40 / 40
第3章 高原の岩山の上の鳥(?)
第40話 華燭の典
しおりを挟む
高原の空の民と関わった一件を最後に、俺は傭兵家業から足を洗った。
まあ、さすがに四十歳を過ぎて最前線の一兵卒は体力的に厳しいということもあったが、なんとなく予感があったからだ。
俺が退職を申し出るとハインツのおっさんが、
「なんだ、お前、本当にやめるのか?結婚退職なんて言ってたから冗談だと思ってたぞ。
ヤバイ、本当に困る。
お前、今からでも考えなおさないか。マジな話な、お前を俺の後釜に据えようと思ってたんだ。
考え直してくれるのなら、今ここで俺は会長に退く、これからお前が社長だ。」
といきなり引き留めに入りやがった。こいつ、俺が辞めるっている話、冗談だと思ってたのか。
「悪りぃな、俺に管理職は向いていないんだよ。
それに、厄介な女と婚約しちまって、もう傭兵家業は続けられそうにないんだ。」
なんていったって、大公様だからな。
**********
そして今俺は、チューリッヒ郊外に買った家にいる。
高校を卒業して以来、宿屋暮らしだった俺が久し振りに持った定住の場所だ。
「おじさん、いいの?もうすぐこの世界からいなくなるのに家なんか買っちゃって。」
ナンシーは今俺の家に身を隠している。
ナンシーは、某大手動画サイトに、あの国の兵士がハーピーに誘拐され逆レイプされる映像を流した。
ネットの住人には、大金叩いて馬鹿な映像を上げる物好きと笑いを取っているが、あの国に洒落は通じなかったようだ。すぐに身バレしてしまい、厄介なお客さんがやってきた。
まあ、ネットの住人は誰一人事実だとは思っていなくても、あの国の兵士が大量に行方不明になったのは諜報活動の活発な国家間では知れていることだろうから、あの映像はヤバイだろう。
それに、ナンシーがあの映像の投稿者だとなれば、兵士失踪の事件に俺たちが関わっていることもばればれである。
それで、命の危険を感じたナンシーは、ここに逃げ込んできて居候している。
「いいさ、どうせここ三件の仕事で得た泡銭で買ったものさ。
あの三件で貰った金貨のおかげ、一生働く必要ないぜ。
それに、お前が言うようにクラリスの国が異世界ならば、こっちの金を持っていても使えんだろ。」
「それもそうか。クラリスの国の金貨、使わないで持っていて良かったね。
向こうへ行っても、当分働く必要ないじゃん。」
ん?どういうことだ?俺は大公の配偶者として仕事があると思うんだが?
「もしかしてお前もついて来る気か?」
「決まっているじゃん。こっちにいて刺客に怯えて暮らすより、大公の宮殿に貰った私室で優雅に過ごす方がいいでしょう。」
ナンシーがいいなら、俺は何も言わんが。
そして、予感どおり数日後、我が家に土砂降りの雨が降り注いだ、それこそ前が見えないほどの。
**********
雨が止むと目の前の景色が一変していた。
一年近く前に訪れたシューネヴァルトの大公宮殿が目の前に現れた。
どうやら、大公宮殿の広大な庭園の一角に俺の家の敷地ごと迎え入れられたらしい。
「ようこそお戻りいただけました、ケント様。
私どもは、ケント様を大公殿下の婚約者として心から歓迎いたします。」
家の玄関を出ると、俺たちがここに現れることをわかっていたかのように、宰相以下が整列し恭しく迎えてくれた。
いや、実際わかっていたのだろう、俺たちを迎えに来てくれたのだから。
俺は、最初、どうやってシューネヴァルトへ行けば良いのか思案していた。
また、ベイルートまで行って、危険地帯を走るのは億劫だなと思っていた。
「おじさん、たぶんおじさんは動く必要ないよ。
一年前の出来事は、シリア砂漠がシューネヴァルトに繋がっていたんじゃなくて、おじさんがいる場所がシューネヴァルトに繋がったんだと思うの。
だから、おじさんは何処かで待っていれば、時が着たら迎えに来ると思う。」
ナンシーがそう言ったとき、俺もその予感が心にストンと納まった。もやもやが晴れた気がした。
それから、いつ迎えが来ても良いように家を買って引き篭ったのだ。
宰相に伴われて大公宮殿へ赴くと、クラリス大公が走ってきて俺に抱きついた。
「ケント様!お待ちしておりました!!
このクラリス、ケント様がお戻りになるのを一日千秋の思いで待ちわびていたのです。」
クラリス大公は、相変わらず体つきは幼さが残るものの、大公の重責が彼女を成長させたのであろう、醸し出す雰囲気はすっかり統治者のモノとなっている。
俺はクラリス大公との熱い抱擁を交わしたあと、応接で今後の予定を聞いた。
**********
その後は、婚礼用の正装の作成、婚礼の式典の作法、貴族との接し方の作法、主要貴族への挨拶とめまぐるしく時間が過ぎていった。
正直、粗野な俺の性にあわないが、可愛い嫁さんに恥を掻かせる訳には行かないので、真面目にやったよ。
そして今日、華燭の典を迎えた。
結婚式は、大公宮殿の前にある大聖堂で執り行われた。
何メートルもある裾の長い純白のドレスを纏ったクラリス大公と神前で誓いの言葉を述べ、口付けを交わす。
ただ、それだけのことにえらい時間が掛かった。儀式ってのは大変だ。
そして、二度目のパレード、前回の凱旋パレードの時はまさかこんなことになるなんて夢にも思わなかった。
「ケント様、叔父に宮殿を追われたときは、こうして結婚パレードが出来るなんて夢にも思いませんでした。
森の中でケント様に救われてからずっとお慕いしておりました。もう離しませんよ。
すっと、一緒にいてくださいね。」
そう言うクラリス大公のしぐさがあまりに可愛かったので、沿道の観衆の前なのを忘れて、肩を抱き寄せキスしてしまった。
沿道の観衆から大歓声が上がる、クラリス大公は俺に肩を抱かれたままで顔を赤らめながらも沿道の観衆に手を振って応えていた。
そして宮殿でのパーティ、出席者の中にナンシーと談笑する豪華な中華風のドレスを着た魚の女王とヒマラヤ辺りの民族衣装を身に着けた鳥の長の姿を見たときは吃驚した。
やっぱりここは現世ではなかったんだと改めて認識してしまった。
「おじさん、結婚おめでとう。
ミクズメ女王とクマリーさんもお祝いに来てくれたよ。」
ドレスに身を包んだナンシーが話しかけてきた。お前、一応俺の臣下になったのだから公式の場で『おじさん』は不味いだろ。
そう、ナンシーはいつの間にか、俺付きの近衛になっていた。ちゃっかりしてやがる。
「おおケントよ、久しいな。クラリスから招待状を貰ったとき相手がケントだと知り驚いたぞ。
ほれ見よ、この娘がケントの子だ。ケントに見せようと思い連れて来たぞ。
これで、クラリスに子ができれば、次代の二つの国の主は姉妹になる。仲良くしようぞ。」
ミクズメ女王、ここでそういう話は少し不味いですよ。
クラリスさん、腋の下を抓らないで、痛い、痛い。
「ケントよ、先日は世話になったな。おかげで、里の繁殖が捗っておるぞ、空の民は当分安泰だ。
そうそう、わらわの卵も、もうすぐ孵化するぞ。どんな娘ができるか楽しみでな。
孵化したら、子供の顔を見に来るのだぞ。そうなると、ここの大公家とも親戚であるな。」
クマリーさんまで、それを言っちゃいますか。
クラリスさん、本当に痛いですから、血が出てきますよ。
***********
ひと波乱あったパーティも終わり、やっと夫婦だけの時間である。
「ケント様、この一年足らずでずいぶんあちこちに種を蒔かれたのですね。
そのことについては、これ以上責める積もりはありませんわ。
でも、その分、これからは私にたっぷりと子種を注いでくださいね。」
クラリス大公の可愛いおねだりに、愚息はギンギンにいきり勃っている。
さあ、これからは二人だけの時間だ。
明日の朝は、この宮殿のテラスを、クラリス大公の純潔を散らした血で赤く染めた純白のシーツが飾ることだろう。
(おわり)
*ここまでお付合いいただいた方、読んでいただき有り難うございました。
☆お願い
現在行われている第12回ファンタジー小説大賞にエントリーしています。
まだ、投票がお済みでない方にお願いします。
もしよろしければ、投票していただけると作者のモチベーションが上がります。
図々しいお願いですがよろしくお願いします。
