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本編(聖の旅編)
第三十八話 “いい報告”
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「風真、お前の言うとおりあのお方達は俺達に何か隠している。
だがな、どこまでいってもそんなもの推測に過ぎねぇ。本人に確認するまではな。
こんな訳のわからん事態に陥ったとき、聖夜はいつもなんて言っていた?」
シヴァは言う。風真は頬杖をついてため息をついた。
「・・・前置きはいい。“いい報告”とやらを聞かせろ。」
「いいから行ってみろ。」
シヴァは足をむ。
「“目の前の問題だけに集中しろ”・・・・・つまり惑わされるなってこった。」
「そうだ。じゃあ目の前の問題とはなんだ?」
シヴァの質問に風真はさらに大きなため息をつく。
「・・・・・時雨復活・・・・いや、聖と楓の保護か。」
シヴァは黙って頷いた。
「・・・・・・聖はとうとう、“聖夜の枠”を超えた。ついこの間な。」
「!!」
風真は頬杖をやめて、シヴァの方を見る。
「それだけじゃない。これまでの“特殊属性術者”の常識を超えた。
・・・・・・・・・あいつはもう本当の意味での“一人前の術者”としてやっていける・・・・
俺が保証する。」
「えらい自信だな。いったい何をしたんだあいつは。」
シヴァの口元が少し上がった。
「・・・・・・“光を具現化”した・・・わかるか?神力だけを具現化させたんじゃない。
“光”まで具現化したんだ。」
風真はガタンと音を立てて立ち上がる。
「バカな!!」
「ああ、バカみたいな話さ。
あんなこと、やろうとしたって誰にもできねぇよ。でも事実だ。
神力を具現化させたところで特殊属性の場合は
光エネルギー又は闇エネルギーが漏れる。
だからやったって技の威力半減だ。無意味だ。
・・・・・・無駄な労力使うだけだ。普通はな。」
「・・・・・・・・・・・・・・。」
焼刃のボールやスティーラ戦での波人の水の剣などが、
神力具現化の良い例である。
しかしふたりとも普通属性の術者。
シヴァの“弾球”はどうなのかと言えば、
やはり具現化の例でもあるが攻撃技で無いため
エネルギーが漏れても何の問題もない。
「聖は完璧に光エネルギーを自分の神力の中に閉じこめていた。
フィアルに一矢報いた“光の短剣”も水が完璧に侵入してこない結界も・・・・
ありえない事実だ。」
「“水が完璧に侵入してこない”?・・・・・俺が見た神狗の野郎との闘いでだって、
やってたのはただの神力具現化だったのに・・・・。」
風真はただシヴァの顔を見つめた。
「・・・・・・成長の問題じゃないだろうな。
どんな雑念にも負けず自分の思ったことを
イメージし続ける事ができる想像力と、信念。
見つけた頃のあいつは根性のない情けない奴だったが、
行動を共にし始めてからすぐに変わった。
ありゃ元が強い証拠だぜ?」
「・・・・・・・・・・。」
シヴァはにやりと笑う。
「あいつはきっと、聖夜以上に自分のことを信じられる奴なんだろうな。」
「!!」
風真はシヴァを睨みつけた。
「・・・・・・俺は・・・そこまでは認められん!」
「・・・・・・・お前はそう言うと思ったよ。」
シヴァが言うと、風真は怒ったように部屋を出て行ってしまった。
「・・・・・・・・・・・・出ったー、聖夜ラブ。」
波人が呟く。
「結局本題聞かずに行っちまったな。まぁいいけどよ。・・・・わかってるだろうから。
それにあいつにとって聖夜は絶対的な存在だ。説得できるなんて思ってもいない。」
その場に居る者は皆顔を見合わせた。
「・・・・・聖はもう“器”なんかじゃない。自分の道を行き始めた。
器になんて・・・させてたまるか。」
シヴァが言う。
「神域に行くまで・・・・聖と楓をなんとしてでも守り抜かないとね。」
「楓なんかはもう個性たっぷりな格闘少女やしなぁー・・・・もったいなすぎるわ。」
