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本編(最終章『神界防衛』後編・ニ班編~最終決戦)
第百三十四話 命拾い
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「魄固・・・爆!」
サキが叫ぶとルーシャンの周りで激しい爆発が起こる。
「威勢良く出てきた割には・・・技にキレが無いな。」
「・・・・・っ・・・!」
この街には“魄”が多すぎるのだ。多すぎて、制御出来ない。
「サキ、無理はせんでいい。」
風真が寄ってくる。
「それじゃ来た意味ねーだろ。あんたよりは無理してないつもりだぜ?」
韻唄に多少回復してもらったとは言え・・・
それだけで全て良くなるような疲労ではない。
「喋る暇があるのか。」
ルーシャンはふたりの間に入ってふたりを吹き飛ばす。
「・・・くっ!」
風真とサキはほぼ同時に着地した。
「・・・あの“魔法陣”は使えないのか?」
サキが訊く。
「無理だ、神力が足りない。」
「そうか。」
ふたりはそれだけ言葉を交わすと、また別れる。
「竜風!」
サキの声と共に風が渦巻く。渦の中心はルーシャンだ。
「・・・・・・・・・・。」
なびく長髪。ルーシャンは渦巻く風を見た。
その竜巻の中に風真が札を投げ込む。
「!?」
札は爆発音と共に炎を発した。
「・・・・起爆符・・・。」
ルーシャンはつぶやく。
炎は風の渦に沿って広がった。
「まるで蝋燭だ。」
ルーシャンが言うと、その炎は一瞬で消えた。
「・・・・・・・!?」
「こんな子供だまし・・・何になる?」
この男、あの炎に全く動揺していない。
「お前達の思想は知らない。知る必要もない。
私はただ・・・カーティス様を守るのが今回の役目。」
その視線は冷たいわけでも、暖かいわけでもない。
「貴様・・・感情というものを持ち合わせているのか?」
挑発するかのように、風真は言った。
「ある。だが・・・お前達ごときの行動や心でどうにかなるほど軽いものではない。」
「・・・・・・・・・!!」
フィーラルもレンディも・・・多少、自分たちの行動や言動に揺さぶられてくれていた。
「私はあと一歩で・・・あの御方の最高傑作にもなれた。
だが・・・あの御方が選んだのは私ではなかった。」
「・・・・・・・・?」
シャレアのことだ。
「それがどうだとか、そんなくだらないことは思っていない。
私が・・・彼女の作り物に紛れるには向いていなかっただけだ。それだけだ。」
「何の・・・。」
その時、彼らの近くは白い壁に覆われた。
「!?」
「悪いな風真。俺はあんたほどうまくない・・・巻き添えくわしちまうな。」
サキは笑う。
「貴様何をした・・・!?」
風真はサキに寄る。
「動くな!・・・死ぬぞ。」
「?」
風真は止まる。頬に傷が入った。
「・・・お前。なんのつもりだ?」
ルーシャンは構わず歩いた。
すると彼の肌が切れ血が流れる。
「・・・・・・・・・。」
ルーシャンは自分の傷を見た。
「この辺り一帯の魄を全部集めたみた。
すげーな、未練とか恨みって奴は。いくらあんたが再生能力持ってるっても・・・・
動くたびに傷が入るんじゃ動くに動けんだろ?」
「・・・・・・・・・。」
サキの頭からも、血が流れる。
「・・・サキ!!」
風真は動くこともできずただ叫ぶ。
「悪いが・・・私は不死身なのだ。傷が入ろうが頭が落ちようが・・・死なん。」
ルーシャンは歩き、剣を出す。
サキはニヤリと笑った。
「魄縛!!」
魄の塊は白く・・・目に見えるほどに高濃度。
その魄がルーシャンだけを襲う。
「なっ・・・・。」
「呪縛だよ呪縛!霊術よりかなり陰気くさい呪縛だけどな!」
ルーシャンの剣は魄に食い潰された。
「・・・これは・・・。」
「魄の“悪霊化”。そいつら意志があるわけじゃないからな、
あんたに恨みがあるんじゃないが・・・
永遠にその身体と魔力を喰い続けるぞ。・・・骨も残らねぇ。」
「・・・私が一番強い力を発したから、私を喰いに来たのか。」
ルーシャンはそれでも焦りを見せない。
「ああ。お前が来てくれなかったら俺が喰われてた。」
「肝の据わった奴だな・・・。」
ルーシャンは目を閉じた。
「諦めるのか?」
サキは訊く。
「この術の解き方を思いつかん。お前も知らぬようだし。」
「ああ、知らねぇ。」
サキは膝を付いた。
「破魔!!」
風真はルーシャンに札を投げつける。
ルーシャンを襲っていた魄は消えた。
「お前、何を。折角・・・。」
ルーシャンは言いかける。
「封魔!!」
風真はその言葉も聞かず封印の呪文を口にした。
「!?」
ルーシャンは光に飲まれ・・・消えた。
「なっ・・・なんで!?」
サキは風真の方を見る。
「勝負はついてた。だがあのまま放っておけば次に喰われるのはお前・・・
その次は俺、そして力の強い者達だ。
放っておけるか、霊能力者として。」
「・・・・・・・・・・・・!」
風真は首を回した。
「霊能力者でもない癖に・・・勝手なことしてんじゃねぇよ。
霊の世界は甘くない、その時は良くても“その後”が怖いんだ。」
だから“悪霊化”した魄を破魔で浄化しその行動を理解できない
ルーシャンをそのまま封じた。
