14 / 56
ちずるの誕生
しおりを挟む
「なみちゃん大変。破水してる。今、師長さんを呼んでくるから待っててね。」
急いで秋は、1階に下り、師長を呼びに行って、直ぐ師長と共になみえの元に戻ってきた。師長は、立ちすくんでいるなみえのまた下を覗き込んだとたん、
「大変です。赤ちゃんの頭が見えています。お義母さん。申し訳ありませんが、私が右側の身体を抱え込みます
ので、お義母さんは左側を抱えて下さい。急いで、分娩室に運びましょう。」
分娩室に着くと、なみえを分娩台に横たわらせ、夜勤の看護師を呼んだが、応答がない。そこで看護師長は、
「お義母さん。大変申し訳ないのですが、夜勤看護師が降りてこないので、お手伝いいただければ助かります。
もう、時間がありません。お願いします。」
秋は、師長の頼みに応じると、師長は秋に手袋とマスク、それとオペ専用のエプロン着せ、師長自身もオペ服に着替えお産に構えた。なみえは何度となく意気込んだが、夕方射った安定剤がきいてきたのか、眠気が襲ってきたようで、目を閉じ始めた。すると秋が、
「なみちゃん!寝てはだめよ。赤ちゃん早く出たがっているのだから。もうひと頑張りしなくては駄目よ!]
大声で秋は、なみえに呼び掛けた。するとなみえは、大きな目を見開いて、もう一度意気込んだ。
「おぎゃー、おぎゃー。」
大きな産声を上げて、赤ん坊がこの世に生まれてきた。これが、ちずる誕生の一瞬の出来事であった。朝早く、院長先生が慌てた様子でなみえの病室に入ってきた。
「東條さん。こんなに早く産まれるとは思ってもみませんでした。診察の時は、確かにまだまだだと思って
いたんですけど、本当にごめんなさいね。とにかく、おめでとうございます。」
すると、院長の後ろに控えていた、看護師長が顔を出して言った。
「お義母さん。大変失礼な事を申し上げてすみませんでした。本当に痛かったのですね。私くし30年近く
看護師をしておりますが、この様なお産をされた方は初めてで御座います。お許しください。そして、本当に
におめでとうございます。」
その師長の言葉に、秋の心は和んでいた。そして、秋にとっても、生まれて初めて、お産の手伝いが出来たことは、きっと、一生忘れることがないだろうと思うのであった。
急いで秋は、1階に下り、師長を呼びに行って、直ぐ師長と共になみえの元に戻ってきた。師長は、立ちすくんでいるなみえのまた下を覗き込んだとたん、
「大変です。赤ちゃんの頭が見えています。お義母さん。申し訳ありませんが、私が右側の身体を抱え込みます
ので、お義母さんは左側を抱えて下さい。急いで、分娩室に運びましょう。」
分娩室に着くと、なみえを分娩台に横たわらせ、夜勤の看護師を呼んだが、応答がない。そこで看護師長は、
「お義母さん。大変申し訳ないのですが、夜勤看護師が降りてこないので、お手伝いいただければ助かります。
もう、時間がありません。お願いします。」
秋は、師長の頼みに応じると、師長は秋に手袋とマスク、それとオペ専用のエプロン着せ、師長自身もオペ服に着替えお産に構えた。なみえは何度となく意気込んだが、夕方射った安定剤がきいてきたのか、眠気が襲ってきたようで、目を閉じ始めた。すると秋が、
「なみちゃん!寝てはだめよ。赤ちゃん早く出たがっているのだから。もうひと頑張りしなくては駄目よ!]
大声で秋は、なみえに呼び掛けた。するとなみえは、大きな目を見開いて、もう一度意気込んだ。
「おぎゃー、おぎゃー。」
大きな産声を上げて、赤ん坊がこの世に生まれてきた。これが、ちずる誕生の一瞬の出来事であった。朝早く、院長先生が慌てた様子でなみえの病室に入ってきた。
「東條さん。こんなに早く産まれるとは思ってもみませんでした。診察の時は、確かにまだまだだと思って
いたんですけど、本当にごめんなさいね。とにかく、おめでとうございます。」
すると、院長の後ろに控えていた、看護師長が顔を出して言った。
「お義母さん。大変失礼な事を申し上げてすみませんでした。本当に痛かったのですね。私くし30年近く
看護師をしておりますが、この様なお産をされた方は初めてで御座います。お許しください。そして、本当に
におめでとうございます。」
その師長の言葉に、秋の心は和んでいた。そして、秋にとっても、生まれて初めて、お産の手伝いが出来たことは、きっと、一生忘れることがないだろうと思うのであった。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
2
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる