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第12章 三度目の夏休み
第306話 オチもついたようで…
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孤児院の中を一通り案内して寝室の割り当てを行った後は、広い談話室に移動して衣服の支給を行った。
一人当たりインナー五枚にアウター三枚、これを年二回支給するそうだ。
お世辞にも上等とはいえない麻の服は、女の子はワンピース、男の子はシャツと半ズボンでウエストを紐で縛って調節することでサイズに幅を持たせている。成長の早い子供でも一年は着られるようにとの配慮なんだって。
『うわわぁ、新しい服だ、こんな綺麗な服が貰えるんだ。嬉しい。』
新品の服に女の子が歓声を上げた。
この国では新品の服は仕立て屋に注文して仕立ててもらうのが中心で既成の服が新品で売っているのは王都くらいだ。
孤児院の服にはカラクリがあるんだって。
孤児はたくさんいるので孤児に差が出ないように同じ古着を揃えるのは難しいそうだ。
そのため、国はできる限り素材の質を落として、できる限りシンプルなデザインにした孤児院用の服を大量に発注しているらしい。サイズも融通が利くようにして種類を落としているみたい。
一般的には、裕福層がそれなりの生地の服を仕立て屋で購入し、着古したら古着屋に売る。
それを一般の人が古着屋で買って着るため、一般の人は古びてはいるが生地や仕立てはそれなりのモノを着ているそうだ。
もちろん、古着だけで回るはずがないので一般の人も仕立て屋で仕立てることもあるが、精々年に一着程度だと言う。しかも、子供服の場合、兄弟で下の子へお下がりになるらしい。
子供達に服の支給をしていたリタさんが言っていたの。
「なるほどよく考えられています。
確かに、この服であれば貧乏な家で育った私の方がもう少しましな服を着ていました。もちろん、古着でしたけど。
質の悪い新品の服と着古した上質な服、どっちが良いかと訊かれたら迷います。
これなら、一般の人から苦言を呈されることはないですね。
唯一つ言えるのは、この服でもスラムの孤児たちにはとっても素敵な贈り物だということです。」
リタさんは、新品の服を手にして喜ぶ子供達は微笑ましげに見ていた。
ちなみに、子供達がスラムを出る前にリタさんが支給した服は、古着と言ってももう少し上質で意匠もこらしてあったの。もちろん、それも孤児たちに使ってもらうよ。
**********
そして、孤児達が待ちに待った夕食だ。
この日はポルト公爵が孤児達を歓迎する意味で食材を差し入れてくれたのですって。
だから、規程で決まっている食事に比べて品数も多く、少し豪華なんだって。
食事の前に孤児院の院長になったステラさんが子供達に説明していた。
『今日は、あなた達の歓迎会です。
あなた達を歓迎してこの町の領主様が食べ物をたくさん届けてくださったので、普段よりかなり豪華な食事になっています。
あなた達には申し訳ないど毎日こんな豪華なものが食べれる訳ではないから我慢してね。
もちろん、お腹を空かせることがないように、毎日十分な量は食べられるから安心していいわよ。
じゃあ、領主様に感謝していただきましょう。』
子供達の目の前には、お肉や野菜がごろごろ入った煮込み料理、ローストしたお肉、白身魚のソテー、それに野菜たっぷりのスープが銘々に置かれている。
また、テーブルの上には山盛りのパンがあって好きにとって食べるようになっていた。
ステラさんに聞いたところ、煮込み料理が本来の孤児院の食事らしい、しかもお肉が減るようだ。
確かに質素になるなと思っていたら、パンとスープはいくらでも食べて良いから子供達がお腹を空かせる心配はないとステラさんが教えてくれたよ。
ステラさんの話が終り、孤児達が一斉に目の前の料理に手をつけた。
「もう少し落ち着いて食べたら、誰も盗らないよ。」、そう言いたくなるほどみんな一心不乱に食べている。
『おいしい!』
『温かい食べ物なんて久し振りだ。』
『すごい、こんな大きなお肉一人で食べていいの?』
色々な声が聞こえてくるけど喜んでもらえたようで良かった。
この孤児院には、国の予算の他にポルト公爵とミルトさんが毎年一定額を寄付してくれることになったの。
すごいと思ったのは寄付するのにも国の許可がいるんだよ。孤児院によって孤児に待遇に差が生じるのを防ぐためと孤児院に特定の人の影響力が生じるのを防ぐためなんだって。
寄付金は孤児に贅沢を覚えさせないように孤児一人一人に与えるものではなく備品に使われることが多いらしい、本が一番多いみたい。
ただ、この寄付金から年に何回かは、こんな風に豪華な食事を出しても良いそうだ。
町のお祭りの時や年始のお祝いの時にご馳走を出す孤児院が多いみたい、あとは孤児が孤児院を巣立つ時とか。
食事の後、談話室で孤児たちに待遇に不満はないかと聞いてみたの。
思っていたよりずっと良い待遇なので驚いたとの答えが圧倒的に多かったのでホッとしたよ。
**********
そして、帰り際、わたしが予想していた通り一つの問題が起こった。
『どうしてリリちゃんを連れて行っちゃうの?リリちゃんだけ別なの?』
リリちゃんと仲の良い子なんだろう、リリちゃんを連れて帰ろうとしたら一人の女の子が言ったの。
これ、実は想定していたんだ、今まで一緒に暮らしていたのだから仲の良い子がいただろうと。
それに、リリちゃん一人を特別扱いしているのは子供でも判るだろうからね。
『ごめんね、リリちゃんはちょっと不思議な力を持っているの。
その力はちゃんと使い方を教えないととても危ないものなの。
だから、同じ力を持っているわたしと一緒に住むことになったのよ。
覚えているかしら、スラムを出てくるときみんなをピカっていう光が包んだでしょう。
光が消えたらみんな綺麗になっていたよね、あの力をリリちゃんも使えるの。
あの力はね、汚れを綺麗にするだけじゃなくて、病気を治したりもできるのよ。
でも、そのためには特別な勉強が必要なの。』
わたしの説明に女の子は納得できないようで、
『じゃあ、もうリリちゃんには会えないの?』
と尋ねて来た。
『そんな事はないよ。
わたしも色々な用事があってポルトに来ることがあるので、そのときはリリちゃんも連れてくるわ。』
『本当に?約束する?』
不安そうに尋ねて来た彼女にわたしが、
『ええ、約束するわ。絶対に連れてくるから安心して。』
と答えると彼女は少し態度を柔らげて言ったの。
『わかった、寂しいけど我慢する。』
うん、聞き分けの良い子で助かったよ。
こうして、わたしが計画した孤児を保護する計画は一段落したの。
**********
数日後、王都の精霊神殿の応接室で休憩中のこと、
「聞いてよターニャちゃん、宰相とゲヴィッセン卿が虐めるの。
子供になんて酷な事をさせるんだって。
私の夫まで一緒になって責めるのよ、酷いと思わない。
私は良かれと思ってやったのに、誰も理解してくれないの…。」
ミルトさんがそう嘆いていた、どうやら相当絞られたらしい。
…のだけど、リタさんがポツリと突き放すように言ったの。
「あの件については自業自得だと思いますよ。十歳児にはちょっとスパルタが過ぎるかと…。」
ああ、そういうオチですか…。
一人当たりインナー五枚にアウター三枚、これを年二回支給するそうだ。
お世辞にも上等とはいえない麻の服は、女の子はワンピース、男の子はシャツと半ズボンでウエストを紐で縛って調節することでサイズに幅を持たせている。成長の早い子供でも一年は着られるようにとの配慮なんだって。
『うわわぁ、新しい服だ、こんな綺麗な服が貰えるんだ。嬉しい。』
新品の服に女の子が歓声を上げた。
この国では新品の服は仕立て屋に注文して仕立ててもらうのが中心で既成の服が新品で売っているのは王都くらいだ。
孤児院の服にはカラクリがあるんだって。
孤児はたくさんいるので孤児に差が出ないように同じ古着を揃えるのは難しいそうだ。
そのため、国はできる限り素材の質を落として、できる限りシンプルなデザインにした孤児院用の服を大量に発注しているらしい。サイズも融通が利くようにして種類を落としているみたい。
一般的には、裕福層がそれなりの生地の服を仕立て屋で購入し、着古したら古着屋に売る。
それを一般の人が古着屋で買って着るため、一般の人は古びてはいるが生地や仕立てはそれなりのモノを着ているそうだ。
もちろん、古着だけで回るはずがないので一般の人も仕立て屋で仕立てることもあるが、精々年に一着程度だと言う。しかも、子供服の場合、兄弟で下の子へお下がりになるらしい。
子供達に服の支給をしていたリタさんが言っていたの。
「なるほどよく考えられています。
確かに、この服であれば貧乏な家で育った私の方がもう少しましな服を着ていました。もちろん、古着でしたけど。
質の悪い新品の服と着古した上質な服、どっちが良いかと訊かれたら迷います。
これなら、一般の人から苦言を呈されることはないですね。
唯一つ言えるのは、この服でもスラムの孤児たちにはとっても素敵な贈り物だということです。」
リタさんは、新品の服を手にして喜ぶ子供達は微笑ましげに見ていた。
ちなみに、子供達がスラムを出る前にリタさんが支給した服は、古着と言ってももう少し上質で意匠もこらしてあったの。もちろん、それも孤児たちに使ってもらうよ。