すばると波人が言った。
「んじゃ、次は時雨救出に向けての話し合いしますか!」
聖とフレアは、何もない街をふたり並んで歩く。
「・・・・君にまた会うなんて・・・・ほんとビックリだ。」
「私もです。すばる様に会えなかったら・・・・
聖様とはこんなに早くもう一度会うなんてできませんでした。」
「なんかさ、その・・・・前より可愛くなってないか?フレア。」
聖に言われてフレアは赤面する。
「あ、あ、ごめっ・・・・・!!そういうつもりじゃ・・・・!」
「いいですよ。そんなこと。」
フレアの笑顔に今度は聖が赤面した。
「・・・・・・・何やってんの?」
不意に誰かの声がして、慌てて振り向く。
そこには緑髪の体格のいい男・・・羅唯の弟覇累がいた。
「あ、この娘はその・・・・ってか覇累、お前こそ何やってんだよ?」
聖にとっては、こんなところに覇累がいることのほうがビックリだ。
「あー、俺ね。俺はこの辺になーんかやな空気が漂ってるから、来てみただけ。」
「やな空気って・・・・。」
なんだか自分たちの事を言われているような言われていないような・・・・。
「ああ、君たちカップルの事じゃなくてさ。
・・・・・なんか、幽霊の気配って奴?この世の者じゃないものが、
いそうな気がしてならなくて・・・。」
「カップルじゃねぇよ!」
本題の前にそこにツッコミを入れておいた。
「で?幽霊なら風真の仕事じゃないのか?
あいつ霊力あんだろ。なんでお前が来てんだよ。」
「いやー、最近暇でさ。昔は聖夜とかシヴァが喧嘩の相手してくれたんだけどねー。」
こいつ・・・・・暇つぶしに幽霊退治と?
「幽霊くらい変な奴じゃないと、楽しめないんだよー。
って訳で俺が片づけるから、聖は彼女連れてさっさと逃げなよ。
格好いいとこ見せるの忘れるなよ。」
「余計なお世話だ!!」
と言いつつ、聖はフレアを抱えた。
巻き込むわけにはいかない。
「せいぜい愛を深めろよ~。」
最後まで冷やかす覇累を怒鳴りつつも、聖はその場から逃げ去った。
だがな、どこまでいってもそんなもの推測に過ぎねぇ。本人に確認するまではな。
こんな訳のわからん事態に陥ったとき、聖夜はいつもなんて言っていた?」
シヴァは言う。風真は頬杖をついてため息をついた。
「・・・前置きはいい。“いい報告”とやらを聞かせろ。」
「いいから行ってみろ。」
シヴァは足をむ。
「“目の前の問題だけに集中しろ”・・・・・つまり惑わされるなってこった。」
「そうだ。じゃあ目の前の問題とはなんだ?」
シヴァの質問に風真はさらに大きなため息をつく。
「・・・・・時雨復活・・・・いや、聖と楓の保護か。」
シヴァは黙って頷いた。
「・・・・・・聖はとうとう、“聖夜の枠”を超えた。ついこの間な。」
「!!」
風真は頬杖をやめて、シヴァの方を見る。
「それだけじゃない。これまでの“特殊属性術者”の常識を超えた。
・・・・・・・・・あいつはもう本当の意味での“一人前の術者”としてやっていける・・・・
俺が保証する。」
「えらい自信だな。いったい何をしたんだあいつは。」
シヴァの口元が少し上がった。
「・・・・・・“光を具現化”した・・・わかるか?神力だけを具現化させたんじゃない。
“光”まで具現化したんだ。」
風真はガタンと音を立てて立ち上がる。
「バカな!!」
「ああ、バカみたいな話さ。
あんなこと、やろうとしたって誰にもできねぇよ。でも事実だ。
神力を具現化させたところで特殊属性の場合は
光エネルギー又は闇エネルギーが漏れる。
だからやったって技の威力半減だ。無意味だ。
・・・・・・無駄な労力使うだけだ。普通はな。」
「・・・・・・・・・・・・・・。」
焼刃のボールやスティーラ戦での波人の水の剣などが、
神力具現化の良い例である。
しかしふたりとも普通属性の術者。
シヴァの“弾球”はどうなのかと言えば、
やはり具現化の例でもあるが攻撃技で無いため
