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本編(聖の旅編)
第二十九話 呑気な神様
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「じゃあ・・・・俺達は魔族の事を何も知らないんじゃないか。」
聖は言った。
「ええ・・・知らないわ。何も。」
韻唄は答える。
「・・・・何も知らない奴の事を・・・・討伐しろっていうのか・・・三大神は。」
「・・・・・魔族が神を喰らうのは事実だわ。」
「・・・・・・けど・・・・・それだけが理由だなんて思えない・・・。」
頭から足まで大きなマントで覆い隠し、
何も知らぬ旅人を装って“魔界”に入った神無夫妻。
彼らの目には、何度見ても理解できない魔界の風景が映っていた。
「・・・・なんなんだろうね・・・・魔界という場所は。」
焼刃は独り言を言う。
彼は後ろから肩を叩かれた。
「・・・・・!」
つい警戒して振り向くが、目に映ったのは空色の髪をした魔族の少女だった。
「・・・・子供?」
すばるが呟く。
「・・・・・・神様がこんなところで何してるんですか?
・・・・悪いことは言いませんから早く逃げた方がいいですよ。」
「・・・・・・・君は?」
焼刃は聞いた。
「・・・・・私?私はフレアと申します。魔物の端くれですよ。魔族じゃありませんけど。」
「フレア、君の気持ちは嬉しいけれど・・・
俺達はどうしてもここを抜けなきゃいけないんだ。
君は優しい子だね。」
フレアと名乗る少女は首を横に振る。
「私、神の方も好きですから。
種族に格差は無いって私に教えてくださったのは、神様でした。」
「・・・・・・・・そう。」
焼刃はフレアの頭をそっと撫でる。
「・・・・いつか・・・必ずそうなるから。」
焼刃達はフレアに背を向けた。
しかしフレアは彼らを呼び止める。
「・・・・・待って・・・!」
「?」
振り返ったふたりに、フレアは小声で言った。
「・・・・もし・・・・この先あなた方が、
神界七大神の霜月 聖様に出会われるようなことがあったら・・・・・・
フレアは幸せにしていますって、伝えてくださいませんか?
きっと有名な方だから、神様ならそのうち一度くらい会われると思うんです。」
「!!」
すばるは驚いて、フレアを抱き寄せた。そして小声で注意する。
「駄目じゃない、こんなところで七大神なんて言っちゃ!」
「・・・・・・すみません・・・・。」
「それにね、私たちは聖に会うためにここを歩いてる。
言いたいことがあるのなら一緒に来る?」
すばるはフレアに笑いかけた。
「おいっ、すばる!関係ない子を連れて行ってどうする!?」
慌てる焼刃を見てすばるはくすっと笑う。
「焼刃・・・あなたわかってないのね。
わざわざ見ず知らずの神様にこんなお願いする子が今時いると思う?」
フレアは顔を真っ赤にした。
「会いたいに決まってるじゃない。大丈夫よ、ちょっとくらい。」
「まったく君って奴は。」
焼刃は額に手をあてそっぽを向いた。
女ってなんなんだよ・・・・。
「あ・・・でも私、兄を待っているんですが・・・。」
フレアは言い出した。
「あら?そうなの。どうする?ちょっとなら待ってもいいけれど・・・・。」
「いえっ、そんな!こんなところで長居しちゃ駄目です!!」
フレアはいちいち焦る。
神って、こんな呑気な人ばかりなの・・・?と。
そうこう思っているうちに兄の声がした。
「フレア?」
朱色の髪の美しい青年。腰に一振りの剣をぶらさげている。
「お兄さま!・・・・買い物は済んだ?」
「ああ、もう済んだからこんなところは早いところ退散しよう・・・
と言いたい所なんだけれど。 ・・・・・・・そのふたりはどなた?」
声は落ち着いていて、好青年という感じ。
「その・・・・今知り合ったばかりなんだけど・・・。聖様のお知り合いって。」
「・・・・・・!」
リーダはふたりを見た。頭から足まで。・・・・殆どマントで覆い隠されていたが。
「あなた方は・・・・・かん・・・・。」
言いかけたところで焼刃が慌てて彼の口を塞ぐ。
「なんなんだい君たちは!軽々しく危険用語を連発して!!」
「あ、すみません。」
リーダは頭を掻いた。
「私、リーダと申します。フレアの兄です。聖様にはお世話になりまして・・・・。」
「い、いいよもう!!すばる!このふたりをとりあえず連れて行こう!!」
「いきなりやる気ね?」
すばるはひやかすように言う。
「当たり前だよ!!」
聖は言った。
「ええ・・・知らないわ。何も。」
韻唄は答える。
「・・・・何も知らない奴の事を・・・・討伐しろっていうのか・・・三大神は。」
「・・・・・魔族が神を喰らうのは事実だわ。」
「・・・・・・けど・・・・・それだけが理由だなんて思えない・・・。」
頭から足まで大きなマントで覆い隠し、
何も知らぬ旅人を装って“魔界”に入った神無夫妻。
彼らの目には、何度見ても理解できない魔界の風景が映っていた。
「・・・・なんなんだろうね・・・・魔界という場所は。」
焼刃は独り言を言う。
彼は後ろから肩を叩かれた。
「・・・・・!」
つい警戒して振り向くが、目に映ったのは空色の髪をした魔族の少女だった。
「・・・・子供?」
すばるが呟く。
「・・・・・・神様がこんなところで何してるんですか?
