてますよう」
千秋さんが手を叩いた。
「おっと、悪い」
空山さんは柊さんを放す。
「私たちしかここにいないのは、
まぁ、そういう理由です。
我々は尊い犠牲なのです」
千春さんが、話を元に戻した。
「ええっと……やっぱり、
そのことと、私と華菜の関係が
わからないんですけど……」
綾が困った顔で問う。
当然の疑問だ。
今の話と、私たちに接点はない。
「そこがポイントです!
関係ありまくりなのです!」
力強い声で言う千春さん。
「どんな風に?」
「華菜ちゃんは柊の命の恩人なのです!
5年後の華菜ちゃんだけど!」
千春さんの人差し指が、
私にビシィと向けられる。
「それって、パラレルワールドの私ですよね?」
ここにいる、今の私であるはずがない。
パラレルワールドが無限のように
増え続けるのならば
今の私の未来が分かるはずがないのだから。
「その通り!
確かに別の華菜ちゃんです。
頭がいいね、華菜ちゃん!!」
なぜか凄く褒められた。
「おい、待て、その話は……」
柊さんが、焦り始めた。
「はい、鈍感きたこれ。もう遅いです。
続けまーす」
千春さんは楽しそうだ。
「おい、やめ……」
「若かりし日の柊は、それはもう無茶な奴でした。
怖そうな顔からは想像できないかもだけど、
目の前の人を助けるのにいつも必死で。
帰還命令を無視した回数は
両手では数え切れないほど!」
「足の指使っても足りないんじゃね?」
空山さんが片足をひょいと上げて、言う。
「足りないかも知れませんねー。
いつも成功させてたから、
処分もいつも軽めだったけど、
あれが上層部のいけないところだと思うなー」
千秋さんも同じ意見のようだ。
「そういう、いつ死んでも
おかしくないような働き方をしてました」
柊さんが、千春さんから目をそらす。
「で、実際死にかけます。
とある雨の日に。
時の境目をうっかり超えてしまい
ある世界の2014年に放り出されました。
そこが、“あったかもしれない”
華菜ちゃんの未来の世界のひとつです」
……うん?
ということは、私は本来の予定よりも
5年も早く柊さんに会っちゃったのかな。
「最前線の人間は時に飲まれるのが仕事です。
さらわれないように注意しながらも
常に時に飲まれております。
だから体力もアホのようにあるし
普通なら境目を超えて世界に放り出されても
その世界の未来の世界を増やしてしまうくらいで
本人が死にかけたりはしません。
めっちゃめちゃ疲れるくらい」
そういえば、あの時、
空山さんもかなり疲れていた。
「あ、もしかして……」
私が柊さんの方を向くと、
ふいと顔を背けられてしまった。
私の想像は当たっているようだ。
「当てる自信、ある?」
千春さんの挑戦を、受けてみることにした。
簡単な答えのはずだ。
「その時、働き過ぎの柊さんには
耐えきる体力がなかった?」
「大当たり!! いや、問題が簡単すぎたかな。
んで、雨の中ぶっ倒れている柊を見つけて
救急車を呼んで命を救った。
それがとある未来の華菜ちゃんなのです」
「ふたりは当然初対面。
19歳のアホ柊と
22歳の可憐な女性の出会いです」
楽しそうな千春さんとは真逆に、
自分の失態をばらされた柊さんは
かなり落ち込んでいるように見える。
私たちの接点は分かった。
確かに、命の恩人ならば……
ただの他人ではないだろう。
でも、それと今こうなっていることに、
何の関係があるのかな。
ここに私たち4人しかいない理由を
華菜ちゃんと綾ちゃんに説明します」
わざとらしい咳払いをして、
千春さんが話し始める。
こういう時に変な敬語になるのは、
姉妹共通の癖らしい。
「進みすぎた文明は地球を滅ぼしました。
滅んだ地球で4人も生活してるから
説得力はないと思いますが
実際地球は滅亡します。……来年ぐらいに」
淡々と語られる、この世界の現状。
信じて良いのかは分からないけれど、
そういうことになっている、というのは
理解した方が良い。
この人達は、そういうノリで
生きているのだから。
「助かるために、人類全員
逃げましょうという話になりました。
そこで、自分たちの持てる
全ての科学力を持って“真っ新な世界”を
創世し、そこに人類は移住しました」
「……本当に全員ですか?」
聞いてはいけないことかもしれない。
だが、気になった。
「……痛いとこ突くね」
「君の予想通り、
この基地をもらえた俺たちは恵まれている方だ。
政治家と富裕層以外だと……
逃げられなかった人は、いる」
「そいつらは、どうした?」
「出来る限りここに連れてきて、
こっそり向こうに送り込んだよ。
いくつかの地域は、施設への浸水がひどくて
もうどうにもならない状態だったけど。
……酷い話だよな」
空山さんの、大きなため息。
ああ、やっぱり。
ここでも同じようなことが起こっているんだ。
いつだって、お金持ちばかり大事にされる。
国を動かす力のない民間人にだって、
失いたくないものは……あるのに。
失えない存在はいるのに。
「あ、話の腰を折ってごめんなさい」
私が謝ると、千春さんはにっこりと笑った。
「アンタらが気になることを
説明しようと思ってるんだから、
いいんだよ。じゃ、続けるよ」
「……しかし! そんなこと言ったって
こちらの滅びの瞬間に
何が起こるかわかりません。
真っ新な世界はタイムパラドックスによって
発生したような、安定した世界ではないので
結局一緒に滅ぶ、なんて可能性もあります」
「だから、見張り番が必要なのです。
でも、滅びの瞬間を見ると言うことは
当然その見張り番は死にます。
つまり人類のために犠牲になれや、と
命じられたのが我々4人なのです!」
「いや、自分たちから手を挙げたけどな」
空山さんが茶々を入れた。
「茶化すなー!