エネルギーが漏れても何の問題もない。
「聖は完璧に光エネルギーを自分の神力の中に閉じこめていた。
フィアルに一矢報いた“光の短剣”も水が完璧に侵入してこない結界も・・・・
ありえない事実だ。」
「“水が完璧に侵入してこない”?・・・・・俺が見た神狗の野郎との闘いでだって、
やってたのはただの神力具現化だったのに・・・・。」
風真はただシヴァの顔を見つめた。
「・・・・・・成長の問題じゃないだろうな。
どんな雑念にも負けず自分の思ったことを
イメージし続ける事ができる想像力と、信念。
見つけた頃のあいつは根性のない情けない奴だったが、
行動を共にし始めてからすぐに変わった。
ありゃ元が強い証拠だぜ?」
「・・・・・・・・・・。」
シヴァはにやりと笑う。
「あいつはきっと、聖夜以上に自分のことを信じられる奴なんだろうな。」
「!!」
風真はシヴァを睨みつけた。
「・・・・・・俺は・・・そこまでは認められん!」
「・・・・・・・お前はそう言うと思ったよ。」
シヴァが言うと、風真は怒ったように部屋を出て行ってしまった。
「・・・・・・・・・・・・出ったー、聖夜ラブ。」
波人が呟く。
「結局本題聞かずに行っちまったな。まぁいいけどよ。・・・・わかってるだろうから。
それにあいつにとって聖夜は絶対的な存在だ。説得できるなんて思ってもいない。」
その場に居る者は皆顔を見合わせた。
「・・・・・聖はもう“器”なんかじゃない。自分の道を行き始めた。
器になんて・・・させてたまるか。」
シヴァが言う。
「神域に行くまで・・・・聖と楓をなんとしてでも守り抜かないとね。」
「楓なんかはもう個性たっぷりな格闘少女やしなぁー・・・・もったいなすぎるわ。」
すばると波人が言った。
「んじゃ、次は時雨救出に向けての話し合いしますか!」
聖とフレアは、何もない街をふたり並んで歩く。
「・・・・君にまた会うなんて・・・・ほんとビックリだ。」
「私もです。すばる様に会えなかったら・・・・
聖様とはこんなに早くもう一度会うなんてできませんでした。」
「なんかさ、その・・・・前より可愛くなってないか?フレア。」
聖に言われてフレアは赤面する。
「あ、あ、ごめっ・・・・・!!そういうつもりじゃ・・・・!」
「いいですよ。そんなこと。」
フレアの笑顔に今度は聖が赤面した。
「・・・・・・・何やってんの?」
不意に誰かの声がして、慌てて振り向く。
そこには緑髪の体格のいい男・・・羅唯の弟覇累がいた。
「あ、この娘はその・・・・ってか覇累、お前こそ何やってんだよ?」
聖にとっては、こんなところに覇累がいることのほうがビックリだ。
「あー、俺ね。俺はこの辺になーんかやな空気が漂ってるから、来てみただけ。」
「やな空気って・・・・。」
なんだか自分たちの事を言われているような言われていないような・・・・。
「ああ、君たちカップルの事じゃなくてさ。
・・・・・なんか、幽霊の気配って奴?この世の者じゃないものが、
いそうな気がしてならなくて・・・。」
「カップルじゃねぇよ!」
本題の前にそこにツッコミを入れておいた。
「で?幽霊なら風真の仕事じゃないのか?
あいつ霊力あんだろ。なんでお前が来てんだよ。」
「いやー、最近暇でさ。昔は聖夜とかシヴァが喧嘩の相手してくれたんだけどねー。」
こいつ・・・・・暇つぶしに幽霊退治と?
「幽霊くらい変な奴じゃないと、楽しめないんだよー。
って訳で俺が片づけるから、聖は彼女連れてさっさと逃げなよ。
格好いいとこ見せるの忘れるなよ。」
「余計なお世話だ!!」
と言いつつ、聖はフレアを抱えた。
巻き込むわけにはいかない。
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最後まで冷やかす覇累を怒鳴りつつも、聖はその場から逃げ去った。
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