まあ、さすがに四十歳を過ぎて最前線の一兵卒は体力的に厳しいということもあったが、なんとなく予感があったからだ。
俺が退職を申し出るとハインツのおっさんが、
「なんだ、お前、本当にやめるのか?結婚退職なんて言ってたから冗談だと思ってたぞ。
ヤバイ、本当に困る。
お前、今からでも考えなおさないか。マジな話な、お前を俺の後釜に据えようと思ってたんだ。
考え直してくれるのなら、今ここで俺は会長に退く、これからお前が社長だ。」
といきなり引き留めに入りやがった。こいつ、俺が辞めるっている話、冗談だと思ってたのか。
「悪りぃな、俺に管理職は向いていないんだよ。
それに、厄介な女と婚約しちまって、もう傭兵家業は続けられそうにないんだ。」
なんていったって、大公様だからな。
**********
そして今俺は、チューリッヒ郊外に買った家にいる。
高校を卒業して以来、宿屋暮らしだった俺が久し振りに持った定住の場所だ。
「おじさん、いいの?もうすぐこの世界からいなくなるのに家なんか買っちゃって。」
ナンシーは今俺の家に身を隠している。
ナンシーは、某大手動画サイトに、あの国の兵士がハーピーに誘拐され逆レイプされる映像を流した。
ネットの住人には、大金叩いて馬鹿な映像を上げる物好きと笑いを取っているが、あの国に洒落は通じなかったようだ。すぐに身バレしてしまい、厄介なお客さんがやってきた。
まあ、ネットの住人は誰一人事実だとは思っていなくても、あの国の兵士が大量に行方不明になったのは諜報活動の活発な国家間では知れていることだろうから、あの映像はヤバイだろう。
それに、ナンシーがあの映像の投稿者だとなれば、兵士失踪の事件に俺たちが関わっていることもばればれである。
それで、命の危険を感じたナンシーは、ここに逃げ込んできて居候している。
「いいさ、どうせここ三件の仕事で得た泡銭で買ったものさ。
あの三件で貰った金貨のおかげ、一生働く必要ないぜ。
それに、お前が言うようにクラリスの国が異世界ならば、こっちの金を持っていても使えんだろ。」
「それもそうか。クラリスの国の金貨、使わないで持っていて良かったね。
向こうへ行っても、当分働く必要ないじゃん。」
ん?どういうことだ?俺は大公の配偶者として仕事があると思うんだが?
「もしかしてお前もついて来る気か?」
「決まっているじゃん。こっちにいて刺客に怯えて暮らすより、大公の宮殿に貰った私室で優雅に過ごす方がいいでしょう。」
ナンシーがいいなら、俺は何も言わんが。
そして、予感どおり数日後、我が家に土砂降りの雨が降り注いだ、それこそ前が見えないほどの。
**********
雨が止むと目の前の景色が一変していた。
一年近く前に訪れたシューネヴァルトの大公宮殿が目の前に現れた。
どうやら、大公宮殿の広大な庭園の一角に俺の家の敷地ごと迎え入れられたらしい。
「ようこそお戻りいただけました、ケント様。
私どもは、ケント様を大公殿下の婚約者として心から歓迎いたします。」
家の玄関を出ると、俺たちがここに現れることをわかっていたかのように、宰相以下が整列し恭しく迎えてくれた。
いや、実際わかっていたのだろう、俺たちを迎えに来てくれたのだから。
俺は、最初、どうやってシューネヴァルトへ行けば良いのか思案していた。
また、ベイルートまで行って、危険地帯を走るのは億劫だなと思っていた。
「おじさん、たぶんおじさんは動く必要ないよ。
一年前の出来事は、シリア砂漠がシューネヴァルトに繋がっていたんじゃなくて、おじさんがいる場所がシューネヴァルトに繋がったんだと思うの。
だから、おじさんは何処かで待っていれば、時が着たら迎えに来ると思う。」
ナンシーがそう言ったとき、俺もその予感が心にストンと納まった。もやもやが晴れた気がした。
それから、いつ迎えが来ても良いように家を買って引き篭ったのだ。
宰相に伴われて大公宮殿へ赴くと、クラリス大公が走ってきて俺に抱きついた。
「ケント様!お待ちしておりました!!