“理解できない”という不安につけこんで。
「命拾いしたな。」
風真は言う。サキは肩をすくめた。
「全くだ・・・。」
サキが叫ぶとルーシャンの周りで激しい爆発が起こる。
「威勢良く出てきた割には・・・技にキレが無いな。」
「・・・・・っ・・・!」
この街には“魄”が多すぎるのだ。多すぎて、制御出来ない。
「サキ、無理はせんでいい。」
風真が寄ってくる。
「それじゃ来た意味ねーだろ。あんたよりは無理してないつもりだぜ?」
韻唄に多少回復してもらったとは言え・・・
それだけで全て良くなるような疲労ではない。
「喋る暇があるのか。」
ルーシャンはふたりの間に入ってふたりを吹き飛ばす。
「・・・くっ!」
風真とサキはほぼ同時に着地した。
「・・・あの“魔法陣”は使えないのか?」
サキが訊く。
「無理だ、神力が足りない。」
「そうか。」
ふたりはそれだけ言葉を交わすと、また別れる。
「竜風!」
サキの声と共に風が渦巻く。渦の中心はルーシャンだ。
「・・・・・・・・・・。」
なびく長髪。ルーシャンは渦巻く風を見た。
その竜巻の中に風真が札を投げ込む。
「!?」
札は爆発音と共に炎を発した。
「・・・・起爆符・・・。」
ルーシャンはつぶやく。
炎は風の渦に沿って広がった。
「まるで蝋燭だ。」
ルーシャンが言うと、その炎は一瞬で消えた。
「・・・・・・・!?」
「こんな子供だまし・・・何になる?」
この男、あの炎に全く動揺していない。
「お前達の思想は知らない。知る必要もない。
私はただ・・・カーティス様を守るのが今回の役目。」
その視線は冷たいわけでも、暖かいわけでもない。
「貴様・・・感情というものを持ち合わせているのか?」
挑発するかのように、風真は言った。
「ある。だが・・・お前達ごときの行動や心でどうにかなるほど軽いものではない。」
「・・・・・・・・・!!」
フィーラルもレンディも・・・多少、自分たちの行動や言動に揺さぶられてくれていた。
「私はあと一歩で・・・あの御方の最高傑作にもなれた。
だが・・・あの御方が選んだのは私ではなかった。」
「・・・・・・・・?」
シャレアのことだ。
「それがどうだとか、そんなくだらないことは思っていない。
私が・・・彼女の作り物に紛れるには向いていなかっただけだ。それだけだ。」
「何の・・・。」
その時、彼らの近くは白い壁に覆われた。
「!?」
「悪いな風真。俺はあんたほどうまくない・・・巻き添えくわしちまうな。」
サキは笑う。
「貴様何をした・・・!?」
風真はサキに寄る。
「動くな!・・・死ぬぞ。」
「?」
風真は止まる。頬に傷が入った。
「・・・お前。なんのつもりだ?」
ルーシャンは構わず歩いた。
すると彼の肌が切れ血が流れる。
「・・・・・・・・・。」
ルーシャンは自分の傷を見た。
「この辺り一帯の魄を全部集めたみた。
すげーな、未練とか恨みって奴は。いくらあんたが再生能力持ってるっても・・・・
動くたびに傷が入るんじゃ動くに動けんだろ?」
「・・・・・・・・・。」
サキの頭からも、血が流れる。
「・・・サキ!!」
風真は動くこともできずただ叫ぶ。
「悪いが・・・私は不死身なのだ。傷が入ろうが頭が落ちようが・・・死なん。」
ルーシャンは歩き、剣を出す。
サキはニヤリと笑った。
「魄縛!!」
魄の塊は白く・・・目に見えるほどに高濃度。
その魄がルーシャンだけを襲う。
「なっ・・・・。」
「呪縛だよ呪縛!霊術よりかなり陰気くさい呪縛だけどな!」
ルーシャンの剣は魄に食い潰された。
「・・・これは・・・。」
「魄の“悪霊化”。そいつら意志があるわけじゃないからな、
あんたに恨みがあるんじゃないが・・・
永遠にその身体と魔力を喰い続けるぞ。・・・骨も残らねぇ。」
「・・・私が一番強い力を発したから、私を喰いに来たのか。」
ルーシャンはそれでも焦りを見せない。
「ああ。お前が来てくれなかったら俺が喰われてた。」
「肝の据わった奴だな・・・。」
ルーシャンは目を閉じた。
「諦めるのか?」
サキは訊く。
「この術の解き方を思いつかん。お前も知らぬようだし。」
「ああ、知らねぇ。」
サキは膝を付いた。
「破魔!!」
風真はルーシャンに札を投げつける。
ルーシャンを襲っていた魄は消えた。
「お前、何を。折角・・・。」
ルーシャンは言いかける。
「封魔!!」
風真はその言葉も聞かず封印の呪文を口にした。
「!?」
ルーシャンは光に飲まれ・・・消えた。
「なっ・・・なんで!?」
サキは風真の方を見る。
「勝負はついてた。だがあのまま放っておけば次に喰われるのはお前・・・
その次は俺、そして力の強い者達だ。
放っておけるか、霊能力者として。」
「・・・・・・・・・・・・!」
風真は首を回した。
「霊能力者でもない癖に・・・勝手なことしてんじゃねぇよ。
霊の世界は甘くない、その時は良くても“その後”が怖いんだ。」
だから“悪霊化”した魄を破魔で浄化しその行動を理解できない
ルーシャンをそのまま封じた。
“理解できない”という不安につけこんで。
「命拾いしたな。」
風真は言う。サキは肩をすくめた。
「全くだ・・・。」
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