どっちにしろ、事実でしょうが」
千春さんが少し怒る。
「うん、まぁ……全人類、
この貧乏くじを引くのを嫌がってたから
どっちの解釈でもいいんじゃないかな」
千秋さんが話をまとめる。
なんか、いいチームだなぁ。
「なぜそんなことを……」
柊さんが呟く。
「8割方お前のせいだな!」
空山さんがけらけらと笑った。
「!」
柊さんの顔色が悪くなる。
「……というのは半分以上冗談で、
お前がいなくなったのを良いことに
“自由に生きて、
面白おかしく人生を終えよう”と
決めたのさ、俺たちは。だから気にすんな」
空山さんが柊さんを肘で小突いた。
今のはちょっと、冗談になっていない気も……。
「自分の信念を貫くために
いなくなっちゃったアンタが、
正直ちょっと羨ましくってさぁ」
「じゃあ、それを応援して、
自由な気分を味わってみようかなって
私たちも思ったわけ。最後だって悪くない。
死に方が選べるってのは、実は恵まれてるからな」
「私たちだったら、どんな理由があっても
諦める気持ちが先に来て
抜け出そうなんて……思えないからさ」
千春さんが笑う。
でも、いつもと違う笑みだ。
顔は笑っているけれど、どこか寂しげな……。
「俺のは……そんな立派なものじゃない。
ただの勝手だ」
柊さんが目をそらした。
「それが出来る時点で、
自由で羨ましいなって話をしてんだよ!」
空山さんが、柊さんの肩に腕を掛ける。
「そ、そうなの……か?」
「そうだよ。
お前のお陰で、大変だけど
そこそこ面白い気分だぜ」
「……は、はぁ」
柊さんは全く実感が湧かないようで。
「はいはーい。
そろそろ話を戻しましょうね。
大事なふたりがきょとーんとしてますよう」
千秋さんが手を叩いた。
「おっと、悪い」
空山さんは柊さんを放す。
「私たちしかここにいないのは、
まぁ、そういう理由です。
我々は尊い犠牲なのです」
千春さんが、話を元に戻した。
「ええっと……やっぱり、
そのことと、私と華菜の関係が
わからないんですけど……」
綾が困った顔で問う。
当然の疑問だ。
今の話と、私たちに接点はない。
「そこがポイントです!
関係ありまくりなのです!」
力強い声で言う千春さん。
「どんな風に?」
「華菜ちゃんは柊の命の恩人なのです!
5年後の華菜ちゃんだけど!」
千春さんの人差し指が、
私にビシィと向けられる。
「それって、パラレルワールドの私ですよね?」
ここにいる、今の私であるはずがない。
パラレルワールドが無限のように
増え続けるのならば
今の私の未来が分かるはずがないのだから。
「その通り!
確かに別の華菜ちゃんです。
頭がいいね、華菜ちゃん!!」
なぜか凄く褒められた。
「おい、待て、その話は……」
柊さんが、焦り始めた。
「はい、鈍感きたこれ。もう遅いです。
続けまーす」
千春さんは楽しそうだ。
「おい、やめ……」
「若かりし日の柊は、それはもう無茶な奴でした。
怖そうな顔からは想像できないかもだけど、
目の前の人を助けるのにいつも必死で。
帰還命令を無視した回数は
両手では数え切れないほど!」
「足の指使っても足りないんじゃね?」
空山さんが片足をひょいと上げて、言う。
「足りないかも知れませんねー。
いつも成功させてたから、
処分もいつも軽めだったけど、
あれが上層部のいけないところだと思うなー」
千秋さんも同じ意見のようだ。
「そういう、いつ死んでも
おかしくないような働き方をしてました」
柊さんが、千春さんから目をそらす。
「で、実際死にかけます。
とある雨の日に。
時の境目をうっかり超えてしまい
ある世界の2014年に放り出されました。
そこが、“あったかもしれない”
華菜ちゃんの未来の世界のひとつです」
……うん?
ということは、私は本来の予定よりも
5年も早く柊さんに会っちゃったのかな。
「最前線の人間は時に飲まれるのが仕事です。
さらわれないように注意しながらも
常に時に飲まれております。
だから体力もアホのようにあるし
普通なら境目を超えて世界に放り出されても
その世界の未来の世界を増やしてしまうくらいで
本人が死にかけたりはしません。
めっちゃめちゃ疲れるくらい」
そういえば、あの時、
空山さんもかなり疲れていた。
「あ、もしかして……」
私が柊さんの方を向くと、
ふいと顔を背けられてしまった。
私の想像は当たっているようだ。
「当てる自信、ある?」
千春さんの挑戦を、受けてみることにした。
簡単な答えのはずだ。
「その時、働き過ぎの柊さんには
耐えきる体力がなかった?」
「大当たり!! いや、問題が簡単すぎたかな。
んで、雨の中ぶっ倒れている柊を見つけて
救急車を呼んで命を救った。
それがとある未来の華菜ちゃんなのです」
「ふたりは当然初対面。
19歳のアホ柊と
22歳の可憐な女性の出会いです」
楽しそうな千春さんとは真逆に、
自分の失態をばらされた柊さんは
かなり落ち込んでいるように見える。
私たちの接点は分かった。
確かに、命の恩人ならば……
ただの他人ではないだろう。
でも、それと今こうなっていることに、
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