・・・・悪いことは言いませんから早く逃げた方がいいですよ。」
「・・・・・・・君は?」
焼刃は聞いた。
「・・・・・私?私はフレアと申します。魔物の端くれですよ。魔族じゃありませんけど。」
「フレア、君の気持ちは嬉しいけれど・・・
俺達はどうしてもここを抜けなきゃいけないんだ。
君は優しい子だね。」
フレアと名乗る少女は首を横に振る。
「私、神の方も好きですから。
種族に格差は無いって私に教えてくださったのは、神様でした。」
「・・・・・・・・そう。」
焼刃はフレアの頭をそっと撫でる。
「・・・・いつか・・・必ずそうなるから。」
焼刃達はフレアに背を向けた。
しかしフレアは彼らを呼び止める。
「・・・・・待って・・・!」
「?」
振り返ったふたりに、フレアは小声で言った。
「・・・・もし・・・・この先あなた方が、
神界七大神の霜月 聖様に出会われるようなことがあったら・・・・・・
フレアは幸せにしていますって、伝えてくださいませんか?
きっと有名な方だから、神様ならそのうち一度くらい会われると思うんです。」
「!!」
すばるは驚いて、フレアを抱き寄せた。そして小声で注意する。
「駄目じゃない、こんなところで七大神なんて言っちゃ!」
「・・・・・・すみません・・・・。」
「それにね、私たちは聖に会うためにここを歩いてる。
言いたいことがあるのなら一緒に来る?」
すばるはフレアに笑いかけた。
「おいっ、すばる!関係ない子を連れて行ってどうする!?」
慌てる焼刃を見てすばるはくすっと笑う。
「焼刃・・・あなたわかってないのね。
わざわざ見ず知らずの神様にこんなお願いする子が今時いると思う?」
フレアは顔を真っ赤にした。
「会いたいに決まってるじゃない。大丈夫よ、ちょっとくらい。」
「まったく君って奴は。」
焼刃は額に手をあてそっぽを向いた。
女ってなんなんだよ・・・・。
「あ・・・でも私、兄を待っているんですが・・・。」
フレアは言い出した。
「あら?そうなの。どうする?ちょっとなら待ってもいいけれど・・・・。」
「いえっ、そんな!こんなところで長居しちゃ駄目です!!」
フレアはいちいち焦る。
神って、こんな呑気な人ばかりなの・・・?と。
そうこう思っているうちに兄の声がした。
「フレア?」
朱色の髪の美しい青年。腰に一振りの剣をぶらさげている。
「お兄さま!・・・・買い物は済んだ?」
「ああ、もう済んだからこんなところは早いところ退散しよう・・・
と言いたい所なんだけれど。 ・・・・・・・そのふたりはどなた?」
声は落ち着いていて、好青年という感じ。
「その・・・・今知り合ったばかりなんだけど・・・。聖様のお知り合いって。」
「・・・・・・!」
リーダはふたりを見た。頭から足まで。・・・・殆どマントで覆い隠されていたが。
「あなた方は・・・・・かん・・・・。」
言いかけたところで焼刃が慌てて彼の口を塞ぐ。
「なんなんだい君たちは!軽々しく危険用語を連発して!!」
「あ、すみません。」
リーダは頭を掻いた。
「私、リーダと申します。フレアの兄です。聖様にはお世話になりまして・・・・。」
「い、いいよもう!!すばる!このふたりをとりあえず連れて行こう!!」
「いきなりやる気ね?」
すばるはひやかすように言う。
「当たり前だよ!!」
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