平凡な26歳、異世界に連れてこられた

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お祭り②

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祭り当日、大通りにはたくさんの屋台が並んでいる。その一角に生産ギルドの屋台もあった。

俺とセントさんがりんご飴を作り、エイナさんとキリカが接客することになった。まぁ妥当だろうな。俺なんかが接客しても来ないだろうし…女性陣2人が接客しているおかげで男性客がすごく多い。そしてりんご飴の評判が良く今すごく忙しい。お手頃価格なりんご飴なので一気に数本買っていく客までいるくらいだ。

「セントさん、ハァ、もう限界です、ハァ」

「新人君、頑張ってくれ!この数を1人で作るのはさすがに無理だよ!限界を超えろ!」

まさかこんなに売れると思わなかったよ。正直舐めてた。

「りんご飴まだですかー!」

「エイナ!そんなに急かすなよ!こっちも大変なんだ!」

もう俺は喋る元気もないよ…

昼過ぎにはりんごが全部無くなった。完売だ。予想以上の売上だったよ

「これなら屋台の人気投票で入賞できるんじゃないですか!」

「絶対できますよ!」

女性陣2人がすごく元気なのに対して男性陣は魂が抜けていた。
人気投票?何それ…

「タロウのおかげで大成功だったよ!ありがとう!」

キリカが満面の笑みでそう言ってきたが反応する元気がない。

「タロウさん!ありがとう!」

と言って後ろから抱きついてくるエイナさん。俺は目をグワッ!と見開き背中に神経を研ぎ澄ます。

「お?少し元気を取り戻した?そんなに私の胸が良かった?」

耳元に唇を持ってきてふぅう、と息をかけるエイナさん。そして耳元でえっち♪と囁く。

ゾワゾワっと体が震える。

「あははははは!すごく顔赤いよ?お姉さんのがそんなに良かった?」

ほれほれっ!と脇腹をツンツンとついてくる。えぇい!無視だ無視だ!

「エイナと新人ちゃん…まだ全然時間あるし祭り楽しんできたら?僕は少し休憩するよ…」

「タロウさんはどうしますか?」

「こんな状態で…行ける…わけない…だろ」

と言うと女性陣はキャッキャウフフしながら屋台めぐりに行った。

10分程休憩するとだいぶ落ち着いた。その間は椅子に座りずっと一点を集中して見ていた。

「新人君、いやタロウ君、今日は本当にありがとう」

っと急に頭を下げてきた。

「いきなりどうしたんですかセントさん?」

「タロウ君とキリカちゃんが生産ギルドに来てくれたおかげで楽しくなったなと思ってね。今までエイナには苦労をかけたからね。」

そう言って苦笑いしていた。確かに今まで2人だけでやってきたんだから苦労しただろうな。特にエイナさんは…

「って言っても僕は何もしてませんよ?」

「入ってくれた、それだけで嬉しいんだよ。入ってきてくれたおかげでこうして祭りも楽しめたしね!タロウ君は楽しめてないだろうけど笑」

ほんとだよ全く…

「まぁいろいろありましたけど俺も今が楽しいですよ。少し前まではこんなこと全然想像もしてなかったですから。」

そうだ。少し前まではこんなことになるなんて思ってもいなかったが今は異世界に来て良かったなと思えるくらいには楽しく生きていると思う。

「なになに?男ふたりでなに話してるんですか?」

いつの間にかエイナさんとキリカが帰ってきていた。

「おお、祭りはどうだった?」

「たくさん美味しいもの食べてきましたよ!もうお腹いっぱいです。」

エイナさんがお腹をさすりながら言う。

「はいこれ、ギルマスとタロウさんに買ってきました」

キリカから渡されたのは焼きそばとビールだった。

「キリカちゃんありがとね!早速いただくよ」

「ありがとう」

俺はセントさんと乾杯をして焼きそばを食べながら今度は生産ギルドの4人で楽しく会話をして祭りが終わった。
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