**********
そして、孤児達が待ちに待った夕食だ。
この日はポルト公爵が孤児達を歓迎する意味で食材を差し入れてくれたのですって。
だから、規程で決まっている食事に比べて品数も多く、少し豪華なんだって。
食事の前に孤児院の院長になったステラさんが子供達に説明していた。
『今日は、あなた達の歓迎会です。
あなた達を歓迎してこの町の領主様が食べ物をたくさん届けてくださったので、普段よりかなり豪華な食事になっています。
あなた達には申し訳ないど毎日こんな豪華なものが食べれる訳ではないから我慢してね。
もちろん、お腹を空かせることがないように、毎日十分な量は食べられるから安心していいわよ。
じゃあ、領主様に感謝していただきましょう。』
子供達の目の前には、お肉や野菜がごろごろ入った煮込み料理、ローストしたお肉、白身魚のソテー、それに野菜たっぷりのスープが銘々に置かれている。
また、テーブルの上には山盛りのパンがあって好きにとって食べるようになっていた。
ステラさんに聞いたところ、煮込み料理が本来の孤児院の食事らしい、しかもお肉が減るようだ。
確かに質素になるなと思っていたら、パンとスープはいくらでも食べて良いから子供達がお腹を空かせる心配はないとステラさんが教えてくれたよ。
ステラさんの話が終り、孤児達が一斉に目の前の料理に手をつけた。
「もう少し落ち着いて食べたら、誰も盗らないよ。」、そう言いたくなるほどみんな一心不乱に食べている。
『おいしい!』
『温かい食べ物なんて久し振りだ。』
『すごい、こんな大きなお肉一人で食べていいの?』
色々な声が聞こえてくるけど喜んでもらえたようで良かった。
この孤児院には、国の予算の他にポルト公爵とミルトさんが毎年一定額を寄付してくれることになったの。
すごいと思ったのは寄付するのにも国の許可がいるんだよ。孤児院によって孤児に待遇に差が生じるのを防ぐためと孤児院に特定の人の影響力が生じるのを防ぐためなんだって。
寄付金は孤児に贅沢を覚えさせないように孤児一人一人に与えるものではなく備品に使われることが多いらしい、本が一番多いみたい。
ただ、この寄付金から年に何回かは、こんな風に豪華な食事を出しても良いそうだ。
町のお祭りの時や年始のお祝いの時にご馳走を出す孤児院が多いみたい、あとは孤児が孤児院を巣立つ時とか。
食事の後、談話室で孤児たちに待遇に不満はないかと聞いてみたの。
思っていたよりずっと良い待遇なので驚いたとの答えが圧倒的に多かったのでホッとしたよ。
**********
そして、帰り際、わたしが予想していた通り一つの問題が起こった。
『どうしてリリちゃんを連れて行っちゃうの?リリちゃんだけ別なの?』
リリちゃんと仲の良い子なんだろう、リリちゃんを連れて帰ろうとしたら一人の女の子が言ったの。
これ、実は想定していたんだ、今まで一緒に暮らしていたのだから仲の良い子がいただろうと。
それに、リリちゃん一人を特別扱いしているのは子供でも判るだろうからね。
『ごめんね、リリちゃんはちょっと不思議な力を持っているの。
その力はちゃんと使い方を教えないととても危ないものなの。
だから、同じ力を持っているわたしと一緒に住むことになったのよ。
覚えているかしら、スラムを出てくるときみんなをピカっていう光が包んだでしょう。
光が消えたらみんな綺麗になっていたよね、あの力をリリちゃんも使えるの。
あの力はね、汚れを綺麗にするだけじゃなくて、病気を治したりもできるのよ。
でも、そのためには特別な勉強が必要なの。』
わたしの説明に女の子は納得できないようで、
『じゃあ、もうリリちゃんには会えないの?』
と尋ねて来た。
『そんな事はないよ。
わたしも色々な用事があってポルトに来ることがあるので、そのときはリリちゃんも連れてくるわ。』
『本当に?約束する?』
不安そうに尋ねて来た彼女にわたしが、
『ええ、約束するわ。絶対に連れてくるから安心して。』
と答えると彼女は少し態度を柔らげて言ったの。
『わかった、寂しいけど我慢する。』
うん、聞き分けの良い子で助かったよ。
こうして、わたしが計画した孤児を保護する計画は一段落したの。
**********
数日後、王都の精霊神殿の応接室で休憩中のこと、
「聞いてよターニャちゃん、宰相とゲヴィッセン卿が虐めるの。
子供になんて酷な事をさせるんだって。
私の夫まで一緒になって責めるのよ、酷いと思わない。
私は良かれと思ってやったのに、誰も理解してくれないの…。」
ミルトさんがそう嘆いていた、どうやら相当絞られたらしい。
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