このクラリス、ケント様がお戻りになるのを一日千秋の思いで待ちわびていたのです。」
クラリス大公は、相変わらず体つきは幼さが残るものの、大公の重責が彼女を成長させたのであろう、醸し出す雰囲気はすっかり統治者のモノとなっている。
俺はクラリス大公との熱い抱擁を交わしたあと、応接で今後の予定を聞いた。
**********
その後は、婚礼用の正装の作成、婚礼の式典の作法、貴族との接し方の作法、主要貴族への挨拶とめまぐるしく時間が過ぎていった。
正直、粗野な俺の性にあわないが、可愛い嫁さんに恥を掻かせる訳には行かないので、真面目にやったよ。
そして今日、華燭の典を迎えた。
結婚式は、大公宮殿の前にある大聖堂で執り行われた。
何メートルもある裾の長い純白のドレスを纏ったクラリス大公と神前で誓いの言葉を述べ、口付けを交わす。
ただ、それだけのことにえらい時間が掛かった。儀式ってのは大変だ。
そして、二度目のパレード、前回の凱旋パレードの時はまさかこんなことになるなんて夢にも思わなかった。
「ケント様、叔父に宮殿を追われたときは、こうして結婚パレードが出来るなんて夢にも思いませんでした。
森の中でケント様に救われてからずっとお慕いしておりました。もう離しませんよ。
すっと、一緒にいてくださいね。」
そう言うクラリス大公のしぐさがあまりに可愛かったので、沿道の観衆の前なのを忘れて、肩を抱き寄せキスしてしまった。
沿道の観衆から大歓声が上がる、クラリス大公は俺に肩を抱かれたままで顔を赤らめながらも沿道の観衆に手を振って応えていた。
そして宮殿でのパーティ、出席者の中にナンシーと談笑する豪華な中華風のドレスを着た魚の女王とヒマラヤ辺りの民族衣装を身に着けた鳥の長の姿を見たときは吃驚した。
やっぱりここは現世ではなかったんだと改めて認識してしまった。
「おじさん、結婚おめでとう。
ミクズメ女王とクマリーさんもお祝いに来てくれたよ。」
ドレスに身を包んだナンシーが話しかけてきた。お前、一応俺の臣下になったのだから公式の場で『おじさん』は不味いだろ。
そう、ナンシーはいつの間にか、俺付きの近衛になっていた。ちゃっかりしてやがる。
「おおケントよ、久しいな。クラリスから招待状を貰ったとき相手がケントだと知り驚いたぞ。
ほれ見よ、この娘がケントの子だ。ケントに見せようと思い連れて来たぞ。
これで、クラリスに子ができれば、次代の二つの国の主は姉妹になる。仲良くしようぞ。」
ミクズメ女王、ここでそういう話は少し不味いですよ。
クラリスさん、腋の下を抓らないで、痛い、痛い。
「ケントよ、先日は世話になったな。おかげで、里の繁殖が捗っておるぞ、空の民は当分安泰だ。
そうそう、わらわの卵も、もうすぐ孵化するぞ。どんな娘ができるか楽しみでな。
孵化したら、子供の顔を見に来るのだぞ。そうなると、ここの大公家とも親戚であるな。」
クマリーさんまで、それを言っちゃいますか。
クラリスさん、本当に痛いですから、血が出てきますよ。
***********
ひと波乱あったパーティも終わり、やっと夫婦だけの時間である。
「ケント様、この一年足らずでずいぶんあちこちに種を蒔かれたのですね。
そのことについては、これ以上責める積もりはありませんわ。
でも、その分、これからは私にたっぷりと子種を注いでくださいね。」
クラリス大公の可愛いおねだりに、愚息はギンギンにいきり勃っている。
さあ、これからは二人だけの時間だ。
明日の朝は、この宮殿のテラスを、クラリス大公の純潔を散らした血で赤く染めた純白のシーツが飾ることだろう。
(おわり)
*ここまでお付合いいただいた方、読んでいただき有り難うございました。
☆お願い
現在行われている第12回ファンタジー小説大賞にエントリーしています。
まだ、投票がお済みでない方にお願いします。
もしよろしければ、投票していただけると作者のモチベーションが上がります。
図々しいお願いですがよろしくお願いします。
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される
clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。
状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
エリクサーは不老不死の薬ではありません。~完成したエリクサーのせいで追放されましたが、隣国で色々助けてたら聖人に……ただの草使いですよ~
シロ鼬
ファンタジー
エリクサー……それは生命あるものすべてを癒し、治す薬――そう、それだけだ。
主人公、リッツはスキル『草』と持ち前の知識でついにエリクサーを完成させるが、なぜか王様に偽物と判断されてしまう。
追放され行く当てもなくなったリッツは、とりあえず大好きな草を集めていると怪我をした神獣の子に出会う。
さらには倒れた少女と出会い、疫病が発生したという隣国へ向かった。
疫病? これ飲めば治りますよ?
これは自前の薬とエリクサーを使い、聖人と呼ばれてしまった男の物語。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
おばさんは、ひっそり暮らしたい
波間柏
恋愛
30歳村山直子は、いわゆる勝手に落ちてきた異世界人だった。
たまに物が落ちてくるが人は珍しいものの、牢屋行きにもならず基礎知識を教えてもらい居場所が分かるように、また定期的に国に報告する以外は自由と言われた。
さて、生きるには働かなければならない。
「仕方がない、ご飯屋にするか」
栄養士にはなったものの向いてないと思いながら働いていた私は、また生活のために今日もご飯を作る。
「地味にそこそこ人が入ればいいのに困るなぁ」
意欲が低い直子は、今日もまたテンション低く呟いた。
騎士サイド追加しました。2023/05/23
番外編を不定期ですが始めました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる